いつもマニアックなブログをありがとうございます!
いつもマニアックなブログを
わざわざ読んでいただいて本当にありがとうございます。
今は精油の話とか西オーストラリアのユーカリとか
勝手にハマっちゃっていますが、
ユーカリって本当に日本では情報が少ないのです。
こんなことを言ったら怒られちゃいますが、
多分変な文献を読んだり調べたりするよりも
こあら師匠のユーカリ農場でユーカリ購入の際に
師匠のお話を拝聴する方が遥かに参考になります。
ぶっちゃけ日本の本とか結構読んだんですが、
今考えると結構違うなってことがあるんです(笑)。
多分、日本でメジャーなユーカリのgunniiやglobulus等に
限定したお話になっているのかなと思っています。
では、このマニアックな知識はどこで得ているのでしょうか?
実は今は90%が海外のWebサイトや文献、
残りの10%は実際の栽培者との情報交換です。
また、海外の栽培者や園芸家との情報交換も非常に参考になります。
私はこれでも英文学科卒で、ホームステイや留学をしたり、
英語圏一人旅が趣味だったので英語だけは何とかなるのです。
でも、園芸やユーカリ固定の専門用語が多発で
本当に日々泣きそうになることが多いです><;
※例えば双葉ってcotyledonと言ったりするんです。
今は海外から取り寄せた「EUCLID」という、
ユーカリ識別機能付きの
ユーカリ辞典ソフトを片手に頑張っています。
これは凄くお役立ちなのですが、
専門用語多発の英語オンリーソフトです(苦笑)。
そして、今凄く凄く欲しい本があります。
もちろん英語オンリーの本ですが、
凄くユーカリについて詳しく書かれています。
化学的な観点からのお話や精油の話も満載です。
Eucalyptus: the genus Eucalyptus
欲しい欲しい欲しい~っ!
でも、17,000円以上もするのですよ。。。><;
誰か私にこの本をプレゼントしてくださーい★- # by eucalyptus_k | 2010-04-23 02:24 | その他
ユーカリに含まれている精油成分について(1)
今日は最近調べた情報について書きます。
ユーカリに含まれている精油成分についてです。
まずはどんな成分が含まれているかをご紹介します。
<ユーカリに含まれている成分>
1.シネオール
殺菌・消炎効果、清涼作用があり、鼻や喉にも良く、
ちまたでは花粉症に効くなどと言われています。
別名ユーカリプトールともいうユーカリの主成分です。
樟脳に似た、スーッとした爽やかな香りがします。
メンタームの匂いといったらわかりやすいでしょうか。
2.ピネン
松に多く含まれる森林浴的芳香のする成分。
ヒノキやスギ等のその他の針葉樹にも含まれ、
新しい木の家具や木造の住宅から香る木の香りの元です。
良く香るとパイナップルのような香りにも感じられます。
殺菌・消炎効果があり、高いリラックス効果があります。
3.フェランドレン
高い鎮咳効果を持つペパーミント+柑橘系の香りがする成分。
名称はEucalyptus radiataの旧学名に由来します。
4.ピペリトン
ミント系の植物に多く含まれるペパーミントの香りがする成分。
精神高揚・鎮咳効果があり、虫やダニに対する忌避効果もあります。
また利尿作用があるともいわれています。
5.パラシメン
鎮痛・鎮静効果があり、
非常に爽やかなシトラス調の香りがする成分。
タイムなどのハーブにも多く含まれています。
6.アロマデンドレン
鎮静・消炎効果があり、
ユーカリの芳香成分として近年認められました。
ウッディーな香りを軸に、非常に甘みが強く官能的な香りがします。
甘い香がするユーカリの芳香成分の中心となっています。
7.グロブロール
高い殺菌・消炎効果、抗ウイルス効果、ホルモン様作用のある成分。
Eucalyptus globulusから発見された芳香成分で
ミントのような香りを軸に、
少し甘みのあるウッディな香りがします。
8.リモネン
細菌の感染を防いだり、消炎効果や精神高揚効果のある成分。
オレンジの皮などに多く含まれ、
少し甘みのあるオレンジの香りがします。
9.エステル
鎮静・鎮痛・消炎効果があり、りんご、マンゴー等
主なフルーツの香りの主成分です。
香料として評価が高く、甘く官能的なフルーツの香りがします。
10.アルデヒド
殺菌・消炎効果、抗ウイルス効果、
虫の忌避効果、免疫刺激作用のある成分。
食品の香料にも多く使用され、
少し青臭さのある甘酸っぱい香りがします。
