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たくさんの蕾を発見!

先日の台風でたくさんの株を退避しました。
退避するのも戻すのも1時間程度かかるような
大変な作業になりましたが、
それでも2時間近くかかった以前の配置よりは、
圧倒的に楽になりました。

結局台風の影響は皆無で、
退避作業は徒労に終わりましたが、
そのお陰で、いくつかのユーカリに
新しい蕾を発見することができました。

いつもしっかりと観察しているつもりなのですが、
なかなかちゃんと見れていないものですね。


まずは今年実家で開花を達成できたtorquataです。
※実家での開花記事はこちら

fancybox記事329の画像1

このtorquataはずっと調子が悪くて、
出る葉出る葉が全て枯れていくという状態でした。

ストレプトマイシンによる殺菌、
用土にpH未調整のピートモスを混ぜてpHを落とす作業、
風通しの改善を行うことによって、
見事葉枯れの症状が治まり、
今回の蕾につながってくれました。

この株は現在比較的調子は良いので、
開花の期待は大ですが、
今からだと来春あたりになるでしょうか。


次は先日開花を実現することができたtorwoodです。
※開花記事はこちら

fancybox記事329の画像2

fancybox記事329の画像3

開花した時の蕾よりも
さらにたくさんの蕾が付いています。

これも非常に調子が悪く、
torquataと同じ処置を行っています。

以前よりも少し調子は戻ってきていますが、
こちらは明らかに病気のようで、
完全に復活には至っていない状態です。

開花は来春以降になるでしょうが、
依然、状態が心配な株なので、
無事開花を実現できるかは未知数です。


次は例年開花を続けてくれているextricaです。

fancybox記事329の画像4

これも非常にたくさんの蕾をつけてくれていますが、
同じく病気がちで調子はあまりよろしくありません。

extricaは蕾から開花までが早いので、
うまくいけば今年中に開花を実現できるかもしれません。
株の調子次第といったところです。


そしてここからは私的にも
非常に嬉しい2種の蕾です。

実はこれから紹介する2種は
私が個人的に花を咲かせたいランキング
トップにあった2種なんです!

1つ目はpachyphyllaです。

fancybox記事329の画像5

fancybox記事329の画像6

fancybox記事329の画像7

この蕾は最終的には真紅になり、
面白い形状の真紅の蕾から、
黄色い花が咲くという絶景を演出してくれます。

fancybox記事329の画像8

今の時点でも結構大きな蕾なので、
思っていたよりも大きな花が咲きそうで楽しみです。

このpachyphyllaは英名のThick-leaved Malleeの通り、
非常に硬い葉が特徴のユーカリです。

本当にその葉の硬さにはビックリします。
ヘタに手などを葉先で突くと、
刺さって怪我をする程に硬いです。

ただpachyphyllaは正直、
かなり難易度の高いユーカリです。

まずorbifoliaなども顔負けな程に
恐ろしく水を吸いません。

また少しでも過湿になると、
調子を崩して、葉を散らせてしまいます。

樹高1mにもなる株が、小さなスリット5号の
ロングに植わっているにも関わらず、
今の時期でも3日に1回程度の、
鉢底スリットからの水かけだけで十分です。

ヘタに用土表面から水を与えると、
一気に調子を崩すこともあります。

現状の調子は微妙なところで、
梅雨時期は毎年、調子を崩します。

開花実現はまだまだ何とも言えませんが、
無事な開花を心待ちにしたいと思います。


2つ目はシルバープリンセスの異名を持つ
caesia ssp. magnaです。

fancybox記事329の画像9

fancybox記事329の画像10

このユーカリの花は赤に近いピンク色で
ユーカリ中でも屈指の美しさを持っています。
また中々に立派で大きな花を咲かせます。

現在まだ枝の色は赤みが強いですが、
蕾や枝の色は完全な白銀色になっていくため、
銀の蕾と枝にピンク色の花という外観が
シルバープリンセスという名の元になっています。

fancybox記事329の画像11

caesiaは元々楽なユーカリではありますが、
これは比較的調子が良いので、
開花がとても楽しみです。

こうして見てみると、
一年目からでも開花することのある
gilliipleurocarpa、extricaなどは
とても花の咲きやすい
ユーカリであることがわかります。

