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macrocarpa(マクロカルパ)育成記~その2~

Eucalyptus macrocarpaは際限なく立ち枯れていきます。
でも、くじけずに色々試してみます。
薬品を変えたり、環境を変えたり、
用土を変えたり、薬品等の使用方法を変えたり、

それでも、枯れるときは枯れるんですね。

今日はmacrocarpa苗の枯死の一大要因
立ち枯れ病について写真を交えてご紹介したいと思います。

まず、macrocarpa苗の失敗要因は
下記の3つの要因が各パーセンテージで発生します。
【1位】立ち枯れ病(90%)
【2位】生育不良(8%)
【3位】未発芽(2%)

2位の生育不良とは、何故か土中に芽を伸ばし、
地上に根を伸ばす変な株があってそのまま枯れてしまったり、
種の殻を破ることができずに枯れてしまう株のことです。
3位の未発芽のパーセンテージの低さを見ていただくと、
macrocarpaの発芽率はどれほど良いかがわかるかと思います。

1位の立ち枯れ病ですが、
一見、問題なく苗が育っているように思えるのですが、
ある時、成長が進まなくなります。
そうすると少し苗が根元からフラフラしてきます。
それをしばらくほおっておくと枯れてしまいます。

下の写真は苗がフラフラした時点で引き抜いてみたものです。
双葉部分は何の影響もありませんが、
こうなった株はほぼ100%枯れてしまいます。

fancybox記事72の画像1

根は引き抜いた時に切れていますので短くなっています。
見ていただくと根にさほどの影響はありませんが、
茎の土に隠れていた部分が完全に黒変しています。
この黒変は土に植わっていた場合には全く見えない場所です。

fancybox記事72の画像2

macrocarpaの横に専用のごみ箱缶を設置していますが、
写真のような苗のカスでいっぱいになっています。
暖かくなって、季節が到来したら
少しはマシになるのかな・・・?><;

# by eucalyptus_k | 2010-03-25 00:22 | ユーカリ(栽培実績)
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西オーストラリアユーカリ軍団 参上!

最近、西オーストラリアユーカリ軍団には、
本当に苦しめられています(苦笑)。

西オーストラリアというと
四季があり、湿潤な日本とは程遠い気候のため、
はっきりいって日本の環境には合っていないようです。

例えば海の近く(有名なところではパース)であれば、
最高気温が30℃程度、最低気温は年間を通して0℃を下回らず。
雨量についてはそこそこの量を記録し、平均湿度は60%程度。
ここでは例えばtetragonadecipiens等が生息しており、
西オーストラリアでも比較的育てやすい種であるといえます。

次に少し内陸に入ると、そこは荒れた半砂漠地帯。
最高気温は30℃を上回り、最低気温は-6℃くらいまで下がります。
何よりも、一日の気温差が大きく、
朝4℃、昼30℃とか差があります。
雨量は激減し、平均湿度も45%程度になります。
ここではmacrocarpa等が生息しており、
ここの生息種は日本での育成が非常に難しくなります。。。

今日はこの中でも><型(Y-Shapeといいます)の双葉を持った
西オーストラリアユーカリ軍団のメンバーをご紹介します。

Eucalyptus 'Moon lagoon'
fancybox記事71の画像1

まずは話題のMoon Lagoonです。
原種のlatensは西オーストラリアでも比較的海に近い場所の
川沿いに生息しているようですが、
本種はかなり改良されているようなので、詳細は不明です。
上の写真は種播をしてから1カ月程放置しているものです。
比較的発芽率も良く、細い幹の割には立ち枯れ率も低いです。
fancybox記事71の画像2

そしてこちらが最近分けて植え替えたものです。
根っこも細いですが、移植の痛みにも良く耐えてくれました。
この子は割と言うことをきき、安心して見ていられます。

Eucalyptus gillii
fancybox記事71の画像3

一回立ち枯れで全滅させてしまったgilliiです。
こいつはY-Shapeの双葉なので
西オーストラリア出身かなと思っていたら
実は中央オーストラリア出身の
Y-Shapeという変わり者だったようです。
発芽してから野外に放置していたら
それはそれは元気に大きくなっているじゃないですか!
風通りの良いところで管理すれば別に何ともありませんね。
私の管理方法がこの子とは合わなかったようです><;

