テトラゴナ(tetragona)2種の果実
我が家のベランダと実家には
かつてtetragonaと呼ばれていた
ユーカリが2種類あります。
一つ目はtetragona silverこと
Eucalyptus pleurocarpa、
二つ目はtetragona greenこと
Eucalyptus extricaです。
今日は実家の結実した
tetragona2種の果実を比較してみます。
まずはsilverのpleurocarpaです。
silverの名の通り実は白銀色で、
pleurocarpaの学名の通り、
実には4つの角があります。
実の先端が×字に割れてきたら
タネの収穫時になります。
うまくいけば来春くらいになるでしょうか。
次にgreenのextricaです。
greenの名の通り実は全く粉を吹かずに緑色で
形状は角がなく丸い壺のような形状です。
鉢植えでは果実をたくさん残すと
そこにエネルギーが集中するためなのか
樹勢が弱っていくようなので、
実家では実を取り除いています。
pleurocarpaについては、
結実を確認していたので
頼んで残してもらっていました。
extricaの実は
まさか結実するとは思っていなかったので、
事前に全て取り除かれていたはずでしたが、
偶然にも一つだけ残っていました。
元々この2種はtetragonaという
1つのユーカリとして認識されていました。
近年、この果実の色と形状の違いにより、
学術的に異なる2種へと分けられることになりました。
他ではその葉色や茎の色なども
それぞれの種の特徴を表しています。
pleurocarpaでは葉先が丸くなるのに対して、
extricaでは葉先が尖るというのも特徴の一つです。
タネを播いて、発芽仕立ての苗を見ると、
全く区別がつかない程に良く似ていますが、
こうしてある程度の大きさにまで育てると、
その違いは歴然としていることがわかります。
どちらも開花が非常に早く、
とても魅力的なユーカリです!- # by eucalyptus_k | 2014-11-27 16:54 | ユーカリ(品種知識)
ウンキナータ(uncinata)の蕾とクルセアナ(kruseana)の花
先日実家に行った際に
目に付いたユーカリの写真を撮ってきましたので、
それらをご紹介したいと思います。
一つ目は蕾の付いた
Eucalyptus unicinataです。
育てている人自体も少ないユーカリですが、
他では開花したという話を聞いたことがありません。
当初はそこまで似通ってはいませんでしたが、
成長するにつれて、gilliiに非常に良く似てきました。
また花の付き方や蕾の形状も
若干gilliiに似ていますので、
私も最初はgilliiだと間違っていた程でした。
特に下葉を見るとgilliiに瓜二つですが、
上の写真で先の方の新しい葉を見てみると、
葉にかなり丸みがあり、
葉がお椀のように丸くなっているのがわかります。
gilliiではこのようになることはありません。
このunicinataは
西AZのツキヌキユーカリと呼ばれていますが、
私の知っているところでは、
一枚たりともツキヌキ状の葉が生じたことはありません。
一度我が家のベランダで
ツキヌキ状の葉が生じかけたことがありましたが、
結果としてツキヌキ状にはなりませんでした。
こちらは蕾のアップです、
蕾のキャップの先がトゲのように
ピンと尖っているgilliiとは異なり、
かなり丸みがあるのがuncinataの特徴です。
uncinataの花自体は白に近いクリーム色の
一般的なユーカリの花になります。
一方gilliiの花はクリーム色よりも
少し黄色みの強い花になります。
今からだと開花は来春になると思います。
二つ目はユーカリ中でも
屈指の美しさを持つEucalyptus kruseanaです。
とにかくこのユーカリは見た目の美しさがぴか一、
樹高も低めでコンパクトに管理でき、
花もたくさん咲いて咲きやすいと魅力満載なのですが、
栽培が非常にシビアで難しいのが玉に傷です。
個人的にはユーカリ最高難易度と言われる
macrocarpaよりも厄介だなと思っています。
また寒さと梅雨時期の湿気にも弱く、
それらの時期にはかなり葉が傷みます。
実家では非常に好調なユーカリですが、
我が家のベランダではさっぱりです。
日照と風通しの悪い我が家のベランダでは
根本的に環境が合わないこともありますが、
それでも私の苦手なユーカリの一つです。
花自体はライムグリーンの花と言われますが、
いつも写真に撮るとかなり黄色が強く出てしまいます。
ただ実際に見てみると、
光の当て方によって少し見え方は変わりますが、
もう少し緑色が強く見えます。
この写真であれば
ライムグリーンに見えるでしょうか?