今回新しく蕾のついた品種は
どれも3年近くかかっていると思います。

我が家のベランダでも、実家の庭でも
既に私の身長を超える程のerythrocorysが、
そろそろ開花してくれそうなものですが、
これはとても時間がかかっています。

先日も珍しいdecipiens ssp. adesmophloia
蕾を発見することができました。

どれもまだ無事に開花できるのかは未知数ですが、
たくさんの蕾ができるのは本当に嬉しいものです。

# by eucalyptus_k | 2014-07-19 13:57 | ユーカリ(花と蕾)
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最近の近況

最近本当に冷えてきましたね。
こう寒くなってくると
ユーカリの世話もとても暇になります。

毎年冬になると同じ事を書きますが、
本当に私はユーカリ育成初期の頃、
冬に水をあげすぎていたんだなと反省します。

現在の水遣りは、
2mを超えるような水好きの品種では
週に1~2回程度を鉢の上から与えますが、
1m以内程度の乾燥を好む西AZの品種では、
週に1回程度、鉢底のスリットから水を少しかける程度です。

一部、根張りが良く、鉢が小さめの下記の品種に限り、
1~2週に一回程度、鉢表面から水を与えます。

■ 80cm程度のalbida
■ 120cm程度と150cm程度のorbifolia
■ 80cm程度のwebsteriana
■ 160cm程度のerythrocorys
■ 140cm程度のcaesia ssp. magna
■ 80cm程度のMoon Lagoon
■ 樹高50cmでも幅も50cmのplatypus
■ 樹高80cm程度のuncinata

これでも十分すぎるほどで
日照の悪い我が家のベランダの話ではありますが、
どれほど水を吸わないかが良く分かります。

比較的、耐寒性が高いと言われながら、
我が家では、毎年早いうちから葉が赤く染まり、
0℃程度でも結構葉の散っていた、
viminalis/nicholii/bridgesiana/neglectaなども、
水を減らしてからは、全くそのような兆候が見られません。

特にneglectaは最強クラスの耐寒性が特徴と言われますが、
東AZには珍しく、かなり乾燥に耐えることができるので、
乾燥した環境があってこその強い耐寒性のようです。

一方ではかなり冷涼地の湿地帯に生息している、
ovatacamphoraなどは、本当に夏の調子はさっぱりですが、
この時期でも他と比べるとかなり早いペースで水を吸います。

我が家のovatacamphoraはまだ樹高が60cm以下で
鉢はそこそこ大きめの鉢に植えているにも関わらず、
コンスタントに週一回程度の水遣りを行っています。

恐らくこれ以下でも問題なく生存できるでしょうし、
これ以上でも耐えることができるでしょう。

この2種に関しては、今の時期でも、新芽を吹くので、
思った以上に冷涼湿潤な環境が好きなようです。

もうユーカリを育て始めて5年近くになりますが、
最近になってやっと理解・納得のできた、
個々のユーカリの性質が本当にたくさんあります。

まだまだ勉強と経験あるのみですね!

寒い中、私はちょっと体調を崩し気味で、
記事の更新もかなり遅れ気味になっていますが、
皆さまは体調に十分気をつけて、
寒い日々を達者にお過ごしくださいね

# by eucalyptus_k | 2013-12-18 12:14 | ユーカリ(栽培実績)
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ユーカリの幹が太らない?

最近、「ユーカリの幹が太らない!」
というお問い合わせをいくつかいただいています。

確かに私もたくさんユーカリを育てていますが
支柱をせずに自立するようなユーカリは
本当にわずかしかありません。

この理由はいくつか考えられますが、
まずほとんどのユーカリは
かなりの大型樹木であるということがあります。

特に日本で良く見かけるユーカリは
どれも大きくなるものばかりです。

gunnii(グニー)...25m程度
globulus(グロブルス)...45~70m超
polyanthemos(ポポラス)...20m程度
cinerea(銀丸葉)...20m程度
citriodora(レモン)...50m程度
bridgesiana(アップルボックス)...25m程度

どれも家の2階なんて
簡単に超えてしまうようなサイズですね。

良く聞くのが、2~3mでも
幹が一向に太らないというお話ですが、
これらのユーカリにとって、
2~3mなんてまだまだ子供で、
苗木レベルでしかないということになります。

