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品種不明だった卵型葉ユーカリの特定~確定版~

以前から品種が不明だった卵型葉のユーカリですが、
随分前に枯れてしまっていたので、
非常に長い間、正確な特定ができずにいました。

fancybox記事308の画像1

fancybox記事308の画像2

最初は、polyanthemosの変種や
orbifoliaの変種では?というところから始まりました。

そして、そこから長らく、
pauciflora ssp. niphophila
で落ち着いていましたが、
niphophilaを育てている中で、これは違う!
ということに気づいてしまい、また振り出しに戻っていました。

最近、ハートリーフユーカリとして
国内で売り出されている可能性のあるユーカリや、
ポポラスに混じって販売されている可能性のあるユーカリを
いくつか育ててみようと思い立ちました。

そうして育てた品種の中に同じものを見つけることができ、
やっとこさ自信のある特定を行うことができました。
実に品種確定までに3年半もの月日がかかりました。

fancybox記事308の画像3

どうやらこのユーカリは

Eucalyptus albens
でほぼ間違いないと思われます!

albensは、ポポラスなどに混ざって
ハートリーフユーカリとして
販売されていることのあるユーカリですね。

albensは、基本的には強健なユーカリですが、
スワンプ系のユーカリに勝るとも劣らない程に
かなり水食いなユーカリでもあります。

当時このalbensは、
クーラー室外機の真横という劣悪な場所で、
圧倒的に樹高が大きく、根張りの激しいbridgesianaと、
樹高50cm程度のorbifoliaとの3株で、
7号鉢に寄せ植えされているという、
今では信じられないような最悪の環境下にありました

そのため、熱い真夏のクーラー室外機による激しい乾燥と、
樹高が遥かに大きかったbridgesianaの根張りと吸水に負けて、
恐らく、水切れで枯れてしまったものと思われます。
※吸水競争に勝ったbridgesianaは今でもピンピンしています。

この結果からも、
ユーカリの寄せ植えは絶対に止めた方が良い
ですね!

さて、現在育苗中の新しいalbensですが、
現在、樹高40cmほどで越冬中です。

うまくいけば来春以降には、
albensユーカリ紹介でご紹介できるかもしれませんね。

今までに品種のわからないユーカリはいくつもありましたが、
これで残すところあと1種のみとなりました。

この最後の品種不明ユーカリも、
近日中にアップしたいと思います。

品種不明のユーカリが特定できるというのは、
長い間、喉の奥に詰まっていたものが、
やっと取れたというのに似た爽快感があります

# by eucalyptus_k | 2014-02-06 01:06 | ユーカリ(品種知識)
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もうすぐ越冬!

最近少し多忙であることもありますが、
どうしても冬はユーカリのネタが少なくなります。

ただ今年は非常に寒い日が何日もありながら、
ユーカリの様子はとても安定しています。

恐らく毎年毎年、年を経るごとに
どんどん給水量を減らしているからでしょう。

最も水を吸うようなユーカリでも
今年は週に1~2回程度しか与えていません。
いわゆる、「用土の表面が乾いたら」というサインで言うと、
用土の表面が乾いてから約3日後に給水といった感じです。

ただし、これは最も水を吸うスワンプ系の
樹高2mクラスのユーカリに限った話です。

樹高の低い株や西AZの乾燥を好むユーカリについては、
完全に底面のスリットからのみの給水しか行っていません。
間隔も、前はいつ与えたか全く覚えていないほどに少ないです。

恐らく最も少ない品種では、
半月に1回以下になるのではないでしょうか。

このように給水を減らしてから、
今まで冬に葉がボロボロになっていたようなユーカリでも、
痛むどころか、葉の色さえも変わらなくなりました。

他では、冬のように給水量の少ない季節には、
一体どのユーカリが本当に良く水を吸うのか?が分かります。
冬の統計を取っていくと、ユーカリの給水ランキングが作れそうです。

