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プレウロカルパ(pleurocarpa)の結実

久々に実家のユーカリを観察してみると、
今年大量の花を咲かせていた
pleurocarpaが結実しているのを発見しました。

fancybox記事342の画像1

fancybox記事342の画像2

fancybox記事342の画像3

pleurocarpaは我が家のベランダでも
毎年いくつか花を咲かせますが、
一度も結実したことはありません。

また多方面からの情報でも、
なかなか結実したという話を聞きません。

花の数が多いからでしょうか?

原因はわかりませんが、
このまま無事に維持し続けると、
翌春くらいにはタネを収穫できるかもしれません。

fancybox記事342の画像4

pleurocarpaの実は純白なので
それだけでも美しく映える外観ですね。

# by eucalyptus_k | 2014-10-06 15:56 | ユーカリ(栽培実績)
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Webプログラム・データベース制作のお仕事情報

この度、Webプログラム・データベース制作
お仕事情報を掲載させていただきました。

このブログで利用されているような
Webプログラムやデータベースを使用した機能を
ご自身のホームページ等に導入したい場合に
私の方で比較的安価で制作を行わせていただきます。

詳細はこちらのページに載っていますので、
興味のある方は是非ご覧ください。

お仕事の依頼はこちら >>>

また制作やHPに関するご質問だけでも全然OKですので、
こちらのページより遠慮なくお気軽にお問い合わせください。

eucalyptus_k

# by eucalyptus_k | 2014-10-01 17:50 | その他
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ユーカリ品種ひとくち栽培コメント その5

私の育てている全140種程のユーカリたちについて
ひとくち栽培コメントを書いています。

ただこれはあくまでも、
風通しや日照も悪い我が家のベランダで、
私のブレンド用土でスリット鉢で育てた場合の
私の個人的且つ直観的なコメントです。

他の栽培環境では良好なものもありますので、
あくまでも参考までにお願いします。


■ Eucalyptus leucoxylon ssp. leucoxylon(リューコキシロン)
比較的日本ではありふれたリューコキシロンの原種。
最も大型の木立型になる品種だが、花の色も多彩。
リューコキシロン系は全般的に、
かなり涼しく乾燥した環境を好むように思われる。
夏場も大きな高温障害の症状が出ることはないが、
成長が全く進まず、かなり涼しい季節に激しく成長を進める。
日照は半日陰程度でも問題なく成長が進み、
夏場の激しい日光では葉焼けすることもある。
根がしっかりと張った後はかなりの水食いとなり、
水切れ耐性も低く、夏場の水切れには注意が必要。
基本的には過湿にも強く、強健で育てやすいが、
夏場の過湿で枯らせたこともあるので、
暑い季節の根の蒸れには少しだけ注意が必要。
我が家ではうどんこ病を初めとする
菌類系の病気にとても弱い印象がある。
【樹高:140cm / 鉢:スリット6号】


■ Eucalyptus leucoxylon ssp. pruinosa(リューコキシロン・プルイノサ)
白みの強くなるリューコキシロンの亜種だが、
我が家ではそこまで白みが強い印象はない。
ただリューコキシロンの中では最も生育が良好。
かなり涼しく乾燥した環境を好むように思われる。
夏場も大きな高温障害の症状が出ることはないが、
成長が全く進まず、かなり涼しい季節に激しく成長を進める。
日照は半日陰程度でも問題なく成長が進み、
夏場の激しい日光では葉焼けすることもある。
根がしっかりと張った後はかなりの水食いとなり、
水切れ耐性も低く、夏場の水切れには注意が必要。
その他のリューコキシロンの亜種では
うどんこ病を初めとする菌類系の病気が酷いが、
我が家では本種は病気にも強く、あらゆる面で強健。
【樹高:250cm / 鉢:スリット6号】


■ Eucalyptus petiolaris(ペティオラリス)
元々leucoxylon ssp. petiolarisという分類から、
独立してEucalyptus petiolarisとなった品種。
過去にleucoxylon roseaというと大概が本種を示したが、
現在は主にleucoxylon ssp. megalocarpaを指す。
我が家ではリューコキシロン系で最も病気に悩まされている。
炭疽病のような症状が出て、消毒しても一向に改善されない。
性質としては、リューコキシロンの中でもより涼しい環境を好む。
夏場には少し高温障害の症状が出たり、激しく葉焼けしたりする。
病気の影響もあるかもしれないが、成長はかなり控え目。
ただ過湿には非常に強いようで、適当な管理でもあまり影響は出ない。
病気の改善と共に、これから栽培方法を掴んでいく必要がある。
【樹高:80cm / 鉢:スリット6号】


■ Eucalyptus fasciculosa (ファシキュロサ)
あまり大きな特徴もなく、香りもほとんどしない。
育て方は病気に強く、強健で成長の遅いリューコキシロン。
あまりに暑すぎると新芽部分に高温障害の症状が軽く出る。
成長はかなり涼しい季節メインで成長を進める。
当初、湿地帯生息種と勘違いしていて、
多量の潅水を行っていたが、生育に特に影響が出なかったので、
かなり過湿には強いと思われる。
ところが、一方ではリューコキシロンに比べて
水切れ耐性も高いようでそこそこ頑張ってくれる。
成長は控え目で特徴も少ないが、
とても強健で非常に育てやすいユーカリ。
【樹高:50cm / 鉢:スリット5号ロング】