サクラなどの植樹を思い浮かべていただくとわかりますが、
数メートル程度の苗木はそれはそれはヒョロヒョロで
どれもしっかりと支柱や添え木がされていると思います。

丁度これと全く同じ状態になるのです。

幹を早く太らせるためには
環境やその他様々な要因も絡んでくると思いますが、
樹木は先に背丈を伸ばそうとする性質が強いので、
相応に年月をかけて太らせていくものだとご認識ください。

だって、考えてもみてください。

ユーカリ自体は、20m以上の高い樹高を目指して、
どんどん枝や葉を出して樹高を伸ばそうと頑張っているのに、
わずか2~3mで新芽を摘まれたり、
剪定で樹高を抑えられてしまうので
幹を太らせる余裕なんて中々ないというわけです。

おまけにそれが鉢植えだったり、
いくら地植えでも、根を伸ばせば
すぐに家の基礎や壁、他の植物の根があるような場所では、
なかなか根も満足に伸ばせないので、
もちろん幹を太らせる力も満足に出せないのです。

gunniiは先述した通り25m級のユーカリですが、
良くご近所のお庭に植わっているgunnii
25mになっているものなんてほとんどないと思います。

恐らく、樹高は2~4m程度で止まり、
幹もとても細くヒョロヒョロしていると思います。

これは上記の要因の通り、小まめな剪定のたまものでもあり、
日本の庭がどうしても狭いという事情によるものでもあります。

試しに広い畑の真ん中にgunniiを地植えした人がいますが、
何も邪魔をするものもなく、ふんだんに根を伸ばすことができ、
日光もガンガン浴びることのできるそんなベストな環境では、
3年程度の短期間で簡単に電信柱を超えたそうです。
もちろんこのような株は幹も早く太ります。

ソースは忘れてしまいましたが
大型樹木の成長の変遷として、
樹高を伸ばす→葉を茂らす→幹を太らす
という大まかな順序があったかと思います。

そのため、大きな樹木であるユーカリは
まず樹高を伸ばすことに必死で
幹を太らすのは後回しになるというわけですね。

5年前に近所で見つけた地植えのgunniiがあります。

その当時このgunniiは良く見かける通りヒョロヒョロで
それはそれは頼りない印象がありました。

そのお宅は植木屋さんの親戚がいるので、
毎シーズン見事に剪定を行っており、
いつ見ても3m程度の樹高に収まっていました。

そして5年が経過して、先日見たそのgunnii
樹高は5年前と全く同じく3m程度で収まっていましたが、
幹はとても太くなり、とても立派な木になっていました。

このように、根気良く管理を続けていれば
いつかは必ず立派な幹になるものです。

あと、日本ではあまり見かけないレアなユーカリで
最高樹高が2~4m程度という品種がいくつかあります。

このようなユーカリは品種ごとの性質にもよりますが、
比較的早い段階で幹が太り、自立しやすいものが多いです。

我が家でも250cmを超えるcamaldulensis
株元の直径はわずか1.5cm程しかありませんが、
70cmのalbidaの株元の直径は2.5cm以上、
120cmのcaesia ssp. magnaの株元の直径は4cm以上、
100cmのmacrocarpaの株元の直径も4cm以上あります。

camaldulensisは45m級の大木品種ですから、
250cmでもわずか1/18しか成長していません。

ところが、macrocarpaであれば、3m程度ですから、
既に樹高の1/3は成長しているわけです。

その他では、日本はオーストラリアよりも
かなり湿潤でジメジメしているので、
現地よりも根張りが悪くなる傾向があり、
地植えでも徒長しやすいという話もあります。

このような理由により、
多くのユーカリはちょっと幹が太りにくいのですが、
ぜひ根気よく育てていってみてください。

# by eucalyptus_k | 2013-06-10 18:13 | ユーカリ(栽培知識)
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今年の夏!調子の良いユーカリ
プレウロカルパ/カエシア/ガモフィラ編

