自家製クリスマスツリー
今年はクリスマスツリーに
我が家のベランダの樹木が採用されました。
我が家では珍しい、ユーカリではない樹木、
ゴールドクレストです。
実は私には思いも寄らないことで、
仕事から帰宅したら、
家族が勝手に飾り付けを終えていました。
パッと見は可愛らしいゴールドクレストに見えますが、
我が家のベランダではかなり背の高い樹木で、
250cmくらいあるため、天井に頭頂が当たっています。
これがわずか5号の素焼鉢に植わっていますので、
少しバランスが悪く、すぐに転倒してしまいます。
素晴らしいクリスマスを演出してくれた、
家族とGクレ君に大感謝です!- # by eucalyptus_k | 2014-12-26 01:52 | その他の植物
寒波を乗り越えたユーカリたち
昨晩の冷え込みは凄かったですね!
日本で有数の暖地である大阪でも
私の住む市の最低気温は-2℃程になりました。
私はその市の中でも最も京都よりに住んでおり、
場所は一級河川のすぐそばで
マンションの12階になりますので、
昨晩の最低気温は-3℃を越えました。
そして何よりも厄介だったのが、
ビル風によって強化された寒風による暴風です。
マンションのロータリーでは
何十キロもあるような看板が
簡単に倒れていましたし、
12階では正直、中規模の台風クラスの
暴風が吹き荒れていました。
もちろんここまでの暴風は予測していなかったので、
何鉢かは転倒していましたが、
先年のレイアウト変更で、転倒はしても、
絶対に台からの転落はないようにしていたので、
表層部の土が少しこぼれた程度で済みました。
結果的に転倒による被害は、ベランダの掃除
という面倒を引き起こしただけでした。
ベランダには様々な置き場所があります。
特に小さな苗などは、日照を確保するために、
全く寒風を凌げず、暴風吹きっ晒しの場所にあったので、
その幼さもあって、ある程度の被害が出ました。
まずtereticornisです。
このユーカリはオーストラリアでも
比較的暖かい、沖縄のような気候の地域出身のため、
耐寒性は大したことがありません。
大きな株や樹木になったものであれば、
大阪の冬で枯れることはまずありませんが、
それでも結構な葉痛みを起こします。
この2苗は見るも無残な姿になっており、
用土もカチカチに凍結して盛り上がっています。
既に見る影もありませんが、
昨晩の寒波を向かえる前には、
大きな葉が立派に生えそろっていました。
特にこの右側の苗の方は、
葉の大部分が吹き飛ばされていて、
このまま生き残るか微妙な状況です。
元々強健な品種のため、
暴風吹きっ晒しの場所の置きっぱなしでしたが、
移動させておけばよかったかなと少し後悔しています。
今後は寒風をしのげる場所で養生させる予定です。
次はpreissianaの苗です。
これもかなり傷んでいて、
緑の葉もカリカリになっていますが、
恐らくこの程度であれば大丈夫でしょう。
写真を撮っている苗置き台は
かなり寒さをしのげる場所にあります。
この傷んだ苗は、寒風吹きっ晒しの場所から
苗置き台に移動させて写真を撮っていますが、
この苗容器の右手一番後ろにある
緑鮮やかな苗も同じpreissianaです。
この小さなポットのpreissianaは、
ずっとこの場所に置いていました。
人間にとってはどちらも極寒の場所ですが、
寒風をしのげるかどうかで、
こうまで状態が変わってきます。
軒下に移動させることの効果が
目に見えてわかる実例です。
preissianaの用土も凍結していますが、
元々耐寒性の弱いユーカリといわれている割には、
tereticornisよりも遥かに善戦してくれました。
次はどうしても葉の散ってしまう
woodwardiiの葉です。
こちらの記事にも書いていますが、
本当にwoodwardiiは脆いです。
何か作りが柔いというか、
もろもろしていて、弾力性がなく、
すぐに折れてしまうのです。
寒さではなく、昨晩の強風にあおられて、
いくつかの葉が折れて取れてしまいました。
揺れ動かないように
かなりガチガチに固定していても、
他のユーカリの葉が当たったり、
単純に暴風に吹かれただけでも、
このように葉が取れてしまいます。
正直寒さに対してはかなり頑張ります。
昨晩くらいの温度では全然問題ありません。
ところが風にはめっぽう弱いので、
あらゆる状況で退避の優先順位が高いです。
毎年いくつか蕾が付きますが、
春や冬の強風で大体葉と同じように取れてしまいます。
現在も一つだけ蕾が付いていますが、
これは何とか落ちずに耐えてくれました。
これからのさらなる寒波による強風や
春一番に耐えることができるでしょうか。。。
ちなみにこのwoodwardiiは
ユーカリ中でもかなり香りの強いユーカリです。
このように取れた葉は少し揉んでから、
生ゴミ用のゴミ箱に入れて置くと、
その悪臭が完全に消臭されて
ユーカリの香りに変わります。
次は打って変わって寒さに強いユーカリたちです。
まずは我が家でも耐寒性トップクラス、
昨晩程度の寒波などものともしない
希少種のvernicosaです。
最も寒い場所に置いていて、
用土は完全にガチガチに凍結していますが
わずか数センチの苗が葉痛み完全ゼロです!
