ユーカリ・トルクァータ(torquata)の蕾速報
先日、実家の庭のユーカリの蕾をご紹介しましたが、
torquataの蕾がどんどん膨らんで赤みがかってきました。
この赤い蕾とその形を見ると
首飾りなどのカラーという意味の
torquataという学名をつけた意図が良く分かります。
恐らくもう少しで開花することと思います。
このtorquataは西AZのユーカリですが、
その中でも強健で育てやすい品種です。
少し病気に弱いというところはありますが、
過湿や寒さにも強く、日光さえ確保できれば、
ありふれたユーカリ並みの管理で育てられます。
開花に至るまでの個体差は様々で
gillii程、花が咲きやすいというわけではないようですが、
1m以内での開花実績もいくつかあり、
ユーカリの花が好きな人には、
ぜひとも育てて頂きたいユーカリです。
この赤みがかった蕾からは、
ピンク色のそれはそれは美しい花が咲きます。
torquataの花は以前、他で見たことがありますが、
実家での初開花はとても楽しみです- # by eucalyptus_k | 2014-05-13 18:13 | ユーカリ(花と蕾)
実家の庭の花と蕾速報
今日、久々に実家の庭を訪れてみると、
少し珍しいユーカリと、花の美しいユーカリが
開花&蕾ができているのを発見しました。
まず、開花をしていた珍しいユーカリですが、
Eucalyptus uncinataです。
最高樹高は大きくても8m程度のユーカリなので、
樹高がすでに150cmを超えたこの株で開花すること自体は、
驚くべきことではないかもしれませんが、
uncinataの開花情報は私の知るところでは初めてです。
開花のピークはすでに少し過ぎていますが、
それでもいくつか未開化の蕾が残っています。
花は良くある、ありふれたユーカリの花ですが、
一度に開花する量が多いので、なかなかに華やかです。
現在はまだ丸みのある葉が出ていますが、
いずれはHook-leaved Malleeという英名通りの
フックのような鎌形の細葉へと変化していきます。
次はまだ蕾の段階ではありますが、
とても美しいピンク色の花が特徴の
Eucalyptus torquataです。
現在は開花間近の蕾ですが、
ちょうどこの形がtorquataの学名を良く表しています。
torquataは首飾りなどのカラーという意味で、
この特徴的な蕾は、その名前の通り、
カラーのような形をしているのがわかります。
torquataはすでに親愛なるこあら師匠の農場で
開花情報を伺っていますが、
私のところで花が咲くのは初めてになります。
花が咲いたら、是非とも
こちらでご報告したいと思います。
このtorquataの樹高は現在140cm程度で
状態もかなり良く、蕾の数もとても多いので、
余程のことがない限りは、無事に開花すると思います。
特に花の美しい品種なので、今から楽しみです- # by eucalyptus_k | 2014-03-23 19:33 | ユーカリ(花と蕾)
実家の庭は蕾パラダイス!!
先日実家の庭でユーカリを観察しました。
ここのところ梅雨で雨の日が続いていたので、
じっくり観察できたのは久しぶりでした。
やはり、ほぼ終日直射日光が当たり、
風通しの良い実家の庭では、
マンションのベランダとは比べ物にならないほどに
立派なユーカリ達の成長を見ることはできました。
どちらかというと両親の好みもあって、
銀葉の生えるユーカリを中心に置いているのですが、
銀葉だけでなく、蕾も大量にできていてビックリ!
まず、昨年も開花したpulverulentaです。
昨年に比べて、さらに蕾の数が増えており、
上の方の枝のほぼ全てに蕾が付いています。
※樹高は150cm弱
一度、花の咲いたユーカリは、
次年度からはほぼ確実に花を咲かせると言われていますが、
この性質については、ほぼ間違いないようですね。
次は毎年たくさんの花を咲かせるkruseana。
これも昨年以上に大量の蕾が付いています。
※樹高は70cm程度
写真は部分的なものになりますが、
ほぼ全体に蕾が大量に付いているので、
全てが開花したらとても美しく映えそうです。
このkruseanaについては、
ベランダの株でも蕾が付いているので
自宅の方でもとても楽しみですね!
