西オーストラリアのユーカリ栽培のポイント
一般的に西AZのユーカリは
日本と環境が合わないため、
栽培が難しいと言われています。
確かに中には少しのミスで枯死につながるものや、
毎年同じ時期になると調子を崩すものがあり、
安心して放置できないものが多いです。
日本との大きな環境の差としては、
●絶対的な降雨量に差があること(日本の1/6程度)
●夏が乾燥し、冬が若干湿潤であるということ
●日本のような年単位での寒暖差より一日の寒暖差が大きいこと
●降雨による水分よりも地下水を吸っていること
●土壌の養分が日本と大きく異なること(日本よりも貧しい土壌)
などが挙げられるかと思います。
同じユーカリと言うことだけで、
日本でありふれたgunniiなどと
同じように栽培しているだけでは、
確かにうまくいかないこともあるでしょう。
ただ一部の難しい品種を除けば、
後はその栽培方法にさえ慣れてしまえば、
そこまで難しいものばかりではありません。
私が勝手に感じている範囲で
西AZのユーカリにはいくつかのグループがあります。
それによって若干栽培方法が変わってきます。
あくまでも我が家の栽培環境による判断ですが、
西AZのユーカリの栽培ポイントについて記します。
※あくまでも鉢植えでの管理のポイントです。
ただしあまりにも西AZのユーカリの管理に慣れ過ぎると、
植物=乾燥を好み、肥料はほぼ不要となってしまって、
私のようにパセリを枯らすことになるかもしれません。
1. 半砂漠地帯に生息する強乾燥を好むグループ
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このグループのユーカリは、
最も日本と環境の差のあるグループです。
大体、難しい品種というのは、
このグループに含まれるものが多いです。
とにかく用土の選定を間違えると
難易度がさらに驚異的に跳ね上がります。
またものによっては、梅雨時期などは
雨を避けた方が良いものもあります。
○乾燥力を強化するため少し小さめの鉢で育てる
○用土は最も乾燥力の強いものを選ぶ
○真夏はほぼ一日で用土が全乾きするくらいの配合が良い
○この配合で朝に一日一回の水遣りで夏を乗り切る
○終日直射日光に当てて育てる、半日陰は苦しい
○暑く日照が良く、風通しの良い場所に置く
○冬場はほぼ断水に近いほどの管理を行う(月1~2回)
○置き場所にもよるが気温が20℃を切る頃からは底面吸水が良い
○荒れ地に生息しているため高pHや多肥を嫌う傾向にある
○肥料はリン酸分を嫌い鉄分や亜鉛などを多く必要とする。
○室内管理は論外
macrocarpa/rhodantha/kruseana/campaspe/woodwardii
youngiana/gamophylla/gongylocarpa/tetraptera など
2. 非常に乾燥した半砂漠地帯に生息する強乾燥を好むグループ
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このグループのユーカリも、
最も日本と環境の差のあるグループです。
1のグループ程、激しい日光と高温を必要とはしませんが、
用土の乾燥力はさらに強化した方が良いものが多いです。
用土の選定を間違えると難しいところは同じですが、
日照よりも風通しに気を付ける必要があります。
高い空中湿度のある場所ではすぐに葉を散らせます。
多くの品種において、梅雨時期などは
雨を避けた方が良いものが多いです。
○乾燥力を強化するため少し小さめの鉢で育てる
○用土は最も乾燥力の強いものを選ぶ
○終日直射日光に当てて育てるのが良く、半日陰程度でもOK
○何よりも風通しの良い場所に置くことが重要
○ジメジメして人間が不快を感じるような高温多湿な場所を避ける
○梅雨時期の葉痛みはある程度の妥協が必要な場合もある
○夏場でもかなり水切れに耐えられるものが多い
○半日陰程度であれば夏場でも一週間程度持つものもある。
○冬場はほぼ断水に近いほどの管理を行う(月1~2回)
○冬場は底面吸水が良いが1ほどは気を使わない
○肥料は1ほど気を使わないが高pHや多肥は好まない。
○室内管理は論外
orbifolia/websteriana/gillii など
3. 平均的な西AZのユーカリに属するグループ(高温を好む)
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このグループのユーカリは、
平均的な西AZのユーカリ栽培方法で管理できる
最もスタンダードな品種です。
その中でも特に高温と日光を好み、
夏場に大きく成長を進めるものが多いです。
このグループのユーカリを入門編として
育てると良いと思います。
私のユーカリ栽培方法は
このグループのユーカリを最も中心に考えていて、
我が家でも調子の良い品種が多いです。
○育苗初期は乾燥力を強化するため少し小さめの鉢で育てる
○一度根をしっかり張ってからはある程度融通が効く
○用土はかなり乾燥力の強いものを選ぶ(粒状培養土系)
○根をしっかり張った後はそこそこ吸水量の激しいものもある
○終日直射日光に当てて育てるのが良い
○半日陰程度でも栽培は可能だが成長力はかなり悪くなる
