ユーカリ・トルウッド(torwood)の開花
引き続き我が家のベランダでの
ユーカリ開花情報です。
昨年も興味深い花を見せてくれた
torquataとwoodwardiiのハイブリッド品種である
torwoodが今年も開花してくれました。
この花は見る角度によってや
写真の具合によって少し色が変わります。
少し離れた場所からパッと見ると
濃いクリーム色やライムグリーン、単に黄色の花に見えますが、
近くで見ると、花の下の方がうっすらとピンク色がかっていて、
上の方に行くほど黄色が増したような色になります。
近くで見るとしっかりとオレンジ色の花に見えます。
特にこれから開こうという花は
花弁がまとまっているのでオレンジが強くなります。
このtorwoodの交配元になっている
torquataの花は際立ったピンク色、
woodwardiiの花は黄色になりますので、
まさにその間という感じです。
蕾の形状や花のサイズ、付き方は
完全にtorquataの特徴を継承しています。
また葉の外観や樹形なども
全てがtorquataによく似ています。
一部花の色やその精油の香りの強さに
woodwardiiの特徴が出ているという感じです。
このtorwoodは毎年たくさんの花を咲かせてくれますが、
菌類による病気にかかっているようで、
常に葉はボロボロで葉数も非常に少ないです。
新芽も蕾もたくさん出てくるのですが、
それでもその多くは枯れて落ちてしまいます。
いつ枯死してもおかしくない心配な状態ですが、
タネのレア度はかなりのもので、
残りもわずかしかなく、再度入手できるかは未知数です。
もしかすると開花は日本初!?というほどにレアなので、
何とか調子を戻してほしいなと願っています。
うまくいけば次は、
decipiens ssp. adesmophloiaか
torquataの花が見られるかもしれません。- # by eucalyptus_k | 2015-05-20 18:13 | ユーカリ(花と蕾)
西オーストラリアのユーカリ栽培のポイント
一般的に西AZのユーカリは
日本と環境が合わないため、
栽培が難しいと言われています。
確かに中には少しのミスで枯死につながるものや、
毎年同じ時期になると調子を崩すものがあり、
安心して放置できないものが多いです。
日本との大きな環境の差としては、
●絶対的な降雨量に差があること(日本の1/6程度)
●夏が乾燥し、冬が若干湿潤であるということ
●日本のような年単位での寒暖差より一日の寒暖差が大きいこと
●降雨による水分よりも地下水を吸っていること
●土壌の養分が日本と大きく異なること(日本よりも貧しい土壌)
などが挙げられるかと思います。
同じユーカリと言うことだけで、
日本でありふれたgunniiなどと
同じように栽培しているだけでは、
確かにうまくいかないこともあるでしょう。
ただ一部の難しい品種を除けば、
後はその栽培方法にさえ慣れてしまえば、
そこまで難しいものばかりではありません。
私が勝手に感じている範囲で
西AZのユーカリにはいくつかのグループがあります。
それによって若干栽培方法が変わってきます。
あくまでも我が家の栽培環境による判断ですが、
西AZのユーカリの栽培ポイントについて記します。
※あくまでも鉢植えでの管理のポイントです。
ただしあまりにも西AZのユーカリの管理に慣れ過ぎると、
植物=乾燥を好み、肥料はほぼ不要となってしまって、
私のようにパセリを枯らすことになるかもしれません。
1. 半砂漠地帯に生息する強乾燥を好むグループ
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このグループのユーカリは、
最も日本と環境の差のあるグループです。
大体、難しい品種というのは、
このグループに含まれるものが多いです。
とにかく用土の選定を間違えると
難易度がさらに驚異的に跳ね上がります。
またものによっては、梅雨時期などは
雨を避けた方が良いものもあります。
○乾燥力を強化するため少し小さめの鉢で育てる
○用土は最も乾燥力の強いものを選ぶ
○真夏はほぼ一日で用土が全乾きするくらいの配合が良い
○この配合で朝に一日一回の水遣りで夏を乗り切る
○終日直射日光に当てて育てる、半日陰は苦しい
○暑く日照が良く、風通しの良い場所に置く
○冬場はほぼ断水に近いほどの管理を行う(月1~2回)
○置き場所にもよるが気温が20℃を切る頃からは底面吸水が良い