そして、既に開花しているのが、
ついにベランダと実家の両方で
開花を実現できたextricaです。
※樹高は120cm程度
先日の記事でこのextricaの原種になる、
pleurocarpaがベランダの方で開花していましたが、
花の方はpleurocarpaとは大きく異なり、
かなり小さくて存在感の少ない花になっています。
このextricaについては、今朝、
ベランダでも開花が始まっているのを確認しました。
そして次は私の育てている中では、
最も花の咲きやすいユーカリという
認定を受けたgilliiです。
※樹高は100~140cm程度
実家には4株のgilliiが置いてありますが
そのうちの3株に大量に蕾が付いていますので、
どれだけ花の咲きやすいユーカリかがわかります。
そしてここからは、
実家でもベランダでも一度も花の咲いたことのない、
初めて蕾を付けたユーカリの紹介です。
まずはuncinataです。
こちらはパッと見はgilliiと非常に良く似ていますが、
gillii程には蕾のキャップに尖りが無く、
葉も少し丸みを帯びていて青色が強いです。
たくさんの蕾が付いていますので、
間違いなく開花に至るのではないかと思います。
uncinataは西AZのツキヌキユーカリと言われますが、
私の栽培環境でも知人の栽培例でも、
一度もツキヌキ状の葉が生じたことはありません。
花自体は一般的なクリーム色の花ですが、
新たな品種の開花はとても楽しみです。
次はtorquataです。
torquataはユーカリの中でも
際立って美しい花を咲かせる品種の一つです。
その花の色は美しいピンク色をしています。
※参考写真はこちらの記事に載っています。
まだまだ小さな蕾ですが、
開花は来年の春あたりになるでしょうか。
樹高は140cm程の株ですが、
ほぼ全体に蕾がたくさん付いているので、
とても開花が楽しみです。
そして最後は!melanophloiaです。
これもextricaと同じくすでに開花しています。
このmelanophloiaは4m程度のmalleeで
収まることもあるようですが、
基本は10m以上の樹木になる品種なので、
正直花が咲いているのにはビックリ仰天しました。
写真では白く飛んでしまっていますが、
花はその他の白系の花が多いユーカリの中では
かなり黄色みが強く、良く目立ちます。
ちょっとこれは珍しいので
多めに写真を載せておきます!
melanophloiaについては
ユーカリ紹介の方で紹介しています。
元々銀葉のとても美しいユーカリなのですが、
我が家のベランダの株は日照不足で葉が薄く、
かなり鮮やかな緑色の葉をしています。
ところが実家のmelanophloiaは
それはそれは銀葉の美しい株に育っています。
実家の銀葉の美しいユーカリについては、
次の記事でご紹介します- # by eucalyptus_k | 2013-07-30 17:50 | ユーカリ(花と蕾)
今年の夏は色々大変でした。。。
ハダニ、うどんこ病が私の一番の障害だというのは
日々ブログに書いていることですが、
その他にも色々と厄介な問題があります。
特に今年の夏は例年とは異なり、
本当に色々と大変でした。
まず、気候の違いからなのか、
ハダニの被害発生時期が少しずれたことから、
被害の早期発見ができず、
今年は一切の薬剤散布をしなかったこともあって、
えげつないハダニ被害を被ってしまいました。
上の写真は現在のsmithiiの例です。
いつもはハダニによる被害が8月には少し見つかり、
すぐにそこで薬剤散布をするため、
被害をそこで食い止めることができるのですが、
今年は8月に被害がほとんどなかったので、安心していたら、
9月には悲惨な状況になっていたという次第です。
来年は様々な方からアドバイスのあった、
オルトランやアドマイヤーなどを試してみたいと思います。
もう一つ、いくつかの品種限定で
とても厄介な存在があります。
それはホコリダニによる被害です。
このホコリダニは小さく目視することができないため、
当初は何かの病気かと思っていました。
ハダニのようにくそ暑い季節ではなく、
少し涼しい、ユーカリの成長時期と
被害時期が丁度重なるので、大きな成長の妨げとなります。
ホコリダニは小さな間の新芽に付いて、
新芽とその後の成長した葉に奇形や斑点を生みだします。
Eucalyptus scorpariaの被害
Eucalyptus torquataの被害
Eucalyptus torwoodの被害
このホコリダニは何故か決まった品種にしか付きません。