○暑く日照が良く、風通しの良い場所に置く
○冬場はかなり乾燥気味の水遣りを行う(週1回~10日に1回)
○置き場所にもよるが気温が20℃を切る頃からは底面吸水が良い
○肥料にはそこまでうるさいものは少ないが高pHは良くない。
○室内管理は論外
albida/pleurocarpa/extrica/dicipiens/torquata/torwood
caesia/forrestiana/pachyphylla/pluricaulis
salmonophloia/uncinata/dolichorhyncha など
4. 平均的な西AZのユーカリに属するグループ(穏やかな気候を好む)
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このグループのユーカリは、
平均的な西AZのユーカリ栽培方法で管理できる
最もスタンダードな品種です。
日光は特に好きな品種ですが、
どちらかというと涼しい季節に成長を進め、
盛夏にはあまり動きがなくなるものが多いです。
中にはあまりにも真夏の激しい日光を浴びると
少し葉焼けをするものもありますので、
半日陰強くらいでの管理が良いです。
その分、3よりも少し過湿に強いものが多いです。
このグループのユーカリも入門編として
育てると良いと思います。
私のように3のユーカリを基本に考えていると、
夏場は少し葉が汚くなることがあります。
○育苗初期は乾燥力を強化するため少し小さめの鉢で育てる
○一度根をしっかり張ってからはある程度融通が効く
○用土はかなり乾燥力の強いものを選ぶ(粒状培養土系)
○根をしっかり張った後はそこそこ吸水量の激しいものが多い
○春秋冬には終日直射日光に当てて育てるのが良い
○夏場は半日陰程度か少し遮光をした方が経過は良い
○風通しの良い場所に置くことは3に同じ
○冬場はかなり乾燥気味の水遣りを行う(週1回~10日に1回)
○置き場所にもよるが気温が20℃を切る頃からは底面吸水が良い
○比較的高pHに対する耐性の高いものが多い
○室内管理は論外
lehmannii/macrandra/erythrocorys/urna/grossa
accedens/crucis/lane-poolei/leptopoda など
4. 冷涼湿潤でかなり穏やかな気候を好むグループ
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このグループのユーカリは、
冬も夏も非常に温暖且つ涼しく、
少しぬるま湯的な環境で育っているものが多いです。
平均的な西AZのユーカリ栽培方法よりも
少し湿潤を好み、過湿耐性はそこそこです。
ところが高温多湿な環境をとても嫌い、
高温多湿が過ぎると、葉が激しく傷んだり、
菌類系の病気に悩まされることが多いです。
日照は半日陰程度で十分なので、
できる限り風通しの良い涼しい場所で管理します。
どちらかというと涼しい季節に成長を進め、
盛夏にはほとんど動きがなくなるものが多いです。
冬場もそこまで耐寒性の強いものは少ないですが、
寒くてもそれなりに吸水の進むものが多いです。
私のように3のユーカリを基本に考えていると、
夏場は少し厄介なところもあるユーカリです。
○育苗初期は湿潤に管理しても生育は良好(育苗は楽)
○初期の育苗はなるべく涼しい季節を中心に行う
○用土は排水性の良いものを選ぶ(夏を乗り切るため)
○根をしっかり張った後は吸水量の激しいものが多い
○春秋冬には終日直射日光に当てて育てるのが良い
○夏場は半日陰程度か少し遮光をして育てる
○何よりも風通しの良い場所に置くことが重要
○ジメジメして人間が不快を感じるような高温多湿な場所を避ける
○冬場は東AZのユーカリと同じような水遣りでOK
○肥料はリン酸分を嫌い高pHでは障害の発生するものが多い
○一部厳冬期の日中や夜間限定の室内退避は可能
preissiana/pachyloma/nutans/platypus/vesiculosa など
5. 例外-1(rudis)
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高い空中湿度に対する耐性もあり、
暑さに対する耐性も高いので、
楽な東AZのユーカリと同様に育てられます。
西AZのユーカリではありますが、
ユーカリ全体でもかなり育てやすい部類になります。
湿地帯生息種のため相当の水食いですが、
そこまで水切れが早いということもありません。
特筆すべきポイントは、冬の寒さには特に弱いので、
小さな間は0℃以下にならない場所に
退避して管理することが大切です。
※成長後は-5℃程度でも耐えることができる。
日照も半日陰程度で育てられます。
また高pHに対する耐性も高く、
用土を酸性にする力が強いので、
アルカリ土壌の改良にも使用されるそうです。
5. 例外-2(moon lagoon)
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半日陰程度の日照でも育てられます。
また過湿に対してもかなり高い耐性を持っています。
かなりの水食いで水切れに気を付ける程ですが、