これでもし水浸しだったとしても全然大丈夫です。
少し葉先が赤いのは
夏場に傷んだものですので、
本当にこのユーカリの耐寒性は凄いです。
ちなみにvernicosaは非常に成長の遅い
超小型品種なので、この樹高であっても、
根はほぼパンパンになっています。
既に来春には5号鉢に植えかえようかな?
という状態ですので、
本当に色々と変わったユーカリです。
そして耐寒性最強クラスの評判を持つ、
pauciflora ssp. niphophilaの小苗です。
これも最も寒い場所に置いています。
わずか2センチ程度の幼苗で
用土は凍結していますが
これも全く問題のない状態です。
pauciflora系のユーカリは、
冬場に紅葉して色こそ変わりますが、
ほとんど痛みが出ることはありません。
逆に夏を乗り越えるのがとても難しく、
特にこのniphophilaは、私も一度しか
夏を乗り越えられたことがありません。
この幼苗も恐らく冬は問題なく越えられるでしょうが、
来年の夏が一番の山場になることでしょう。
次は寒さにはめっぽう強い
ツキヌキユーカリのperrinianaです。
我が家では毎年冬場に
葉が傷んだことは一度もありません。
逆に夏場は苦手で、
かなり風通しを良くしておかないと、
葉がどんどんと汚くなっていきます。
この株はTasmanian Formとして
品種管理されているタネ屋から購入したものです。
小ぶりな葉が冬場には純白~水色に変わるのも、
Tasmanian Formの特徴になります。
本当にperrinianaの葉は
冬にこそ美しく映えます。
最後は意外にも寒さに強いユーカリたちです。
まずは耐寒性に難ありとわれている
pleurocarpaです。
比較的寒風の直撃を受ける場所に置いていますが、
現在のところ葉痛みはゼロです。
pleurocarpaは育苗初期には
葉にたくさんの毛が生えています。
この毛の生えた状態のときには、
耐寒性が弱く、寒風で激しく傷みます。
ところが葉の毛がなくなると
このように耐寒性がぐんと増します。
先日、pleurocarpaの耐寒性について
お問い合わせがありましたが、
このように安心して冬を乗り越えられますよ。
この株は他のユーカリに比べて、
かなり乾燥気味に管理しているので、
その効果も加わっているのかもしれません。
次はmoon lagoonとalbidaです。
手前の葉の小さなものがmoon lagoon、
左上に見えている大きな葉のものがalbidaです。
moon lagoonは元々寒風に弱いと言われています。
我が家の株は150cmを越える樹高がありますし、
水切れギリギリにまで乾燥させて育てていますので、
その効果もあるかもしれません。
昨晩の葉痛みはほぼゼロという結果です。
albidaの方は正直かなり耐寒性が高いです。
以前、家の最も寒い場所に置いていたことがありますが、
わずか10cm程度の幼苗でも問題なく越冬できました。
このように少し寒風をしのげる場所に置いている場合は、
葉痛みは全く起こりませんし、新芽が展開したりもします。
ただ冬季の過湿には弱いところがあり、
過湿気味に管理すると冬でも葉が散っていきますので、
その辺りは少し注意が必要です。
先述した小苗以外は
その他のユーカリにもほとんど被害なし、
寒さに弱いと言われるユーカリでも、
あまり大きな影響はありませんでした。
albidaの後ろから
少しだけ顔を覗かせているwebsterianaですが、
これは寒波の前日にたっぷり水を与えていました。
外観的にも全く問題ないレベルですが、
恐らくそのせいで少しだけ葉が傷みました。
前日の水遣りをもう少し待っていたら、
きっと葉痛みゼロだっただろうという感じです。
全体的に寒波の前日に水を与えていたかどうかが
葉痛みに最も大きく影響を及ぼしているように思います。
私は虫を飼っていることもありますので、
ほぼ毎日天気をチェックしていますが、
葉痛みを避けたい場合には、
毎日天気をチェックするのも良いかもしれませんね。
まだまだ寒くなることと思いますが、
皆さんも皆さんのユーカリたちも