Eucalyptus kruseana
fancybox記事71の画像4

何度も立ち枯れさせてしまっているkruseanaです。
こいつはかなり内陸部出身なので乾燥を好むようです。
今までは徒長して立ち枯れというお決まりのコースでしたが、
何よりも用土の排水に十分気をつけて、
風通しの良いところで管理することで写真のように
元気で徒長のないスムーズな苗を確保することができました。
なかなか我儘で言うこときかない難儀な子です。

Eucalyptus orbifolia
fancybox記事71の画像5

この子にも結構泣かされてきました。
何よりも用土の排水と風通しの良いことが全てです。
冬季室内管理には非常に不向きです。
生息域がかなり内陸部の乾燥地帯だからでしょうね。
上の写真の苗は冬季室内でめちゃくちゃ頑張った逸品です。
夏に野外でしっかり管理すれば実はそんなに難しくないです。
先年の夏季にも育てていたんですが簡単に育ってくれていました。
最後植え替え時に悪質な用土に植え替えたため
枯れてしまった次第なのです。
kruseanaと良くにているのでセットで扱っていましたが、
kruseanaよりも遥かに言うことをきいてくれます。

Eucalyptus macrocarpa
fancybox記事71の画像6

いうまでもありません。内陸部の半砂漠地帯出身です。
中央右の少し傾いた苗は明日には枯れてると思いますToT。
この子の心中は私にははかり知れません。
軍団内では種が一番大きく、双葉も一番大きく育ちます。

Eucalyptus rhodantha
fancybox記事71の画像7

macrocarpaの類似種のようですが、
macrocarpaよりも海に近い場所に生息しているためか
遥かに立ち枯れ率が低いように思います。
ところが発芽率が悪く、
生育不良が多いので結果は似たようなものです。
種の形も大きさも双葉の大きさもmacrocarpaそっくり。
敢えていうならmacrocarpaよりも少し赤っぽいでしょうか。
一度うまく育つと結構頑張ってくれるので
macrocarpaよりも力配分を重くかけようかなと思っています。

Eucalyptus albida
fancybox記事71の画像8

生息域はMoon Lagoondecipiensと良く似ていますが、
性質も非常に良く似ているような気がします。
かなり細くひょろひょろの芽が出てくるのですが、
意外に立ち枯れずに元気に育ってくれています。
あっち向いたりこっち向いたり癖はかなり悪いです。
毎日ポットをくるくる回さなければいけない、手のかかる子です。

Eucalyptus crucis
fancybox記事71の画像9

生息域はかなり内陸部でkruseanaに近いです。
種子はglobulus並でそんなに大きくない芽が出てくるのですが、
そこから急激に双葉が成長し、
macrocarpa
並に大きな双葉を展開します。
結構、頻繁に立ち枯れていきますし、フラフラして倒れやすいです。
忘れてしまうくらい放置しておくのが一番良いような気がします。

Eucalyptus uncinata
fancybox記事71の画像10

昨日発芽したばかりの
西オーストラリアのツキヌキユーカリことuncinataです。
双葉の小ささは中々のものですね><;
生息域はMoonLagoontetragonaなので
そこそこ強健であってくれることを期待しています!

とにかくうちでは、トップクラスの難易度を誇る子らです。
でも、何だかんだ言って、
育てていて一番楽しい子らでもあります^^

# by eucalyptus_k | 2010-03-24 17:12 | ユーカリ(栽培実績)
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macrocarpa(マクロカルパ)の苗が売ってる!?