排水性の高い用土を好みますので、
ある程度乾燥気味に管理した方が生育は良好です。
特筆すべきポイントは
ユーカリには珍しく高pHと多肥を好みます。
肥料をたくさん与えないと生育が悪くなり、
与えれば与える程効果が表れてきます。
そして最後に総括です。
■用土
最も重要な要素の一つです。
この選定を間違えると難易度が跳ね上がったり、
根本的に栽培が不可能な場合があります。
置き場所や栽培環境により左右されますが、
下記が一般的にオススメの用土です。
○ゴールデン粒状培養土 観葉植物用などの粒状培養土
1や2などの強乾燥を好む品種では、
ここに鉄分が豊富な桐生砂、岡山土などや、
ゼオライト、日向土、軽石などを加えて乾燥力を強化する。
○自前でブレンドする場合
硬質赤玉土や硬質鹿沼土などをベースに使用するか
上記の岡山土や日向土などをベースに使用する。
赤玉土や鹿沼土は硬質のものを使用しないと
崩れて粘土化して逆効果になる。
※硬質と名の付くものは通常の2倍以上の価格がします。
○私のブレンド用土(参考)
硬質赤玉土...3
硬質鹿沼土...2
桐生砂...2
ゼオライト(クリノプチロライト系)...2
くん炭...1
■鉢
乾燥力の強いものが推奨です。
下からも乾燥が進むスリット鉢がオススメです。
陶器系のしゃれた鉢などはオススメできません。
また根張りを考えて縦に長いものが良いです。
テラコッタや素焼き鉢などもOKですが、
素材状菌類の繁殖が進みやすいようです。
※経験上経過がイマイチ
根が十分に張り切るまでは、
全体的に株に比べて少し小さめの鉢で栽培すると
格段に難易度が下がります。
この理由は単純に鉢が小さいと
用土量が少なくなるため、
根の行き届かない範囲の用土に
無駄な水分が残ることを防止できるからです。
■日照
一部の真夏の直射日光を避ける品種以外では、
在来の植物では信じられないほどに耐性があります。
特に葉の白い粉は日焼け防止の効果もあるので、
白みの強いものは激しい日光を好むものが多いです。
ユーカリはあくまでも樹木なので、
基本は花草よりも多くの日光を必要とします。
また日光は蒸散と吸水の少ない西AZのユーカリの
用土乾燥を促す効果もあります。
株だけではなく、鉢や用土にも良く日光を当てることで、
根の成長促進と乾燥力強化につながります。
これはかなり大きく成長に差の出るポイントです。
■風通し
全体的に風通しの良さは重要です。
特に東AZのユーカリと比べると大きく差の出るポイントです。
目安は気温自体は暑くても良いので、
人間が不快になるようなジメジメした空中湿度を避けます。
風が良く吹いて外でも涼しいなと感じる場所が良いです。
私がユーカリに適したような
湿度の低い国を訪れた際の経験談ですが、
気温が30℃以上あったとしても、
長袖の白い服を着ている方が涼しいのです。
このような湿度の低い環境がユーカリには最適になります。
また周囲に他の植物や壁などがない場所の方が
格段に風通しが良くなります。
ただし強風による転倒には注意が必要です。
■水分管理
西AZのユーカリ栽培を左右するとても重要なポイントですが
用土と日照、風通し次第では
そこまで気を使わなくて良くなります。
日本の多くの植物では用土表面が乾き始めたら
水遣りを行うという指標がありますが、
それでは少し多すぎるきらいがあります。
どちらかというと用土が中の中まで
ほぼ全乾きする寸前がベストな水遣りタイミングです。
このタイミングは本当に
置き場所や根の張り具合で大きく変わります。
例えば1のグループに属するmacrocarpaでも、
用土と鉢サイズが適切で真夏に直射日光下に置くことで、
ほぼ一日で完全に用土が乾くということになります。
逆に用土の保水性が高く、置き場所の日照が悪く、
根の張りも不十分である場合には、
真夏でも一週間経っても用土が一向に乾かないこともあります。
ユーカリ全般に言えることですが、
特に西AZのユーカリでは、
用土が良く乾き、良く水を与えるといったサイクルが
最も健康な株を安定して育てられる要素になります。
そのためには先述した通り、
用土と日照、風通しがキーになってきます。
■肥料
良くあるマグァンプなどの肥料は
リン酸分が多くなっています。
日本の多くの肥料は花を綺麗に咲かせるものが多いので
自ずからリン酸分が多めに設定されています。
オーストラリアの土壌にはリン酸分が存在しないため、
ユーカリにはほとんど役に立ちません。
品種によっては害にさえなる程です。
基本的に商用栽培でもない限りは
肥料を全く与えなくても栽培は可能ですが、
成長期の液肥などはある程度の効果が見込めます。
その際にはリン酸分が少ない肥料や
微量要素(鉄分など)が多いものを選択します。
我が家では根菜用のカリウム分の多い肥料なども
相応に効果が出ていることを確認しています。
また石灰や化成肥料を与えすぎると、
土壌のpHが上がって、アルカリ寄りになります。
そうなると鉄分欠乏の症状が現れることがあります。
一部、高pHを好むユーカリもありますが、
基本ユーカリは弱酸性~酸性の用土を好みます。
肥料の与えすぎによる高pHには注意してください。
まずは入門編と言われている西AZのユーカリを育ててみて、
