やっぱりgunniiは美しい!
珍しいユーカリを多数育てている私ですが、
実は最もありふれたユーカリである、
gunniiの栽培があまり得意ではありません。
ユーカリを育て始めた初期から栽培している
立派なgunniiを一昨年に枯らせてしまい、
我が家にはマトモなgunniiは
一本もない状態が長らく続いていました。
ただタネは各亜種で管理していますので、
原種のgunnii ssp. gunnii、
亜種のgunnii ssp. divaricata、
別種になったarcheriと3種類しっかりあります。
すでに別種扱いなので、
gunniiと言って良いのかわかりませんが、
その中でもarcheriだけはガンガン成長していて、
150cmを越えようという勢いです。
ぶっちゃけ別種扱いになったくせに
イマイチその他のgunniiとの違いがわかりません。
上の写真のように左右対称ではない葉が出ることと、
新芽の白さの割に、下葉の青色が濃くなることなどが
archeriの特徴のようですが、
個体差と言い切ってしまえる程の差でしかありません。
我が家には学名にgunniiと付くマトモな株が一本もない、
そんな情けない状態でコツコツとgunniiを育ててきて、
やっとこさそれなりの株が揃ってきました。
気候自体があまり大阪に合っていないこともありますが、
我が家では、高温乾燥好きな
西AZのユーカリばかりを育てていることもあって、
総合的にgunniiに合った環境を完備できていません。
またどうしてもその強健な性質に甘えて、
劣悪な場所に置いたりするので、
いきなり枯れてしまったり、
慢性的に生育状況が良くなかったりしていました。
少し良好な場所に置いてあげたら、
やっとマトモに育ち始めてきた
gunnii ssp. divaricataです。
冬場の白く輝くような丸葉は、
albidaやgilliiの銀葉にも引けを取りません。
gunniiの中でも、このssp. divaricataは、
園芸品種として最も人気がありますので、
日本のgunniiの中にも良く混ざっています。
Silver Dropという名前が付いているものは、
このssp. divaricataであることが多いようです。
最も小丸葉が映えて、
銀葉の美しくなるgunniiですので、
栽培にはオススメの種になります。
次は私の手抜きのせいで、
最も栽培の遅れている原種のssp. gunniiです。
まだ15cm程度の小苗ですが、
今年の寒い冬をものともしません。
耐寒性最強クラスは伊達ではありません。
今のところあまり大きな違いはわかりませんが、
3種の中では最も楕円型の大きな葉になるようです。
こうしてしっかりと育ててみると、
改めてgunniiは綺麗だなと思わされます。
ユーカリマニアには、
少し面白みの欠けるユーカリなのかもしれませんが、
美しいgunniiをしっかりと育て上げることも、
ユーカリ栽培の醍醐味ではないかと思いました。
しばらくは、少し力を注いで栽培を行い、
gunniiについてもさらに勉強したいと思います。- # by eucalyptus_k | 2015-02-09 17:38 | ユーカリ(栽培実績)
冬場の水遣り例(albida)
非常に寒い日が続いています。
地域によっては激しい積雪もあり、
明らかに近年で最も寒い冬になっています。
今年は例年は痛むことのないようなユーカリでも
それなりに葉が汚くなったりすることもあり、
特に寒さに弱いユーカリ(0℃推奨/-3℃限界クラス)では、
一枝まとめて枯れてしまったものもあります。
それでもかなり水分量を控えめにして、
しっかりと天候のチェックをしていますので
枯死してしまうような株はありません。
今日は参考までに
我が家の冬場の水遣り例をご紹介します。
これは人気の白銀種albidaです。
albidaは非常に耐寒性の高いユーカリで、
-10℃くらいは耐えられるのでは?とさえ思う程ですが、
それでも乾燥気味の管理を心掛けないと、
耐寒性が激減して激しく傷むことになります。
写真をみてもわかるように、
冬場でも非常に綺麗な葉を維持しています。
こちらは枝先の新しい葉の部分ですが、
暖かい日には新芽を展開しているのでは?
という程に美しく元気です。
下の方の古い葉を見てみると、
少しは痛みが出ているのがわかります。
ちなみに私は今この症状を
敢えて痛みと言いましたが、
正直これは痛みの内には入りません。
最近冬場の葉痛みを避けたい
というお問い合わせがいくつかありますが、
もしこの程度の痛み?を防ぎたい場合には、
温室を購入するしかないように思います。
私が傷んでいるなと思うのは、
完全に全ての葉が霜焼けで半枯れしていたり、
先述したように一枝全部枯れてしまったりといった場合です。
現在、このalbidaは、我が家でも
非常に美しい姿を保っているユーカリの一つですが、
水遣りをミスってしまうと、
みるも無残な姿になってしまうことになります。
毎年albidaは耐寒性が強いこともあって、
冬季でも鉢の表面から水を与えていました。
その場合、昨年と一昨年の冬は今年の冬よりも
遥かに温暖であったにも関わらず、
この写真よりも遥かに傷んだ状態になっていました。
今年からは他の西AZのユーカリと同じように
鉢底のスリットからのみ水をかけるといった
底面吸水スタイルに切り替えました。
その結果、今年の冬はかなり寒いにも関わらず、
個人的にはほぼ痛みゼロという状態になりました。
このalbidaはもう1週間程度も
鉢底のスリットからでさえ水をかけていませんので、
鉢の表面は見事なまでにカラカラに乾いています。
では鉢底のスリットを見てみます。
中に見える土はまだ十分に湿っているのがわかります。
このような状態であれば、一切水を与えなくてもOKです。
晴天続きで1週間と少し経過したころに
鉢底のスリットを見てみると、
このように少しずつ乾いてきているのがわかります。
まだ奥の方が湿っているので、
あと数日は放置しても水切れにはなりませんが、
寒い冬に毎日水遣りをするのも大変なので、
このくらいであればスリットから水をかけてもOKです。
ちなみに我が家のalbidaは、
樹高がそこそこあって根張りが良く、
冬季の吸水量がそれなりに多い方なので、
この1週間と少しというのは比較的頻繁な方です。
例えばmacrocarpaやkruseanaなどは、
スリットに水をかけてから、
2週間以上は軽く放置できますし、
orbifoliaやyoungianaなどは半月以上放置したとしても、
まだスリットから見える土は湿っています。
一部の湿潤を好む東AZのユーカリや、
鉢の大きさの割に樹高が3m近くあるような株の場合には、
最速で4~5日に一回程度、
用土表面から水を与えることもあります。
ただそのような品種は非常に少なく、
主には冷涼湿潤を好む品種であったり、
冷涼な湿地帯に生息する品種になります。
ユーカリ中では湿潤を好むと言われるgunniiでも、
我が家では週に1回程度、
鉢の表面から水を与えるかどうかです。
最も水食いなのがmullerianaで、
6号鉢に120cm程の株で4日に一回程度、
用土表面からの水遣りになります。
あくまでも半日陰の我が家のベランダの例なので、
日照の良い場所で管理を行っている場合には
大きく変わってくると思いますが、
冬場は恐ろしく水を吸わないことがわかると思います。
皆さんのユーカリたちも、過湿を避けて
無事に冬を乗り切れることを祈っています!- # by eucalyptus_k | 2015-02-04 18:34 | ユーカリ(栽培知識)
1/1