最近のEucalyptus macrocarpaですが、
生育不良や立ち枯れをちょこちょこ出しながら、
ここのところの暖かさでどんどん発芽していっています。
今のところメインの株は生き延びていますが、
中々成長しないので危ういかもしれません。

凄く元気に育っていたのに、ある時、成長が止まった!
そう思ったら立ち枯れ病のサインであることが多いです。
そこから2週間以内でいきなり枯れたり倒れたりします。
はてさてどうなることでしょうか。

最近、色々と情報を集めていたところ、
「日本にmacrocarpaを苗で売っているところがある」
「そこで購入して4年間育てたことがある」

というお話を聞くことができました。

この方のお話では、
150cm程度のmacrocarpaを購入されて、
4年間育てられたそうです。
大きな蕾ができるまでいかれたそうですが、
残念ながら開花には至らずに4年で枯れてしまったそうです。

そしてマニアックな私のことですから、
そのmacrocarpaを販売している業者に問い合わせてみました。

すると残念ながら、
育苗が非常に難しく、株の完成まで中々至らない。
その割に営業的に成り立たず、採算も取れないので生産中止。

とのことでした。。。

私が種を播いて苦戦しているということを話すと、
●できる限りハウス内での育苗を心がけること
●梅雨時期には葉を濡らさないこと
●株に水がかからないよう一本ずつ丁寧に水を与えること

というヒントを頂きました。

私の腕が未熟なこともありますが、
やっぱり難しいのは間違いないようですね!

いつになったら、この雄姿を拝めるのでしょうか。。。?

fancybox記事70の画像1

# by eucalyptus_k | 2010-03-21 03:19 | ユーカリ(その他)
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macrocarpa(マクロカルパ)育成記~その1~

今日から現在、入魂中の
Eucalyptus macrocarpaに焦点を当てて、
写真を見ながら育成記を書いていきたいと思います。

育成場所の限られた私ですが、
現在、macrocarpaは他のユーカリでは考えられないほど、
たくさん、場所を取って、様々な方法で育てています。
その中で、未だに立ち枯れは後を絶ちませんが、
希望はまだまだ尽きないものです。

前述の通り、私は育成場所が限られているため、
基本的にはユーカリ1種類あたり、
1~4株の確保を目標に育苗しています。

種は1ポットに軽く二つまみ程度しか播きません。
発芽する苗が20本程度で大体残すのが10本程度、
さらにその中で最も優秀なものを1~4本厳選して確保していきます。
基本的にはこれで大体の品種で苗の確保が可能です。
場所的には最終1~2ポットで済みます。

ところがmacrocarpaは種と双葉が大きいことから、
発芽を目指す段階で1ポットに多くて4粒程度しか播けません。
当初はこれを1ポットのみでやっていたため、
うまくいっても1~2苗の確保しかできずに、
それが立ち枯れれば、仕切り直しとなっていました。

一般的なユーカリの種はゴマ粒以下の大きさ、
軽く二つまみでも30粒以上播いていると思います。
これに比べて、macrocarpaの種はかなり大きくなります。
良く考察してみると実際に播いている数は
他の種に比べて明らかに少ないことがわかります。
そう思うと少しポジティブになってくるから不思議です。
これからシーズン到来ですから、
くじけずにガンガン播いていきたいと思います!

まずは、水はけのよいお気に入りの鉢に直播きのもの。
用土は硬質赤玉土+鹿沼土+軽石+ピートです。
消毒は用土のみ一回ストマイで消毒済みです。

これはその中で本日立ち枯れた苗。
双葉が枯れただけのように見えますが、
他種とは違い、こうなると完全にアウトです。
この後、掘り起こしてみると土の中に残った種子の殻から
立ち枯れ病を発症していました。

fancybox記事69の画像1

そしてこれがこの鉢で一番順調に育っている苗。
色合いも良く、今日の日差しで目にわかるほど成長しました。

fancybox記事69の画像2

fancybox記事69の画像3

次に小さなスリットポットで用土消毒のみで育てているもの。
比較的、日が浅いにも関わらず順調に育っています。
用土は通常の赤玉土+パーライトに軽石を少しです。

fancybox記事69の画像4

そして、今一番の期待の星。
種子をオーソサイドで粉衣消毒したものです。
用土は通常の赤玉土+パーライトに軽石を混ぜています。
まだ発芽して2~3日ですがこの成長率です。
そもそもの発芽率も非常に良くなっています。
他の苗と比べると明らかに色合いが良いように思われます。

fancybox記事69の画像5

fancybox記事69の画像6

他にも下記の方法で種播済みです。
1.通常の赤玉土+パーライトの用土消毒のみで野外放置
2.駄鉢に硬質赤玉土+パーライトで種子消毒(オーソサイド)
3.駄鉢に硬質赤玉土+パーライトで種子消毒(ストマイ)