西AZのユーカリの育て方に慣れることが先決です。
西AZのユーカリは外観の面白いものや、
美しい花を咲かせるものが多いので、
是非とも育ててみてください!- # by eucalyptus_k | 2014-09-01 17:02 | ユーカリ(栽培知識)
枯れたガモフィラ(gamophylla)
ユーカリ紹介でも紹介済み、
こちらの記事でも紹介させていただいた
自慢のgamophyllaが枯れてしまいました。
厳密には少し前の梅雨明け直前に枯れました。
原因は水遣タイミングのミスと台風による長雨です。
このgamophyllaは非常に過湿にうるさく、
栽培難易度の高いユーカリです。
実家の庭でも150cm級の株がありましたが、
雨天で管理していて、
随分前に梅雨の長雨で枯れてしまいました。
我が家では、基本的に梅雨時期は
鉢の表面からの水遣りは行いません。
ところがたまたま良く晴れた日に、
天気予報をチェックしていなくて、
梅雨明けかな?なんて勝手に考えて、
思いきって表面から水をたっぷり与えました。
すると次の日から台風関連の長雨が続き、
そのまま用土の乾きが進むことなく、
一気に過湿で根をやられて枯れてしまいました。
通常の日照の良いお宅では、
ここまでデリケートな管理は必要ありませんが、
日照と風通しの悪い我が家のベランダならではです。
基本、私がユーカリ紹介で
D+以上の難易度を付けているようなユーカリは
このようにちょっとのミスで★になることがあります。
gamophyllaは非常に難易度の高いユーカリですが
何とか樹高140cm程度、株元の幹の太さが
2cm程度まで育っていたので、
私としてもかなり痛い枯死になります。
この立派な幹を見ていると
何日かしたら復活する可能性もありそうに見えますが、
gamophyllaのようなデリケートなユーカリの場合、
過湿で枯れた際の復活の可能性は低いです。
冬まではこのまま放置で様子を見ますが、
恐らく復活は難しいと思われます。
最近はここまで大きな株を枯らすことは稀ですが、
たまにうっかりやってしまうことがあります。
このショックをバネにまだまだ精進あるのみです。
ちなみにgamophyllaについては
すでに新しくタネを播き終わり、
無事に発芽まで済んでいるところです。- # by eucalyptus_k | 2014-08-08 15:23 | ユーカリ(栽培実績)
【ユーカリ紹介-58】
ユーカリ・ガモフィラ (Eucalyptus gamophylla)続きまして第58回目は
ステップや半砂漠地帯に生息し、
ブルーグレイのツキヌキ葉が非常に美しい
「砂漠のツキヌキユーカリ」こと
ユーカリ・ガモフィラです。
◎ユーカリ・ガモフィラ
【学名:Eucalyptus gamophylla】
【英名:Warilu / Blue-leaved Mallee】
このgamophyllaは、その他のユーカリとは異なり、
エアーズロックで有名なアリススプリングスの近郊から、
ノーザンテリトリーの北部の広い地域と、
西オーストラリア州の北西部、クイーンズランド州東部の
一部のかなり暑い地域に自生しています。
Wariluというアボリジニー名も持ち、
現地ではそれなりに名の通ったユーカリですが、
日本では知る人もいないのではという程にマイナーです。
このgamophyllaの生息している地域の多くは、
半砂漠地帯かステップ地帯で、
降雨量はほぼあってないような状態です。
そのような地域に生息するユーカリは、
どれも低木Malleeかブッシュ状の個体が多く、
このgamophyllaもその例にもれず、
かなり低木で横に広がることが好きなユーカリです。
ユーカリ検索に掲載している
gamophyllaの樹高は8m以内となっており、
一般的にはそのように言われています。
実際に豊富に水分のあるような場所や
定期的に水を与えてもらえるような栽培時には
8m程度の樹高にまで育つ性質を発揮するようです。
ところが、大部分が半砂漠地帯で、
ほとんど雨の降らない場所に生息している
野生の個体では、ほとんどが4m以内のブッシュ状で、
樹高を伸ばすことは滅多にないようです。
他のユーカリと同じように、大きく育つと
細葉に変化するという性質も持っているのですが、
上記の要因により、野生の個体では、
細葉に変化するようなことは滅多になく、
ほとんどがツキヌキ状の葉を終始キープするようです。
gamophyllaの大きな特徴は、
何と言ってもそのツキヌキ状の葉です。
gamophyllaという学名も、接合した葉という意味で
そのツキヌキ葉を表しています。
元祖ツキヌキユーカリのperrinianaとは異なり、
ツルっとした葉に白く粉を吹いていて、
その葉は、少し離れて見ると、
とても綺麗なブルーグレイに見えます。
英名は、Blue-leaved Malleeですが、
以前に紹介したpolybracteaも
Blue-leaved Malleeという英名を持っています。
一般的にはpolybracteaは
Blue Malleeと呼ばれることが多く、
Blue-leaved Malleeというと
このgamophyllaを差すことが多いようです。
