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実家の庭のユーカリたち

先日、実家の庭でユーカリの蕾の話について
書かせていただきましたが、
ついでに撮ってきた実家の庭の写真と共に
実家の庭のユーカリをいくつかご紹介します。

素晴らしくも悔しいことに
日照の悪い我が家のベランダとは、成長力が全然違って、
ものによっては本当に同じユーカリなの?
と思ってしまうほどに成長が良いです。

ちなみに鉢は全てが縦長の5号鉢です。
そして用土は市販の粒状培養土です。

水遣りは毎日(下手をすると1日2回)ですが、
これがユーカリには最適な環境となっているようです。

まず、庭のユーカリたちの引きショットです。
私が勝手にたくさん持ち込んだので、
元々薔薇とクリスマスローズがメインだった
実家の庭が大変なことになっています(--;;

fancybox記事202の画像1

先日、蕾の見つかった
Eucalyptus pulverulentaです。
ひときわ立派で葉も茎もとても丈夫です。

fancybox記事202の画像2

1mオーバーのEucalyptus pleurocarpaです。
これも今年は開花が見込めるかもしれません。
別にextricaもありますが、これも1m程あります。

fancybox記事202の画像3

次はEucalyptus erythrocorysです。
この庭では最も成長が激しく、
切りに切ってこの大きさです。

とても丈夫で、幹は蹴っても
ピクリともしないほどに丈夫です。

恐らく切らなければ2mを超えているでしょう。
今の時点で私の背丈ほどあります。

成長が進むと葉の毛がなくなるようですが、
まだ、毛の生えた葉をしています。
毛のない葉が出だしたら開花のチャンスです!

fancybox記事202の画像4

皆さんに大人気のEucalyptus albidaです。
この庭には数株ありますが
どれも1mを超える高さまで成長しています。

この庭では最も丈夫なユーカリの一つで
馬鹿みたいに環境が合っているようです。
放置でも全く枯れる気のしないユーカリになっています。

fancybox記事202の画像5

次はEucalyptus accedensです。
家では可愛い白銀の逆ハートリーフなのですが
ここではドでかくなって、ウサギの団扇のようです。

fancybox記事202の画像6

そしてこれも大人気のEucalyptus ’Moon Lagoon'です。
家では繊細で小さな葉っぱが美しい品種ですが、
ここではかなり大きめの葉っぱになっています。
樹高も80cm程はあります。

小型のalbidaという感じで、
ほとんどalbidaと大差ないほどに白葉になります。
個人的にはalbidaを超える美しさだなと思いました。

fancybox記事202の画像7

次はこの庭では難しいというのが嘘のような
Eucalyptus macrocarpaです。
これも恐らく近年中に開花が見込めるのではないでしょうか。

実家の庭は本当にmacrocarpaを育てるには
最高の環境のようですね。

ちなみにgunnii/delegatensis/glaucescensなどの
あまり暑さが得意でないユーカリは
既に暑すぎて全滅しているような状況です。

他にもcaesia ssp. magnaなどは
根本的に保水性が足りなかったようで、
水切れで全て全滅してしまいました。

fancybox記事202の画像8

結構癖が悪いので剪定していますが、
それでも1mは軽く超えています。
三株ありますがどれもかなり元気です!

fancybox記事202の画像9

そして最後は
Eucalyptus macrocarpa ssp. elachanthaです。

私の父はかなりマメな管理をしており、
頻繁に液肥を与えているようなので
我が家のような鉄分欠乏の症状も発生しません。

少し半日陰に置いているにも関わらず
なかなか立派に成長しています。

fancybox記事202の画像10

これも他に2株ありますが、
どれもとても丈夫で健康な株です。


いかがでしょうか?

管理者と環境が違うと
こんなにも立派に成長するのですね><;

他にも数十種のユーカリがありますので
また、機会があったらご紹介します{#グッド}

# by eucalyptus_k | 2012-06-12 12:53 | ユーカリ(栽培実績)
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実家の庭でユーカリの蕾を発見!

私のベランダで育てきれないユーカリを
近くにある実家の庭にも置いてもらっています。

私の父はかなりガーデニングに熱心なので
ユーカリも面倒臭がりながら育ててくれています。

実家の庭は日照も風通しもとてもよく、
床がレンガ貼りのため、夏はとても暑くなり
とくに西AZのユーカリにとっては最適な環境です。

今日そんな実家の庭でユーカリを見ていたら、
何と!ユーカリ2種で蕾を発見しました!