我が家では、下記の品種が比較的良く水を吸います。
※上から順に給水量が多いという実感です。

■Eucalyptus mulleriana
■Eucalyptus crenulata
■Eucalyptus ovata
■Eucalyptus robusta
■Eucalyptus risdonii
■Eucalyptus smithii
■Eucalyptus melliodora
■Eucalyptus goniocalyx
■Eucalyptus delegatensis ssp. tasmaniensis
■Eucalyptus melanophloia
■Eucalyptus nova-anglica
■Eucalyptus tenuiramis
■Eucalyptus nitens
■Eucalyptus pruinosa
■Eucalyptus polybractea

吸水量を減らしていることもあるでしょうが、
何よりも数が多いので、夏は特に枯らせることの多い季節です。
ところが、初心者の頃、最も恐れていた冬は
本当に暇な程に楽な季節になっています。

皆さまのお宅のユーカリの近況はいかがでしょうか?
またお時間のあるときにでもご一報いただけたら嬉しいです

我が家も家族全員が風邪をひいてしまい、
息子に至っては、インフルエンザに罹ってしまいましたが、
皆さまは是非ともお身体に気をつけて健やかな毎日をお過ごしください。

風邪をひいた時でも、ユーカリは待ってくれないので、
そんなときの水遣りや毎朝のチェックは相当に根性が要ります

# by eucalyptus_k | 2014-02-05 20:24 | ユーカリ(栽培実績)
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【ユーカリ紹介-69】
ユーカリ・デレガテンシス・タスマニエンシス
(Eucalyptus delegatensis ssp. tasmaniensis)

続きまして第69回目は
純白の樹皮が予想以上にとても美しく
水滴が垂れたような形のブルーグレイの葉が特徴、
冷涼地でこそ本領を発揮するタスマニア島固有種
ユーカリ・デレガテンシス・タスマニエンシスです。

◎ユーカリ・デレガテンシス・タスマニエンシス
【学名:Eucalyptus delegatensis ssp. tasmaniensis】
【英名:Blue Leaf / White Top / Gum-topped Stringybark】
fancyboxデレガテンシス・タスマニエンシス(Eucalyptus delegatensis ssp. tasmaniensis)の画像1

fancyboxデレガテンシス・タスマニエンシス(Eucalyptus delegatensis ssp. tasmaniensis)の画像2

このdelegatensis ssp. tasmaniensisは、
現地では比較的メジャーで本土の高山地帯に生息している
delegatensis ssp. delegatensisのタスマニア生息種です。

実はこのssp. tasmaniensis
原種のssp. delegatensis
当初、全く育てる予定のないユーカリでした。

当時の私は銀葉で丸葉のユーカリが好きで
そのようなユーカリを中心にセレクトしていましたので、
どちらかというと長細い葉をしているdelegatensisには
ほとんど興味がありませんでした。

近日中に紹介できるかと思いますが、
丸葉ユーカリにdarlympleanaというユーカリがあります。

そのdarlympleanaのタネを注文するときに
ちょっと頭がボケていたようで、
同じdから始まるdelegatensisを注文してしまいました。

注文間違いに気がついたのはタネが届いた後で、
しばらくはショックで、興味がなかったこともあって、
特にタネを播くこともなく、冷蔵庫に眠らせていました。

それからしばらく丸葉ユーカリを育て続けて、
その他の様々なユーカリに興味を持ち始めてから、
delegatensis ssp. tasmaniensis
とても美しい写真を見ることがありました。

そして、その美しさに魅せられて、
delegatensis ssp. tasmaniensisのタネを
新たに注文するとともに、
冷蔵庫に眠らせていたssp. delegatensisのタネも
一緒に播くという機会をやっと得ることができました。

詳しくは後述しますが、delegatensisというユーカリは、
原種、亜種共に、際立って暑さに弱い性質があり、
夏の日差しを少しでも浴びるとヘロヘロになります。

ただ、性質自体はとても強健で頑丈なようで、
ヘロヘロになってもあまり枯れる気はしません。

そのため、特に強健な原種のssp. delegatensisは、
非常に日照の悪い場所に置いていたため、
成長状態があまり芳しくありません。

一方、亜種のssp. tasmaniensisは、
少しだけ原種よりデリケートな性質もあって、、
日照などのそれなりに良い場所に置いていたため、
結果として、成長状態が格段に良くなってしまい、
原種よりも先に紹介することになっています。

