
【ユーカリ紹介-16】
ユーカリ・アロマフロイア (Eucalyptus aromaphloia)第16回目のユーカリ紹介は、
学名についているアロマが気になる
ユーカリ・アロマフロイアです。
◎ユーカリ・アロマフロイア
【学名:Eucalyptus aromaphloia】
【英名:Creswick Apple Box / Scented Bark / Scent Bark】
このaromaphloiaは一見大葉で長葉のgunniiといった外見です。
viminalisの葉にも良く似ており、
少し幅を広くして、丸みを強くしたような感じです。
同じアップルボックス名を持つbridgesianaとは対照的に、
非常にマイナーで、日本ではほとんど知られていないユーカリです。
海外の文献でにもあまり見かけることができないほどです。
確かにaromaphloiaはマイナーなユーカリですが、
その名前は一度聞くと印象に残ります。
日本でアロマテラピー等、香りのイメージで使われる、
アロマという言葉を学名に含んでいるからです。
実はアロマとはラテン語で匂うという意味、
フロイアとは樹皮という意味なので、
aromaphloiaという学名は、
英名のScented Barkとほぼ同じ意味になるわけです。
さぞかし強く良い香りがすると思いますよね?
確かに香りは弱い方ではありませんが、
非常に香りの強いBaby Blueやglobulusなどには及ばず、
cinereaなどと同じ程度の香りの強さです。
もしかして、大きな木にまで育ててみると
名前の通りその樹皮が強く香りを放つのかもしれません。
大きな木とはいっても、
樹高は18m程度とユーカリの中では比較的小型です。
聞くところによると、かなり小さな樹高の間でも
開花が見られたという情報もあります。
鉢植えでコンパクトに育てるのに向いているユーカリです。
aromaphloiaの香りはbridgesianaとほとんど同系統の香りで、
少しハーバルな草の香りがする爽やかなシネオール系の香りです。
この香りは非常に爽快で誰もが好きになれる香りです。
aromaphloiaは表面がツルっとした茎をしており、
背丈の割には細く柔らかく、幼苗のうちは少し折れやすいようです。
葉は長細く、比較的大葉に成長しますが、
株自体は少し徒長しやすい傾向があるので、
小まめな摘芯を行い、樹形にボリュームを持たせたいところです。
葉色は白みを帯びたものから綺麗な緑色のものまで様々です。
また葉脈は中心の一本だけが良く目立ち、
後は比較的ツルっとしたフラットな葉になっています。
bridgesianaと同じく、湿気の多い土壌を好んで生息するため、
過湿に対する耐性はかなりのものがあります。
ところが、そこまで水食いというわけでもありません。
gunniiなどと同様の一般的な管理で育てられます。
ただし、梅雨時期には少しうどんこ病に罹りやすいので、
風通しには十分気をつけてください。
また比較的冷涼な地域に生息しているため、
日本の暑い夏があまり得意ではありません。
環境によっては、真夏は少し高温障害の症状が出たり、
葉先に少し枯れが出ることもありますが、
涼しくなれば自然と回復し、深刻になるようなことはありません。
成長の早さはbridgesianaに匹敵するほどで、
気づかないうちに新しい芽が伸びていることが多いです。
とにかく切っても切ってもどんどん新芽を出してくれるので、
お風呂に入れる用のユーカリ候補ナンバーワンです!