11.テルピネオール
細菌の感染を防いだり、
消炎効果や神経の調整、催眠効果のある成分。
甘く爽やかなライラックの花のような香りがします。
12.テルピネン
殺菌・消炎効果、組織再生作用、
鬱滞除去作用、静脈強壮効果のある成分。
化粧品の香料等に使用され、
シトラス調のトロピカルで甘い香りがします。
13.テルピネン-4-オール
高い殺菌・消炎効果、抗ウイルス効果、
副交感神経強壮効果のある成分。
ティーツリーに多く含まれ、
ウッディ調でスーッとした香りがします。
14.ユーデスモール
蒼朮という漢方薬や生姜に多く含まれ、
胃腸機能改善や利尿作用があり、
解熱効果や疲労回復、抗鬱作用まである非常に優れた漢方成分。
甘辛くツンとした強い木や草の香りがします。
15.ビシクロゲルマクレン
鎮静効果、抗アレルギー作用、通経作用のある成分。
オーストラリア出身のハーブに多く含まれ、
スパイシーな木の香りがします。
16.スパスレノール
ホルモン様作用、鬱血除去作用、強壮刺激効果のある成分。
ハーブ調でフルーティーな強い香りがします。
17.ピノカルべオール
細菌の感染を防いだり、消炎効果や神経の調整効果のある成分。
パイナップルのような爽やかでフルーティーな香りがします。
18.オシメン
鎮静・消炎効果があり、様々な花の香りに多く含まれている成分。
甘くて爽やかなシトラスライムのような香りがします。
19.カリオフィレン
鎮痛・消炎効果、高い通経作用があり、
更年期障害や月経前症候群等にも効果のある成分。
シクラメンや黒胡椒、クローブ等に多く含まれ、
やや甘みのあるウッディーでスパイシーな香りがします。
20.クリプトン
細胞保護効果と高い殺菌・抗ウイルス効果のある希少成分。
非常にソフトでウッディーなペパーミントの香りがします。
軽い神経毒性があるため、使用には注意が必要です。
21.レプトスペルモン
鎮静・消炎効果があり、高い殺菌効果のある成分。
マヌカに多く含まれ、ソフトで甘く優しい花の香りがします。
22.ネロリドール
高い鎮静効果や通経作用があり、
鬱滞除去作用、更年期障害等にも効果のある成分。
ネロリ精油に含まれ、フェロモン香水としても利用されます。
ウッディな香りの奥に非常に官能的な花の香りがします。
23.リナロール
鎮静・殺菌効果、免疫調整・
強壮刺激効果や血圧降下作用のある成分。
ローズウッドに多く含まれ、
ラベンダー等の花の香りの元になります。
香料として評価が高く、ラベンダーやスズランの花の香りがします。
24.シトラール
消炎・鎮痛・鎮静効果、
血圧降下作用、抗ヒスタミン作用のある成分。
レモンやグレープフルーツのような爽やかな香りがします。
25.シトロネラール
消炎・鎮痛・鎮静効果、虫の忌避効果、殺虫・殺菌作用がある成分。
レモンそのままの香りがします。山椒の芳香成分にもなっています。
細かいところを言えば、まだまだたくさん含まれていますが、
特に主要なものをいくつかピックアップしました。
次回はどのユーカリにどの成分が含まれているかをお話します。- # by eucalyptus_k | 2010-04-14 19:16 | ユーカリ(品種知識)
【ユーカリ紹介-14】
ユーカリ・ウェブステリアナ (Eucalyptus websteriana)続きまして第14回目は
ハートリーフユーカリのレアもの品種。
ハートリーフ三兄弟の中で
もっともスタンダードなサイズのハートリーフ。
ユーカリ・ウェブステリアナです。
◎ユーカリ・ウェブステリアナ
【学名:Eucalyptus websteriana】
【英名:Webster's Mallee / Heart-leaved Mallee】
ハートリーフユーカリと呼ばれるユーカリは数多く存在しますが、
私が本当にハートリーフの葉形だと思う3種を
勝手にハートリーフ三兄弟と呼ぶことにしています。
----ハートリーフ三兄弟----------------------------------
●Eucalyptus orbifolia(オービフォリア)
●Eucalyptus websteriana(ウェブステリアナ)
●Eucalyptus decipiens(ディシペンス)
----------------------------------------------------------
この3種の中で、最も葉のサイズがスタンダードな大きさで、
一番手頃で可愛くて誰にも好かれそうなのがwebsterianaです。