原種のssp. delegatensis
次の春以降にご紹介できる予定です。

多くのユーカリには
いくつかの亜種や変種を持つものが多いですが、
大概の品種では、原種と亜種それぞれが、
見分けもつかない程に良く似ているものです。

ところがこのdelegatensisについては、
原種のssp. delegatensisと、
亜種のssp. tasmaniensisで、
一目見て違いがわかる程度の差があります。

詳しい比較は原種の紹介のときに行う予定です。

まず、このdelegatensis ssp. tasmaniensisは、
非常に美しい純白の樹皮を持っています。

この純白の樹皮は驚くほどに美しく、
当初、興味を持っていなかった自分が
馬鹿らしくなるほどに魅力的な外観を演出してくれます。

fancyboxデレガテンシス・タスマニエンシス(Eucalyptus delegatensis ssp. tasmaniensis)の画像3

fancyboxデレガテンシス・タスマニエンシス(Eucalyptus delegatensis ssp. tasmaniensis)の画像4

正直、この美しい樹皮が醸し出す
際立った全体像を見た時に
育てて良かったなあと心から思いました。

ユーカリには樹皮が白くなるものは多いのですが、
大概の品種では、相応に大きくなってからの話になります。

ところがこのdelegatensis ssp. tasmaniensisでは、
40cm程度の樹高のときから、
その美しい樹皮を生成してくれます。

fancyboxデレガテンシス・タスマニエンシス(Eucalyptus delegatensis ssp. tasmaniensis)の画像5

この写真のdelegatensis ssp. tasmaniensis
現在、140cm程度の樹高がありますが、
新芽部分以外の下3/4程度の幹は真っ白です。

写真を撮っている時に
ちょうど面白い写真を撮ることができました。
下の写真は幹の白い部分とそうでない部分の
ちょうど境目になります。

fancyboxデレガテンシス・タスマニエンシス(Eucalyptus delegatensis ssp. tasmaniensis)の画像6

そこから上の比較的新しい幹の部分は、
主に黄緑色で赤っぽい部分もあります。

fancyboxデレガテンシス・タスマニエンシス(Eucalyptus delegatensis ssp. tasmaniensis)の画像7

このまだ白く染まっていない部分も
これから樹高を伸ばすにつれて、
どんどん白くなってくることと思います。

ちなみにこの幹の白い部分は、
幹そのものが白い色をしているのではなく、
おしろいのような白い粉がびっしりと付いています。
そのため、幹の白い部分を指で強く擦ると、
その白い粉が取れてしまい、緑色の幹が見えてきます。

delegatensis ssp. tasmaniensisの葉は、
白みの強いブルーグレイの葉色をしています。

fancyboxデレガテンシス・タスマニエンシス(Eucalyptus delegatensis ssp. tasmaniensis)の画像8

写真の葉色は夏を越した直後のもので
少し緑色が強くなっていますが、
涼しい季節の葉は、水色に近いような
非常に美しい色になります。

一方原種のssp. delegatensisでは、
見てわかる程に緑色が強くなります。

こんな美しい銀葉を持つ
delegatensis ssp. tasmaniensisですが、
出たばかりの新芽は、全く粉を吹いておらず、
葉色は濃い緑色で激しく光沢があります。

fancyboxデレガテンシス・タスマニエンシス(Eucalyptus delegatensis ssp. tasmaniensis)の画像9

この写真の左上の方には
その光沢のある新芽が映っていますが、
下の方に行くほど、幹も葉も
白みが強くなっているのがわかると思います。

delegatensis ssp. tasmaniensisの葉型は、
槍型というには、少し無理がある程に
全体的に強く丸みがあります。

例えるなら涙型(ティアドロップ型)をしています。
中には小判のようにかなり丸みの強い葉もあります。

一方原種のssp. delegatensisは、
葉に丸みがなく、細長く尖っており、
大きさも長さもかなり大きなものになります。

delegatensis ssp. tasmaniensisの葉は
どれも下にぶら下がるように生えています。
そして葉は幹の方向に向けて軽くカーブしており、
左右対称の形をしているものは存在しません。

fancyboxデレガテンシス・タスマニエンシス(Eucalyptus delegatensis ssp. tasmaniensis)の画像10

そしてこの写真がわかりやすいかと思いますが、
私が指で持っている葉の葉柄の部分を見てください。
葉柄と葉の接点の部分に少しズレがあります。
葉のカーブの内側になる方が必ず葉側へズレています。