家のベランダでは開花はまだまだでしょうから
ちょっと悔しい話ですが><;ご報告します。

まず、親愛なるこあら師匠の農場でも開花実績のある
Eucalyptus kruseanaです。

fancybox記事201の画像1

鉢は6号長鉢で樹高は60~70cm程度です。
ちょうど二年目の株です。

fancybox記事201の画像2

fancybox記事201の画像3

まだまだ小さな蕾ですが
蕾には間違いありません。

こあら師匠のところの実績で考えると
秋口頃の開花になるでしょうか。

このkruseana、家のベランダでは
環境が合わないようで、イマイチなのですが、
実家の庭ではトップクラスに調子が良いです。


次が、これは前例のない快挙です!
開化には10号鉢で2m以上の樹高が必要と言われている
Eucalyptus pulverulentaです。

fancybox記事201の画像4

何と!蕾が付いているのは
樹高こそ140cm程ありますが、
5号長鉢のわずか二年目の株です。

fancybox記事201の画像5

fancybox記事201の画像6

fancybox記事201の画像7

樹高の参考までにパラソルを一緒に写しています。
真ん中で一際飛び出しているのがpulverulentaです。

fancybox記事201の画像8

これも秋口頃には
開花するのではないでしょうか。

ちょっと悔しいですが。。。
開花はとっても楽しみですね♪

# by eucalyptus_k | 2012-06-10 17:10 | ユーカリ(花と蕾)
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夏のお出かけ時の応急処置

季節はすでに6月!
これから梅雨を迎えますが、
晴れの日の日差しはますます激しくなってきました。

我が家のユーカリは昨年までは、
水の遣りすぎでイマイチ生育不良だったようですが、
潅水量を極端に減らし、越冬を行った結果、
今年の生育の良さは尋常ではありません。

今まではあまり水を吸わずに
生育もイマイチだったようなユーカリが
今年はびっくりするほどに水を吸います。

今まで過湿に注意していたのが
打って変って、水切れ注意に切り替わりました。

これから盛夏を迎えれば、
吸水量の激しいユーカリを育てていると
一日1~2回もの水遣りを必要とすることがあります。

そのような場合、
オチオチと旅行にも行っていられません><;

まあ、私は既に管理している量が尋常ないので
1泊以上の旅行には行かないことにしていますが・・・

robusta/globulus/nitensなどの
超水食いのユーカリがある場合は
通常通り放置していると
その貴重な1泊の外出さえも不可能になります。

そんなときに!
もちろん長期の旅行は難しいですが
数日ならば可能な応急処置があります。

まず、鉢がしっかり入るような、
深めの鉢底皿もしくはトレイを用意します。

そしてそこに水をたっぷり貯めて、
鉢を浸けて、旅行に出発します。

ただし、炎天下の場所は避け、
少し日陰になるくらいの場所に置いておかないと、
逆に蒸しユーカリが出来上がってしまいます。

また水を入れすぎて、
鉢自体が全て浸かるような水量では
根が呼吸できなくなるので厳禁です。

これで”夏であれば”、
数日程度は大丈夫でしょう。

鉢表面からの乾燥も激しいので、
その期間内であれば、過湿にも耐えられます。

品種によってはベストな状態ではありませんが、
水切れで大切なユーカリが枯死するよりは
圧倒的にマシですよね!

緊急時にはぜひお試しください♪

# by eucalyptus_k | 2012-06-07 18:13 | ユーカリ(栽培知識)
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【ユーカリ紹介-45】
ユーカリ・グラウスセンス (Eucalyptus glaucescens)

続きまして第45回目は、
東オーストラリアの宝石!といえるほどに
白銀小丸葉が超美しく、
香りも非常に魅力的で素晴らしい
ユーカリ・グラウスセンスです。

◎ユーカリ・グラウスセンス
【学名:Eucalyptus glaucescens】
【英名:Tingiringi Gum】
fancyboxグラウスセンス(Eucalyptus glaucescens)の画像1

fancyboxグラウスセンス(Eucalyptus glaucescens)の画像2

このglaucescens
私の記念すべきタネ播き第一号です!