達者に冬を乗り越えられますよう祈っています!- # by eucalyptus_k | 2014-12-18 16:31 | ユーカリ(栽培実績)
【ユーカリ紹介-70】
ユーカリ・クレイドカリックス・ナナ (Eucalyptus cladocalyx nana)記念すべき第70回目は、
鮮やかな緑色の丸葉が可愛い、
サウスオーストラリア生息種、
ユーカリ・クレイドカリックス・ナナです。
◎ユーカリ・クレイドカリックス・ナナ
【学名:Eucalyptus cladocalyx nana】
【英名:Dwarf Suger Gum】
このcladocalyx nanaは
日本ではかなりマイナーなユーカリです。
海外ではタネを手に入れるのは困難ではありませんが、
決してメジャーなユーカリというわけではありません。
Eucalyptus cladocalyxという
35m程度になる比較的大型のユーカリがあり、
nanaはその矮性種であるという意味になります。
原種と比べるとかなり小型になるようです。
最高樹高は10m程度までですが、
多くの場合は5m程度に収まるようで、
Ligno-tuber(地際の瘤)を生成しないタイプの
Tree型(木立型)の樹木へと成長します。
原種のcladocalyxは大型で育てにくいためか、
タネとしてはこのcladocalyx nanaの方が
良く出回っているようです。
生息地はサウスオーストラリア州の
カンガルー島を初めとした、
アデレード周辺の湾岸部です。
この辺りのユーカリは、
涼しく乾燥した環境を好むユーカリが多く、
cladocalyx nanaもその例に漏れません。
決して難しいユーカリではありませんが、
cladocalyx nanaの好む環境を用意できなければ、
病気がちになり、いきなり枯れたりすることもあります。
ただ良く乾燥した日照と風通しの良い場所があれば、
びっくりするほど簡単に育てることもできます。
学名のcladocalyxとは、
上の写真のように花が咲くときに、
葉のない蕾専用の萌芽枝を伸ばして、
花をたくさんつけるという特徴から、
「葉のない枝」という意味になります。
Sugar Gumという英名の意味については
現在調査中ですが、
恐らく葉に含まれる糖分が
多いからではないかと考えています。
cladocalyx nanaの大きな魅力の一つとして
その果実があります。
このユーカリの実は大きく丈夫で
形も興味深い樽型をしているため、
花材用のガムナッツとしてとても人気があります。
cladocalyx nanaの葉は粉を全く吹かず、
鮮やかな濃い緑色をしています。
良く日光に当てた下葉は少し青白っぽくなりますが、
新しい葉は特に鮮やかな緑色になります。
また葉の裏と表で質感や色に差があり、
表側が濃い緑色であるのに対して、
裏側はかなり白っぽくなることがあります。
葉型はポポラスなどのような
ハート型になることは滅多になく、
主には少しだけ先の尖った丸い葉になります。
ただ葉の大きさはそこまで大ぶりではなく、
元気な株ではたくさんの葉をつけるので、
なかなかに可愛らしい外観になります。
また枝先の方の茎は赤みを帯びる傾向が強く、
緑鮮やかな丸みのある葉と、
赤っぽい茎のコントラストも美しく映えます。
cladocalyx nanaの葉には
葉がお皿のように丸まるという特徴があります。
上の写真を見ていただくとわかりますが、
葉が内側にカールしています。
この特徴は面白い外観を演出してくれますが、
実は少しだけデメリットもあります。
水遣りの際に水をかけたり、雨が降ると、
このお皿のような葉に水が溜ります。
これにより湿気の多い時期には少し葉枯れが出たり、
うどんこ病などの病気が発生することがあります。
どうしても風通しの良い場所が確保できない場合は、
水がかかった後に、少し葉を揺らせて、
余分な水分を落とした方が良いでしょう。
しっかりと日光に当てて育てた株では、
非常にカラッと乾燥した薄く硬い葉になります。
一見すると枯れているのではと思ってしまう程です。
無理に葉を折り曲げるとすぐにパキッと折れてしまいます。