■ Eucalyptus cladocalyx nana (クレイドカリックス・ナナ)
Eucalyptus cladocalyxという中型品種の矮性種。
それでも10m近い樹高にはなる。
生息地的にはリューコキシロンに近いため、
性質も似ている部分が多いが、それよりも遥かにデリケート。
あまり寒さに強くない点と暑さに弱い点が目立つ。
成長はかなり涼しい季節メインで成長を進め、
夏場には新芽部分に高温障害の症状が出ることもある。
また、夏場の根の蒸れにも弱く、高温多湿な管理をすると、
夏場にいきなり枯れてしまうこともある。
リューコキシロンとの大きな違いとして、
かなり日光の好きな品種で半日陰以上の日照が必要。
日光好きなのに暑さに弱いという点が少し厄介。
冬場もあまり寒風に当てすぎると葉がボロボロになる。
ただ耐寒性自体そこまで低いわけではない。
吸水量は少なくはないが、リューコキシロン等に比べると
遥かに乾燥を好むため、排水性の高い用土を選択する。
元々葉が柔らかいので、病虫害の影響を受けやすい。
思った以上に我儘で綺麗に管理するのは難しい。
【樹高:70cm / 鉢:スリット6号】


■ Eucalyptus albopurpurea(アルボプルプレア)
リューコキシロンとクレイドカリックスの間のような感じ。
ただかなり暑さには弱いところがあり、
高温障害の症状が強く出ることもある。
日光は好きな方だが、半日陰程度でも良く育つ。
正直、夏場の葉焼けや高温障害が酷くなり、
暑い季節にはほとんど動きがないので、
夏場は少し遮光した環境や半日陰程度で育てた方が、
遥かに丈夫で葉の綺麗な株になる。
吸水はそこそこ激しく、過湿にも高い耐性があるが、
夏場の根の蒸れには少し注意が必要。
水切れ耐性も高いので、排水性の高い用土で、
乾燥気味に管理した方が良い。
日照を多少犠牲にしてでも、涼しい場所で
管理をするのが綺麗な株を育てるポイント。
一度2m近くまで育ったが、切り戻している。
【樹高:120cm / 鉢:スリット6号】


■ Eucalyptus parvula(パルブラ)
グニーよりも遥かに小さな楕円の葉が特徴。
とにかく強健で寒さに強いユーカリ。
夏場はあまり動きはなくなるが、
暑さにも強く、高温障害の症状が出たことはない。
半日陰程度の日照でも問題なく育つが、
日光は好きな品種なので良く日光に当てた方が良い。
とにかく寒さにも暑さにも強く、
あらゆる面で非常に強健なユーカリだが、
根が張りきってからの吸水量は湿地帯生息種並み。
水切れ耐性が低いので、水切れで枯らせることの多いユーカリ。
あまり用土も問わない品種で、
基本表面が乾いたら水遣りで問題なく育つ。
とにかく水切れに注意!
【樹高:100cm / 鉢:プラスチック6号ロング】


■ Eucalyptus cordata(コルダータ)
他にはない質感の銀葉がとても美しい品種。
また精油の多さとシネオール分の濃さもひか一のユーカリ。
とにかく顕著に涼しい環境を好む。
夏場の高温障害の症状こそあまり出ないが、
かなり涼しい季節メインで成長を進め、
夏場には全くといっていいほど動きがなくなる。
大きな枯れや病気などはないが、
夏場に葉を美しく保つのがとても難しい。
日光が非常に好きな品種で、
半日陰以上の日照がないと生育は極端に悪くなる。
現地では半湿地帯生息種のため、
冬場以外は表面が乾いたら水遣りのタイミングでOK。
元々かなり寒さには強い品種だが、
冬場の過湿による耐寒性の低下が目立つ。
前評判では水切れに弱いという話だったが、
思ったよりも乾燥に耐えられるように思う。
とにかく大阪では葉を綺麗に保つのが難しい。
夏場は良く日光に当て、良く水を与え、
冬場は少し乾燥気味に管理をするのが良い。
鉢が小さいと生育に影響の出やすい品種でもある。
【樹高:100cm / 鉢:プラスチック6号ロング】


■ Eucalyptus regnans(レグナンス)
最も樹高の高くなるユーカリ。
ところが性質は暑さに弱いの一言に尽きる。
春先には非常に激しい成長力を発揮するが、
暖かくなってからは、成長が止まり、
どんどん葉がボロボロになっていく。
当初は養分不足や病気の可能性を考えたが、
最終的には純粋に暑さに弱いことが判明した。
強健なので枯れることは滅多にないが、
大阪では葉を綺麗に保ちながら、
順調に育てることは困難であるという結論に達した。
我が家ではニテンスと並んで純粋に暑さに弱い品種である。
過湿には非常に強く、吸水量も激しく、水切れに弱い。
また耐陰性も高いようで、日陰でも問題なく成長する。
日照を犠牲にしてでも、涼しさを追求したいところだが、
我が家ではこれ以上の涼しい環境は
用意できないという場所で管理をしても、
時期で葉がボロボロになるのは避けられなかった。
【樹高:120cm / 鉢:スリット5号ロング】


■ Eucalyptus cypellocarpa(キペロカルパ)
準高山地帯に生息する大型品種だが、
そこまで暑さに弱いという印象はない。
とにかく強健で成長が馬鹿みたいに激しい。
夏場には新芽部分に高温障害の症状が出ることもあるが、
成長が激しいので全く気に留める必要はない。
涼しい季節メインで成長を進め、
夏場はその激しい成長力も少し影をひそめる。
日光は好きな方だが、成長が激しすぎるので、
半日陰程度でも十分すぎる程である。
吸水量も半端ない方だが、
意外にもそこそこの乾燥に耐えることができるので、
大体我が家ではビミナリスと似たような管理をしている。
ビミナリスよりも成長を進める時期が短いにも関わらず、
大体、同程度のペースで成長を進めていく程の激しさ。
我が家ではほぼ枯れる気のしないユーカリの一つである。
【樹高:200cm / 鉢:スリット5号ロング】


