今年の夏は暑い!...
今年の夏は本当に暑いですね!
実は私も先日、脱水症でノックアウトしました。
急に強烈な寒気に襲われて、
熱を測ってみても平熱。。。
そこからしばらく休んでも寒気は治まらず、
次に熱を測ったら40℃近い高熱が出ていました。
意識が朦朧として、
徒歩5分の病院に行くのもやっと。。。
診断の結果は脱水症で点滴+半日入院。
もう少しで危ないところだったようです。
こんな危ない程に暑い夏ですから、
さすがのユーカリ達も少しまいっているようです。
初心者のうちは冬が怖いといいますが、
慣れてくると最も怖いのは夏です。
早速2品種もの枯死を出してしましました。
■Eucalyptus pauciflora ssp. niphophila
このユーカリは本当に難しいですね。。。
実はもう数回チャレンジしているのですが、
毎回夏に枯れてしまいます。
知人で購入して何度か育てていた人も
毎年夏になると枯れてしまうようです。
恐らく原因は、湿気と暑さのダブルパンチによる
根の蒸れによるダメージでしょう。
実はpauciflora系はそこそこ水好きなのですが、
原種以外は大そう夏に弱いようです。
そのため、用土は早急にカラカラになるような、
西AZ並みの乾燥力を心掛けないといけないですね。
とっとと乾燥させて、サッと水を与える。
蒸れる水分を残さぬようにして夏を乗り切るしかありません。
上の写真のssp. debeuzevilleiも夏には弱いようで、
全くと言って良いほど成長が進みませんが、
用土が硬質赤玉土と軽石しか入っていないような、
サボテン用土級のものを使用していますので、
こちらは枯れずに夏を乗り越えられそうです。
あとpauciflora系は異様に高pHを嫌う性質があり、
弱酸性でも高いpHだとすぐに鉄分欠乏症になり、
肥料あたりも結構激しいので、
酸性シフトの乾燥用土で肥料はほとんど要りません。
特に原種はすぐに水切れを起こしますが、
そんな荒れた土で育てることで最も良い結果が出ます。
こんな性質を掴むのに何年もかかりましたし、
発芽率も超級に悪いので、かなり厄介なユーカリです。
■Eucalyptus preissiana
こちらで最も小さなユーカリの一つとして
紹介したことのあるpreissianaですが、
これが枯れたのは正直かなりショックでした。
もうユーカリ紹介の写真ネタも確保済みで、
樹高は1m弱もあったので、
そろそろ開花かなと思っていた矢先の枯死でした。
実は我が家には、preissianaが2株あり、
1つは実家の庭にでも地植えしようかなと
確保していた株だったのですが、
この2株がほぼ同時に枯れ出しました。。。
1つが枯れたなら単純に水遣りのミスかな?と思うのですが、
置き場所も良い2株が同時に枯れ出したのは、
恐らく根本的に環境がまずかったということになるでしょう。
preissianaはれっきとした西AZのユーカリですから、
そこまで暑さに弱いはずがないと考えていました。
また育苗時にも際立って過湿に強い部類だったのですが、
意外にも、蒸し暑い大阪の夏は辛かったようです。
この経験を踏まえて、さらに乾燥力の強い用土で
仕切り直しということになります。
■Eucalyptus vernicosa
これも成長は遅いし、タネは高いしで
非常にショックな品種です。
昨年はそこまで暑さに対する
弊害を感じなかったのですが、
さすがに今年の夏は暑すぎたようです。
これも湿気と暑さのダブルパンチによる
根の蒸れによるダメージでしょう。
次回からはもう少し用土を工夫して、
夏は少し乾燥気味に管理することにします。
これらの3種については
既にタネ播きを完了しています。
とはいっても、preissiana以外は
とても暑さを嫌う性質のため、
夏の間の発芽はイマイチになるでしょう。
メインは寒くなる秋口か翌年になることと思います。
枯死はとても辛い経験ですが、
これも何とか身にしていきたいと思います。
そして最後に嬉しいお話です。
決して調子の良くない、わずか樹高60cm程度の
Eucalyptus torwoodに蕾がたくさんついていました。
このtorwoodは正式なユーカリ品種ではなく、
torquataとwoodwardiiのハイブリッド品種です。
ピンク色の花を咲かせるtorquataと