その生息地を元に、perrinianaと分けて、
私はこのgamophyllaを
「砂漠のツキヌキユーカリ」と呼んでいます。
ところが、ほとんどの個体がツキヌキ状の葉になる
perrinianaとは大きく異なり、gamophyllaでは幾分、
ツキヌキ状の葉が生じにくくなっています。
現地の文献を調べたり、現地の栽培者の話を聞く限りでは、
豊富な日光を浴びて、健康に育った株であることと、
ある程度の樹高に育つことで、
ツキヌキ状の葉が生じやすくなるようです。
我が家のgamophyllaにも
一部ツキヌキ状の葉が生じています。
ところが今のところ、大部分の葉は、
ツキヌキ状にはなっていません。
一方、実家の庭で育てているgamophyllaは
ほとんどの葉が立派なツキヌキ状になっています。
ツキヌキ状の葉を生成するためには、
栽培環境の影響が大きそうですが、
個体差も大きく関係しているように思っています。
葉はかなり大葉で分厚く、写真で見ても、
Blue-leaved Malleeという英名が相応しく、
とても美しいブルーグレイの葉色をしています。
写真では少しわかりにくいのですが、
cinerea/glaucescens/albidaなどの銀葉とは
少し異なった質感の銀葉をしています。
これらの品種では、少しザラザラした葉に
むらなくふんだんに粉を吹いている感じです。
ところが、gamophyllaの葉では、
元々少し光沢のあるようなツルっとした葉に
まるで粉を意図的にふりかけたような質感なのです。
また葉は上記の品種よりも遥かに分厚く、
pulverulentaのように、葉を曲げると
パキッと折れてしまうほどに硬い葉をしています。
写真ではイマイチわかりにくいかと思いますが、
何となくイメージしていただけるでしょうか。
またその茎も葉と同様に
ツルっとしたところに粉をふりかけたような質感です。
その質感から、日光に当たると、
その他の銀葉の映えるユーカリよりも
さらに美しく輝くのが、
このgamophyllaの大きな魅力の一つです。
gamophyllaの育て方についてですが、
「砂漠のツキヌキユーカリ」という呼称の通り、
過湿を非常に嫌い、とても乾燥を好むユーカリです。
ところが、gamophyllaの生息している地域は
ほとんど雨が降らない代わりに、
非常に豊富な地下水を有しています。
そのため、とても乾燥を好むくせに
決して水を必要としないわけではないという性質を持っており、
そこが少し栽培難易度を上げているところです。
またgamophyllaの生息地の地下水には
幾分かの塩分が含まれているため、
ユーカリ中では比較的高い耐塩性を持っていることも
gamophyllaの特徴となっています。
とにかく、我々が普通に日本で育てるには、
少々厄介で癖のあるユーカリの代表格です。
地植えなら融通は効くのでしょうが、
鉢植えの場合は、ただちに乾燥する用土で、
頻繁に水を与えるのが最適という、
とても面倒な育て方が必要なユーカリです。
極端な話が、夏場は1日で用土が全乾燥し、
葉が犬の耳のように垂れてくるぐらいの環境で、
毎朝定期的に水遣りをするというのがベストです。
過湿にうるさいgamophyllaの栽培には、
最高レベルの乾燥力を持つ用土
を使用するのが良いでしょう。
また、もう一つのポイントは、
ユーカリの中ではmacrocarpaなどに匹敵するくらいに
激しい日光を欲する品種であるというところです。
昨年までは、半日陰以下の場所で、
gamophyllaをずっと育てていましたが、
2年経っても30cmを超えずにヒョロヒョロのままでした。
ポット苗の株ではヒョロヒョロのまま、
いつしか枯れてしまったものも多数ありました。
そこで、一転して、今年の春から、
ほぼ終日直射日光が当たり、
最も西日のきつい場所に移動してみたところ、
春~夏の間だけで、60cm以上も成長し、
葉の数もびっくりするほど増えました。
このようにgamophyllaを元気に育てるためには、
豊富な直射日光と高温が必須になります。
過湿に対しては、macrocarpa程デリケートではありませんが、
かなり嫌う方で、確実に成長力がなくなり、
葉数も少なくなり、どんどんと弱っていきます。
過湿が過ぎると大きな株がいきなり枯死することもあります。
他の砂漠地帯のユーカリと同じように、
冬場の吸水量はびっくりするほど激減します。
冬の水の吸わなさは、間違いなくユーカリ中でトップクラスです。
月に2回の水遣りでは少し多すぎるくらいで、
ほぼ断水に近いような管理が必要になります。
gamophyllaのメインの成長時期は、
梅雨明けの非常に暑くなってくる時期です。
もちろん春と秋の暖かい時期にも成長は進みますが、
やっぱり夏場の健やかさにはびっくりさせられます。
成長力はそこまで激しい方ではありませんが、
環境が合った場合には、caesiaに匹敵するほどの
比較的激しい成長力を発揮してくれます。
最後に、病害虫についてですが、
日光の足らない場所で育てた場合には、
酷いうどんこ病やハダニの被害が多発します。
うどんこ病の被害の程度で言うならば、
トップクラスに酷いユーカリの一つです。