■ Eucalyptus nicholii(ニコリー)
葉形の定まらない不定形な糸葉系のユーカリ。
前評判ではかなり寒さに強いということだったが、
非常に寒風に弱く、冬場の寒風を避けないと、
葉がボロボロになって、春先にパラパラ散っていく。
ただ環境が良ければ成長は激しいので、
半落葉樹のように管理しても問題はない。
とにかく日光の好きな品種で、
日光が足りないと、ほとんど成長が進まなくなる。
どちらかというと暑い環境が好きなようで、
高温障害の症状も出たことはないので、
良く日光に当てて育てることがポイント。
吸水量は激しい方だが、水の遣り過ぎは生育の悪化を招くので、
シネレアなどと同程度か少し乾燥気味に管理した方が良い。
個人的には環境の悪い我が家のベランダでは、
葉を綺麗に保つのが少し難しいなという印象がある。
【樹高:100cm / 鉢:スリット5号ロング】


■ Eucalyptus scoparia(スコパリア)
パッと見はプンクタータなどに良く似ているが、
葉の鮮やかな緑色と新芽の赤みが特徴の品種。
一年を通して葉を美しく保つのが難しい。
涼しい季節にはビックリするほど順調に
美しい葉をどんどん生成してくれるが、
暑くなると途端に成長がストップして、
少しの直射日光でも葉焼けしてしまうことがある。
ところが日光は好きな方で、
涼しい成長期には良く日光に当てた方が良い。
夏場はしっかりと遮光するか、
日照を犠牲にして、涼しい環境で養生させる感じ。
吸水量は比較的激しい方だが、用土の排水性を上げて、
少し乾燥気味に管理した方が経過は良い。
そこまで水切れに弱いという印象もない。
実は冬場もあまり耐寒性が高いとはいえないユーカリで、
寒風に当てると葉がボロボロになりやすい。
東AZのユーカリにしては少しぬるま湯的な環境を好む。
一度160cm近くまで育ったが、
夏場に葉がボロボロになったため大きく切り戻している。
【樹高:80cm / 鉢:スリット6号】


■ Eucalyptus brookeriana(ブルッケリアナ)
光沢のあるユーカリらしからぬ葉が特徴。
成長の時期は短く、かなり涼しい季節に成長を進める。
元来、そこそこの大型になる品種だが、
大阪では成長時期が短く、一年を通して大人しい印象がある。
冷涼な環境を好むユーカリだが、
暑さによる高温障害の症状はほぼ皆無。
樹高のわりには根張りが激しくなるのも特徴。
ただし吸水量は並程度でシネレア等と同等か
それよりもまだ乾燥を好むレベル。
特に日光の好きな品種で半日陰以上の環境が必要。
成長期には直射日光に当てないと成長が進まなくなる。
耐寒性はグロブルスと同程度は兼ね備えているが、
寒風には弱く、寒風を浴びると葉が傷みやすい。
基本的には強健で平均的な管理で問題ない。
【樹高:80cm / 鉢:スリット5号ロング】


■ Eucalyptus coccifera(コッキフェラ)
かなり冷涼な高山に生息する完全な高山植物である。
際立って暑さに弱い性質が目立ち、
夏場には高い確率で葉枯れが出る程の高温障害になる。
もちろん成長は寒いくらいに涼しい季節がメイン。
ただしニテンスやレグナンスのように
全く手の施しようがないというレベルではない。
夏場は日光を犠牲にしてでも、
高温多湿になりにくい涼しい日陰で管理することで、
葉痛みを大幅に抑えることに成功した。
ただ基本的には非常に日光の好きな品種なので、
成長期にはしっかりと直射日光に当てて育てる。
吸水量は少なく、特に夏場の過湿に弱い。
かなり高い耐寒性を兼ね備えているが、
冬場の過湿による耐寒性の低下が顕著である。
年間を通して、涼しい環境で、
排水性の良い用土で乾燥気味に管理することが大切。
【樹高:90cm / 鉢:スリット5号ロング】


■ Eucalyptus serraensis(セラエンシス - アルピナ)
アルピナとも呼ばれる高山植物系のユーカリ。
ほぼコッキフェラと同程度暑さに弱い。
寒いくらいに涼しい季節メインで成長を進め、
夏場はほぼ完全に成長がストップする。
コッキフェラと異なるのは、酷い高温障害が出るのは、
新芽部分に限られ、古い葉はほとんど痛むことはない。
元々小型品種のため、成長期であっても大人しい。
コッキフェラ以上に日光の好きな品種でもあり、
成長期にはほぼ直射日光に当てていないと成長が進まない。
成長期の吸水量はそこそこ激しい方なので、
涼しい季節でも水切れに少し注意が必要。
一方高山植物の癖に耐寒性は思ったより高くない。
-8℃くらいまでは問題ないが、
あまりに激しい寒風を食らうと酷く葉が傷む。
大阪では少し厄介で全体的に大人しいユーカリ。
【樹高:30cm / 鉢:スリット5号ロング】


こうして見てみると、
意外に暑さに弱く、冷涼な環境を好む品種が多いですね。

栽培当初は「ユーカリ=暑さに強い」
という思い込みがありましたが、
特に日本で良く見かけるようなユーカリほど、
暑さに弱いものが多くて、色々と学ぶことは多かったです。