黄色の花を咲かせるwoodwardiiの交配種なので、
ちょうどその間のオレンジ色の花が咲きます。
これはとてもレアなユーカリなので、
うまく花が咲いてくれるととても嬉しいです。
最後に、皆さんも暑い夏には十分に気を付けて、
水分を十分に取るようにしてくださいね。- # by eucalyptus_k | 2013-08-22 16:10 | ユーカリ(栽培実績)
【ユーカリ紹介-66】
ユーカリ・プルイノサ (Eucalyptus pruinosa)続きまして第66回目は
初の北オーストラリアに生息する品種で
亜熱帯のサバンナ地帯に生息しており、
ワックスを塗ったような白銀ハートリーフが眩しい
ユーカリ・プルイノサです。
◎ユーカリ・プルイノサ
【学名:Eucalyptus pruinosa】
【英名:Silver Box / Silverleaf Box】
私は主に東~西まで、
オーストラリア南部のユーカリを中心に育てています。
それは何故かというと、
北オーストラリアのユーカリは
どれもあまり見栄えのパッとしないものが多く、
耐寒性にかなり難のあるものがほとんどだからです。
ユーカリの魅力は様々ですが、
やはり多くの人がユーカリに求めるものは、
美しい銀葉だったり、珍しい花だったり、
有効な精油とその香りだったりすると思います。
北オーストラリアのユーカリは、
花こそ多彩な品種はいくつか存在しますが、
大概は多くの人がユーカリに求める魅力が少なく、
パッと見はあまり在来の樹木と変わらないものが多いです。
また雨量が多く、気温も高めのため、
とても大型になるものが多いのも難点です。
私はユーカリを150種類程育てていますが、
このpruinosaはたった1つだけ
生粋の北オーストラリア、
ノーザンテリトリー(NT)出身のユーカリです。
※gamophyllaも一部ですがNTにも生息しています。
実はこのpruinosaはかなり初期にタネを手に入れたもので、
とても美しいタネの広告画像に魅せられて、
まだ地域も何も考えていない頃に購入しました。
もしかすると今だったら無理に購入せず、
敬遠していた可能性もあります。
でも、今は、結果的に育ててみて
色々な意味でとても良かったと思っています。
そんなに初期に育て始めたのにも関わらず、
何故こんなに紹介が遅れたのかというと、
他のユーカリと環境の異なるNTに生息するpruinosaは
その他のユーカリと非常に異なった性質を持っているため、
今までその性質について良くわからないでいたからです。
pruinosaは北AZには珍しく、
比較的低木のMalleeで、とても銀葉の美しい品種です。
上の写真は青葉にワックスがかかったような感じですが、
pruinosaは成長が進むに従ってどんどん白みを増します。
たまに10m程度のTree(木立型)になることもあるようですが、
大概は4~6m程度までのMallee(灌木型)に育つようです。
また比較的低樹高でもたくさんの花を咲かせるようです。
大きく育ってからのpruinosaの銀葉はとても美しく、
樹木の少ないサバンナでひと際映えるようです。
pruinosaという単語は、
他のユーカリの亜種名などにも使われており、
植物には比較的良く使われていますが、
「ワックスを塗ったような」という意味になります。
我が家で育てているユーカリでは、
他にleucoxylon ssp. pruinosaというのもありますが、
元祖pruinosaなのはこのEucalyptus pruinosaです。
pruinosaの生息しているNTの環境というのは、
南部のエアーズロック近辺などの半砂漠地帯から、
中部の雨季と乾季を合わせもつサバンナ地帯、
北部のワニが生息する完全な熱帯域に分かれています。
このpruinosaは主に中部以北のサバンナから
ワニの生息する熱帯域にかけて幅広く生息していますが、
メインの生息地は比較的北部よりのサバンナ地帯になっています。
サバンナには前述の通り、雨季と乾季が存在しており、
乾季には何カ月もほとんど雨が降らないのに、
雨季にはとても大雨が続いたりして、
結果的な総雨量は日本の各地を大きく上回ります。
そのため、このpruinosaには
多くのユーカリに当てはまるような、
単純に乾燥を好むという性質が当てはまりません。