耐寒性は非常に強く、-10℃程度といわれています。
大阪の冬では葉を痛めることさえありません。
総合的に育てやすく、初心者向けなユーカリといえます。
aromaphloiaはマイナーなため、
日本ではまず見かけることはないでしょう。
育ててみたい方には素晴らしい農場をご紹介します。
珍しいユーカリをマニアックな嗜好として育てるのも一つ、
育てやすいユーカリを茂らせてハーブとして利用するのも一つ。
aromaphloiaは成長も早く、香りも良く、とても育てやすいため、
収穫用のハーブとして育てるのに最適なユーカリです。
成分もシネオールが中心のため、お肌の殺菌作用に優れています。
また、ユーカリ茶としても非常に美味でした。
是非、興味のある方は育ててみてください。
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<栽培難易度:A+>
香良さ:★★★★
香強さ:★★★
成長力:★★★
要水分:★★★
耐過湿:★★★★
耐水切:★★★
耐日陰:★★★
耐移植:★★★★
耐寒性:★★★★
耐暑性:★★
耐病虫:★★
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※A簡単~E難しい / A+...Aより少し難しい- # by eucalyptus_k | 2010-08-09 01:32 | ユーカリ紹介

ユーカリに含まれている精油成分について(2)
今日は以前書いたものに引き続き、
精油成分のお話のアップグレードバージョンです。
こちらでご紹介した精油成分ですが、
全てのユーカリに全ての成分が含まれているわけではありません。
それぞれのユーカリで含まれている成分が異なります。
それにより香りや効能が変わってくるのだと思います。
それでは例をあげてユーカリ別にご紹介します。
とにかく多いので気が向いたら読んでください><;
※下記ABCD順
※主成分は多量を含み、その他は少量を含む
※成分名は前にあるほど量が多い
●Eucalyptus albida
精油含有量:極少
主成分:ピネン、ビシクロゲルマクレン
その他:ユーデスモール
備考:多彩なピネンを含む
●Eucalyptus albopurpurea
精油含有量:極少
主成分:ビシクロゲルマクレン
その他:ピネン、フェランドレン
備考:
●Eucalyptus amygdalina
精油含有量:極多
主成分:ピペリトン、フェランドレン、シネオール
その他:パラシメン、テルピネン4オール、テルピネオール、ピノカルベオール
備考:シネオール、ピぺリトンを多く含むペパーミント系精油
●Eucalyptus archeri
精油含有量:普通
主成分:シネオール、ピネン
その他:リモネン
備考:シネオールを多く含む
●Eucalyptus aromaphloia
精油含有量:多
主成分:シネオール、ピネン
その他:エステル
備考:シネオールを非常に多く含む
●Eucalyptus bridgesiana
精油含有量:極少
主成分:シネオール、ピネン
その他:リモネン、テルピネオール
備考:シネオールを非常に多く含む
●Eucalyptus caesia
精油含有量:極少
主成分:トルクアトン、アロマデンドレン
その他:ピネン
備考:Eucalyptus torquataの芳香成分トルクアトンを含む
●Corymbia calophylla
精油含有量:極少
主成分:ピネン、テルピネン
その他:パラシメン
備考:
●Eucalyptus camaldulensis
精油含有量:少
主成分:シネオール、ピネン、パラシメン、スパスレノール
その他:クリプトン、リモネン、グロブロール、
備考:非常に多彩な成分と希少成分のクリプトンを含む
●Eucalyptus camphora
精油含有量:多
主成分:シネオール、ピネン、ユーデスモール
その他:パラシメン
備考:シネオール、ユーデスモールを非常に多く含む
●Eucalyptus cephalocarpa
精油含有量:少
主成分:シネオール、ピネン、リモネン
備考:シネオールを非常に多く含む
●Eucalyptus cinerea
精油含有量:多
主成分:シネオール、ピネン
その他:アルデヒド
備考:シネオールを非常に多く含み良質の医療用シネオール系精油として注目
●Corymbia citriodora
精油含有量:極多
主成分:シトロネラール
備考:レモンユーカリとしてレモン系精油の王道
●Eucalyptus cladocalyx nana
精油含有量:極少