もし興味のある品種がありましたら、
ご連絡をいただければアップさせていただきます。

その6に続きます。

# by eucalyptus_k | 2014-09-22 16:30 | ユーカリ(栽培知識)
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ユーカリ品種ひとくち栽培コメント その4

私の育てている全140種程のユーカリたちについて
ひとくち栽培コメントを書いています。

ただこれはあくまでも、
風通しや日照も悪い我が家のベランダで、
私のブレンド用土でスリット鉢で育てた場合の
私の個人的且つ直観的なコメントです。

他の栽培環境では良好なものもありますので、
あくまでも参考までにお願いします。


■ Eucalyptus urnigera(アーニゲラ)
見た目はグニーやシネレアにも似ているが、
遥かに日光を必要とし、乾燥を好む。
準高山生息種にしては暑さにも強い。
とにかく日光が足りないと極端に生育が悪くなる。
必要日照量は西AZのユーカリに匹敵する。
日光の良く当たる場所で育てられるなら、
水切れにも強く、葉も美しく、
脇芽をたくさん出す性質も強いので
暑さに弱いグニーなどよりも遥かに育てやすい。
高い日照を要求するので我が家では少しイマイチ。
【樹高:60cm / 鉢:スリット5号ロング】※普通種
【樹高:60cm / 鉢:スリット5号ロング】※白みの強い種


■ Eucalyptus sturgissiana(スタージシアナ)
かなりレア度の高い、人呼んで東AZのマクロカルパ。
大きく育った葉はツキヌキ状になることもある。
どちらかというと涼しい季節メインで成長を進め、
東AZのユーカリのわりには小型で成長も遅い。
盛夏にはほとんど動きがなくなるが、
暑さに弱いということもなく、高温障害にもならない。
半日陰以上の環境で乾燥気味に管理すれば、
シネレアなどとほとんど変わりなく育てられる。
成長が控え目なので鉢植えでも管理しやすい。
【樹高:120cm / 鉢:スリット6号】


■ Eucalyptus melanophloia(メラノフロイア)
亜熱帯性の暖かい気候を好む、超水食いの非常に強健な品種。
冬場は葉が紫色に紅葉し、少し葉枯れが出ることもあるが、
春になると完全に生まれ変わるほどに生育は旺盛。
半日陰以下の環境でも育てられるが、
本来の銀葉を生成せずに緑色の強い葉になる。
葉の白みを強くしたい場合には良く日光に当てる。
とにかく湿地帯生息種に匹敵するほどの水食いで、
水切れにもそこそこ弱いので少し注意が必要。
成長はそこそこ早いが、低木での開花も見込める。
非常にうどんこ病に罹りやすいが、
強健なので葉が汚くなる程度で枯れることはない。
【樹高:160cm / 鉢:スリット6号】


■ Eucalyptus grandis (グランディス)
亜熱帯から熱帯性のかなり暖かい気候を好む。
実際に東南アジアなどの熱帯雨林の植樹に使用されている。
初期のレモンユーカリほどではないが、
冬場はかなり激しく葉が傷むこともある。
それでも春も早いうちに完全復活以上の状態に戻る。
成長の早さはぴか一の超大型品種で、
日光をふんだんに浴びた際の成長力には目を見張るものがある。
我が家では成長と水切れが激しすぎるため、少し日陰に置いている。
日光と水さえあれば、際限なく葉を茂らせてどんどん伸びていく。
湿地帯生息種で完全に水に浸かった土壌でも生育が可能。
このユーカリを過湿で枯らせることはないだろうが、
冬場に水でビタビタにすると耐寒性が下がるので注意。
半日陰の鉢植えでも一年に何度も剪定を要する程で
ユーカリの生命力を実感できる枯れる気のしないユーカリ。
【樹高:70cm / 鉢:スリット6号】


■ Eucalyptus pruinosa (プルイノサ)
我が家では珍しいノーザンテリトリー出身のユーカリ。
涼しい季節よりも暑い季節メインで成長を進める。
雨季と乾季のあるサバンナ地帯出身のため、
過湿にも強く、同時にある程度の乾燥にも耐えることができる。
色々と実験してみたが、水は多めの方が生育は良くなる。
かなり日光が好きな品種で、日照が足りないと、
本来の銀葉を生成せずに深緑のくすんだ小さな葉になる。
注意するポイントは耐寒性で、-3℃程度でも激しく傷む。
毎年冬には葉を散らせて、春に復活するという
半分落葉樹かと思うような性質を持つ。
冬場の過湿はただでさえ弱い耐寒性をさらに下げるので注意。
【樹高:80cm / 鉢:プラスチック6号ロング】


■ Eucalyptus smithii(スミティー)
涼しい環境を好む、成長の激しい大型品種。
暑い季節には少し高温障害の症状が出たり、
ほとんど生育が進まなくなるが、
涼しい季節の成長力はビミナリスに匹敵する。
中には比較的低木でMallee型になる種もあるらしい。
見た目は若干茎と新芽に白みのあるビミナリスだが、
湿地帯生息種に匹敵するほどの水食い。
我が家では日照のかなり悪い場所に置いているが、
涼しい季節でもほぼ毎日の水遣りを必要とする。
シネオール分が強く、かなり良い香りがする。
【樹高:200cm / 鉢:スリット6号】