kruseanaは真冬以外は
常に花が咲いている印象がありますし、
寒くなったこの時期でもまだ花が咲いています。
樹高も50cmくらいから花が咲きますので
本当に花の咲きやすいユーカリだといえます。
どちらも栽培難易度は中級以上ですが、
是非とも育てて頂きたいユーカリです!- # by eucalyptus_k | 2014-11-19 12:57 | ユーカリ(花と蕾)
ユーカリ・ギリー(gillii)の地植え例
常日頃からユーカリの地植えについては
しっかりとご検討なさった上で
決断なさった方が良いと申し上げています。
これはユーカリは大型樹木であり、
非常に根張りの激しい植物ですので、
思った以上に短い期間で
かなりの大きさに達することがあるからです。
地植えの際の成長スピードは
鉢植えのそれとは比較になりません。
またユーカリは一般的にハーブ草木と思われがちですが、
多くの品種、特に日本でありふれているような品種では、
最高で20mを越えるようなものがほとんどだからです。
ところが西AZや中央AZのユーカリに関しては、
そこまで樹高が大きくならないものもあります。
最高樹高は2~10mといったところですので、
大きなツバキやハナミズキやヤマボウシ、
サルスベリなどと同じような感じですね。
10mというとかなりの樹高ではありますが、
これらのユーカリの多くは日本ではあまり気候が合わず、
最高樹高にまで育つことは稀なようです。
私の親の実家にも一つユーカリの地植えがあります。
その品種とはEucalyptus gilliiです。
gilliiは最高樹高が10mになることもある品種ですが、
非常に暑く乾燥した環境を好むため、
日本ではあまり成長の激しいユーカリではありません。
また10mというのはあくまでも最高樹高で、
多くの場合は数m程度の灌木上に育つようです。
この実家の地植えgilliiは、
現在の樹高が2m弱くらいの大きさです。
年に二回程度の一般的な剪定を行っていますが、
そこまで成長が早く、手に余る印象はありません。
gilliiはユーカリの中でも、
とにかく花の咲き易いユーカリの一つです。
鉢植えの場合、株によっては咲かないものもありますが、
地植えをすると長い期間、たくさんの花を
引っ切り無しに咲かせてくれます。
地植えをすると手に余るといわれるユーカリですが、
しっかりと品種を選択することで、
楽に管理を行うこともできます。
とはいえ、日本で普通に売られているユーカリは、
どれも中~大型樹木が多く、
ありふれたgunniiでも亜種によっては、
25m級の樹木になるケースがあります。
地植えであれば、水遣りは不要で、
虫もほとんど付かない管理の楽なユーカリですが、
いざ地植えをする際には、
その品種が本当に適切であるか、
良く考える時間を持ってみてください。- # by eucalyptus_k | 2014-11-14 17:14 | ユーカリ(栽培実績)
ユーカリプレゼントの里親急募!
今回実家の庭の整理のために
私の親の実家にあるユーカリの里親を探しています。
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おかげさまで全ての里親が決定しました!
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どれも我が家のベランダの株とは
比較できないくらいに
丈夫で立派な鉢植えの株となっています。
当初はYahooオークションなどでの
販売も検討しましたが、配送の手間が面倒なことと、
数年かけて大切に育てていた株なので
やはり好きな方に引き取っていただきたいと思いました。
樹高はどれも120cmを超えていますので、
小さな苗ではなく、相応の大きさがあります。
樹形はどれも悪くはないので、
現状でもそれなりに見栄えは良いです。
発送ができませんので、
里親に名乗りを挙げて下さる方は、
苗の所在地である大阪府北東部(枚方市)まで
直にお引き取りにきて頂ける方のみとさせていただきます。
お一人様につき何株でも
お引き取りいただくことができます。
※全株一括引き取りでもOKです。
またこちらに来ていただく交通費以外に
一切の費用はかかりませんし、
植わっている鉢もそのまま一緒に引き取っていただきます。
お申し込みは必ずこちらの
「ユーカリプレゼント」ページ
からお願いします。
早い者勝ちになりますので、
検討中の方もまずはこちらから苗を押さえてください。
下記が苗の写真と情報になります。
※ユーカリプレゼントページにも詳細が載っています。
■Eucalyptus cinerea(銀丸葉ユーカリ)-01 【里親決定済】
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ご存じトップクラスに美しいユーカリ、
銀丸葉ユーカリことシネレアです。
樹高130cmクラスの大株で幹は太いです。
実家の庭の余剰株の整理のために
今回限りの一品です。
樹形は上部と下部に広がりがあり、樹勢は旺盛です。
樹高が大きめのため発送する手段がないので、
お引き取りに来ていただける方のみにプレゼントします。
■Eucalyptus cinerea(銀丸葉ユーカリ)-02 【里親決定済】
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ご存じトップクラスに美しいユーカリ、
銀丸葉ユーカリことシネレアです。
樹高120cmクラスの大株で幹は太いです。
実家の庭の余剰株の整理のために
今回限りの一品です。
樹形は全体的に広がりがあります。
樹高が大きめのため発送する手段がないので、
お引き取りに来ていただける方のみにプレゼントします。
■Eucalyptus gillii(ギリー)【里親決定済】
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白さの際立つ逆ハート葉のユーカリ・ギリーです。
樹高140cmクラスの大株です。
実家の庭の余剰株の整理のために
今回限りの一品です。
樹形も良く、現在蕾がついていて、
もちろん毎年定期的に花を咲かせてくれます。
樹高が大きめのため発送する手段がないので、
お引き取りに来ていただける方のみにプレゼントします。
■Eucalyptus leucoxylon(リューコキシロン)-01 【里親決定済】
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イエローガムことリューコキシロンです。
残念ながら亜種が何かはわからなくなっていますが、
ssp. megalocarpaかssp. pruinosaのどちらかです。
こちらの方が少し葉の白みが強い感じなので
ssp. pruinosaの可能性が高いかもしれません。
樹高120cmクラスの大株で幹は太いです。
実家の庭の余剰株の整理のために
今回限りの一品です。
樹高が大きめのため発送する手段がないので、
お引き取りに来ていただける方のみにプレゼントします。
■Eucalyptus leucoxylon(リューコキシロン)-02 【里親決定済】
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イエローガムことリューコキシロンです。
残念ながら亜種が何かはわからなくなっていますが、
ssp. megalocarpaかssp. pruinosaのどちらかです。
こちらの方が少し葉の緑色が強い感じなので
ssp. megalocarpaの可能性が高いかもしれません。
樹高120cmクラスの大株で幹は太いです。
実家の庭の余剰株の整理のために
今回限りの一品です。
樹高が大きめのため発送する手段がないので、
お引き取りに来ていただける方のみにプレゼントします。
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おかげさまで全ての里親が決定しました!
--------------------------------------------- # by eucalyptus_k | 2014-11-09 15:08 | その他
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