主成分:シネオール、ピネン、カリオフィレン
その他:スパスレノール、パラシメン、ユーデスモール
備考:成分は多彩だが精油含有量が非常に少ない
●Eucalyptus cloeziana
精油含有量:極少
主成分:ピネン、カリオフィレン、タスマノン
その他:リモネン、テルピネオール、グロブロール
備考:ピネンを非常に多く含む
●Eucalyptus coccifera
精油含有量:普通
主成分:フェランドレン、パラシメン、ユーデスモール
その他:シネオール、グロブロール
備考:フェランドレン主体のペパーミント系精油
●Eucalyptus cordata
精油含有量:極多
主成分:シネオール、ピネン
その他:テルピネオール
備考:シネオールを非常に多く含み良質の医療用シネオール系精油として注目
●Eucalyptus crenulata
精油含有量:少
主成分:エステル、テルピネン、パラシメン、ピネン、テルピネン-4-オール
備考:少し変わった精油成分の組み合わせが特徴
●Eucalyptus crucis
精油含有量:多
主成分:シネオール、ピネン
その他:ユーデスモール
備考:シネオールを多く含む
●Eucalyptus dalrympleana
精油含有量:極少
主成分:シネオール、ピネン、スパスレノール
その他:パラシメン、グロブロール
備考:シネオールを非常に多く含む
●Eucalyptus decipiens
精油含有量:極少
主成分:ピノカルベオール、ビシクロゲルマクレン
その他:シネオール
備考:シネオールを少量含む
●Eucalyptus deglupta
精油含有量:極少
主成分:ネロリドール
その他:ピネン、フェランドレン、エステル、パラシメン、オシメン
備考:精油含有量が非常に少ない
●Eucalyptus delegatensis
精油含有量:多
主成分:フェランドレン、パラシメン
その他:ピペリトン、ユーデスモール
備考:フェランドレンを多く含むペパーミント系精油
●Eucalyptus dives
精油含有量:極多
主成分:ピペリトン、フェランドレン
その他:シネオール、テルピネオール、シトラール
備考:ピペリトンを非常に多く含むペパーミント系精油の王道
●Eucalyptus erythrocorys
精油含有量:極少
主成分:テルピネオール、シネオール
備考:精油含有量が非常に少ない
●Corymbia ficifolia
精油含有量:極少
主成分:ピネン
その他:テルピネン、パラシメン、ビシクロゲルマクレン
備考:ピネンを多く含むが精油含有量が非常に少ない
●Eucalyptus forrestiana
精油含有量:多
主成分:ピネン、シネオール
その他:ビシクロゲルマクレン、アロマデンドレン
備考:ピネンを多く含みシネオールを少量含む
●Eucalyptus gamophylla
精油含有量:多
主成分:ビシクロゲルマクレン
その他:スパスレノール、シネオール
備考:ビシクロゲルマクレンを多く含みシネオールを少量含む
●Eucalyptus gillii
精油含有量:多
主成分:シネオール、カリオフィレン
その他:ピネン
備考:シネオールを多く含む
●Eucalyptus glaucescens
精油含有量:多
主成分:エステル(イソ吉草酸エチル)、シネオール、ピネン
その他:アロマデンドレン、グロブロール
備考:イソ吉草酸エチルは青りんごの香料となる
●Eucalyptus globulus ssp. globulus
精油含有量:多
主成分:シネオール、ピネン、アロマデンドレン、グロブロール
その他:ピノカルベオール、テルピネオール、エステル、リモネン
備考:シネオールを非常に多く含むユーカリ精油の王道
●Eucalyptus globulus ssp. bicostata
精油含有量:普通
主成分:シネオール、ピネン
その他:アロマデンドレン、ユーデスモール、エステル、リモネン
備考:
●Eucalyptus globulus ssp. maidenii
精油含有量:普通
主成分:シネオール、ピネン、アロマデンドレン
その他:エステル、ユーデスモール、リモネン
備考:
●Eucalyptus goniocalyx
精油含有量:普通
主成分:シネオール、ピネン
その他:アルデヒド、ユーデスモール、リモネン、テルピネオール
備考:シネオールを非常に多く含み採取した精油がすぐに黒く濁る
●Eucalyptus grandis
精油含有量:極少
主成分:レプトスペルモン、ピネン、オシメン
その他:シネオール、エステル、スパスレノール
備考:シネオールを非常に少量含み花の香りが強い精油