逆に日照不足など、環境がイマイチの場合には、
びっくりするほど柔らかい葉が生成されます。
また新芽部分の葉も他種に比べて非常に柔らかいです。
これらの葉は病害虫に酷く悩まされることになります。
最終的に大きく育ったcladocalyx nanaの葉は、
ユーカリ的な光沢のある鎌状の細葉へと変化します。
精油の含有量が少ないこともあるでしょうが、
cladocalyx nanaは、ユーカリには珍しく
非常に虫害の多いユーカリです。
普通に尺取虫や毛虫がついたり、
ハキリバチなどの被害を激しく受けます。
また先述した通り、
うどんこ病には非常に弱いユーカリで、
我が家のベランダでは、
全ユーカリ中でトップクラスの被害が出ます。
日照の良い実家の庭や知人の御宅の庭でも、
ある程度のうどんこ病が発生していますので、
うどんこ病には特に弱いユーカリであるといえます。
日照や風通しの良い場所では
そこまで深刻になることはありませんが、
ベランダなど、風通しの悪い場所では
時期によって、ある程度の薬剤散布が
必要になることもあります。
cladocalyx nanaの葉は、
鮮やかな緑色の柔らかい葉が多く、
病害虫の影響も激しく、香りもほとんどしません。
私のようにたくさんのユーカリを育てていると、
cladocalyx nanaはあまり
ユーカリっぽくないなあとさえ感じることがあります。
cladocalyx nanaの幹は赤みが強く、
全体的に小さな突起がありザラザラしています。
写真を見ると分かりますが、
形状は丸い部分と角のある部分が混在しています。
柔らかい葉に比べると幹はしっかりしており、
他のユーカリに比べても少し硬めです。
葉のように簡単に折れたりすることもなく、
かなり丈夫で弾力性もあるので安心です。
cladocalyx nanaの育て方についてですが、
乾燥力の強い用土を使用して、
風通しが良く涼しい場所で
良く日光に当てて育てます。
この風通しと日照という環境さえ整えば、
そこまで厄介なユーカリでありません。
cladocalyx nanaの吸水量は、生息地の近い
leucoxylonなどに比べるとかなり少なめで、
albopurpureaなどと同程度かそれ以下です。
ただそこまで水切れに強いユーカリでもありません。
基本的に夏場はほとんど動きがなく、
かなり涼しい季節メインで成長を進めます。
矮性種であるためか、成長はかなり控えめです。
元々過湿には弱い品種ではないのですが、
これに高温が加わると極端に弱くなります。
特に夏場の過湿には非常に弱いところがあり、
保水性の高い用土で栽培している場合、
暑い時間帯に水を与えてしまったりなどすると、
根の蒸れによる急性の根腐れで
いきなり枯れることがあります。
この夏場の過湿への弱さはかなり顕著で、
私も知人の栽培者も何度か経験しています。
夏場は水切れにも注意が必要な季節ですが、
寧ろ水の与えすぎや与える時間こそが
最も気をつける必要のあるポイントになります。
この夏場の枯れを防ぐためには、
乾燥力の高い用土で育てることが重要です。
酸性~弱酸性を好むユーカリが多い中、
cladocalyx nanaは比較的高めのpHを好みます。
基本的には弱酸性~中性程度がベストですが、
非常に高いアルカリ耐性を兼ね備えており、
アルカリ寄りの用土でも生育は良好です。
そのような性質からか、
比較的肥料の効果が出やすいユーカリでもあります。
ただし、多肥すぎるのは厳禁です。
また主に湾岸部に生息しているためか、
cladocalyx nanaは、ユーカリの中でも
かなり高い耐塩性も持っていますので、
海の傍の方でも安心して育てられます。
全く粉を吹くことがなく、
非常に柔らかいcladocalyx nanaの葉は、
昨今の厳しい真夏の日差しでは
少し葉焼けすることもあります。
早い時期から良く日光に当てた、
カラッとした硬い葉の場合は、
心配する程の被害は発生しませんが、
新芽部分やその他の柔らかい葉の場合は、
夏場には酷く葉焼けすることもあるので、
日照が激しすぎる場合には少し遮光が必要です。
真夏は大きな病害虫の影響もないので、