ところがそのような場所でgamophyllaを育てた場合、
根本的にこの先、健康に育てることも難しいでしょう。
酷いうどんこ病の被害が出ている場合には、
病気の防除を考えるよりも、
根本的な置き場所の改善を考えた方が良いです。
豊富な日光を浴びて厚く硬い葉を持った個体には、
うどんこ病やハダニの被害が出ることはありません。
気になるgamophyllaの耐寒性ですが、
かなり暑い地域に生息しているユーカリのため、
あまり強い方ではありません。
最終的に60cmを超えるような株であれば、
-5℃くらいまでは特に問題ありませんが、
特に15cm以下の小さな苗の場合は、
0℃以上で越冬させるか、
簡易温室などで防寒対策を取った方が無難です。
また用土凍結や激しい霜にも、
あまり強いとは言えないところがあります。
一度野ざらしの10cm程度のポット苗群が、
-5℃の環境で全滅してしまったことがあります。
大きく育った株でも、0℃以下になるような場所では、
新芽を中心にピンク色~薄紫色へと激しく紅葉します。
この紅葉は中々美しく、冬場の寂しい庭を彩ってくれます。
gamophyllaの香りについてですが、
葉を激しくクラッシュしてようやく
微かに少し青臭いハーバルな香りがします。
このgamophyllaを激しく剪定したり、
支柱にギュッとくくりつける作業を行っても、
周囲に香りが漂うようなことは全くありません。
残念ながら香りを楽しむという要素は
全くないと言っても過言ではありません。
※この写真は最も実際の葉色に近い写真です。
一風変わった白銀ツキヌキ葉を持ち、
日光にひと際輝くgamophyllaは
樹高も低く、鉢植えでも管理しやすいので、
栽培用のユーカリとして特にオススメです。
また、pachyphyllaやmacrocarpaなど、
乾燥と吸水のバランスが難しい
砂漠地帯出身のユーカリ挑戦編としても最適です。
日本では、見かけることさえないgamophyllaですが、
以前、親愛なるこあら師匠が試験用に育てていらっしゃったので、
もしかするといくつか在庫をお持ちかもしれません。
興味のある方は、一度問い合わせてみてはいかがでしょうか?
もう一つの魅力として、
gamophyllaは低木でも開花の見込めるユーカリです。
花は珍しい色をしているわけではありませんが、
非常にたくさんの花を咲かせるユーカリです。
魅力的な「砂漠のツキヌキユーカリ」gamophylla。
是非とも育ててみてはいかがでしょうか?
私も特にお気に入りのユーカリの一つです。
------------------------------
<栽培難易度:D+>
香良さ:★★
香強さ:★
成長力:★★
要水分:★★
耐過湿:☆
耐水切:★★★★
耐日陰:☆
耐移植:★★
耐寒性:★★
耐暑性:★★★★★
耐病虫:★★
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※A簡単~E難しい / A+...Aより少し難しい- # by eucalyptus_k | 2013-01-14 18:03 | ユーカリ紹介
タネ播きの適期・適温
最近色々とタネを播いていて
わかってきたことがあります。
当たり前と言えば当たり前なんですが、
ユーカリは様々な気候帯に生息し、多種多様ですから
それぞれの品種に最適なタネ播きの適期・適温があります。
良く最高気温が20℃を上回る季節が適期と言われますが、
これは全ての平均値のような感じです。
ちなみに私の環境でのお話ですので
ご参考までによろしくお願いします。
1. ニューサウスウェールズ州のユーカリ
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日本で良く見かけるユーカリが多い地域です
主なユーカリは下記の品種です。
cinerea/pulverulenta/bridgesiana/nicholii/polyanthemos
viminalis/globulus ssp. bicostata/scoparia/rubida
parvula/viridis/melliodora/sideroxylon/punctata
これらは一般的に良いと言われている季節で、
関西や関東の暖地ではゴールデンウィークが終わった頃、
もしくは9月下旬くらいの季節が最も最適です。
気温的には最低気温が15℃を上回り、
最高気温が20~25℃くらいの季節です。
ただこのグループのユーカリは
比較的あらゆる気候帯に対応でき、
それ以降のさらに暑い季節や少し寒い季節でも、
ある程度の数を発芽させることも可能です。
ただ、もちろん冬季の屋外での発芽は難しく、
真夏の最も暑い時期には発芽率だけでなく、
発芽後の生育もイマイチになってきます。
2. ビクトリア州/タスマニア島のユーカリ
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ビクトリア州だけでなく、ニューサウスウェールズ州の
南部や南部内陸部のユーカリ、その他の地域の
高山生息種などもこのグループに含まれます。
主なユーカリは下記の品種です。