pruinosaは、率直にどのような性質なのかというと
詳しくは育て方のところで書きますが、
乾燥にも強く、過湿にも強いという
ある種オールマイティな性質を持っています。
ただ一つ在来の植物と大きく異なるのは
他の銀葉ユーカリと同じく、
とても激しい直射日光を必要とするというところです。
それではpruinosaの外観を見ていきたいと思います。
小さな間の葉は、比較的ハートリーフが多いですが、
少し成長が進むと、どちらかというと
シャモジのような葉型になっていきます。
さらに大きく育っていくと、
完全に先細りの卵型の葉へと変わっていきますが、
細い柳葉になることはなく、卵型でもかなり幅があります。
pruinosaを葉の形だけで見ると
camphoraにとても良く似ています。
日照が不足していると、
薄い緑色やくすんだ緑色の葉になり、
この葉色だと一見camphoraと区別がつきませんが、
良く日光に当てたpruinosaの葉はcamphoraの葉よりも
遥かに白みが増して、ブルーグレイに近くなります。
pruinosaはとても日照にうるさいユーカリです。
西AZのユーカリのように、日光が足りないと、
極端に生育が悪くなるということはありませんが、
その葉色と質感には大きな差が生じます。
まず良く日光に当てた葉は、白みが強くなり、
どちらかというとブルーグレイに近い葉色になっていきます。
また葉も硬くしっかりとしたものになります。
下の写真は上の写真と同様に、
比較的良く日光に当てて育てた葉です。
色はブルーグレイで質感もしっかりとしています。
そして下の写真が、少し日光の足りていない葉色です。
この場合は薄い緑色になっていますが、
さらに日照不足が重なると、ヨレヨレの
くすんだ深緑色の葉になってしまうこともあります。
とてもわかりやすい写真があります。
下の写真を見てください。
我が家ではユーカリの生育状況に合わせて、
置き場所をローテーションすることがありますが、
このpruinosaはイマイチ性質が掴めなかったこともあり、
それはそれは激しくローテーションされていました。
写真は見たままで、下の方の白く大きな葉が
とても日照の良い場所に置いていた時の葉で、
上の方のヨレヨレの緑色の葉が、
その後、日照の良くない場所に移動してからの葉です。
何年も育てて、やっとその性質も掴めてきたので、
現在はかなり日照の良い場所を定位置としています。
そのため、現在はこのような貧弱な葉は皆無で、
とても美しい葉色で立派に育ってくれています。
またその写真も近々アップしたいと思います。
次にその茎を見てみましょう。
この場合は少し日照不足で緑色が強く、
先の方の茎なので、ちょっと突起が多めですが、
基本的にはあまり突起がなくツルっとしており、
日照が良いと茎も同様に少し粉を吹くことがあります。
さて、長年研究を重ねてきた
pruinosaの育て方についてですが、
ポイントは率直に日光と高温と水です。
まず、フルタイム直射日光が推奨で、
難しい場合でも半日は直射日光が当たった方が良いでしょう。
日光が足らないと、上記のような貧弱な葉になり、
後述しますが、冬が明けた時に酷く葉が散ってしまいます。
とにかく、直射日光の良く当たる
暑い暑い場所で育てことさえできれば、
夏場はgunniiなどよりも遥かに楽なユーカリになります。
そして多くのユーカリで問題になる水分管理ですが、
これがとても面白い性質を持っています。
pruinosaは雨季と乾季の両方に対応しているため、
水切れにはかなり強いところがあります。
これは東AZの中ではかなり水切れに強い、
neglectaと同等の高いレベルで、
西AZのpleurocarpaなどよりも遥かに粘り、
環境によってはalbidaと同じくらいまで耐えられます。
ところが水を与えてみれば、それはそれは水食いです。
夏場の吸水量はcinereaやgunniiを遥かに上回り、
robustaやrudisに余裕で匹敵するレベルです。
これはどのくらいかというと、
非常に日照と風通しの良い場所であれば、
夏場は一日に2回水を与えてもOKというレベルです。
要するに雨季と乾季に耐えられる性質から、
水切れに強いくせに、水食いという変な特徴を持っています。
では結論として、水を与えまくった方がいいのか?