glaucescensを手に入れたいなと思って、
探してみたのですが、日本では全く見つからず、
仕方なく、自分でタネを播くことにしたのです。

最初はcinereaに似た感じかなと思っていたのですが、
育てていくと、cinereaとは
随分違うユーカリだと気づきました。

見ていただくと分かりますが、
眩しいばかりに美しい銀葉が一番の魅力です。

fancyboxグラウスセンス(Eucalyptus glaucescens)の画像3

そして、葉は丸くなることもありますが、
可愛らしくハート型にも育っています。

fancyboxグラウスセンス(Eucalyptus glaucescens)の画像4

大ぶりなcinereaに比べると
少し小さめの葉に育ち、
同じ白銀色でも少し系統が違います。

fancyboxグラウスセンス(Eucalyptus glaucescens)の画像5

cinereaよりもより精密に
粉を吹いているといった感じです。

また、その葉だけでなく、
茎も粉を吹いており、とても美しいです。

fancyboxグラウスセンス(Eucalyptus glaucescens)の画像6

タネ播き第一号で既に2年以上経過しているのに、
glaucescensのサイズはこんなに控え目です。

fancyboxグラウスセンス(Eucalyptus glaucescens)の画像7

glaucescensは、特に初期の根張りが完了するまでの間、
とっても成長速度が遅いです。

最初あまりにも成長が進まないので、
海外の栽培者に確認をしたことがあります。

その結果、glaucescensは、
決して成長速度の遅い品種ではないという回答が得られました。

この回答に当初は半信半疑でしたが、
しっかりと根張りが進んでからは、
他の東AZのユーカリに負けないくらい成長が激しくなっています。

glaucescensはその英名の元にもなっている
ティンギリンギ山という超ローカルな山に自生しています。

このティンギリンギ山のある地方は
オーストラリアでも、とても冷涼な地域です。

その冷涼な地域のさらに高山生息種になるので、
実は暑い環境があまり得意ではないのです。

大阪では気温が高温多湿すぎて、栽培環境が合っていないため、
総合的に成長速度がとても遅くなっているのだと思われます。

恐らく、長野県や東北地方、北海道などで育てると、
本来の成長力を見せてくれるものと思います。

日本では少し控え目なglaucescensですが、
実は50m以上と、なかなか立派な樹木へと育つようです。

fancyboxグラウスセンス(Eucalyptus glaucescens)の画像8

fancyboxグラウスセンス(Eucalyptus glaucescens)の画像12

glaucescensにはTree型(木立型)になる種と
Mallee型(灌木型)になる種が存在するようです。

売られているタネのほとんどは
前者のTree型の方で、Mallee型の方は
突然変異種的な存在です。

Mallee型の方も、Malleeとはいえ、
樹高はなかなかの大きさになるようです。

glaucescensの管理方法についてですが、
西AZのユーカリしかり、環境の合っていない品種というのは
どうしても栽培難易度が高くなってしまいます。

glaucescens管理の山場は夏になってきます。

実は今まで複数回glaucescensのタネを播きましたが、
何度か夏季に全滅させてしまったことがあります。

glaucescensは暑さ、特に高温多湿に弱いので、
夏場の水遣りのタイミングが生死を分けます。

快晴38℃といったような真夏の日中に
たっぷり水遣りをしたりすると、
夕方には全滅している可能性があります。

夏場は涼しい間の水遣りを心がけます。

また、あまりにも暑い場合は
少し涼しい場所や半日陰で管理しても良いかもしれません。

かといっても、かなり日光が好きで、
十分な日光がないとちゃんと育たないので
この当たりのバランスがとても難しいところです。

東オーストラリアのユーカリの中では
なかなかの水食いであると言えます。
ところが根を張りきるまでは乾燥を好みます。

この根を張りきる前と張りきった後の吸水量の差は、
かなりのものがありますので、
当初は乾燥を好むユーカリと思わされますが、
その後の暑い季節の急な水切れには注意が必要です。