このような特徴の葉を持つユーカリは
他にもいくつか存在していますが、
この葉柄部分の特徴をobliqueと言います。

このoblique(不等辺)がとても激しく、
その学名にまでなっている
Eucalyptus obliquaというユーカリもあります。

丸みのあるブルーグレイの葉を持ち、
純白の樹皮を含めて、全体的に白みの強い
delegatensis ssp. tasmaniensisは、
海外では、polyanthemosと同じくらい人気があり、
切枝などに使用されることも多いようです。

ただし、日本では、
まず見かけることのないユーカリです。

こんな面白い特徴を持つ
delegatensis ssp. tasmaniensisですが
原種と共に屈指の大木に育つユーカリです。

その樹高は50m以上で大きなものでは90mにもなり、
ユーカリの中でも特に大型で
Tree型の立派な樹木へと育ちます。

fancyboxデレガテンシス・タスマニエンシス(Eucalyptus delegatensis ssp. tasmaniensis)の画像11

またこのdelegatensis ssp. tasmaniensisは、
ユーカリの大きな特徴である
Lignotuber(地際の瘤)を生成しません。

苗木の段階では、非常に美しい純白の樹皮が特徴ですが、
大きく育ってからの樹皮は、意外にもStringybark
非常にゴツゴツして毛羽立った形状をしています。

fancyboxデレガテンシス・タスマニエンシス(Eucalyptus delegatensis ssp. tasmaniensis)の画像12

大きくなってからの葉型ですが、
viminalisなどのように非常に細長い鎌形の葉にはなりませんが、
小さな間のような白銀で丸みのある葉は失われて、
緑色で光沢のある幅広の槍の先のような葉へと変化します。

delegatensis ssp. tasmaniensisの生息地は
タスマニア島の準高山地帯です。

原種はAZ本土の1500m近い高山地帯に生息していますが、
ssp. tasmaniensisは、それよりも少し低い場所に生息しているため、
原種に比べると耐寒性は若干劣るようです。

delegatensis ssp. tasmaniensisの育て方についてですが、
前述した通り、極めて暑さに弱い性質を持っています。

日本の夏の激しい直射日光に当てると、
正午を過ぎた頃に、葉全体が
ヘロヘロになることがしばしばあります。

ところがそのような状態になっても、
そのまま枯れが出て枯死するということはありません。

強健な原種では、ヘロヘロになりながらも
高温障害の症状が出ることはほとんどありません。

ところが、高温に多湿が加わったような環境の場合、
delegatensis ssp. tasmaniensisでは、
酷く高温障害の症状が出ることもあります。

基本的には、非常に日光の好きな品種です。
風通しが良く、日照のとても良い、
乾燥した場所を確保できる場合には、
ヘロヘロになることをあまり気にせずに
その場所でガンガンに日光を当てた方が良いです。

ところが、風通しを確保できず、
湿気の籠りやすい場所で育てる場合には、
夏場限定で少し日照が悪くなったとしても、
涼しく風通しの良い、乾燥した場所に退避した方が良いでしょう。