●Eucalyptus gunnii
精油含有量:極少
主成分:シネオール、ピネン、フェランドレン
その他:スパスレノール、パラシメン、ビシクロゲルマクレン
備考:成分は多彩だが精油含有量が非常に少ない
●Eucalyptus kruseana
精油含有量:少
主成分:シネオール、ピネン
その他:ユーデスモール
備考:シネオールを多く含む
●Eucalyptus lehmannii
精油含有量:普通
主成分:シネオール、ピネン
その他:テルピネン、アルデヒド
備考:
●Eucalyptus leucoxylon
精油含有量:普通
主成分:シネオール、ピネン、アロマデンドレン
その他:ビシクロゲルマクレン
備考:
●Eucalyptus macrandra
精油含有量:極少
主成分:シネオール、ピネン、アロマデンドレン
備考:
●Eucalyptus macrocarpa
精油含有量:少
主成分:ビシクロゲルマクレン、ピネン、アロマデンドレン
その他:シネオール
備考:シネオールを少量含む
●Corymbia maculata
精油含有量:少
主成分:シネオール、ピネン
その他:ユーデスモール、リモネン
備考:
●Eucalyptus melanophloia
精油含有量:極少
主成分:ピネン、パラシメン
その他:フェランドレン、テルピネオール、シネオール、グロブロール
備考:ピネン、パラシメンを多く含む
●Eucalyptus melliodpra
精油含有量:少
主成分:シネオール、ピネン
その他:フェランドレン、カリオフィレン
備考:
●Eucalyptus 'Moon Lagoon'
精油含有量:少
主成分:シネオール、ピネン、パラシメン
その他:ユーデスモール
備考:
●Eucalyptus morrisbyi
精油含有量:多
主成分:シネオール
その他:ピネン、リモネン、テルピネオール
備考:シネオールを多く含む
●Eucalyptus neglecta
精油含有量:少
主成分:シネオール
その他:グロブロール
備考:シネオールを多く含む
●Eucalyptus nicholii
精油含有量:普通
主成分:シネオール
備考:シネオールが成分のほとんどを占める
●Eucalyptus nitens
精油含有量:普通
主成分:シネオール、ピネン、オシメン
その他:リモネン、パラシメン、エステル、テルピネオール、レプトスペルモン
備考:シネオールを少量含み花の香りが強い精油
●Eucalyptus nova-anglica
精油含有量:普通
主成分:ネロリドール、アロマデンドレン、ユーデスモール、グロブロール
その他:ピネン、スパスレノール
備考:ペパーミント系の成分は含まれずにペパーミントの英名を持つ
●Eucalyptus obliqua
精油含有量:極多
主成分:ピペリトン、フェランドレン、パラシメン
その他:シネオール、ビシクロゲルマクレン、スパスレノール
備考:シネオールを少量含むペパーミント系精油
●Eucalyptus orbifolia
精油含有量:普通
主成分:エステル、リモネン、パラシメン、シネオール
その他:ピネン、テルピネオール
備考:
●Eucalyptus pachyloma
精油含有量:少
主成分:シネオール、ピネン
備考:シネオールを多く含む
●Eucalyptus pachyphylla
精油含有量:極少
主成分:シネオール、ピネン、リモネン、アロマデンドレン
その他:テルピネン、オシメン、パラシメン、ピノカルベオール、テルピネオール、グロブロール
備考:成分は多彩だが精油含有量が非常に少ない
●Eucalyptus parvula
精油含有量:少
主成分:シネオール、ピネン、テルピネオール
その他:ユーデスモール、アルデヒド
備考:シネオールを非常に多く含む
●Eucalyptus pauciflora
精油含有量:普通
主成分:ユーデスモール、ピネン、シネオール、フェランドレン
その他:ピペリトン、スパスレノール
備考:ユーデスモールを多く含みシネオールを少量含む
●Eucalyptus perriniana
精油含有量:多
主成分:シネオール、ピネン
その他:リモネン、テルピネオール、アルデヒド
備考:シネオールを非常に多く含む
●Eucalyptus pluricaulis ssp. porphyrea
精油含有量:普通
主成分:ピネン、シネオール、アロマデンドレン
その他:グロブロール
備考:ピネンを多く含みシネオールを少量含む
●Eucalyptus polyanthemos
精油含有量:少