これらをssp. macrocarpassp. elachantha
それぞれで育苗しています。

1は寒さで双葉の色が変わっていますが順調に生き残っています。
3週間以上前から放置していますが、やっと双葉から先が見えました。


2と3は用土が速攻で乾くため、発芽率がかなり悪くなっています。

先人のヒントからと自分で実際に行ってみて思うのですが、
マクロカルパの立ち枯れは、
必ずしも過湿が原因ではないように思います。
乾燥気味に管理しすぎると、恐ろしく成長率が悪くなります。
大きな鉢の直播きはさておき、上記のような小さなポットの場合は、
表面が乾いたらさっさと水を与えた方が良いと思いました。

その他の種で起こる立ち枯れ病(gilliikruseana等)は
確実に過湿が原因であると思います。

さてさてこの先どうなることでしょうか。

枯れてブルーになってもどうせ播いていくのなら、
徹底的に明るく楽しんで播いていくぜぃ!

# by eucalyptus_k | 2010-03-14 19:39 | ユーカリ(栽培実績)
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macrocarpa(マクロカルパ)立ち枯れの要因を推測

Eucalyptus macrocarpaの枯死はとどまるところを知りません。
まあ、これは以前からのことなのでもうへこたれませんが。。。
どんどん枯れて、どんどん播いているため、
苗の実数はあまり変わらないという現状です(笑)

もちろん、転んでもただでは起きません。
枯らせたからには必ず何か掴んでいきます。

最近、「?」と思うことが二つあります。
その私見について書いてみたいと思います。

<水遣りの仕方に問題あり?>
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しっかりと大きく育った植物については、
夏場は表面が乾いたら水遣り、
冬場は表面が乾いて2~3日で水遣りという
教科書通りの方法を各植物に合わせてアレンジして実施しています。
もちろん空気の入れ替えを兼ねて、
水を遣るときはたっぷりと、です。
これで、久しく根腐れする植物は出していません。

ところが苗については、通常通り水を遣ると、
水流が強すぎて、苗を倒してしまうことがあるため、
私の場合は、底面給水
もしくは霧吹きによる水遣りを行っています。

もしかするとこれがmacrocarpaには
良くないのかもしれないなとふと思いました。

室内で管理していると、用土の表面に埃がたまります。
底面給水ではいくら給水しても表面には影響が無いため、
埃はたまるだけたまっていき、不衛生な状態になります。
また、底面給水では、通常の水遣りでは行われるはずの
用土の空気の入れ替えや浄化も不十分となるのではないでしょうか。

次に霧吹きによる水遣りですが、
これは用土の下から水が流れ出るほどの給水にはなりません。
そこまで霧吹きで給水しようとすると
かなり過酷で指がつりそうになります^^;
霧吹きによる給水では、用土表面にたまる埃は流れて綺麗になりますが、
よくよく考えてみるとそれは、
全て用土内にたまっていることになりますね><;
また、これでも同様に用土内の空気の入れ替えはできていません。

これらの要因により、
用土が不衛生な状態となり、
立ち枯れを誘発しているのかもしれません。
-------------------------------------------------------------------


<種の品質に問題あり?>
-------------------------------------------------------------------
色々なユーカリの種を播いていると、
カビやすい種、立ち枯れしやすい種があるように思います。
現在、macrocarpaに関しては、
4箇所の種屋から取り寄せた種が計20g近くあります。

このうちの最も由緒正しき種屋から取り寄せた15gが
最も立ち枯れ率が低いように思います。
これは同じ用土で同じ時期に播いても、
格段にわかるほど差が出ます。
これから、さらに何度も播くでしょうから。。。
色々とデータを取っていきたいと思います。
-------------------------------------------------------------------

また、下記のケースにてそれぞれ種播を行っています。
●用土のみ殺菌消毒
●用土と種子を殺菌消毒(オーソサイドによる)
●用土と種子を殺菌消毒(ストマイによる)
●用土も種子も殺菌を行わない


どんどん試して、どんどん身にしていきたいと思います。
これからもどうぞ、温かい目で見守ってやってくださいませ。

# by eucalyptus_k | 2010-03-08 21:32 | ユーカリ(栽培実績)
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