ところが、実際、この3種は非常に良く似ていて、
素人が識別するためには、大きく育てて、
花が咲いてからの蕾や実の形状、
樹皮や樹形で判断するしかないほどです。
敢えてwebsterianaの特徴を挙げるのであれば、
幹の色は赤茶色で、葉は最も整ったハート型、
葉の真ん中に通っている主葉脈だけでなく
葉の端まで広がる葉脈も良く目立ち、
葉柄が短く、左右対称に葉がつきやすいというところでしょうか。
また、新芽はorbifoliaほどではありませんが綺麗な白銀色になります。
また、このwebsterianaは三兄弟の中で最もレアな品種です。
写真の株は親愛なるこあら師匠の農場で購入したものですが、
おそらく日本ではここにしかないものと思われます。
実は私もタネを購入しての栽培を試みたのですが、
中々タネを手に入れることができず、
大手のタネ屋も音をあげるような始末でした。
日本でハートリーフ三兄弟らしきユーカリを見かけたら、
かなりの確率でorbifoliaだと思って良いと思います。
三兄弟は全て西オーストラリア出身のユーカリですが、
websterianaはその中でも南西部内陸の
ごく限られた一部の地域にしか生息していません。
この辺りからも非常にレア度の高いユーカリ
であることがわかります。
西オーストラリアのユーカリは
比較的寒さには弱いと言われていますが、
このwebsterianaは大阪の冬なんてものともしません。
冬を感じさせないくらい元気に新芽を伸ばしていくほどです。
オーストラリアの内陸部は夜間がかなり寒くなるようなので、
実はかなりの耐寒性を持っているのかもしれませんね。
恐らく-7℃くらいまでは耐えられると思います。
websterianaの成長はユーカリ中でもかなり遅い方です。
プロでも1m近くまで育てるには数年を要するようです。
どちらかというと温度の高い季節をメインに成長します。
急に成長したなと思ったらしばらく動きがなかったりと、
成長については中々読めない品種です。
websterianaはユーカリ中で最も水を必要としない品種の一つです。
またorbifoliaと同じく、過湿には非常に弱いところがあり、
少しデリケートな水分管理が必要になります。
植え替え直後でもなく、しっかりと日光に当てているにも関わらず、
葉がパラパラと散ることがあったら十中八九は過湿が原因です。
一般的な観葉植物などとは比べ物にならない程に
超乾燥気味に管理することが望ましいでしょう。
また、あまり肥沃ではない土壌を好むことも大きな特徴です。
わずかに耐陰性を備えてはいるようですが、
基本的には、日光が大好きな品種ですから、
できる限り直射日光の当たる環境で管理してください。
慣れない人は、ワンサイズ小さな鉢で育てると、
過湿を避け、問題なく育てられることと思います。
用土は軽石や川砂を配合した乾燥気味のものを使用します。
また水遣りは用土が完全にカラカラに乾いた時がタイミングです。
私のところのwebsterianaは樹高50cm程度、
6号のプラスチック鉢で半日陰に置いています。
それでも真夏では乾燥気味の用土のため、
真夏には表面が一日で乾きますが、
水遣りの頻度は真夏でも週一回程度とかなり少ないです。
聞いた話によると、
一般的な植物に比べるとほとんど蒸散を行わないようです。
そのためにほとんど水分を必要としないのでしょうね。
葉はorbifoliaに比べると少しだけ柔らかいです。
香りは葉が柔らかいためか、指で軽くこすると良く香ります。
ただし放っておいて香ってくるようなことはありません。
その香りについてはorbifoliaよりも
シネオール系の香りが強く、ほんの僅かに柑橘系の香りがします。
どちらかというと、cinereaやbridgesianaなどに近い香りです。
こちらがwebsterianaとorbifoliaの比較写真です。
左がwebsterianaで右がorbifoliaです。
少し背が高くなり、徒長しやすいorbifoliaより
小さい鉢植えでシンプルに育てたい人には
websterianaが非常にオススメです。
何度も言いますが、
ハートリーフのサイズが本当に手頃で可愛いくて、
脇芽を出す性質がかなり強くなっています。
手に入れたい方は、こあら師匠の農場をお訪ねください。
主力商品ですので、いくつか在庫をお持ちのはずです。
十分な日光に当て、水さえ控え目に育てれば、
耐寒性もあり、そんなに難しいユーカリではありません。
是非、一度育ててみてください!