○荒れ地に生息しているため高pHや多肥を嫌う傾向にある
○肥料はリン酸分を嫌い鉄分や亜鉛などを多く必要とする。
○室内管理は論外
macrocarpa/rhodantha/kruseana/campaspe/woodwardii
youngiana/gamophylla/gongylocarpa/tetraptera など
2. 非常に乾燥した半砂漠地帯に生息する強乾燥を好むグループ
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このグループのユーカリも、
最も日本と環境の差のあるグループです。
1のグループ程、激しい日光と高温を必要とはしませんが、
用土の乾燥力はさらに強化した方が良いものが多いです。
用土の選定を間違えると難しいところは同じですが、
日照よりも風通しに気を付ける必要があります。
高い空中湿度のある場所ではすぐに葉を散らせます。
多くの品種において、梅雨時期などは
雨を避けた方が良いものが多いです。
○乾燥力を強化するため少し小さめの鉢で育てる
○用土は最も乾燥力の強いものを選ぶ
○終日直射日光に当てて育てるのが良く、半日陰程度でもOK
○何よりも風通しの良い場所に置くことが重要
○ジメジメして人間が不快を感じるような高温多湿な場所を避ける
○梅雨時期の葉痛みはある程度の妥協が必要な場合もある
○夏場でもかなり水切れに耐えられるものが多い
○半日陰程度であれば夏場でも一週間程度持つものもある。
○冬場はほぼ断水に近いほどの管理を行う(月1~2回)
○冬場は底面吸水が良いが1ほどは気を使わない
○肥料は1ほど気を使わないが高pHや多肥は好まない。
○室内管理は論外
orbifolia/websteriana/gillii など
3. 平均的な西AZのユーカリに属するグループ(高温を好む)
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このグループのユーカリは、
平均的な西AZのユーカリ栽培方法で管理できる
最もスタンダードな品種です。
その中でも特に高温と日光を好み、
夏場に大きく成長を進めるものが多いです。
このグループのユーカリを入門編として
育てると良いと思います。
私のユーカリ栽培方法は
このグループのユーカリを最も中心に考えていて、
我が家でも調子の良い品種が多いです。
○育苗初期は乾燥力を強化するため少し小さめの鉢で育てる
○一度根をしっかり張ってからはある程度融通が効く
○用土はかなり乾燥力の強いものを選ぶ(粒状培養土系)
○根をしっかり張った後はそこそこ吸水量の激しいものもある
○終日直射日光に当てて育てるのが良い
○半日陰程度でも栽培は可能だが成長力はかなり悪くなる
○暑く日照が良く、風通しの良い場所に置く
○冬場はかなり乾燥気味の水遣りを行う(週1回~10日に1回)
○置き場所にもよるが気温が20℃を切る頃からは底面吸水が良い
○肥料にはそこまでうるさいものは少ないが高pHは良くない。
○室内管理は論外
albida/pleurocarpa/extrica/dicipiens/torquata/torwood
caesia/forrestiana/pachyphylla/pluricaulis
salmonophloia/uncinata/dolichorhyncha など
4. 平均的な西AZのユーカリに属するグループ(穏やかな気候を好む)
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このグループのユーカリは、
平均的な西AZのユーカリ栽培方法で管理できる
最もスタンダードな品種です。
日光は特に好きな品種ですが、
どちらかというと涼しい季節に成長を進め、
盛夏にはあまり動きがなくなるものが多いです。
中にはあまりにも真夏の激しい日光を浴びると
少し葉焼けをするものもありますので、
半日陰強くらいでの管理が良いです。
その分、3よりも少し過湿に強いものが多いです。
このグループのユーカリも入門編として
育てると良いと思います。
私のように3のユーカリを基本に考えていると、
夏場は少し葉が汚くなることがあります。
○育苗初期は乾燥力を強化するため少し小さめの鉢で育てる
○一度根をしっかり張ってからはある程度融通が効く
○用土はかなり乾燥力の強いものを選ぶ(粒状培養土系)
○根をしっかり張った後はそこそこ吸水量の激しいものが多い
○春秋冬には終日直射日光に当てて育てるのが良い