しっかりと根を張りきった株であれば、
cinereaなどよりも遥かに水を吸います。

夏の根蒸れを防ぐもう一つの方法ですが、
用土は西AZのユーカリ並みに乾燥力を上げることです。

そうすることで、余分な水分による根蒸れや
高温多湿による急性根腐れを防止することができます。

あまり、病害虫の影響を酷く受ける方ではありませんが、
この美しい銀葉は柔らかく、とてもデリケートです。

fancyboxグラウスセンス(Eucalyptus glaucescens)の画像9

この美しい銀葉を保つのは、なかなか難しいのです。。。

実は私も、毎年、春に美しい葉が出てきて、
梅雨~秋で汚くなって、冬を越して、
また春に美しい葉が出てきての繰り返しです。

変に水が溜ったりすると葉がシミになります。
また、少しでも薬がかかると、すぐに斑点になります。
斑点やシミができた葉はすぐに散ってしまいます。

うどんこ病にかかった場合でも、
私はほとんどglaucescensには薬を使いません。

薬で病気を撃退できたとしても、
薬害で葉が傷み、結局散ってしまうからです。

脇芽をたくさん出す性質を
持っていることだけが唯一の救いといえます。

fancyboxグラウスセンス(Eucalyptus glaucescens)の画像10

こんなに夏が難しいglaucescensですが、
冬は打って変って、とても楽で安心できます。

glaucescensの耐寒性は
-15℃以上で、-20℃以上でも生存実績があります。
恐らく、ユーカリ中で三本の指に入るくらいの耐寒性を誇っています。

冬は寒風の吹き荒れる中に放置しようが、
用土がガチガチに凍結しようが、
少し葉が傷むことはあっても、全くものともしません。

わずか数センチの幼苗であっても、
用土凍結でダメージを受けることさえありません。
もちろん、霜や雪も全然大丈夫です。

glaucescensの最終的な耐寒性は、
gunniiと良い勝負をするでしょうが、
小さな間の耐寒性はgunniiよりも
圧倒的に強いと思っています。

また、冬は少しくらいの過湿はものともしないので、
冬に過湿でユーカリを枯らせてしまった人にも安心です。

大阪で夏が難しく、冬が楽ということは、
冷涼な地域で育てれば、
決して難しいユーカリではないのでしょう。

耐寒性-12℃のcinerea
冬を耐えられないヨーロッパや北米の寒地では、
glaucescensは、日本の銀丸葉ユーカリのように
とてもメジャーで、gunnii/perrinianaとともに
非常に良く育てられています。

日本ではあまり知名度のないglaucescensですが、
海外ではとってもメジャーなユーカリなのです。

とても魅力的な外観に次いで
glaucescensの大きな魅力となっているのが、
とっても心地よいglaucescensの香りです。

一般的に良い香りといえば
staigerianaのハニーレモンや、
nitensのフルーツの香りなどが挙げられるでしょうが、
個人的にはこのglaucescensの香りは
私の一番好きな香りです!

あまり文章では上手く表現できないのですが、
簡単に言えば、青リンゴガムの香りでしょうか。

globulusの香りと似ているところもあります。
globulusからきついシネオールの香りを控えめにして、
爽快な柑橘系の香りを強めて、甘みを足したような感じです。

glaucescensの芳香成分は
globulus特有の芳香成分であるグロブロールと、
リンゴやカスミソウの芳香成分である
イソ吉草酸エチルという物質がメインです。

とにかく、表面的だけではなく、
脳髄に染みわたる程に良い香りです。

恐らく、この香りを香った人は
誰しもがこの香りを好きになると思います。

glaucescensは精油含有量も多めなので、
少し葉を指でこすっただけでも良く香ります。

ただこすった葉は傷んで散ってしまうので、
その当たりは十分に気をつけてください。

fancyboxグラウスセンス(Eucalyptus glaucescens)の画像11

とてもデリケートですが、
ビックリするほどに美しいglaucescens

今まで日本では、
ほとんど手に入れる方法はありませんでしたが、

この度、なんと!!!
親愛なるこあら師匠の農場で、
栽培がスタートしたとの情報が入っています!!!

この素晴らしいユーカリを
簡単に手に入れることができるようになるのは
とても嬉しいことです!