主成分:シネオール、ピネン
その他:フェランドレン、グロブロール、
備考:シネオールを多く含む
●Eucalyptus polybractea
精油含有量:極多
主成分:シネオール
その他:パラシメン、フェランドレン、クリプトン、ピネン
備考:シネオールの純度が非常に高い精油を産する精油の王道(CT1/CT2)。
●Eucalyptus preissiana
精油含有量:極少
主成分:シネオール
その他:ユーデスモール
備考:シネオールを多く含む
●Eucalyptus pruinosa
精油含有量:極少
主成分:シネオール、ビシクロゲルマクレン
その他:ピノカルベオール、グロブロール、スパスレノール
備考:シネオールを多く含むが精油含有量が非常に少ない
●Eucalyptus pulverulenta
精油含有量:極多
主成分:シネオール、ピネン、リモネン
その他:エステル、テルピネオール
備考:シネオールを非常に多く含み良質の医療用シネオール系精油として注目
●Eucalyptus punctata
精油含有量:少
主成分:ピネン、シネオール
その他:リモネン、パラシメン、テルピネン、テルピネン-4-オール、クリプトン、テルピネオール、フェランドレン
備考:シネオールを多く含み多彩なピネンを含む
●Eucalyptus pyriformis
精油含有量:普通
主成分:シネオール、ピネン、
その他:アロマデンドレン、ユーデスモール、アルデヒド
備考:シネオールを多く含む
●Eucalyptus radiata
精油含有量:極多
主成分:フェランドレン、ピペリトン
その他:シネオール、テルピネン-4-オール、テルピネン、テルピネオール、ピネン、シトラール
備考:フェランドレンを非常に多く含むペパーミント系精油の王道
●Eucalyptus regnans
精油含有量:極多
主成分:ユーデスモール、フェランドレン
その他:パラシメン
備考:ユーデスモールを非常に多く含むペパーミント系精油
●Eucalyptus rhodantha
精油含有量:少
主成分:シネオール、ピネン
その他:ピノカルベオール
備考:シネオールを少量含む
●Eucalyptus risdonii
精油含有量:普通
主成分:シネオール、フェランドレン
その他:テルピネオール
備考:シネオールを多く含むペパーミント系精油
●Eucalyptus robusta
精油含有量:極少
主成分:ピネン、リナロール、パラシメン、テルピネン-4-オール、テルピネオール
その他:ピペリトン、フェランドレン、ピノカルベオール、シネオール
備考:シネオールをほとんど含まずユーカリ茶に最適
●Eucalyptus rubida
精油含有量:普通
主成分:シネオール、ピネン、スパスレノール
その他:パラシメン、テルピネオール、フェランドレン
備考:シネオールを多く含む
●Eucalyptus rudis
精油含有量:少
主成分:シネオール、ビシクロゲルマクレン、ピネン
その他:アルデヒド、アロマデンドレン、フェランドレン
備考:シネオール、ビシクロゲルマクレンを多く含む
●Eucalyptus scoparia
精油含有量:普通
主成分:シネオール、ピネン
その他:グロブロール
備考:シネオールを非常に多く含む
●Eucalyptus sideroxylon
精油含有量:普通
主成分:シネオール、ピネン、グロブロール、ユーデスモール
その他:ビシクロゲルマクレン
備考:シネオールを非常に多く含む
●Eucalyptus smithii
精油含有量:多
主成分:シネオール、ピネン、グロブロール、ユーデスモール
その他:エステル
備考:シネオールを非常に多く含むユーカリ精油の王道
●Eucalyptus staigeriana
精油含有量:多
主成分:シトラール、リモネン
その他:フェランドレン、テルピネオール、シネオール
備考:シトラール、リモネンを多く含むレモン系精油の王道
●Eucalyptus sturgissiana
精油含有量:普通
主成分:シネオール
備考:シネオールが成分のほとんどを占める
●Eucalyptus subcrenulata
精油含有量:多
主成分:シネオール、ピネン、テルピネオール
その他:スパスレノール、パラシメン
備考:シネオールを非常に多く含む
●Eucalyptus tenuiramis
精油含有量:極多
主成分:シネオール、フェランドレン
備考:シネオール、フェランドレンを多く含むペパーミント系精油
●Eucalyptus tereticornis
精油含有量:少
主成分:ピネン、パラシメン、スパスレノール、ユーデスモール、グロブロール