○夏場は半日陰程度か少し遮光をした方が経過は良い
○風通しの良い場所に置くことは3に同じ
○冬場はかなり乾燥気味の水遣りを行う(週1回~10日に1回)
○置き場所にもよるが気温が20℃を切る頃からは底面吸水が良い
○比較的高pHに対する耐性の高いものが多い
○室内管理は論外
lehmannii/macrandra/erythrocorys/urna/grossa
accedens/crucis/lane-poolei/leptopoda など
4. 冷涼湿潤でかなり穏やかな気候を好むグループ
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このグループのユーカリは、
冬も夏も非常に温暖且つ涼しく、
少しぬるま湯的な環境で育っているものが多いです。
平均的な西AZのユーカリ栽培方法よりも
少し湿潤を好み、過湿耐性はそこそこです。
ところが高温多湿な環境をとても嫌い、
高温多湿が過ぎると、葉が激しく傷んだり、
菌類系の病気に悩まされることが多いです。
日照は半日陰程度で十分なので、
できる限り風通しの良い涼しい場所で管理します。
どちらかというと涼しい季節に成長を進め、
盛夏にはほとんど動きがなくなるものが多いです。
冬場もそこまで耐寒性の強いものは少ないですが、
寒くてもそれなりに吸水の進むものが多いです。
私のように3のユーカリを基本に考えていると、
夏場は少し厄介なところもあるユーカリです。
○育苗初期は湿潤に管理しても生育は良好(育苗は楽)
○初期の育苗はなるべく涼しい季節を中心に行う
○用土は排水性の良いものを選ぶ(夏を乗り切るため)
○根をしっかり張った後は吸水量の激しいものが多い
○春秋冬には終日直射日光に当てて育てるのが良い
○夏場は半日陰程度か少し遮光をして育てる
○何よりも風通しの良い場所に置くことが重要
○ジメジメして人間が不快を感じるような高温多湿な場所を避ける
○冬場は東AZのユーカリと同じような水遣りでOK
○肥料はリン酸分を嫌い高pHでは障害の発生するものが多い
○一部厳冬期の日中や夜間限定の室内退避は可能
preissiana/pachyloma/nutans/platypus/vesiculosa など
5. 例外-1(rudis)
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高い空中湿度に対する耐性もあり、
暑さに対する耐性も高いので、
楽な東AZのユーカリと同様に育てられます。
西AZのユーカリではありますが、
ユーカリ全体でもかなり育てやすい部類になります。
湿地帯生息種のため相当の水食いですが、
そこまで水切れが早いということもありません。
特筆すべきポイントは、冬の寒さには特に弱いので、
小さな間は0℃以下にならない場所に
退避して管理することが大切です。
※成長後は-5℃程度でも耐えることができる。
日照も半日陰程度で育てられます。
また高pHに対する耐性も高く、
用土を酸性にする力が強いので、
アルカリ土壌の改良にも使用されるそうです。
5. 例外-2(moon lagoon)
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半日陰程度の日照でも育てられます。
また過湿に対してもかなり高い耐性を持っています。
かなりの水食いで水切れに気を付ける程ですが、
排水性の高い用土を好みますので、
ある程度乾燥気味に管理した方が生育は良好です。
特筆すべきポイントは
ユーカリには珍しく高pHと多肥を好みます。
肥料をたくさん与えないと生育が悪くなり、
与えれば与える程効果が表れてきます。
そして最後に総括です。
■用土
最も重要な要素の一つです。
この選定を間違えると難易度が跳ね上がったり、
根本的に栽培が不可能な場合があります。
置き場所や栽培環境により左右されますが、
下記が一般的にオススメの用土です。
○ゴールデン粒状培養土 観葉植物用などの粒状培養土
1や2などの強乾燥を好む品種では、
ここに鉄分が豊富な桐生砂、岡山土などや、
ゼオライト、日向土、軽石などを加えて乾燥力を強化する。
○自前でブレンドする場合
硬質赤玉土や硬質鹿沼土などをベースに使用するか
上記の岡山土や日向土などをベースに使用する。
赤玉土や鹿沼土は硬質のものを使用しないと
崩れて粘土化して逆効果になる。
※硬質と名の付くものは通常の2倍以上の価格がします。
○私のブレンド用土(参考)