タネから育てる場合も、発芽に癖はありますが、
芽の大きさがユーカリではかなり大きい方で管理しやすく、
育苗難易度は簡単で、入門編としても最適です。

日本とは少し環境が合っていないのが玉にきずですが、
ユーカリファンにはぜひとも育てていただきたいユーカリです。

とにかく、その素晴らしい銀葉と香りを
一度皆さんに堪能してほしいと思っています。

------------------------------
<栽培難易度:B+>
香良さ:★★★★★
香強さ:★★★★
成長力:★

要水分:★★
耐過湿:★★★
耐水切:★★
耐日陰:★★
耐移植:★★★★
耐寒性:★★★★★
耐暑性:
耐病虫:★★★
------------------------------
※A簡単~E難しい / A+...Aより少し難しい

 
# by eucalyptus_k | 2012-05-26 14:28 | ユーカリ紹介
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【ユーカリ紹介-44】
ユーカリ・ニテンス (Eucalyptus nitens)

続きまして第44回目は、
ユーカリプレゼントでは何故か大人気!
globulusに良く似た大型品種で
葉の香りがとってもジューシーなユーカリ・ニテンスです。

◎ユーカリ・ニテンス
【学名:Eucalyptus nitens】
【英名:Shining Gum / Silvertop】
fancyboxニテンス(Eucalyptus nitens)の画像1

fancyboxニテンス(Eucalyptus nitens)の画像2

以前、ユーカリプレゼントを行った際に、
貧弱な苗にも関わらず、大人気だったnitens

ジューシーな葉の香りやシャイニングという名称が、
とっても魅力的なnitensですが、
実際はglobulusに負けないくらいの超大型品種で、
70mオーバーの巨大で立派な樹木へと成長します。

また、冷涼多雨地域の植林にも使われている品種で、
成長が早く、良質な木材を産することでも知られています。

私もnitensを育てる上げるまでは、
どんなユーカリかと楽しみにしていましたが、
育ててみると、葉のサラッとした、
少しスマートなglobulusといった感じです。

nitensの茎はglobulusと同じく、
角の尖った四角(手裏剣型)をしており、
表面がザラザラしているところもglobulusにそっくりです。

fancyboxニテンス(Eucalyptus nitens)の画像3

また葉はびっくりするほどに大葉で、
家のベランダのように環境がイマイチでも、
とても大きく立派に育ってくれます。

fancyboxニテンス(Eucalyptus nitens)の画像4

もし、もっと良い環境で育てた場合、
びっくりするような大葉に育つことと思います。

一つ育てていて分かった
このnitensの際立った特徴があります。

それは、異様なまでに太陽が好きということです。

びっくりするような大木に育つnitensですが、
比較的明るくても、直射日光が全くあたらない場所で育てた場合、
全くその成長力を発揮できず、葉もとても小さく貧弱に育ちます。

ところが、一日のうち少しの時間でも
直射日光が当たる場所に移したところ、
一気にその成長力を発揮してくれました。

また、一方向からしか日光が当たらない場合、
すぐにそっちの方を向いて、少し癖が悪くなります。

一番上の写真を見ていただくとわかりますが、
葉が小さかったり大きかったりしていると思いますが、
これが栽培場所を途中で変更した結果です。

nitensを育てている方は、
とにかく直射日光に気をつけてください。

英名のシャイニングの由来ですが、
葉の白さとその樹皮が太陽に当たると
輝いて見えることから名づけられたそうです。

fancyboxニテンス(Eucalyptus nitens)の画像9

また学名のnitensもそのまま、
シャイニングの意味となっています。

少し個人的なエピソードですが、
家の息子の名前に輝という文字が入っているので、
Shining Gumの名前を持つこのnitens
誕生記念樹としてタネを播いたのが、
nitens育てるきっかけになっています。