涼しい半日陰程度の場所に移動させるのもありですが、
春と秋と冬には、半日陰以上の日照を確保して、
日光にどんどん当てて成長を促進させてください。
結論として春と秋の病害虫の問題と、
夏場の急性根腐れにさえ気をつければ、
後は問題なく育てられるはずです。
cladocalyx nanaの耐寒性ですが、
あまり強いとはいえません。
地植えの成樹であれば-7℃以上でも大丈夫でしょうが、
樹高の低い鉢植えの株では、
-5℃程度が限界ラインではないかと思います。
余程の寒地か過湿でもない限り、
枯死することは稀でしょうが、
cladocalyx nanaの葉は非常に柔らかいため、
寒風に弱く、風吹きっ晒しの場所に置くと、
葉が激しく傷むことがあります。
主には葉のカールしている部分が真っ赤になり、
周囲に霜焼けの症状が出ることが多いです。
また水遣りの際などに葉に溜った水も、
冬場の葉痛みを引き起こします。
大阪のような暖地でも、
置き場所によっては真っ赤に紅葉して、
葉の周囲が激しく傷むことがあるので、
軒下などで寒風を凌いだ方が良いでしょう。
夏場の過湿に対する弱さとは異なり、
冬場の過湿には決して弱くはありませんが、
乾燥気味に管理した方が耐寒性は高くなります。
冬場は思ったよりも葉が傷むことがありますが、
毎年、春以降の生育が順調な場合は、
あまり気にしなくても大丈夫です。
実はこの記事の写真は昨年の秋頃のものです。
昨年の冬にかなり寒い場所に置いていたところ、
全体的に葉がボロボロになってしまったので、
今年は暖かい場所に置いて養生しています。
上が現在の写真になります。
葉はボロボロになりましたが、
通年の生育状態は決して悪くはありません。
気になるcladocalyx nanaの香りについてですが、
シネオールベースで少し青臭いハーバル系の
スッとした香りがかすかに漂います。
香り自体は決して悪くはないのですが、
かなり強めに葉をクラッシュしないと香らず、
とても香りの弱いユーカリです。
特に乾燥した硬い葉ではほとんど香ることがありません。
精油には面白い成分が入っているはずなのですが、
その含有量が非常に少ないのでしょう。
これが病害虫への弱さにも影響していると思われます。
残念ながら、香りを楽しむユーカリとしての利用は難しいです。
また葉に含まれている青酸配糖体の量が多く、
比較的毒性の強いユーカリであるとの指摘もあるため、
ユーカリ茶としての利用は避けた方が良いでしょう。
cladocalyx nanaは香りこそ楽しめませんが、
緑鮮やかな可愛い丸葉のユーカリが好きな人には
オススメなユーカリの一つです。
特に矮性種であるnanaであれば、
2m以内程度の樹高で
開花を実現できる可能性もあるはずです。
花自体は白い一般的なユーカリの花ですが、
その大きさと数はなかなかのもので、
開花後のガムナッツの収穫も興味深いです。
非常にマイナーなcladocalyx nanaですが、
日本で栽培している農場がありますので、
興味のある方にはご紹介させていただきます。
病害虫に弱く少しデリケートで
ユーカリらしからぬところのあるcladocalyx nanaですが、
逆に様々な在来の植物を育てている方には、
ごく普通の植物として育てられると思います。
ぜひ一度cladocalyx nanaを育ててみて、
その一風変わった特徴を満喫してみてください。
------------------------------
<栽培難易度:C>
香良さ:★★
香強さ:★
成長力:★★
要水分:★★
耐過湿:★★★
耐水切:★★★
耐日陰:★★
耐移植:★★★
耐寒性:★★
耐暑性:★★
耐病虫:★
------------------------------
※A簡単~E難しい / A+...Aより少し難しい- # by eucalyptus_k | 2014-12-17 03:38 | ユーカリ紹介
To International Visitors
To International Visitors
Thank you for your visiting!!