硬質赤玉土...3
硬質鹿沼土...2
桐生砂...2
ゼオライト(クリノプチロライト系)...2
くん炭...1
■鉢
乾燥力の強いものが推奨です。
下からも乾燥が進むスリット鉢がオススメです。
陶器系のしゃれた鉢などはオススメできません。
また根張りを考えて縦に長いものが良いです。
テラコッタや素焼き鉢などもOKですが、
素材状菌類の繁殖が進みやすいようです。
※経験上経過がイマイチ
根が十分に張り切るまでは、
全体的に株に比べて少し小さめの鉢で栽培すると
格段に難易度が下がります。
この理由は単純に鉢が小さいと
用土量が少なくなるため、
根の行き届かない範囲の用土に
無駄な水分が残ることを防止できるからです。
■日照
一部の真夏の直射日光を避ける品種以外では、
在来の植物では信じられないほどに耐性があります。
特に葉の白い粉は日焼け防止の効果もあるので、
白みの強いものは激しい日光を好むものが多いです。
ユーカリはあくまでも樹木なので、
基本は花草よりも多くの日光を必要とします。
また日光は蒸散と吸水の少ない西AZのユーカリの
用土乾燥を促す効果もあります。
株だけではなく、鉢や用土にも良く日光を当てることで、
根の成長促進と乾燥力強化につながります。
これはかなり大きく成長に差の出るポイントです。
■風通し
全体的に風通しの良さは重要です。
特に東AZのユーカリと比べると大きく差の出るポイントです。
目安は気温自体は暑くても良いので、
人間が不快になるようなジメジメした空中湿度を避けます。
風が良く吹いて外でも涼しいなと感じる場所が良いです。
私がユーカリに適したような
湿度の低い国を訪れた際の経験談ですが、
気温が30℃以上あったとしても、
長袖の白い服を着ている方が涼しいのです。
このような湿度の低い環境がユーカリには最適になります。
また周囲に他の植物や壁などがない場所の方が
格段に風通しが良くなります。
ただし強風による転倒には注意が必要です。
■水分管理
西AZのユーカリ栽培を左右するとても重要なポイントですが
用土と日照、風通し次第では
そこまで気を使わなくて良くなります。
日本の多くの植物では用土表面が乾き始めたら
水遣りを行うという指標がありますが、
それでは少し多すぎるきらいがあります。
どちらかというと用土が中の中まで
ほぼ全乾きする寸前がベストな水遣りタイミングです。
このタイミングは本当に
置き場所や根の張り具合で大きく変わります。
例えば1のグループに属するmacrocarpaでも、
用土と鉢サイズが適切で真夏に直射日光下に置くことで、
ほぼ一日で完全に用土が乾くということになります。
逆に用土の保水性が高く、置き場所の日照が悪く、
根の張りも不十分である場合には、
真夏でも一週間経っても用土が一向に乾かないこともあります。
ユーカリ全般に言えることですが、
特に西AZのユーカリでは、
用土が良く乾き、良く水を与えるといったサイクルが
最も健康な株を安定して育てられる要素になります。
そのためには先述した通り、
用土と日照、風通しがキーになってきます。
■肥料
良くあるマグァンプなどの肥料は
リン酸分が多くなっています。
日本の多くの肥料は花を綺麗に咲かせるものが多いので
自ずからリン酸分が多めに設定されています。
オーストラリアの土壌にはリン酸分が存在しないため、
ユーカリにはほとんど役に立ちません。
品種によっては害にさえなる程です。
基本的に商用栽培でもない限りは
肥料を全く与えなくても栽培は可能ですが、
成長期の液肥などはある程度の効果が見込めます。
その際にはリン酸分が少ない肥料や
微量要素(鉄分など)が多いものを選択します。
我が家では根菜用のカリウム分の多い肥料なども
相応に効果が出ていることを確認しています。
また石灰や化成肥料を与えすぎると、
土壌のpHが上がって、アルカリ寄りになります。
そうなると鉄分欠乏の症状が現れることがあります。
一部、高pHを好むユーカリもありますが、
基本ユーカリは弱酸性~酸性の用土を好みます。
肥料の与えすぎによる高pHには注意してください。
まずは入門編と言われている西AZのユーカリを育ててみて、
西AZのユーカリの育て方に慣れることが先決です。
西AZのユーカリは外観の面白いものや、
美しい花を咲かせるものが多いので、
是非とも育ててみてください!- # by eucalyptus_k | 2014-09-01 17:02 | ユーカリ(栽培知識)
たくさんの蕾を発見!