■ Eucalyptus aggregata(アグレガータ)
冷涼湿潤な気候を好む湿地帯生息種。
カンフォラやオバータと似たような性質を持ち、
両者に負けるとも劣らない水食い。
かなり涼しい季節メインで成長を進め、
あまりに暑いと新芽部分に高温障害の症状が
出ることもあるが、そこまで酷くなることはない。
半日陰以上の日光を必要とする品種で、
日照が良ければ夏場でもそこそこ成長を進める。
高い空中湿度に対しても強いはずだが、
高温多湿になりすぎると下葉を少し散らせることもある。
成長はカンフォラよりも激しく、オバータには劣る。
【樹高:90cm / 鉢:スリット5号ロング】


■ Eucalyptus kitsoniana(キットソニアナ)
これもカンフォラなどと同じく冷涼湿潤な気候を好む
湿地帯生息種だが、カンフォラなどよりもさらに強健。
日照が悪いとうどんこ病に罹りやすいユーカリだが、
日照さえ良ければ成長もそこそこ激しくなる。
かなり冷涼な地域に生息しているわりには、
暑さにもかなり強く、高温障害の症状は出ていない。
また高温多湿による葉の蒸れにもそこそこ強い。
ただし盛夏にはほとんど成長が進まなくなる。
現地では水に浸かった土壌でも生育が可能だが、
高温多湿な日本の水浸し土壌に耐えられるかは不明。
かなりの水食いだが、少しの乾燥にも耐えることもできる。
ある程度の大きさになると枯れる気のしないユーカリ。
【樹高:70cm / 鉢:スリット5号ロング】


■ Eucalyptus mannifera ssp. praecox(マニフェラ・プラエコックス)
冷涼な環境に生息する銀丸葉の品種。
小丸葉と呼ばれるグニーよりもさらに小さな楕円の葉を持つ。
冷涼な環境を好むがグニーなどよりも暑さに強く、
夏場に高温障害や葉痛みが出ることはほとんどない。
ただし盛夏にはほとんど成長が進まなくなる。
個人的には吸水量や見た目もグニーにそっくりで、
それよりも暑さに強く安定感があるので、
さらに育てやすいグニーといった感じ。
大きさのわりには根張りがかなり激しいが、
そこまで成長が激しいという感じもしない。
半日陰程度の日照でも十分に育てられる。
【樹高:80cm / 鉢:スリット5号ロング】


■ Eucalyptus polybractea(ポリブラクテア)
非常に強健で白みのある糸葉系ユーカリ。
育苗初期は病気がちでうどんこ病などにも悩まされたが、
ある程度の大きさまで育ち、少し日光が当たるようになってからは、
非常に成長が激しく、枯れる気のしないユーカリの一つになった。
過湿にも非常に強く、かなりの水食いだが、
そこそこの乾燥にも耐えることができる。
半日陰以上の日照があれば、十分に育てることができる。
株元から脇芽を出す性質がとても強く、樹形はかなり暴れる。
寒さにも強く、あまり弱点の見つからないユーカリ。
涼しい季節よりも、少し暖かい季節メインで成長を進める。
【樹高:140cm / 鉢:スリット6号】


■ Eucalyptus viridis(ビリディス)
暑さにも寒さにも強く、非常に強健なユーカリ。
また、生育はベストではなくなるが、
半日陰以下の日照で育てることも可能。
とにかく我が家では、置き場所が悪くても、
暑くても、寒くても、乾燥していても、
少し過湿気味になったとしても、
ほとんど葉を痛ませることもなく、
地味にどんどんと成長を進ませていく。
ある程度の大きさにまで育ててからは、
ほぼ枯れる気のしないユーカリの一つになった。
あらゆる場所に対応可能なオールマイティなユーカリ。
【樹高:170cm / 鉢:スリット6号】


■ Eucalyptus tenuiramis(テヌイラミス)
ツキヌキ状の白銀細葉を生じる際立って美しいユーカリ。
とにかくかなり涼しい季節メインで成長を進め、
成長期の葉はとても美しく、ある程度の成長力もある。
ところが夏になると、全く生育をストップして、
激しい高温障害の症状が出ることになる。
際立って暑さに弱いユーカリである。
特に高温時の高い空中湿度を嫌い、
そのような場所では葉の込み合った部分がボロボロになる。
春もかなり寒い間から、秋もかなり寒くなるまで成長を進める。
冬でも新芽を展開させることがあり、冬場の葉が最も美しい。
そこそこの水食いだが、ある程度の乾燥にも耐えることができる。
【樹高:170cm / 鉢:スリット6号】


■ Eucalyptus risdonii(リズドニー)
テヌイラミスとは性質も外観も良く似たユーカリ。
ペリニアナほどではないが、テヌイラミスよりも、
さらに丸みのある白銀色のツキヌキ状の葉が特徴。
テヌイラミスほど暑さに弱くはないが、
夏には相応に高温障害の症状が出て葉が傷む。
特に高温時の高い空中湿度を嫌い、
そのような場所では葉の込み合った部分がボロボロになる。
もちろん夏場には成長をほぼストップする。
春もかなり寒い間から、秋もかなり寒くなるまで成長を進める。
冬でも新芽を展開させることがあり、冬場の葉が最も美しい。
テヌイラミスよりも遥かに水食いで過湿には強いが水切れには弱い。
【樹高:300cm / 鉢:スリット6号】