その他:クリプトン、カリオフィレン、シネオール
備考:非常に多彩な成分と希少成分のクリプトンを含む
●Eucalyptus tetragona
精油含有量:極少
主成分:ユーデスモール、ピネン、グロブロール、フェランドレン、シネオール
その他:アロマデンドレン、ビシクロゲルマクレン
備考:ユーデスモールを多く含むが精油含有量が非常に少ない
●Eucalyptus tetraptera
精油含有量:普通
主成分:シネオール、ピネン、アロマデンドレン
その他:グロブロール、ユーデスモール
備考:シネオールを多く含む
●Eucalyptus torquata
精油含有量:多
主成分:トルクアトン、ピネン
その他:ユーデスモール、シネオール
備考:固有成分のトルクアトンを多く含む
●Eucalyptus uncinata
精油含有量:少
主成分:シネオール、ピノカルベオール
その他:アロマデンドレン
備考:シネオールを多く含む
●Eucalyptus urnigera
精油含有量:普通
主成分:シネオール、ピネン
その他:テルピネオール
備考:シネオールを非常に多く含む
●Eucalyptus viminalis
精油含有量:普通
主成分:シネオール、ピネン、グロブロール、リモネン
その他:テルピネオール、アルデヒド、フェランドレン
備考:シネオールを非常に多く含むユーカリ精油の王道
●Eucalyptus viridis
精油含有量:普通
主成分:シネオール、ピネン、アロマデンドレン
その他:パラシメン、クリプトン、テルピネオール、シトラール
備考:シネオールを非常に多く含み希少成分のクリプトンを含む
●Eucalyptus woodwardii
精油含有量:多
主成分:ピネン、シネオール、トルクアトン、アロマデンドレン
その他:ユーデスモール
備考:Eucalyptus torquataの芳香成分トルクアトンを含む
多すぎるくらいの例をあげてみました。
品種で掲載希望があればこちらに追加していきます。
この内容は自分の資料としても活用していきますので、
長文ですが何卒ご容赦くださいませ。- # by eucalyptus_k | 2010-08-04 01:36 | ユーカリ(品種知識)

ユーカリの葉の白く粉をふいたもの
最近新しい情報を仕入れました。
ユーカリの葉で特徴的な
白く粉をふいたようなものについてです。
何となくそうかなあと思っていたのですが、
ズバリその思っていた通りの役割を果たしていました。
皆さんも聞いたことがあると思いますが、
ユーカリの生息地であるオーストラリアは、
オゾン層が薄くなっているため、
全世界の中でも特に日光がきつく、
紫外線の強烈な地域として知られています。
私も実際に現地に行って体験しましたが、
夏の一番暑い30~40℃の時でも
長袖長ズボンで過ごすのが主流です。
現地の気候に慣れていない外国人なら特にです。
日本では考えられない光景ですが、
オーストラリアは日本よりも遥かに湿度が低いため、
木陰に入ると長袖でも十分涼しいのです。
それよりも日向で肌を露出させている方が遥かに危険です。
サングラスも必須で、装着を忘れると、
軽い雪目のような症状になることもあります。
ユーカリはこのような環境下の植物ですから、
日本の植物よりも強力に紫外線カットの術を持っているはずです。
ズバリ、あの白く粉をふいているようなものは
人間の日焼け止めのような役割を果たしているのです。
これは非常に関心できるユーカリの特徴ですが、
この白く粉をふいたものが
日本での育成に少々問題となることがあります。
例えば日本では、明らかにオーストラリアより、
日差しも紫外線も穏やかになります。
確か世界で最も日差しが穏やかな地域のはずです。
そのような日差しの穏やかな日本で育てると、
この白い粉は必要以上に日光を遮断してしまいます。
調べたデータによると、品種によっては、
日本で最高の直射日光を一日中当てていたとしても、
そのユーカリが健康に生育できる
日光量に満たない場合もあるようなのです。
これは結果として、日本に合っていないということで、
せっせと日光に当てて、頑張って育てても
中々良いパフォーマンスが出せないということです。
ただ全てのユーカリがそうであるわけではなく、
特に西オーストラリアの砂漠地帯出身のユーカリに多いようです。
一応、私の経験と調べた情報から、
日本に合っていないと思われるユーカリを挙げます。
kruseana/crucis/albida/macrocarpa
rhodantha/Moon Lagoon etc...