それとも乾燥気味が良いのか?それともバランスが重要か?
どれが最も良いか悩むところですが、
長年の研究の結果から、水をたくさん与えた方が、
元気に激しい成長力を発揮して育ってくれることがわかりました。
逆に考えれば、乾燥気味に管理すれば、
ある程度成長を抑えることができ、
そうすることでより脇芽が出やすいようにも思っています。
恐らく、水が豊富であれば樹高を伸ばしてTree型となり、
水が少ない場合には脇芽を出して
Mallee型になる傾向があるように思います。
成長自体は比較的激しい方ですが、
多くの東AZのユーカリのように手に余るほどではないので、
できることなら大きく育てたいところですね。
あと何故かこのpruinosaは病虫害にとても強いです。
軽いハダニの被害は出ることもありますが、
何故か貧弱な葉でも、うどんこ病の被害が出たことはありません。
精油はかなり少ない方なのですが、ちょっと不思議です。
さて、北AZのユーカリの多くが抱える問題の
耐寒性についてですが、pruinosaはどうでしょうか。
寒さに強いのか?弱いのか?
これもはっきりとわかるまで3年を要しました。
結論として、寒さにはあまり強くないユーカリです。
データでは-3℃程度と言われていますが、
鉢植えの場合は、適切に管理しても、
-5℃程度が限界かなと思っています。
pruinosaを育て始めてから、冬の管理については
簡易温室で管理したり、寒風吹きさらしの場所に置いたり、
本当に色々と試してみました。
冬になるとpruinosaは激しく紅葉して、
濃い紫色の葉色へと変化します。
ところが、寒風吹きさらしの場所に置いて毎日観察しても、
あまり葉が傷んだり、枯れが出るという症状は見られませんでした。
これはもしかするとかなり耐寒性が強いのではと
期待して観察を続けていたのですが、
冬が明けてそろそろ春が近づいてくる頃になって、
急に紅葉した葉が激しく傷んで枯れ出してきたのです。
特に日照の足りなかった貧弱な葉については、
全て枯れてパラパラと散ってしまいました。
一度それで、早春を迎える頃に
ほとんどの葉がなくなってしまい、
これはちょっとヤバいと焦ったこともありました。
冬場の見た目ではわからなかったのですが、
実際は寒さでかなり傷んでいたのかもしれません。
結局、そのまま夏前には完全復活を遂げたので、
もしかすると、落葉樹的な性質があるのかもしれませんが、
無理に葉を傷めることもないと思うので、
冬場は少し寒さが控え目な場所で管理するか、
自信のない人は、簡易温室などを使用した方が良いかもしれません。
冬場の過湿にはとても強いので、
冬季室内管理も不可能ではないユーカリになります。
ちなみに暖かいところの植物は、
冬になっても吸水減少のスイッチが入らないものがありますが、
pruinosaもその例に漏れず、冬場も結構水を吸うので、
いくら乾燥に強いとは言っても、水切れには少し注意が必要です。
pruinosaの香りについてですが、
これは本当にユーカリなの?と思うほどに香りません。
香り自体は少しシネオールを含んだ、
ハーバルな青草の香りがするのですが、
少し鼻が詰まっていたりすると、
全く香りを認識することができないほどです。
葉を千切って指でぐちゃぐちゃに潰して
さらに少し絞って、初めてユーカリの香りを認識できます。
残念ながら香りを楽しむハーブとしての利用は難しいでしょう。
pruinosaは実際に初めて育てるNTのユーカリですが、
本当にその性質の違いには驚かされました。
本当にユーカリは多種多様ですね!