gunnii/archeri/globulus ssp. globulus/globulus ssp. maidenii
perriniana/urnigera/crenulata/glaucescens/camphora
aromaphloia/tenuiramis/risdonii/morrisbyi/cordata
delegatensis/smithii/cypellocarpa/ovata/pauciflora
coccifera/goniocalyx/sturgissiana/cephalocarpa
dalrympleana/dives/nitens/neglecta/nova-anglica
polybractea/radiata/regnans/subcrenulata
brookeriana/kitsoniana
どちらかというと、暑さに弱いユーカリが多いです。
これらは1のグループよりもさらに涼しい時期で
関西や関東の暖地では4月上旬くらいからと、
10月中旬~11月くらいの季節が最も最適です。
気温的には最低気温が10℃程度まで下がり、
最高気温が20℃いくかいかないかくらいの季節です。
グループの中でも色々と差があり、
例えば、globulus ssp. globulus/goniocalyxなどは
1のグループと同じように暖かい時期でも発芽率が良く、
逆にglaucescens/tenuiramis/risdonii/delegatensis
pauciflora/coccifera/dalrympleana/nitens/regnansなどは
気温が上がり過ぎると全く発芽しないこともあります。
これらの品種は真夏などにタネを播くと
全く発芽しないか、発芽しても極めて生育が悪く、
立ち枯れてしまう苗が多くなります。
また特に涼しい環境を好む品種では、
真夏にタネを播いても発芽は完全ゼロとなり、
10月に入り、忘れた頃に続々発芽し出す
といったようなことが起こります。
このグループのユーカリは、
冬季の室内で発芽を試みると、
極めて良い発芽結果が得られています。
冬季室内の温度や湿度の状態が
これらのユーカリの発芽に良く合っているようです。
ただし、そのような場合でも、
冬季室内で栽培し続けると、苗が徒長し、
生育が悪くなるので、ある程度発芽したら
とっとと屋外に出してしまう方が良いです。
※どれも耐寒性は高いので安心です。
一部の、特に高山部に生息し、且つ湿潤を好む
glaucescensやdalrympleana、nitensなどは、
冬季の室内でもかなり良い状態で育苗できることがあります。
ただし、これは半日~終日直射日光の当たるような
明るい南側の窓辺限定でのお話です。
3. サウスオーストラリア州沿岸部のユーカリ
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アデレード周辺からカンガルー島付近に生息しているユーカリです。
主なユーカリは下記の品種です。
leucoxylon/cladocalyx/albopurpurea
fasciculosa/calycogona
これらは1と2のちょうど間くらいの季節で
関西や関東の暖地では4月中旬くらいからと、
10月上旬~11月初旬くらいの季節が最も最適です。
気温的には最低気温が15℃より低くなる日が何日かあり、
最高気温が20℃を少し超えるくらいの季節です。
このグループのユーカリは少し暖かい季節や、
さらに涼しい季節の発芽にも幅広く対応することができます。
ところが真夏にタネを播くと、発芽率こそ悪くないのですが、
その後の生育が極めて悪くなるという特徴があります。
また梅雨時期の育苗の調子があまり良くないので、
春は少し涼しめの時期に少し早めのタネ播きを行い、
秋は少し暖かめの時期にタネを播くのが良いです。
4. クイーンズランド州のユーカリ
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クイーンズランド州だけでなく、ニューサウスウェールズ州の
北部や北部沿岸部のユーカリなどもこのグループに含まれます。
主なユーカリは下記の品種です。
citriodora/staigeriana/melanophloia/camaldulensis
maculata/muelleriana/tereticornis/robusta
grandis/coolabah
どちらかというと、寒さに弱いユーカリが多いです。
これらはかなり暖かく湿潤な季節を好み
関西や関東の暖地では5月下旬くらいからと、
梅雨時期~初夏と晩夏の季節が最も最適です。
気温的には最低気温が20℃を超えだし、
最高気温が30℃に届くかどうかくらいの季節です。
一部の品種では、あまりにも暑い季節には
発芽率が低下するものもありますが、
基本的には真夏の半日陰での発芽も上々です。
逆にあまりにも温度が下がってきて、
最高気温が20℃を下回る季節になると
極めて発芽率が悪くなります。
これらのユーカリは一様に湿潤を好むため、
冬季の室内でもかなり良い状態で育苗できることがあります。
ただし、これは半日~終日直射日光の当たるような
明るい南側の窓辺限定でのお話です。
