ユーカリ・ピンピニアナ(pimpiniana)の蕾
我が家にあるユーカリで最もレアな品種の一つに
Pimpin(ピンピン)という愛称で呼ばれている
Eucalyptus pimpinianaというユーカリがあります。
このユーカリはSAの乾燥地帯に生息し、
極めて樹高の低い小型のユーカリです。
最高樹高は2m程になることもありますが、
大概は1m程度の茂み状に育ちます。
ただし非常にローカルな品種のため、
現在タネを入手する手段が見つかっていません。
私はたまたまタネを持っている
現地のコレクターから少し分けてもらいました。
そのため残っているタネの数も少ないです。
非常に低樹高な品種ですから、
早期の開花が見込めるはずです。
我が家でも2年目の樹高80cmくらいで
たくさんの蕾を付けてくれました。
ところがそこから一向に開花する気配が無く、
蕾がダメになってしまうわけでもなく、
現在までほぼ1年以上かけて、
じっくりと蕾を成長させてきました。
そのpimpinianaの蕾が
この度、かなり大きくなっているのを発見しました。
私の指と比較してみると
かなり大きくなっているのがわかります。
写真は一部を写したものですが、
他にもいくつかの蕾が付いています。
また先端部分には、まだ小さいですが
新しい蕾も付き始めています。
蕾の先端が赤くなり始めているので、
うまくいけば春には開花が見込めそうです。
非常にレアな品種ですし、
これも開花を実現することができれば、
日本初ということもあり得るかもしれません。
pimpinianaは比較的強健で、
強風にも負けず蕾も頑丈なので、
是非とも開花を実現したいところです。
ただここまで開花に時間がかかっているのは、
品種の特性なんでしょうか?
それとも栽培環境が悪いからなのでしょうか?
pimpinianaはとても暑い季節に成長を進め、
涼しくなるとあまり動きが無くなりますので、
もっと日光ガンガンで暑い場所の方が
栽培環境として良いのかもしれません。
ただ寒い場所に置いているにも関わらず、
冬場も葉が傷むことはあまりなく、
病害虫にも強いのでとても育てやすい品種です。
とにかく今一番楽しみにしているpimpinianaです- # by eucalyptus_k | 2016-02-25 19:38 | ユーカリ(花と蕾)
ユーカリ・オービフォリア(orbifolia)の開花
ハートリーフユーカリとして
最近人気急上昇中のorbifolia。
最高樹高も4m程度と低く、
開花もしやすいユーカリです。
我が家では過去に何度も
蕾を付けているのを確認できていましたが、
日本と気候の合わないユーカリであり、
我が家の環境はベストとはいいがたいので、
蕾は常に開花に至らずに落ちてしまっていました。
3度目の正直という今回、
この厳冬期に開花を確認することができました。
花としては非常にスタンダードな
白いユーカリの花になりますが、
開花実績の多いgilliiやextricaなどの花と比べると
サイズが少し大きめでなかなか存在感があります。
花自体のサイズとしては
ちょうどtorquataの花と同じくらいでしょうか。
花の開花時期としては
その他の多くのユーカリと同じように
晩春くらいから蕾を付け始めて、
越冬後の翌早春に花を咲かせます。
良く見かけるミモザアカシアと
同じような開花サイクルになります。
このタイプのユーカリの開花で
気を付けるポイントとして、
栽培環境が悪いと秋に開花が始まってしまい、
そのまま冬を迎えて蕾がダメになってしまうケースや
冬の寒さで膨らんだ蕾が破裂して
ダメになってしまうケースがあります。
先日の記事で紹介させていただいた、
woodwardiiの蕾のいくつかも、
すでに破裂して割れてしまっているものがあります。
またユーカリ中で最も大きな花を咲かせる
macrocarpaの花も同じ開花サイクルで
冬に蕾がダメになってしまうことが良くあるそうです。
今回のように、この寒い時期に開花するというのは
かなり珍しいケースだと思います。
我が家には2株のorbifoliaがあり、
今回開花したのはその内の1株です。
この株にもまだ蕾が残っており、
もう一本の株にも蕾がたくさん付いているので、
春には更なる開花が見込めそうです。
我が家ではorbifoliaは初の開花になるので、
ユーカリ管理では少し寂しい冬に
とても華やかで嬉しい出来事となりました。
まだまだ寒い日が続きますが、
まずます春が待ち遠しくなってきます- # by eucalyptus_k | 2016-02-15 18:03 | ユーカリ(花と蕾)
地植えのglobulus(グロブルス)
昨年に公園の寄贈スペースに地植えした