NTのユーカリのタネはあまり取引されることがなく、
ただでさえマイナーなところ、
そこからさらにマニアックなpruinosaですから、
日本で見つけることはほぼ100%不可能でしょう。
それでも育ててみたい方には
何カ所かタネの販売所を見つけていますので、
希望があればぜひご一報ください。
タネ播きからの初期の育苗はとても楽で、
かなり初心者向けと言えます。
私は何と冬季の室内でタネを播き、
そのまま室内で初期育苗を行いましたが、
それでもほとんど立ち枯れすることもなかったので、
相当育てやすいユーカリであると思います。
また、大きく育ってからも
前述の通り、日光さえ押さえることができれば、
用土も管理もかなりオールマイティーに対応してくれます。
私がpruinosaを育て始めた頃は、
まだまだ駆け出しの頃だったので、
育苗の用土も水分管理も何もかもめちゃくちゃで、
多くのユーカリ苗を立ち枯れさせたり、
酷く枯らせてしまったりしましたが、
pruinosaはそんな中を平然と生き延びているので、
とても頼もしく、安心して育てられると思います。
育てれば育てる程、銀葉が美しくなるようなので、
これからもとても楽しみですね。
超マイナーで美しいpruinosa!
興味があったら、
タネ播きからチャレンジしてみませんか。
------------------------------
<栽培難易度:A+>
香良さ:★★
香強さ:★
成長力:★★★
要水分:★★★★★
耐過湿:★★★★★
耐水切:★★
耐日陰:★★
耐移植:★★★★
耐寒性:★
耐暑性:★★★★★
耐病虫:★★★★
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※A簡単~E難しい / A+...Aより少し難しい- # by eucalyptus_k | 2013-08-05 17:38 | ユーカリ紹介
実家の庭の銀葉ユーカリ
前の記事に引き続きまして
実家の庭のユーカリのレポートです。
今日は銀葉の美しいユーカリについて
いくつか紹介していきたいと思います。
特に銀葉の美しいユーカリは
激しい日光を好む品種が多いです。
また日照が足らない場所で育てると
どうしても白銀色が上手く出ずに、
緑色の濃い葉色になってしまいます。
これらの銀葉のユーカリは
どれも人気のあるユーカリばかりですが、
白銀色を美しく出したい場合には、
終日、激しい直射日光の下で育てると良いです。
さて、まず元祖、銀丸葉ユーカリのcinereaです。
やっぱり定番なだけあってとても美しいです。
cinereaの白銀色の美しさは間違いなくトップクラス!