I was prohibiting comments only by an English sentence thus far.
However I have innovated the kapacha certification system in the blog.
In this way, I was succeeded in excluding Spams.
Give me some comments without reserve
if you are interested in the blog.
Regards
eucalyptus_k
-----------
最近海外からのアクセスが増えてきたので
英文コメントを許可することにしました。- # by eucalyptus_k | 2014-12-11 14:39 | その他
冬も元気なユーカリたち
今日も実家の庭のユーカリを
いくつか写真でご紹介したいと思います。
最近我が家のベランダのユーカリの写真を
全く公開できていませんが、
在宅中は多忙で、いても夜ばかり、
なかなか写真を撮ることができません。
実家を訪れるのは、休日の息抜きに
子供を連れていくときなどになりますので、
時間ができて撮影を行うことができます。
まずは蕾のできているtorquata。
これは今春も開花していましたので、
来春もピンク色の美しい花を
咲かせてくれると思います。
実は我が家のベランダでも
torquataは蕾を付けていますので、
ベランダと実家共々来春は楽しみです。
開花ラッシュでおなじみのkruseana。
このkruseanaは耐寒性がイマイチで
1月以降の厳冬期には、ある程度の葉痛みを起こしますが、
冬に入ってもしばらく花を咲かせています。
実家の庭では絶好調なkruseanaですが、
我が家のベランダではずっとイマイチなユーカリでした。
この前、鉢から出して見た際に、
日照不足による過湿が原因のようでしたので、
ベランダの株は、今年から敢えて鉢サイズをダウンしています。
次年度からはかなり乾燥気味の管理ができますので、
ベランダでは仕切り直しということになります。
開花には至りませんでしたが、
ベランダでも何度か蕾が付いたことはあるので、
次年度以降は楽しみなユーカリです。
銀葉の美しいurnigeraです。
gunniiやcinereaに似ていると言われますが、
外観ではglaucescensに近いと思っています。
gunniiなどよりも日照にうるさいユーカリですが、
日照さえ良ければ、とても育てやすく、
脇芽も吹きやすいので非常にオススメのユーカリです。
この銀葉は夏よりも冬にこそ美しく映えます。
冬も元気なツキヌキユーカリperrinianaです。
このユーカリも日照や風通しにうるさく、
少し栽培環境を問うところがありますが、
実家の庭のように風通しの良いオープンスペースであれば、
比較的簡単に育てられます。
夏はあまり成長が進まず、
葉が少し汚くなることもありますが、
これからが最も葉の美しくなる季節です。
耐寒性は非常に高いので、
葉痛みは全くと言って良い程ありません。
最後はユーカリの王様macrocarpaです。
以前はとてもレアな品種でしたが、
最近はあちらこちらで見かけるようになりました。
当初は耐寒性に難ありと思われていましたが、
基本用土が凍結するような環境でも、
毎年大した葉痛みもなく越冬できています。
大阪や東京のような暖地では、
問題なく屋外越冬できるユーカリですし、
生息地は夏季に乾燥し、冬季が湿潤となるので、
どちらかというと冬の方が管理は楽です。
これからの季節は、水もほとんど吸わず、
全く音沙汰がなくなります。
ベランダでも珍しいユーカリに
いくつか蕾ができていたりしますので、
その写真も公開できたらいいなと思っています。
これからユーカリについては
少し寂しい季節になっていきますが、
冷涼地出身のユーカリの銀葉が最も映える季節でもあります。
お時間のある時にでも、またユーカリたちの近況を
お知らせいただければ嬉しいです
寒い中ですがお身体にお気をつけてお過ごしください- # by eucalyptus_k | 2014-12-08 15:07 | ユーカリ(栽培実績)
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