■ Eucalyptus delegatensis ssp. delegatensis(デレガテンシス)
非常に冷涼で湿潤な環境を好むユーカリだが、
亜種のタスマニエンシスに比べると少しだけ暑さに強い。
夏場はあまり激しく高温障害にまで至ることはない。
かなり涼しい季節メインで成長を進めるが、
同時にかなりの日光好きで、日光が足りないと、
成長期にほとんど成長が進まないこともある。
夏場の激しい日光を浴びると、葉がヘタって痛むこともあるので、
日光好きではあるが、夏場は少し遮光が必要。
吸水量はそこそこ激しい方で、シネレアなどよりも良く水を吸う。
過湿には強いが、水切れ耐性はあまりないようなので、
夏場などの水切れには少し注意が必要。
実は成長期の成長力は激しく、かなりの大型品種である。
【樹高:90cm / 鉢:スリット6号】


■ Eucalyptus delegatensis ssp. tasmaniensis
(デレガテンシス・タスマニエンシス)
原種よりもさらに冷涼湿潤な気候を好み、
葉の丸みと幹の白みがより強く、見た目の美しい亜種。
暑さにはかなり弱く、夏場はある程度の
高温障害と葉痛みは妥協が必要な範囲。
ただ風通しを良くすることで症状を緩和することができる。
これもかなりの日光好きではあるが、夏場は少し遮光が必要。
原種よりもさらに水食いなイメージで、
湿地帯生息種に匹敵するほどの吸水量を持つ。
原種同様に成長期の成長力が激しい大型品種である。
【樹高:170cm / 鉢:スリット6号】


もし興味のある品種がありましたら、
ご連絡をいただければアップさせていただきます。

その5に続きます。

# by eucalyptus_k | 2014-09-05 19:59 | ユーカリ(栽培知識)
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西オーストラリアのユーカリ栽培のポイント

一般的に西AZのユーカリは
日本と環境が合わないため、
栽培が難しいと言われています。

確かに中には少しのミスで枯死につながるものや、
毎年同じ時期になると調子を崩すものがあり、
安心して放置できないものが多いです。

日本との大きな環境の差としては、

●絶対的な降雨量に差があること(日本の1/6程度)
●夏が乾燥し、冬が若干湿潤であるということ
●日本のような年単位での寒暖差より一日の寒暖差が大きいこと
●降雨による水分よりも地下水を吸っていること
●土壌の養分が日本と大きく異なること(日本よりも貧しい土壌)

などが挙げられるかと思います。

同じユーカリと言うことだけで、
日本でありふれたgunniiなどと
同じように栽培しているだけでは、
確かにうまくいかないこともあるでしょう。

ただ一部の難しい品種を除けば、
後はその栽培方法にさえ慣れてしまえば、
そこまで難しいものばかりではありません。

私が勝手に感じている範囲で
西AZのユーカリにはいくつかのグループがあります。
それによって若干栽培方法が変わってきます。

あくまでも我が家の栽培環境による判断ですが、
西AZのユーカリの栽培ポイントについて記します。
※あくまでも鉢植えでの管理のポイントです。

ただしあまりにも西AZのユーカリの管理に慣れ過ぎると、
植物=乾燥を好み、肥料はほぼ不要となってしまって、
私のようにパセリを枯らすことになるかもしれません。


1. 半砂漠地帯に生息する強乾燥を好むグループ
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このグループのユーカリは、
最も日本と環境の差のあるグループです。
大体、難しい品種というのは、
このグループに含まれるものが多いです。

とにかく用土の選定を間違えると
難易度がさらに驚異的に跳ね上がります。

またものによっては、梅雨時期などは
雨を避けた方が良いものもあります。

○乾燥力を強化するため少し小さめの鉢で育てる
○用土は最も乾燥力の強いものを選ぶ
○真夏はほぼ一日で用土が全乾きするくらいの配合が良い
○この配合で朝に一日一回の水遣りで夏を乗り切る
○終日直射日光に当てて育てる、半日陰は苦しい
○暑く日照が良く、風通しの良い場所に置く
○冬場はほぼ断水に近いほどの管理を行う(月1~2回)
○置き場所にもよるが気温が20℃を切る頃からは底面吸水が良い
○荒れ地に生息しているため高pHや多肥を嫌う傾向にある
○肥料はリン酸分を嫌い鉄分や亜鉛などを多く必要とする。
○室内管理は論外

macrocarpa/rhodantha/kruseana/campaspe/woodwardii
youngiana/gamophylla/gongylocarpa/tetraptera など


2. 非常に乾燥した半砂漠地帯に生息する強乾燥を好むグループ
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このグループのユーカリも、
最も日本と環境の差のあるグループです。
1のグループ程、激しい日光と高温を必要とはしませんが、
用土の乾燥力はさらに強化した方が良いものが多いです。

用土の選定を間違えると難しいところは同じですが、
日照よりも風通しに気を付ける必要があります。
高い空中湿度のある場所ではすぐに葉を散らせます。

多くの品種において、梅雨時期などは
雨を避けた方が良いものが多いです。

○乾燥力を強化するため少し小さめの鉢で育てる
○用土は最も乾燥力の強いものを選ぶ
○終日直射日光に当てて育てるのが良く、半日陰程度でもOK
○何よりも風通しの良い場所に置くことが重要
○ジメジメして人間が不快を感じるような高温多湿な場所を避ける
○梅雨時期の葉痛みはある程度の妥協が必要な場合もある
○夏場でもかなり水切れに耐えられるものが多い
○半日陰程度であれば夏場でも一週間程度持つものもある。
○冬場はほぼ断水に近いほどの管理を行う(月1~2回)
○冬場は底面吸水が良いが1ほどは気を使わない
○肥料は1ほど気を使わないが高pHや多肥は好まない。
○室内管理は論外

orbifolia/websteriana/gillii など


3. 平均的な西AZのユーカリに属するグループ(高温を好む)
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このグループのユーカリは、
平均的な西AZのユーカリ栽培方法で管理できる
最もスタンダードな品種です。