特に酷いのは上記の3種で他にはbridgesianaやrudis、forrestiana、
albopurpureaなど主に精油が少なめのユーカリに被害を及ぼします。
基本的には、ハダニと同じでニッソランなどが効くようですが、
その他の薬剤はあまり効果がなく、散水もほとんど効果なしなので、
いつも仕方ないなあと、半ば放置気味です。
毎年、我が家のtorquataはこのホコリダニのせいで、
新芽が出ては枯れてを繰り返し、ほとんど成長しません。
今のところの打開策は
なるべく良く日に当てることくらいです。
次に今夏にとても猛威を奮ったのが、高温障害です。
これも最初は病気か要素欠乏症かと思っていたのですが、
色々と調べてみると、これは、植物の典型的な高温障害の症状で、
暑い季節が終わると一気に終息することもあるので、
間違いないという結論に至りました。
これはそのままですが、
暑さに弱い品種(冷涼地出身や高山出身のユーカリ)
を中心に発生します。
葉の色素が抜けて黄色くなり、葉の周囲が枯れたり、
規則的な斑点ができることが主な症状です。
Eucalyptus smithiiの基本的な症状です。
最も顕著で悲惨なEucalyptus cocciferaです。
涼しくなってきたので、綺麗な新芽が出だしています。
これは特にわかりやすいEucalyptus risdoniiです。
ほとんどの葉の色素が抜け、
暑い時期にできた右上の新芽は傷んでいますが、
涼しくなってからできた左の新芽は、
全く症状が見られずに、とても綺麗な色をしています。
他には写真を撮り忘れましたが、
Eucalyptus delegatensis ssp. tasmaniensisと
Eucalyptus pauciflora ssp. niphophila、
Eucalyptus tenuiramisもとても悲惨な状況になっています。
これらも涼しくなってから出た新芽はとても綺麗で、
全くその症状が見られないのです。
他にはperrinianaや、pulverulentaなどにも
軽いですが、少しその症状が見られます。
これだけは、我が家ではこれ以上対処のしようがないので、
毎年こうなるものだと割り切るしかありませんね。
今年の夏は高温多湿で本来の大阪らしい夏でした。
ユーカリは多種多様、そんな環境が苦手なユーカリも
存在するということがわかり勉強になりました。- # by eucalyptus_k | 2012-10-23 13:15 | ユーカリ(栽培実績)
新年早々!我が家のユーカリ達
前回の12月初頭の写真に引き続き、
本日撮影したてのユーカリ達を公開します
前回の写真で最も日照の良い場所に置いてあった品種は
同時に寒風に弱いものも多いので、
多くは簡易温室に避難させている状態です。
恐らく多くの品種が温室外でも越冬可能かと思いますが、
敢えて葉を痛ませたくないという考えからです。
こちらが背の高い温室で、
三段のものを二段にして使用しています。
上段は苗、下段は寒さに弱い鉢ものです。
こちらが背の低い方の温室です。
温室の下段をさらに寄って見てみます。
まずは左の大きな温室からです。
銀大葉が目立っているのはmacrocarpaです。
その他ではkruseana/pachyphylla/pachyloma
staigeriana/rhodanthaなどがあります。
この中で本当に寒さが心配なのは
真ん中あたりのとても小さな苗サイズの
socialis/woodwardii/torwood/gongylocarpa
の4品種とpachylomaだけです。
次に右の温室です。
こちらも銀大葉が目立っているのはmacrocarpaです。
左の奥のピンクになっている大葉はpleurocarpa、
右手前の大きな葉のものがtetrapteraです。
小さな葉が特徴的なものは全てdecipiens(亜種3種)です。
このdecipiensが最も寒さに弱いように思います。
既にかなり葉は痛みかけています。
macrocarpaの右横の小さなpimpinianaも
寒さにはまり強くなさそうです。
私の背丈程の高さがあるrisdoniiです。
夏は比較的深緑の葉色をしていますが、
冬になるといきなり銀葉が美しくなってきます。
寒さにはめっぽう強く、冬は寧ろ調子が良いくらいです。
左の銀葉はcrucis、右手前がalbopurpureaです。
さらにその足元に寄ってみます。
右がalbopurpureaで真ん中左の銀葉はgilliiです
左手前がとても珍しいユーカリpruinosaです。