5. ウェストオーストラリア州のユーカリ
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西オーストラリアだけでなく、サウスオーストラリア州の内陸部、
ノーザンテリトリーの南部など砂漠地帯のユーカリなども
このグループに含まれます。
主なユーカリは下記の品種です。
全ての西AZのユーカリ/pachyphylla/gamophylla/gillii
leptophylla/socialis/oleosa/pimpiniana/gracilis
これらは最も暖かい季節を好み、
関西や関東の暖地では梅雨明け後の初夏から
真夏や晩夏の季節が最も最適です。
気温的には最低気温が20℃を完全に超えて、
最高気温が30℃を超えるような季節です。
一部の品種では、あまりにも暑い季節には
発芽率が低下するものもありますが、
基本的には真夏の半日陰での発芽も上々です。
西AZの沿岸部の非常に穏やかな気候の地域に属する
lehmanii/pleurocarpa/pachyloma/preissianaなどは
1のグループと同じ季節での発芽もOKです。
逆にrhodantha/macrocarpa/gamophyllaなどの
暑い砂漠地帯に生息するユーカリは
最低気温が25℃を超えるような暑い季節が最も良く、
1のグループのような少し涼しい季節には
発芽率がかなり悪くなります。
※特にrhodanthaは顕著です。
どれも乾燥を好み、梅雨時期の管理が困難なため、
私は梅雨明けと同時にタネ播きを開始しています。
今回は大雑把にグループ分けしたため、
かなりざっくりとした情報になっていますが、
実際にはそれぞれのグループ内でも
非常に微妙な差が発生しています。
タネ播きにチャレンジする方は
ぜひ参考にしてみてください!- # by eucalyptus_k | 2012-11-06 14:22 | ユーカリ(栽培知識)
急に気温が下がる時期は注意!
最近かなり寒くなりましたね!
急な気温の変化には気をつけてください。
私も早速風邪を引いてしまいました。。。
急な気温の変化に気をつけるのは
ユーカリも同じなんです。
恐らく親愛なるこあら師匠のところのように
ビニルハウス栽培がメインの場合は、
まだまだ激暑の環境が続くものと思われますが、
初心者がユーカリを良く枯らすのが
今のこの時期なんです!
結論として、ユーカリが気温の変化で
ダメージを受けるのではありません。
急な気温の変化で吸水量が激減するのです。
私のように毎日、朝夕、1時間程度の
水遣り&見回りタイムを取っていると
非常に良くわかることなのですが、
思った以上に気温の変化は急激にやってきます。
常に家の中で家事をしていたり、
建物の中で仕事をしていると、
この急な気温の変化になかなか気づけないものです。
まだまだ日差しはキツイので
日中はかなり暑い感じがしていますが、
気温を計ってみると、実はそれほど高くないものなんです。
私も最初はなかなか気づけなかったので、
PC/Mobileともに天候のアプリを入れて、
必ず毎日の最高気温と最低気温をチェックしています。
品種によって差はありますが、
最高気温が30℃に届かなくなって、
最低気温が25℃を切るというラインが、
一つ大きく吸水量の変わるポイントです。
例えば、特に気温の変化による吸水量の増減が
明確な品種としてmacrocarpaがあります。
このユーカリはある程度の樹高があれば、
真夏は1日に1回の水遣りが必須なほど
非常に良く水を欲します。
ところが、その全く同じ株が
真冬には月に2回程度まで潅水量が減ります。
我が家の1m近いmacrocarpaも
半日直射の環境であるにも関わらず、
1日に1回の水遣りが必須で、
外泊の際は、水に浸けて出かけていました。
ところが、最近は天気が悪いこともありますが、
一気に5~7日に1回まで潅水量が減っています。
rhodantha/gamophyllaなどもそんな感じです。
毎日外に出て、気温をチェックしている私でも、
それに気づくのが少し遅れて、
真夏並みの水遣りを続けていた結果、
葉に赤いシミができてきてしまいました。
他にも水分管理の調整が遅れて、
葉に傷みが出てきたものもあります。
このまま気づかないでいると、
誰でも気づくほど寒くなった頃に、
ユーカリがいくつか星になったりするわけです。。。
大体この時期、葉が傷みだしたり、
枯れる葉が出たり、元気がなくなるのは、
このように、真夏のつもりで水遣りを続けて、
過湿になってしまったことによる根の傷みが原因です。
他には、コガネムシ幼虫が活発になる時期なので、
それらの影響を受けていることも考えられます。
コガネムシは腐植質に反応して卵を産むので、
粒状培養土や私のような腐植質なしの
岩石用土を使用している場合にはあまり心配はいりません。
この季節、慣れない人はちょっと注意しながら、
潅水量を一度見直してみてください。
そして不幸にも枯れてしまった場合には、、、
必ず中身をひっくり返して、
枯れた原因を確かめてみてください。- # by eucalyptus_k | 2012-10-12 11:13 | ユーカリ(栽培知識)