その代わり、春と秋と冬には、
半日陰以上の日照を確保して、
日光にどんどん当てて成長を促進させてください。

成長のメインの時期は、
大阪や東京などの暖地の場合は、
初春や晩秋のかなり涼しい時期になります。

大阪などではあまり環境が合っていないため、
成長期に日照が不足している場合、
全くといって良いほど成長が進まないこともあります。

delegatensis ssp. tasmaniensisは、
超大型になる品種のため、
元来、非常に激しい成長力を持っています。

ところが大阪ではその成長期が短いため、
年間を通して見るとそこまで成長の激しさを
実感することはできません。
※それでもそれなりに成長は激しいです。

もし、長野県の純高山地帯や東北など
冷涼湿潤な環境で栽培した場合には、
globuluscamaldulensis顔負けの
暴力的な成長力を発揮することと思います。

delegatensis ssp. tasmaniensis
日本とあまり雨量の変わらない地域出身ですので、
ユーカリの中では抜群の吸水量を誇ります。

恐らく、他の外来の観葉植物を大きく越え、
在来の植物とほぼ変わらない水遣りで育てられます。

夏場の吸水はヘタをすると1日に1回を上回ります。
樹高があり、根張りがしっかりしている場合には
我が家でも冬場に2~4日に1回程度の水遣りを要します。

水切れに対する耐性はあまり持ち合わせていないため、
水切れには特に注意の必要な品種です。

春や秋、冬には、一般的な用土の表面が乾いたら水遣り、
夏場には用土の表面が少し乾いたら水遣りで対応できます。

delegatensis ssp. tasmaniensisは、
基本的に用土を選ばないユーカリであるといえます。
ただし、あまりにも水切れが早すぎる場合には、
少し用土の保水性を上げた方が良いかもしれません。

我が家では、管理しているユーカリの数が多いので、
delegatensis ssp. tasmaniensisは、水切れ防止のために
とにかく多めに水遣りをしている傾向がありますが、
それで傷んだということは全くなく、
恐らく過湿で枯らせることはほとんどないように思います。

ただし、水が好きといっても、高温多湿は苦手ですので、
夏場の暑い時間帯に用土をビタビタにすることで起こる
根の蒸れによる急性の根腐れには注意が必要です。

水はたくさん与えても、
湿気が籠らないように工夫をすると
より安心して管理ができると思います。

delegatensis ssp. tasmaniensisは、
divesradiata等と同じ、ミント系ユーカリの仲間です。
そのため、病害虫による被害はほぼ皆無です。
たまにハキリバチが葉を切り取っていくことはあっても、
我が家や実家の庭でも病虫害が出たことは一度もありません。

結論として夏場の高温多湿と水切れにさえ気をつければ、
ほぼ在来の植物と変わらない管理で育てられます。

delegatensis ssp. tasmaniensisの耐寒性ですが、
原種より若干劣るとはいっても、
-12℃程度までは問題なく耐えられるようです。

これはcinereaとほぼ同じ耐寒性ですので、
日本の多くの場所で越冬が可能であると思います。

冬季の過湿にも強い耐性を持っていますが、
若干乾燥気味に育てた方が葉を綺麗に保つことができます。

基本的には冬場の管理で注意するポイントは
水切れ意外には見当たらない程に冬が楽なユーカリです。

気になるdelegatensis ssp. tasmaniensisの香りについてですが、
ミント系ユーカリの代表格のため、
ペパーミントとほぼ同じような香りがします。
一般的なユーカリのようなシネオールの香りはありません。

ところがその香りは非常に弱く、
指で葉を擦った程度では、まず香りません。
葉を千切ったり、クラッシュしたとしても、
余程鼻が良くないと、ほとんど香りを感じることができません。

頑張って何とか嗅いだ香り自体は悪くないのですが、
香りを楽しむ利用はまず不可能と言って良いです。

fancyboxデレガテンシス・タスマニエンシス(Eucalyptus delegatensis ssp. tasmaniensis)の画像13

delegatensis ssp. tasmaniensisは原種と共に
ほとんど日本で知られていないユーカリのはずですが、
育ててみたいのだけれど、どこで手に入れたらよいか?
というお問い合わせが意外に多いユーカリの一つです。

以前も一度、ユーカリプレゼントで
1苗プレゼントしたことがありますが、
非常に喜んでいただけたのを覚えています。

確かに私も当初は全く興味を持っていませんでしたが、
その純白の樹皮とブルーグレイの葉色は
ビックリするほどに美しく、
cinerea等とはまた違った良さがあると思います。