------------------------------
<栽培難易度:C>
香良さ:★★★
香強さ:★★★
成長力:★
要水分:★
耐過湿:★★
耐水切:★★★★★
耐日陰:★★★
耐移植:★★
耐寒性:★★★
耐暑性:★★★★
耐病虫:★★★
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※A簡単~E難しい / A+...Aより少し難しい- # by eucalyptus_k | 2010-04-12 03:49 | ユーカリ紹介
macrocarpaの近況とkruseana
ホントに暖かくなってきましたね。
来週の水・木・金あたりで少し最低気温が下がりますが、
もう完全にユーカリ苗爆裂の季節が到来しました。
ところが発芽というと、
私も温室ならぬ屋内で発芽させています。
まだまだ夜間の野外気温は10℃前後ですから
発芽には満たない気温なのです。(発芽に20℃以上は必要)
暖かくなってきだした頃に
浸透性殺菌剤のトップジンMを導入しました。
これは植物に浸透して中からも殺菌するという優れものだそうです。
立ち枯れ病多発のため、
ニュージーランドの園芸家に救いを求めたところ、
浸透性殺菌剤を使用しろとのアドバイスを受け、
それと同時にこあら師匠から
ご推薦を受けたことが導入のきっかけです。
用土を半日漬けて消毒したり、
種子を1時間ほど漬けて消毒したり、
10日間隔で灌水したりといった使い方をしています。
この殺菌剤の効果と気温の上昇による影響でしょうか。
Eucalyptus macrocarpaの立ち枯れがプツリと途絶えました。
また、まだ少し寒い時期に、
思い切って外に出してしまったことも良かったようです。
実は実験的に発芽したてのmacrocarpaの苗を
最低気温が0℃をはじき出すくらいの時に、
野外の簡易温室内に入れておいたことがあります。
この苗、見事に生き残り成長し、
今も3本の指に入るほどの出世株です。
最近育てていて感じたことは、
発芽~育苗初期にはある程度
保湿の効く用土の方が根を良く伸ばします。
このときに下手に乾燥力の強い用土を使用してしまうと、
あまり根を伸ばすことができずに発育不良を起こすようです。
※普通の赤玉土+パーライトまたはバーミキュライトあたりで十分です。
ある程度育ってからや、定植を行った後には、
1日(最低でも2日)で乾くような乾燥力の強い用土を使用して、
頻繁に水を与えるという状態が
より成長を促進するように思いました。
強力な排水性と頻繁な水遣りによる用土内の空気交換で
常に用土を清潔な状態に保つことが重要であると思いました。
ちょうど今、後者のような状態で
2日に1回ほどの間隔で給水を行っている、
一番順調に育っている、macrocarpaの苗です。
最近まで屋内に置いていましたが、
一昨日くらいから野外に出したところ、
さらに良いペースで成長を続けています。
でも、まだまだ安心はできません。
昨年の育苗時には、ちょうどこのくらいの大きさの苗が
5本以上も立ち枯れて、結果的に全滅しましたから。。。
最後に、こあら師匠から頂戴した、
Eucalyptus kruseanaのお写真を載せたいと思います。
頂いたときは全身紫色でかなり傷んだような状態でしたが、
自宅に持ち帰った後、ガンガン日光に当てていたら
ご覧のように大量の新芽を吹いてきました。
先日、鉢上げを行いましたが、
この苗、10cm程度の大きさなのです。
ところが、その根は20cm以上の長さがあり、
ユーカリの根張りの強さに驚かされました。- # by eucalyptus_k | 2010-04-10 23:38 | ユーカリ(栽培実績)
ユーカリ苗置き台を設置
桜の季節も終わりに近づき、暖かくなりきってきたので、
そろそろ簡易温室が不必要になってきました。
そこで今日は簡易温室を解体してみました。
夜間の気温はまだまだ10℃前後まで下がりますが、
発芽については屋内で行うので問題ありません。
ビニールのフードは洗って倉庫にしまいました。
残った足組みを組み替えることで
ユーカリの苗置き台に改造してしまいました。
ここに置いてあるものに加えて、
少し離れたベランダ端の階段にも少し置いています。
あとは発芽を待つものが20ポットほど屋内にあります。
macrocarpaの仲間については5ポットずつ育てていますが、
それ以外の品種は全て1ポットずつです。
ということはポットの数だけここに品種があるということです。
全てうまく育ったら、
果たしてこのベランダに置くことができるでしょうか?
本気でやばいときは安いビニールハウスでも借りようかなぁ><;- # by eucalyptus_k | 2010-04-10 02:09 | ユーカリ(その他)