恐らくglobulus ssp. bicostataであろう
globulusを久々に見に行きました。
すでに3m弱にまで成長していますが、
思っていたよりも成長は控えめのようです。
globulusは養分豊富で根の張りやすい
耕作地のど真ん中に植えると、
数年で簡単に電信柱の高さを超えるそうですから、
これでも随分と大人しいと言えます。
公園の土は固く、貧しく、
学校のグラウンドのような土ですから、
さすがのglobulusも根張りが進みにくいのでしょうか。
それでももう立派な末葉が生じ初めています。
globulusの成樹は何度かみたことがありますが、
成長が進めばさらに大きな葉を生じます。
脇芽にはまだたくさんの幼葉が見られます。
香りは圧倒的に幼葉の方が強いです。
現状では恐らくssp.bicostataとなっていますが、
その果実を見れば亜種の識別が可能になります。
場所的にはそこまで大きくはならないでしょうが、
いつか花が咲いて果実を収穫できる日が楽しみです- # by eucalyptus_k | 2016-01-08 18:12 | ユーカリ(栽培実績)
年始のユーカリの蕾たち
あけましておめでとうございます。
本年も当ブログをよろしくお願いします。
多忙と体調不良につき、
なかなかブログの更新ができずにいましたが、
何とかユーカリの写真を撮ることができました。
年始早々のネタは
寒さの中でも健気な蕾たちです。
まずは今最も注目株、
黄色い花が特徴のwoodwardiiの蕾です。
我が家では毎年蕾はできるのですが、
開花に至ったことは一度もありませんでした。
寒い中でもすでに開き始めてしまっている蕾がありますが、
これから厳冬期を迎えることになるので、
これは残念ながらちゃんと開花できないと思います。
いくつかは何とか無事に冬を越して、
暖かくなってからしっかりと開花して欲しいものです。
次に昨年初めて開花してくれた
decipiens ssp. adesmophloiaの蕾です。
株自体は病気がちで調子が良いとは言えませんが、
とにかくたくさんの蕾が付いてくれるので、
春までに無事に開花できる蕾が残ってくれると思います。
同じくdecipiensの亜種、
decipiens ssp. chalaraの蕾です。
これはわずか60cm程度の苗ですが、
今回初めて蕾を付けてくれました。
株自体の調子は非常に良いのですが、
まだ付いた蕾の数が少なく、
いくつか取れてしまっているものもあります。
何とか春まで乗り切って、
初めての開花実績を残したいものです。
我が家には原種を含めて三種のdecipiensがありますが、
その中で最も大きくて調子が良いのが、
原種のdecipiens ssp. decipiensです。
ところが最も大きく育っている原種に
蕾が付いたことは一度もなく、
なかなか付きそうな感じもありません。
亜種間の性質の違いかもしれませんが、
成長が順調過ぎると
花が咲きにくいように思っています。
次は人気品種、白銀のハートリーフが美しい
orbifoliaの蕾です。
orbifoliaは今までに何度も蕾が付いていましたが、
かなり早い段階で全ての蕾がダメになっていました。
今回は今までに見たことが無いくらいに
大きく成長していますので、
無事に冬を越すことができれば、
早春には開花してくれるものと思います。
ただすでにかなりの数の蕾が取れてしまっていて、
これも僅かに残った蕾の一つなので、
今までのように落ちてしまわないかとても心配です。
比較的大きく、美しい花が咲くので、
個人的にはかなり楽しみにしています。
最後はとても珍しい品種に蕾が付きました。
奇妙で特徴的な花を付けるforrestianaです。
これはたまたま見つけたもので、
まだ花芽が出たという段階だと思われます。
開花に至るにはまだまだ時間がかかりますし、
たくさんの障害があると思います。
でもそれを乗り越えて、
是非とも面白い花を見たいと思っています。
我が家には二株のforrestianaがあります。
一つは非常に調子が悪く病気がちです。
そしてもう一つはすこぶる調子が良いです。
今回蕾が付いたのは前者の調子の悪い方の株です。
我が家では調子の悪い株から蕾が付いていくので、
調子が悪くなり、生命の危機を感じると
子孫を残そうとして蕾を付けるという説は、
正しいのではないかと思わされます。
病気がちでも蕾が付いてくれるのは嬉しいのですが、
急に調子を崩して、蕾が一気にダメになることが多いので、
期待を裏切られることが多いのが玉にきずです。- # by eucalyptus_k | 2016-01-05 19:05 | ユーカリ(花と蕾)