残念ながら、現在日本で
delegatensis ssp. tasmaniensisの苗を
手に入れる方法はありません。

もし育ててみたい方がいらっしゃったら、
タネの販売先をご紹介します。

発芽時に若干の癖がありますが、
芽さえ出てしまえば、後はとても楽に育てられますので、
ユーカリをタネから育てる入門編にも最適です。

特に冷涼地にお住まいの方には、
少し恐ろしいほど?のパフォーマンスを
発揮してくれること間違いなしです。

是非ともdelegatensis ssp. tasmaniensisを育ててみて、
その美しさに酔いしれてみてください。

------------------------------
<栽培難易度:A+>
香良さ:★★★
香強さ:★
成長力:★★★★

要水分:★★★★★
耐過湿:★★★★★
耐水切:★
耐日陰:★★
耐移植:★★★★
耐寒性:★★★★★
耐暑性:★
耐病虫:★★★★★
------------------------------
※A簡単~E難しい / A+...Aより少し難しい

 
# by eucalyptus_k | 2014-01-10 18:11 | ユーカリ紹介
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新年のご挨拶

少し遅れましたが...

あけましておめでとうございます!!
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

急に最低気温8℃と以上に暖かくなったり、
普通に氷点下を記録してみたりと、
非常に気温の変動の激しい年末年始でした。

私は本当に、
毎年毎年水を与える量が減っていき、
そしてそれに比例するように
ユーカリの越冬状況も良くなっていきます。

今春は特に花の綺麗な
woodwardiitorwoodの蕾がありますので、
その開花の実現が楽しみになっています。

あと2ケ月ほどは、ユーカリにもあまり動きがなく、
ユーカリ管理では少し穏やかな時期が続きますが、
一年で最も寒い時期が訪れます。

今冬、私は体調を崩しまくりになっていますが、
皆さまは体調管理に気をつけて、
ユーカリとともにこの冬を乗り越えて、
暖かい春を迎えてくださいませ!


【謹】
fancybox記事305の画像1
既に氷点下を経験したあとのレモンユーカリ
年々耐寒性は強くなっているのでしょうか。
今のところ大した痛みもありません。    
樹高が3m近いので上を見上げての撮影です。

【賀】
fancybox記事305の画像2
我が家で最も赤く染まっているmelanophloiaです。
毎年毎年全ての葉が真紅に染まりますが、
それでもとても元気で良く水を吸います。
春にはすぐにブルーグレイの葉が茂ります。

【新】
fancybox記事305の画像3
年越し時点でのpleurocarpaです。
こちらもほとんど水を与えないようになってから、
冬も大して痛みが出ないようになりました。
ついこの前まで展開されていた柔らかい新芽です。

【年】
fancybox記事305の画像4
既に枯れてしまってはいますが、
最も美しい時点でのlehmanniiの花です。

今年も当ブログをどうぞよろしくお願いします!

# by eucalyptus_k | 2014-01-03 15:35 | その他
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ユーカリ・レーマニー(lehmannii)の花

先日からの開花失敗か!?という
lehmanniiの花についての速報です。

結果としては完全な開花にはいたらず、
途中で枯れてきてしまっていますが、
それでも一応花として開花してくれました。

fancybox記事304の画像1

fancybox記事304の画像2

蕾が開き始めた時期が
もうかなり寒くなってからだったので、
花弁の根元が枯れ始めていたのが残念でしたが、
完璧に開花すると、全ての花を合わせて、
かなり大きな花の集合体になることがわかります。

fancybox記事304の画像3

実際は筆のように飛び出している
まとまり一つが個々の花になるのですが、
これらの花の集合体はかなり大きいので
少し離れて見ても、なかなかの存在感があります。

ユーカリでは、一度花の咲いた株は、
次年度以降も花が咲きやすいものなので、
次回以降に完全な開花を期待したいところです!

現状では、これらの写真が
最も開花した状態になると思いますので、
記念にいくつか写真を載せておきます。

fancybox記事304の画像4

fancybox記事304の画像5

fancybox記事304の画像6

fancybox記事304の画像7

# by eucalyptus_k | 2013-12-25 14:34 | ユーカリ(花と蕾)
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