サバンナ出身なので寒さがとても心配でしたが
今のところとくに大きな葉痛みも起こっていません。
次は少し左側を見てみます。
銀葉が美しいのは先程も写っていたcrucis、
そして葉が真っ赤になっているのが
先日ユーカリ紹介で紹介したmelanophloiaです。
このように真っ赤になって葉痛みも激しいです。
albopurpureaの更に手前です。
大きな毛の生えた葉はerythrocorysです。
寒さにはとても弱いユーカリですが、
この大きさになると大阪の冬では問題ありません。
手前の細葉はlehmanniiです。
これも風さえ防げれば葉痛はありません。
さらに奥にあるtenuiramisです。
夏の葉はとっても濃い緑色なのですが、
冬になると別品種かの如く銀葉になります。
とても丈夫で美しく冬こそ本場のユーカリです。
我が家のノッポ君たちです。
どれも寒さに強いというわけではありません。
一番背の高いのがrobusta、右がglobulus、
手前の下葉が紅葉しているのがcamaldulensis、
左下の方で銀葉の美しいものはmaideniiやbicostata、
奥に見えるのがcitriodora(レモンユーカリ)です。
そのレモンユーカリに焦点を当ててみました。
今のところ別に大した葉痛みも起こっていません。
右下で綺麗に紅葉しているのはgrandisです。
これもあまり寒さに強いとは言えませんが、
春になれば一気に復活してくるでしょう。
さらに奥の日当たりの悪いゾーンです。
背の高い丸葉はrudisです。
これは我が家でもトップクラスに寒さに弱いですが、
ここまで大きくなれば越冬は問題ないと思います。
今のところ少しだけ葉が傷んでいる程度です。
真ん中の葉のでかいのはcypellocarpa、
その右横の銀葉はgunniiです。
この辺りは寧ろ冬の方が調子が良くなります。
そこから少し手前にあるsmithiiです。
これも今の時期の方が圧倒的に調子が良いです。
新芽はピンクで少し銀葉がかる部分もあります。
viminalisと比べて、今の時期はかなり白っぽくなります。
右下の方に見えている若葉色の新芽がviminalisですが、
夏には全く見分けがつかなくなります。
次はベランダの右手の方になります。
ここは日当たりは良いですが、
結構風が当たって寒くなります。
右の銀葉ハートリーフがorbifolia、
その左隣がtorquata、
一番手前の銀小葉がMoon Lagoon、
その後ろの銀葉がalbidaです。
ここの品種たちは比較的寒さには強いです。
その左側の場所です。
室外機の下なので暖かく、
養生場所のようになっています。
一番左の銀葉はcinerea、奥の銀葉はperriniana、
手前の背の低い銀葉はaccedensです。
accedens右側の小さなcoolabahと
左側の細長葉のleptophyllaは少し養生中です。
それでも温室内よりは寒いですから、
もう少し樹高が伸びれば屋外越冬は問題なさそうです。
それでは最後に大きな温室の手前にあった
特徴的なユーカリ3種を
紹介して終わりにしたいと思います
どれもあまり寒さには強くないかなと心配でしたが、
今のところとくに葉痛みもないようなので
安心して温室外(真前)に置いてあります。
Eucalyptua urna
これは他にはないようなとても珍しい葉をしています。
生息地はalbidaなどと同じ地域になっています。
写真でわかりますでしょうか?
良く見て頂くと葉が下の図のように生えていることがわかります。
このユーカリ、香水系の中々良い香りがします。
Eucalyptus preissiana
とても大きな緑色の葉をしています。
このユーカリは数メートルの茂み状に育ちます。
下の写真のような黄色い花が魅力のユーカリです。
成長はとっても遅いですが、開花が楽しみですね
Eucalyptus platypus
育ててみるとdecipiensにとても良く似ていますが、
葉には毛が生えており、色々な意味で
decipiensよりも頑丈です。
現地ではmoortと呼ばれて親しまれているユーカリで、
これも下の写真のように花が魅力のユーカリです。
花は写真のようなクリーム色の他に
黄色やライムグリーンなど多岐にわたっているようです。
これから先、厳しい冬を耐えしのんで、
春にはまた元気に育っていって欲しいですね。
皆さんのユーカリの近況も
また聞かせて頂ければ嬉しいです- # by eucalyptus_k | 2012-01-03 20:10 | ユーカリ(栽培実績)