これについては他国の栽培者からの情報にも見受けられます。
ユーカリの中でも特に銀葉の美しい品種が多いですね。
これらの品種というのは、
今の季節でも3~4時間、西日しか当たらない家のベランダでは、
ほぼ育苗は不可能かなと私が思っている品種なのです。
わざわざ日中に鉢を移動させて
極力直射日光に当てるようにしているのですが、
それでも生育が極端に悪く、小さな葉しか出てきません。
そして、貧相に育った後、どこかで枯れてしまいます。
これらの品種を育てる場合には、
一日中直射日光の当たる環境というのが
最低限、必要ではないかと思っています。
私もできる限りチャレンジしてみたいと思いますが、
今のところかなりお手上げ状態なのです。
これは種からの育苗時の結果ですが、
ある程度成熟した株ならどうなるでしょうか。
先日、親愛なるこあら師匠の農場から
立派なkruseanaを購入しましたので、
しっかり育つか観察していきたいと思います。
ちなみに半日直射日光の当たる環境に置いています。
いずれユーカリ紹介にも載せたいと思っています!- # by eucalyptus_k | 2010-07-19 17:15 | ユーカリ(品種知識)

救世主!?カリグリーン
本当にこの季節はうどんこ病に悩まされます。
直射日光が当たらない環境なので生育状況が悪く、
また、スペースの関係で頭上に洗濯物を干す環境ですから、
うどんこ病は致し方ないことといえます。
これが一般的に販売されているような
25cm以上の苗であれば、さほど大きな問題でもありません。
見た目が悪くなったり、多少樹形が崩れる程度のことで済みます。
ところが今年に入って種播を行ったような、
10cm前後やそれ以下のサイズの苗には死活問題です。
カビの生えた葉はすぐに丸まってヨレヨレになり、
そのまま放置すると確実に枯れて散ってしまいます。
また新芽から発症しやすいので、新しい葉の生成を阻害され、
株自体が枯れることもしばしばあります。
厄介なのが、白色の強いユーカリでは、
病気の発見が大幅に遅れることがあります。
例えばalbidaは葉の色が白色そのものなので、
うどんこ病かどうかの見分けが全くつきません。
kruseanaなども非常に発見が難しいです。
あれ?成長が遅くなったなあ、
何か良く葉が散るなあと思っていたら
気づいた時には手遅れで枯死寸前となるわけです。。。
うどんこ病に効く薬剤は巷で多く販売されています。
一般的な殺菌剤や殺菌殺虫剤スプレーなど、
有名なものはほぼ一通り試しました。
確かに薬剤でうどんこ病の防除はある程度行えます。
ところが完全に駆逐できるほどに徹底して薬剤を使用すると、
うどんこ病撲滅の前に苗が薬害で枯れてしまいます。
これも25cm以上の苗であれば簡単に防除できますが、
小さな小さな苗では確実に薬害が生じてくるのです。
かなり少量や限られた場所への使用を徹底しましたが、
特に葉の薄い品種では、うどんこ病以上に葉が散ります。
これは薬剤の種別を問わず起こってしまいます。
もう一つ、ユーカリの葉は特に水をはじく力が強いため、
一般的な展着剤入りの殺菌殺虫剤などでは、
付着する力が弱く、ほとんどが流れてしまいます。
これを無理やり付けようと頑張ると、
どうしても使用量が多くなってしまい、薬害を生じます。
逆に薬害を恐れて使用を制限すると、
すぐにうどんこ病が復活してくるという次第です。
正直打つ手なしで、参っており、
多くの品種や頼まれていた苗までを枯らせてしまい、
急遽追加で種を播く羽目になってしまいました。
そんな中、このブログを読んでくださっている方から、
カリグリーンを使用してはどうかというお話を頂きました。
カリグリーンとは重曹に良く似た炭酸水素カリウムを主成分とし、
うどんこ病退治に特化したかのような薬剤です。
食品添加物にも使用されている成分なので非常に安心です。
例えば作物に使用した場合、翌日から収穫が可能なのです。
また、植物に対してはカリ肥料としての役割も果たすそうです。
発症予防効果はないのですが、治療効果が抜群とのこと、
まさに我が家に最適の薬剤だと思い購入を決意しました。
この薬剤、中々高価なんですよね。
たった12g(1ℓで約10回分)が600円以上もします。
私にはこの小箱入りのサイズでは足らないので、
常に業務用の大袋で購入することにしています。
これが250gで950円と比較的お買い得です。
12gが600円以上で250gが950円???