先日の台風でたくさんの株を退避しました。
退避するのも戻すのも1時間程度かかるような
大変な作業になりましたが、
それでも2時間近くかかった以前の配置よりは、
圧倒的に楽になりました。
結局台風の影響は皆無で、
退避作業は徒労に終わりましたが、
そのお陰で、いくつかのユーカリに
新しい蕾を発見することができました。
いつもしっかりと観察しているつもりなのですが、
なかなかちゃんと見れていないものですね。
まずは今年実家で開花を達成できたtorquataです。
※実家での開花記事はこちら
このtorquataはずっと調子が悪くて、
出る葉出る葉が全て枯れていくという状態でした。
ストレプトマイシンによる殺菌、
用土にpH未調整のピートモスを混ぜてpHを落とす作業、
風通しの改善を行うことによって、
見事葉枯れの症状が治まり、
今回の蕾につながってくれました。
この株は現在比較的調子は良いので、
開花の期待は大ですが、
今からだと来春あたりになるでしょうか。
次は先日開花を実現することができたtorwoodです。
※開花記事はこちら
開花した時の蕾よりも
さらにたくさんの蕾が付いています。
これも非常に調子が悪く、
torquataと同じ処置を行っています。
以前よりも少し調子は戻ってきていますが、
こちらは明らかに病気のようで、
完全に復活には至っていない状態です。
開花は来春以降になるでしょうが、
依然、状態が心配な株なので、
無事開花を実現できるかは未知数です。
次は例年開花を続けてくれているextricaです。
これも非常にたくさんの蕾をつけてくれていますが、
同じく病気がちで調子はあまりよろしくありません。
extricaは蕾から開花までが早いので、
うまくいけば今年中に開花を実現できるかもしれません。
株の調子次第といったところです。
そしてここからは私的にも
非常に嬉しい2種の蕾です。
実はこれから紹介する2種は
私が個人的に花を咲かせたいランキングの
トップにあった2種なんです!
1つ目はpachyphyllaです。
この蕾は最終的には真紅になり、
面白い形状の真紅の蕾から、
黄色い花が咲くという絶景を演出してくれます。
今の時点でも結構大きな蕾なので、
思っていたよりも大きな花が咲きそうで楽しみです。
このpachyphyllaは英名のThick-leaved Malleeの通り、
非常に硬い葉が特徴のユーカリです。
本当にその葉の硬さにはビックリします。
ヘタに手などを葉先で突くと、
刺さって怪我をする程に硬いです。
ただpachyphyllaは正直、
かなり難易度の高いユーカリです。
まずorbifoliaなども顔負けな程に
恐ろしく水を吸いません。
また少しでも過湿になると、
調子を崩して、葉を散らせてしまいます。
樹高1mにもなる株が、小さなスリット5号の
ロングに植わっているにも関わらず、
今の時期でも3日に1回程度の、
鉢底スリットからの水かけだけで十分です。
ヘタに用土表面から水を与えると、
一気に調子を崩すこともあります。
現状の調子は微妙なところで、
梅雨時期は毎年、調子を崩します。
開花実現はまだまだ何とも言えませんが、
無事な開花を心待ちにしたいと思います。
2つ目はシルバープリンセスの異名を持つ
caesia ssp. magnaです。
このユーカリの花は赤に近いピンク色で
ユーカリ中でも屈指の美しさを持っています。
また中々に立派で大きな花を咲かせます。
現在まだ枝の色は赤みが強いですが、
蕾や枝の色は完全な白銀色になっていくため、
銀の蕾と枝にピンク色の花という外観が
シルバープリンセスという名の元になっています。
caesiaは元々楽なユーカリではありますが、
これは比較的調子が良いので、
開花がとても楽しみです。
こうして見てみると、
一年目からでも開花することのある
gilliiやpleurocarpa、extricaなどは
とても花の咲きやすい
ユーカリであることがわかります。
今回新しく蕾のついた品種は
どれも3年近くかかっていると思います。
我が家のベランダでも、実家の庭でも
既に私の身長を超える程のerythrocorysが、