その中でも特に高温と日光を好み、
夏場に大きく成長を進めるものが多いです。

このグループのユーカリを入門編として
育てると良いと思います。

私のユーカリ栽培方法は
このグループのユーカリを最も中心に考えていて、
我が家でも調子の良い品種が多いです。

○育苗初期は乾燥力を強化するため少し小さめの鉢で育てる
○一度根をしっかり張ってからはある程度融通が効く
○用土はかなり乾燥力の強いものを選ぶ(粒状培養土系)
○根をしっかり張った後はそこそこ吸水量の激しいものもある
○終日直射日光に当てて育てるのが良い
○半日陰程度でも栽培は可能だが成長力はかなり悪くなる
○暑く日照が良く、風通しの良い場所に置く
○冬場はかなり乾燥気味の水遣りを行う(週1回~10日に1回)
○置き場所にもよるが気温が20℃を切る頃からは底面吸水が良い
○肥料にはそこまでうるさいものは少ないが高pHは良くない。
○室内管理は論外

albida/pleurocarpa/extrica/dicipiens/torquata/torwood
caesia/forrestiana/pachyphylla/pluricaulis
salmonophloia/uncinata/dolichorhyncha など


4. 平均的な西AZのユーカリに属するグループ(穏やかな気候を好む)
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このグループのユーカリは、
平均的な西AZのユーカリ栽培方法で管理できる
最もスタンダードな品種です。

日光は特に好きな品種ですが、
どちらかというと涼しい季節に成長を進め、
盛夏にはあまり動きがなくなるものが多いです。

中にはあまりにも真夏の激しい日光を浴びると
少し葉焼けをするものもありますので、
半日陰強くらいでの管理が良いです。

その分、3よりも少し過湿に強いものが多いです。

このグループのユーカリも入門編として
育てると良いと思います。

私のように3のユーカリを基本に考えていると、
夏場は少し葉が汚くなることがあります。

○育苗初期は乾燥力を強化するため少し小さめの鉢で育てる
○一度根をしっかり張ってからはある程度融通が効く
○用土はかなり乾燥力の強いものを選ぶ(粒状培養土系)
○根をしっかり張った後はそこそこ吸水量の激しいものが多い
○春秋冬には終日直射日光に当てて育てるのが良い
○夏場は半日陰程度か少し遮光をした方が経過は良い
○風通しの良い場所に置くことは3に同じ
○冬場はかなり乾燥気味の水遣りを行う(週1回~10日に1回)
○置き場所にもよるが気温が20℃を切る頃からは底面吸水が良い
○比較的高pHに対する耐性の高いものが多い
○室内管理は論外

lehmannii/macrandra/erythrocorys/urna/grossa
accedens/crucis/lane-poolei/leptopoda など


4. 冷涼湿潤でかなり穏やかな気候を好むグループ
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このグループのユーカリは、
冬も夏も非常に温暖且つ涼しく、
少しぬるま湯的な環境で育っているものが多いです。

平均的な西AZのユーカリ栽培方法よりも
少し湿潤を好み、過湿耐性はそこそこです。

ところが高温多湿な環境をとても嫌い、
高温多湿が過ぎると、葉が激しく傷んだり、
菌類系の病気に悩まされることが多いです。

日照は半日陰程度で十分なので、
できる限り風通しの良い涼しい場所で管理します。

どちらかというと涼しい季節に成長を進め、
盛夏にはほとんど動きがなくなるものが多いです。

冬場もそこまで耐寒性の強いものは少ないですが、
寒くてもそれなりに吸水の進むものが多いです。

私のように3のユーカリを基本に考えていると、
夏場は少し厄介なところもあるユーカリです。

○育苗初期は湿潤に管理しても生育は良好(育苗は楽)
○初期の育苗はなるべく涼しい季節を中心に行う
○用土は排水性の良いものを選ぶ(夏を乗り切るため)
○根をしっかり張った後は吸水量の激しいものが多い
○春秋冬には終日直射日光に当てて育てるのが良い
○夏場は半日陰程度か少し遮光をして育てる
○何よりも風通しの良い場所に置くことが重要
○ジメジメして人間が不快を感じるような高温多湿な場所を避ける
○冬場は東AZのユーカリと同じような水遣りでOK
○肥料はリン酸分を嫌い高pHでは障害の発生するものが多い
○一部厳冬期の日中や夜間限定の室内退避は可能

preissiana/pachyloma/nutans/platypus/vesiculosa など


5. 例外-1(rudis)
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高い空中湿度に対する耐性もあり、
暑さに対する耐性も高いので、
楽な東AZのユーカリと同様に育てられます。

西AZのユーカリではありますが、
ユーカリ全体でもかなり育てやすい部類になります。

湿地帯生息種のため相当の水食いですが、
そこまで水切れが早いということもありません。

特筆すべきポイントは、冬の寒さには特に弱いので、
小さな間は0℃以下にならない場所に
退避して管理することが大切です。
※成長後は-5℃程度でも耐えることができる。

日照も半日陰程度で育てられます。

また高pHに対する耐性も高く、
用土を酸性にする力が強いので、
アルカリ土壌の改良にも使用されるそうです。


5. 例外-2(moon lagoon)
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半日陰程度の日照でも育てられます。
また過湿に対してもかなり高い耐性を持っています。