えらく大きな差ですねwww半分詐欺みたいです。
この大袋はとある一つのホムセンでしか扱っていなかったため、
少々手に入れるのに苦労しました。
先日購入して早速使用してみました。
全てのユーカリが少なからず発症していますから、
ベランダ中に播くことになりました。
ユーカリは水をはじく力が強いので
展着剤は少し多めに使用して、2ℓ以上の量を一気に播きました。
このような大掛かりな薬剤散布は
一般的に集合住宅のベランダでは不可能です。
今回は食品添加物にもなっている成分だからこそ可能でした。
(私の場合)手にかかっても全然大丈夫です。
うどんこ病は殺菌した後も白く残るので
完全に殺菌できたかどうかは中々判別がつきませんが、
かなり効いているように思います。
これでもまだ少し薬害の出る品種もありますが、
かなりの量を散布したにもかかわらず、
多くの品種では全く薬害が生じていません。
耐性菌もできないので安心して使用できますね。
1週間以内の間隔で3回程度の使用が目安のようですから、
もう少したってからその成果をご報告したいと思います。
カリグリーンは我が家の救世主となるのか!?- # by eucalyptus_k | 2010-07-14 23:23 | ユーカリ(栽培知識)

マイペースなEucalyptus tetragona
家では「マイペース」の愛称で呼ばれているユーカリがあります。
Eucalyptus tetragona(テトラゴナ)というユーカリです。
今はこのtetragonaという名称は旧式のもので、
厳密には近年に新しく2種類に分類されました。
●Eucalyptus pleurocarpa(プレウロカルパ)
成熟した株の葉の色が銀白色になるため、
テトラゴナ・シルバーとも呼ばれます。
広域に生息するスタンダードなtetragonaです。
※家での相性は「マイペース・シルバー」
●Eucalyptus extrica(エクストリカ)
成熟した株の葉の色が濃い緑色になるため、
テトラゴナ・グリーンとも呼ばれます。
生息域の限られた少し変種のtetragonaです。
※家での相性は「マイペース・グリーン」
なぜマイペースと名付けたかというと、
環境が気にくわないと全くといっていいほど成長せず、
たまたま気候が合った時などにいきなり成長して、
またしばらく動かなかったりなど、
かなりマイペースに成長を続けるためです。
元々フラワーアレンジでも頻繁に使われる品種のようで、
親愛なるこあら師匠が先に手を出されていました。
そこで事前にかなり気難しく難易度は高めと伺っていました。
結論から言うと、家の環境にはかなり合わないようです(笑)。
家での成長の遅さはダントツトップです!
1ヶ月間ほぼ成長しないなど日常茶飯事です。
最近少しわかってきたのが直射日光がとくに重要みたいです。
私が分析したもので下記のような実験結果があります。
(1)現在の家の環境で育てた場合(最高気温30℃)
直射日光が当たるのは16時~日没まで(これでも一番当たる場所)
>>>1ヶ月間で葉1枚さえも成長なし。
(2)実家(一軒家)に持っていった場合(最高気温32℃)
直射日光は11時ごろから日没まで当たりかなり明るい
>>>持っていってから半月で葉2~3枚分成長。
(3)家で冬季室内管理を行った場合(最高気温22℃)
直射日光はほぼ終日あたるがブロンズガラス越しの室内
>>>1ヶ月間で葉1枚程度の成長
もう一つ厄介なのが、マイペースな癖に我儘なのです。
tetragonaの生息地域はそれはそれは過保護な気候です。
海流の影響で人間にも植物にも最高の状態なのです。
年間最高気温が28℃程度、年間最低気温も3℃程度
平均湿度は50%程度で年間雨量が650mm(大阪の約半分)です。
上記を見ていただくとわかると思いますが、
暑すぎるのも寒いのもダメ、過湿は苦手だけど、
さほどの乾燥もダメ、水はユーカリでは比較的好き。
最強に我儘ですね。。。
過湿には極めて弱く立ち枯れ耐性もありません。
ところが多くの西AZ軍団のように
かなり乾燥気味に育てすぎるのもまずいのです。
また私の育てている品種の中では最も耐寒性がありません。
幼い苗の間は5℃以上で管理が必須のようです。
植え替え耐性もあまり強くありません。
植え替え時に高確率で枯れるものが多く出ますね。
また、家では硬質赤玉土での育成が最適です。
いつになったら成長してくれるのかな~?
晩夏になって、直射日光が長時間当たりだしてからかな~?
今年中に果たしてどこまで育ってくれるのかな~?
最後に我が家のtetragona2種の写真で締めたいと思います。
成長は2ヶ月間ほぼストップしていますが、
頻繁に太陽の方へ向いて傾くことだけはします。
ちなみに種を播いたのが今年の2~3月頃です。
こちらがpleurocarpa、
次の葉が見えているのに一向に大きくなりません。
こちらがextrica、
こっちは全く音沙汰なしですね。。。
ちなみに今の段階では
2種類を見分けることは不可能です。- # by eucalyptus_k | 2010-07-03 05:06 | ユーカリ(品種知識)