そろそろ開花してくれそうなものですが、
これはとても時間がかかっています。
先日も珍しいdecipiens ssp. adesmophloiaの
蕾を発見することができました。
どれもまだ無事に開花できるのかは未知数ですが、
たくさんの蕾ができるのは本当に嬉しいものです。- # by eucalyptus_k | 2014-07-19 13:57 | ユーカリ(花と蕾)
ユーカリ・トルウッド(torwood)の開花
先日、蕾についてアップしたところですが、
早速、torwoodが開花していました。
根元の方はピンク色がかっていますが、
思っていたよりも黄色い花が咲きました。
花の正面から見ると、
ほとんど黄色に近いクリーム色の花ですが、
横から見てみると根元の方が
少しピンクがかっているのがわかります。
光の具合によっては、
オレンジ色の花にも見えることがあります。
花はあまり大きなものではありませんが、
存在感はかなりあります。
恐らくその個体差によって、
torquataの要素が強くなるとピンク色が増し、
woorwardiiの要素が強くなると、
黄色が増すのではないかと思います。
ネットでtorwoodの花を調べてみると、
ピンク色の強いもの、黄色の強いもの様々です。
差し詰め我が家のtorwoodは
woorwardiiが少し強い感じでしょうか。
今後も花の写真は撮り続けていきますが、
非常に希少な品種の開花を実現できました。
日本でこれが初!
なんてことも大いにありえます。
今日は多くは語らず、しつこいくらいに、
とにかく写真を載せていくことにします。- # by eucalyptus_k | 2014-06-02 17:25 | ユーカリ(花と蕾)
ユーカリ・トルウッド(torwood)の蕾
先日、torquataの開花をお伝えしましたが、
今度は我が家のベランダで、
そのハイブリッド品種であるtorwoodの蕾が
開きかけているのを発見しました。
このtorwoodという名前は、
正式な学名ではなく、この品種の通称です。
こちらの記事で紹介している
ピンク色の花を咲かせるtorquataと、
こちらの記事で紹介している
黄色の花を咲かせるwoodwardiiの
ハイブリッド(交配種)のため、
それぞれの頭のtorとwoodを組み合わせたものです。
パッと見はあまりwoodwardiiの外観は感じられず、
ほとんどtorquataに近い外観をしています。
また大まかな性質もtorquataに良く似ています。
ただ、その香りは非常に強いwoodwardiiのものを継承していて、
その蕾の形状もどちらかというとwoodwardiiに近いのですが、
純白色の蕾を持つwoodwardiiとは大きく異なり、
蕾が粉を吹かないところはtorquataの特徴を継承しています。
このように双方の特徴を複雑に合わせ持っています。
蕾から見え隠れする花の色は
主にはオレンジ色または薄ピンク色で、
これだけは完全に双方の間を取っている感じです。
蕾や横に映っている葉を見ていただくとわかりますが、
茶色い斑点がたくさん出ていると思います。
この株は葉枯れや葉の縮れが起こる、
変な病気にずっと悩まされています。
定期的に殺菌剤による消毒を行っていますが、
あまり大きな改善は見られていません。
この病気のために、花が無事に咲くか心配でしたが、
今見たところでは、花にはあまり影響はないようです。
ちなみにこの変な病気もtorquataが良くかかる症状で
woodwardiiには見られませんので、
生態的な特徴はtorquataに似ているのかもしれません。
性質は西AZの中では、この病気を除いては楽な方なので、
かなり我儘なwoodwardiiよりもかなりtorquataに近いです。
ここ数日雨の日が続いていましたが、
今日から晴れるようなので、
一気に花が開いていくかもしれません。
経験上、まだまだ油断はできませんが、
無事に開花するのを楽しみにしています。- # by eucalyptus_k | 2014-05-28 10:50 | ユーカリ(花と蕾)