かなりの水食いで水切れに気を付ける程ですが、
排水性の高い用土を好みますので、
ある程度乾燥気味に管理した方が生育は良好です。

特筆すべきポイントは
ユーカリには珍しく高pHと多肥を好みます。

肥料をたくさん与えないと生育が悪くなり、
与えれば与える程効果が表れてきます。


そして最後に総括です。

■用土
最も重要な要素の一つです。
この選定を間違えると難易度が跳ね上がったり、
根本的に栽培が不可能な場合があります。

置き場所や栽培環境により左右されますが、
下記が一般的にオススメの用土です。

○ゴールデン粒状培養土 観葉植物用などの粒状培養土
1や2などの強乾燥を好む品種では、
ここに鉄分が豊富な桐生砂、岡山土などや、
ゼオライト、日向土、軽石などを加えて乾燥力を強化する。

○自前でブレンドする場合
硬質赤玉土や硬質鹿沼土などをベースに使用するか
上記の岡山土や日向土などをベースに使用する。
赤玉土や鹿沼土は硬質のものを使用しないと
崩れて粘土化して逆効果になる。
※硬質と名の付くものは通常の2倍以上の価格がします。

○私のブレンド用土(参考)
硬質赤玉土...3
硬質鹿沼土...2
桐生砂...2
ゼオライト(クリノプチロライト系)...2
くん炭...1


■鉢
乾燥力の強いものが推奨です。
下からも乾燥が進むスリット鉢がオススメです。

陶器系のしゃれた鉢などはオススメできません。
また根張りを考えて縦に長いものが良いです。
テラコッタや素焼き鉢などもOKですが、
素材状菌類の繁殖が進みやすいようです。
※経験上経過がイマイチ

根が十分に張り切るまでは、
全体的に株に比べて少し小さめの鉢で栽培すると
格段に難易度が下がります。

この理由は単純に鉢が小さいと
用土量が少なくなるため、
根の行き届かない範囲の用土に
無駄な水分が残ることを防止できるからです。


■日照
一部の真夏の直射日光を避ける品種以外では、
在来の植物では信じられないほどに耐性があります。
特に葉の白い粉は日焼け防止の効果もあるので、
白みの強いものは激しい日光を好むものが多いです。

ユーカリはあくまでも樹木なので、
基本は花草よりも多くの日光を必要とします。

また日光は蒸散と吸水の少ない西AZのユーカリの
用土乾燥を促す効果もあります。

株だけではなく、鉢や用土にも良く日光を当てることで、
根の成長促進と乾燥力強化につながります。
これはかなり大きく成長に差の出るポイントです。


■風通し
全体的に風通しの良さは重要です。
特に東AZのユーカリと比べると大きく差の出るポイントです。

目安は気温自体は暑くても良いので、
人間が不快になるようなジメジメした空中湿度を避けます。
風が良く吹いて外でも涼しいなと感じる場所が良いです。

私がユーカリに適したような
湿度の低い国を訪れた際の経験談ですが、
気温が30℃以上あったとしても、
長袖の白い服を着ている方が涼しいのです。
このような湿度の低い環境がユーカリには最適になります。

また周囲に他の植物や壁などがない場所の方が
格段に風通しが良くなります。
ただし強風による転倒には注意が必要です。


■水分管理
西AZのユーカリ栽培を左右するとても重要なポイントですが
用土と日照、風通し次第では
そこまで気を使わなくて良くなります。

日本の多くの植物では用土表面が乾き始めたら
水遣りを行うという指標がありますが、
それでは少し多すぎるきらいがあります。

どちらかというと用土が中の中まで
ほぼ全乾きする寸前がベストな水遣りタイミングです。

このタイミングは本当に
置き場所や根の張り具合で大きく変わります。

例えば1のグループに属するmacrocarpaでも、
用土と鉢サイズが適切で真夏に直射日光下に置くことで、
ほぼ一日で完全に用土が乾くということになります。

逆に用土の保水性が高く、置き場所の日照が悪く、
根の張りも不十分である場合には、
真夏でも一週間経っても用土が一向に乾かないこともあります。

ユーカリ全般に言えることですが、
特に西AZのユーカリでは、
用土が良く乾き、良く水を与えるといったサイクル
最も健康な株を安定して育てられる要素になります。

そのためには先述した通り、
用土と日照、風通しがキーになってきます。


■肥料
良くあるマグァンプなどの肥料は
リン酸分が多くなっています。

日本の多くの肥料は花を綺麗に咲かせるものが多いので
自ずからリン酸分が多めに設定されています。

オーストラリアの土壌にはリン酸分が存在しないため、
ユーカリにはほとんど役に立ちません。
品種によっては害にさえなる程です。

基本的に商用栽培でもない限りは
肥料を全く与えなくても栽培は可能ですが、
成長期の液肥などはある程度の効果が見込めます。

その際にはリン酸分が少ない肥料や
微量要素(鉄分など)が多いものを選択します。

我が家では根菜用のカリウム分の多い肥料なども
相応に効果が出ていることを確認しています。

また石灰や化成肥料を与えすぎると、
土壌のpHが上がって、アルカリ寄りになります。
そうなると鉄分欠乏の症状が現れることがあります。

一部、高pHを好むユーカリもありますが、
基本ユーカリは弱酸性~酸性の用土を好みます。
肥料の与えすぎによる高pHには注意してください。


まずは入門編と言われている西AZのユーカリを育ててみて、
西AZのユーカリの育て方に慣れることが先決です。

西AZのユーカリは外観の面白いものや、
美しい花を咲かせるものが多いので、
是非とも育ててみてください!

# by eucalyptus_k | 2014-09-01 17:02 | ユーカリ(栽培知識)
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