先日、ご紹介しました、
今年の夏に調子の良いユーカリのうちから、
pleurocarpa/caesia ssp. magna/gamophylla
の三種をご紹介します。

fancybox記事224の画像1

左から順に
pleurocarpa/caesia ssp. magna/gamophyllaです。

まずpleurocarpaです。
これは我が家で今年一番調子が良いユーカリです。

fancybox記事224の画像2

このpleurocarpaは何と!
1日に二回もの水遣りを必要とします。
成長力も半端なく、葉もとても立派で大きいです。

fancybox記事224の画像3

今年はもっと状態の悪いextricaに先を越されましたが、
来年は開花が見込めるでしょうか? 楽しみです。

次にcaesia ssp. magnaです。
非常に強健なユーカリなので、
昨年までは日照の悪い場所に置いていましたが、
今年からは開花を目指して、フル日光の場所に出しました。
その途端、成長力に火がついて激しく成長し始めました。

fancybox記事224の画像4

このcaesia ssp. magna
およそ1.5日に一回の水遣りを必要とします。
また、水を切らすと、結構早く葉先に枯れが出るので、
水切れには特に注意が必要なユーカリです。

太陽をふんだんに浴びると
ウサギの団扇のように大きな葉に育ちます。

fancybox記事224の画像5

先程のpleurocarpaとこのcaesia ssp. magna
一升瓶との大きさ比較写真です。

fancybox記事224の画像6

そして、今日の最後は、Blue-leaved Malleeことgamophyllaです。
他の二種に比べると幾分か乾燥には強いようで、
1日一回の水遣りで、水切れは防げるようです。

fancybox記事224の画像7

このユーカリはperrinianaのように
ツキヌキ状になる品種なのですが、
今のところ、いくつかツキヌキ状の葉はありますが、
そんなに頻繁にツキヌキにはなっていないようです。

fancybox記事224の画像8

fancybox記事224の画像9

写真では、とても白いユーカリに見えるかと思います。
ところが、ほとんど粉はふいておらず、
純粋に葉色が白い感じになっています。
葉は粉をふくどころか、少し光沢がありツルツルしています。

このユーカリも低木Malleeだからでしょうか?
非常に癖が悪く、真っ直ぐに伸びてくれることはありません。

この三種全てが、比較的低木のMallee(灌木型)ですから、
我が家のベランダでも開花が見込めるかと思います。

このまま傷まずに順調に成長を続けて欲しいものですね。

# by eucalyptus_k | 2012-08-29 20:50 | ユーカリ(栽培実績)
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今年の夏はユーカリさえも辛い!?

親愛なるこあら師匠のブログによると
今年の夏はとても暑く、
日本の数倍も乾燥しているオーストラリアに生息する
ユーカリでさえも根を上げているとのことです。

家でも暑さで、多数のユーカリが傷んでいます。

主な症状としては、
葉に不規則な褐色の斑点ができたり、
葉の葉緑素が少し抜けて、黄緑色になり、
規則的な斑点ができるというものです。

他には、炭ソ病のように、
葉先の方が不規則に枯れるというのもあります。

これらの症状は当初、
菌類による病気であると思っていました。

ところが涼しい季節には全く起こらず、
真夏の暑い盛り限定の症状で、
秋になって涼しくなると完全に終息するので、
この度、暑さが原因であると判断しました。

また、発生する品種は完全に限定されており、
どれも高山や冷涼な地域に生息するユーカリばかりです。

我が家で特に症状の酷い品種は

Eucalyptus 'Baby Blue'
Eucalyptus pulverulenta
Eucalyptus coccifera
Eucalyptus pauciflora ssp. niphophila
Eucalyptus delegatensis ssp. tasmaniensis
Eucalyptus nitens
Eucalyptus risdonii
Eucalyptus tenuiramis

などです。

他にいくつかの西AZのユーカリでも
似たような症状が発生しています。

夏が大好きなユーカリですが、
日本の夏のように「湿潤」が入ると
どうしても参ってしまうようです。

逆に、今年の夏に、
際立って調子が良いのが下記の品種です。

Eucalyptus macrocarpa
Eucalyptus rhodantha
Eucalyptus pleurocarpa
Eucalyptus caesia ssp. magna
Eucalyptus erythrocorys
Eucalyptus gamophylla
Eucalyptus pachyphylla

上記の中でも特に調子の良いのが、
macrocarpa/pleurocarpa/erythrocorys
caesia ssp. magna/gamophyllaです。

これらのユーカリは近日中に
写真で紹介したいと思います。

これらのユーカリは調子が良すぎて、
一日に一回以上の潅水を必要とするものもあります。

私が昼にも水遣りのできる暮らしなので良いですが、
そうでなかったら育てるのが大変です。

調子が良すぎるのも困りものですね。。。

# by eucalyptus_k | 2012-08-27 14:00 | ユーカリ(栽培実績)
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