比較的冷涼な地域出身ではあるのですが、
暑さにもとても強く、真夏でもそこそこ元気に育ちます。
過湿にも強いので、初心者向けなのも良いですね。
次に銀世界ことpulverulentaです。
pulverulentaの春の新芽の美しさは、
cinereaと同等かそれ以上です。
ところがcinereaとは異なり、
葉が古くなってくると白銀の粉が落ちて、
比較的緑色の強い葉色に変わっていきます。
これは風などで葉がこすれて
時間の経過とともに粉がなくなっていくようです。
またcinereaよりも暑さには弱く、
あまり暑すぎるのは好きではないので、
夏はあまり目立って成長しなくなります。
そのため古い葉が多くなって、
夏場は比較的緑色が強くなりますが、
それでもかなり白い方です。
この夏場はあまり成長が進まず、
葉が緑色になりがちなユーカリとしては、
perriniana/risdonii/tenuiramisなどがあります。
どれもあまり暑さには強くないユーカリですね。
次は学名の意味がそのまま「白」である
最近人気沸騰中のalbidaです。
このユーカリは本当に白一色ですね。
激しい直射日光を必要として、
他のユーカリよりも少し難易度は高めですが、
その白さは間違いなくユーカリ中でトップでしょう。
夏の暑さにもとても強く、
春~夏場でも成長が進むユーカリなので、
葉はずっとこの白一色でひと際映えます。
次は花が咲きやすくて美しいgilliiです。
このユーカリは花の咲きやすさや
婦人病に効く精油成分が注目されがちですが、
その白さも実はユーカリ中トップクラスです。
白一色のalbidaとは少し異なり、
白に近い水色のような葉色になりますが、
albidaやcinereaにも十分匹敵する白さです。
過湿はあまり得意ではなく、
とても激しい直射日光と高温を好みますが、
albidaやkruseanaに比べると
かなり楽に育てることができます。
このgilliiも夏場に成長が進む方です。
次はまた少し違った銀葉のkruseanaです。
kruseanaはalbidaのような白というよりは
白みがかったエメラルドグリーンの葉色をしています。
本当に美しいエメラルドグリーンの葉に
そのままワックスを塗ったかのような感じで
この葉の面白さは他のユーカリには見られません。
樹高も低く、花がとても咲きやすく、
花はライムグリーンという珍しい色をしていますが、
とても激しい直射日光と排水性や風通しの良さなど、
色々と育てるのには骨が折れます。
ベランダの方では、上手く育てるのに必死ですが、
実家の庭ではすこぶる調子が良いです。
ポイントは強烈な排水性と日光と高温ですね。
とても過湿を嫌うので、
ベランダの方では夏でも底面吸水のみにしています。
そして先日紹介されたばかりのurnigeraです。
gunnii良く似ていますが、
gunniiよりも白が強くなり、
グレイや水色に近い葉色になります。
このユーカリは準高山や冷涼地のユーカリの癖に、
暑さにもなかなか強く、とても激しい日光を必要とします。
この実家の庭のurnigeraは、
とても生育が良く、
goniocalyx並みの大葉になっています。
とにかく日光にしっかりと当てることで、
美しい葉色と安定した成長力を確保できます。
日照さえよければとても楽に育てられます。
そして最後は、melanophloiaです。
このmelanophloiaは我が家のベランダでは
日照不足のため、とても鮮やかな
緑葉の映えるユーカリに育っていますが
本来は銀葉の美しいユーカリの一つです。
どちらかというと新芽が白く、
下の葉になるほど青くなるケースが多いのですが、
melanophloiaでは新芽は薄い緑色をしており、
下の葉になるほど白みが強くなっています。
葉の質感はツルっとした光沢のある葉に
粉をふったような感じで、
こちらで紹介しているgamophyllaに良く似ています。
melanophloia自体はとても育てやすいユーカリで、
過湿にもとても強く、耐陰性もそこそこあるのですが、
日照が足りない場合には、このような美しい銀葉にはなりません。
こちらのユーカリ紹介を見ていただくとわかりますが、
銀葉の美しいユーカリとは思えない外観に育ちます。
初心者でも非常に楽に育てられるmelanophloiaですが、
美しい葉色を出したい場合には、
激しい直射日光の下で育ててください。
元来、沖縄のような高温多湿な環境を好むので、
過湿よりも寧ろ水切れに気を付ける必要のあるユーカリです。
他にもpleurocarpaやaccedensなど、
銀葉の美しいユーカリはたくさんありますので、
またの機会に是非ともレポートしたいと思います。- # by eucalyptus_k | 2013-08-01 13:49 | ユーカリ(栽培実績)
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