Silvertopという名称も
このnitensの大きな特徴を表しています。

葉先の新芽が、白銀色の
まるで大きな蘭の蕾のように育ってきます。

fancyboxニテンス(Eucalyptus nitens)の画像5

fancyboxニテンス(Eucalyptus nitens)の画像6

fancyboxニテンス(Eucalyptus nitens)の画像7

この特徴的な新芽から
Silvertopという名前が付けられたそうです。
実際に見てみるとなかなかの迫力です。

nitensは現地オーストラリアでは
冷涼地の高山に生息しています。

そのため、大阪などの暖地よりも、
もっと涼しい長野県や東北地方などに
より合った品種と言えるでしょう。

大阪などの暑い地域では、
夏場にかなり激しく葉痛みが起こります。

ただし直射日光を当てないと貧弱になるので、
夏場の葉痛みにはある程度の妥協が必要です。
葉痛みは高温多湿を避けることである程度軽減できます。

春先や秋口にはまた美しい新芽を出してくれますが、
大阪では根本的に涼しい成長期が短すぎるため、
綺麗な葉を生成~夏に葉痛みを繰り返しています。

とにかくnitensはかなり冷涼な気候を好むユーカリで、
大阪などでは根本的に気候が合っていないと言えます。

nitensの管理方法としては、
先程書いたように直射日光に当てることと、
とにかく爆発的な水食いなので、
水切れに十分に注意することが大切です。

実はnitensの生息する地域は
オーストラリアではとても珍しく、
日本の多くの地域よりも雨量が多くなっています。

そのため、過湿に対する耐性も吸水量も
日本の在来の植物と同等か、それ以上になっています。

恐らく、一般のご家庭で育てる場合は
春以降の季節からは一日一回以上の水遣りが
必須になってくると思います。

下手に育てると、旅行にいけなくなります(笑)

あまりにも水切れが早い場合には、
「ユーカリは乾燥が好き」というのを一旦忘れて、
用土の保水性を大幅にあげるか、
夏場は全くと言って良い程成長が進まないので、
敢えて半日陰で管理した方が良いかもしれません。

家でも5月で朝方、用土の表面が少し湿っている程度で放置すると、
良く晴れた日であれば、昼過ぎにはもう水切れしています。

直射日光の当たらない環境で貧弱に育てると
うどんこ病などの病害の影響を受けることもありますが、
直射日光を十分に受けた丈夫な葉は、病害を寄せ付けません。

虫害については未知数ですが、
精油に殺菌作用のある成分があまり含まれていないので、
少し虫害を受ける可能性はあります。

とにかくnitensは、環境さえ合えば、
とても育てやすいユーカリであることは間違いありません。

ただし、超大型品種なので、
間違っても日本では露地植えは避けた方が無難です。

高山生息種なので、耐寒性ももちろんぴか一です!
-14℃程度までは全く問題ありません。

冬にはgoniocalyxなどのように
比較的強く紅葉します。

また、冬に過湿でユーカリを枯らせてしまった人にも安心!
冷涼湿潤を好む品種なので、冬季の過湿にもとても強いです。

このnitensの最も大きな魅力はその香りです!

精油成分に花や果実の芳香成分を多量に含んでいるため、
とても甘く、ジューシーな香りがします。
例えるならフルーツガムの香りという感じでしょうか。

このユーカリの香りはとても素晴らしいもので、
シネオールやミント様のハーバルな香りはほとんどしません。

海外の文件では、レモンユーカリに準えて、
フルーツユーカリジューシーユーカリ
などと書いている人もいます。

また、精油含有量も比較的多いため、
香りの強さもなかなかのものです。

見た目や性質はとてもガテン系のユーカリですが、
それとは対照的にジューシーで官能的な香りを楽しめます。

私も今後はなるべく太陽を当てて丈夫に育て、
お茶やアロマ、お酒などに利用していきたいと考えています。

fancyboxニテンス(Eucalyptus nitens)の画像8

この魅力たっぷりのnitensですが、
一つだけ厄介なことがあります。

それは日本ではまず見かけることはないほどに
とてもマイナーなユーカリであるということです。

恐らく、今育てているのは、
植林に携わっている企業や研究機関か、
私と私がユーカリプレゼントをした方だけ
といっても過言ではないでしょう。

また、とても超大型品種のユーカリは
どうしても小さな鉢植えで育てるには限界があります。

そういった意味では、
日本の狭いスペースでのガーデニングには
あまり向いていないと言えるかもしれません。

それでもこのnitensを育ててみたい方には
タネの販売元をご紹介します。

発芽しないタネが多数出回っているので、
下手に購入しない方が無難です!

発芽には少し癖がありますが、
育苗難易度はとても簡単な方です。

すこし男前、
でも、とってもジューシーな香りがするnitens

ぜひともその素晴らしい香りを
一度は香っていただきたいなと思っています。

------------------------------
<栽培難易度:B>
香良さ:★★★★★
香強さ:★★★★
成長力:★★★★★

要水分:★★★★★
耐過湿:★★★★★
耐水切:
耐日陰:★★
耐移植:★★★★
耐寒性:★★★★★
耐暑性:
耐病虫:★★★★
------------------------------
※A簡単~E難しい / A+...Aより少し難しい

 
# by eucalyptus_k | 2012-05-18 14:26 | ユーカリ紹介
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