たくさんの蕾を発見!
先日の台風でたくさんの株を退避しました。
退避するのも戻すのも1時間程度かかるような
大変な作業になりましたが、
それでも2時間近くかかった以前の配置よりは、
圧倒的に楽になりました。
結局台風の影響は皆無で、
退避作業は徒労に終わりましたが、
そのお陰で、いくつかのユーカリに
新しい蕾を発見することができました。
いつもしっかりと観察しているつもりなのですが、
なかなかちゃんと見れていないものですね。
まずは今年実家で開花を達成できたtorquataです。
※実家での開花記事はこちら
このtorquataはずっと調子が悪くて、
出る葉出る葉が全て枯れていくという状態でした。
ストレプトマイシンによる殺菌、
用土にpH未調整のピートモスを混ぜてpHを落とす作業、
風通しの改善を行うことによって、
見事葉枯れの症状が治まり、
今回の蕾につながってくれました。
この株は現在比較的調子は良いので、
開花の期待は大ですが、
今からだと来春あたりになるでしょうか。
次は先日開花を実現することができたtorwoodです。
※開花記事はこちら
開花した時の蕾よりも
さらにたくさんの蕾が付いています。
これも非常に調子が悪く、
torquataと同じ処置を行っています。
以前よりも少し調子は戻ってきていますが、
こちらは明らかに病気のようで、
完全に復活には至っていない状態です。
開花は来春以降になるでしょうが、
依然、状態が心配な株なので、
無事開花を実現できるかは未知数です。
次は例年開花を続けてくれているextricaです。
これも非常にたくさんの蕾をつけてくれていますが、
同じく病気がちで調子はあまりよろしくありません。
extricaは蕾から開花までが早いので、
うまくいけば今年中に開花を実現できるかもしれません。
株の調子次第といったところです。
そしてここからは私的にも
非常に嬉しい2種の蕾です。
実はこれから紹介する2種は
私が個人的に花を咲かせたいランキングの
トップにあった2種なんです!
1つ目はpachyphyllaです。
この蕾は最終的には真紅になり、
面白い形状の真紅の蕾から、
黄色い花が咲くという絶景を演出してくれます。
今の時点でも結構大きな蕾なので、
思っていたよりも大きな花が咲きそうで楽しみです。
このpachyphyllaは英名のThick-leaved Malleeの通り、
非常に硬い葉が特徴のユーカリです。
本当にその葉の硬さにはビックリします。
ヘタに手などを葉先で突くと、
刺さって怪我をする程に硬いです。
ただpachyphyllaは正直、
かなり難易度の高いユーカリです。
まずorbifoliaなども顔負けな程に
恐ろしく水を吸いません。
また少しでも過湿になると、
調子を崩して、葉を散らせてしまいます。
樹高1mにもなる株が、小さなスリット5号の
ロングに植わっているにも関わらず、
今の時期でも3日に1回程度の、
鉢底スリットからの水かけだけで十分です。
ヘタに用土表面から水を与えると、
一気に調子を崩すこともあります。
現状の調子は微妙なところで、
梅雨時期は毎年、調子を崩します。
開花実現はまだまだ何とも言えませんが、
無事な開花を心待ちにしたいと思います。
2つ目はシルバープリンセスの異名を持つ
caesia ssp. magnaです。
このユーカリの花は赤に近いピンク色で
ユーカリ中でも屈指の美しさを持っています。
また中々に立派で大きな花を咲かせます。
現在まだ枝の色は赤みが強いですが、
蕾や枝の色は完全な白銀色になっていくため、
銀の蕾と枝にピンク色の花という外観が
シルバープリンセスという名の元になっています。
caesiaは元々楽なユーカリではありますが、
これは比較的調子が良いので、
開花がとても楽しみです。
こうして見てみると、
一年目からでも開花することのある
gilliiやpleurocarpa、extricaなどは
とても花の咲きやすい
ユーカリであることがわかります。
今回新しく蕾のついた品種は
どれも3年近くかかっていると思います。
我が家のベランダでも、実家の庭でも
既に私の身長を超える程のerythrocorysが、
そろそろ開花してくれそうなものですが、
これはとても時間がかかっています。
先日も珍しいdecipiens ssp. adesmophloiaの
蕾を発見することができました。
どれもまだ無事に開花できるのかは未知数ですが、
たくさんの蕾ができるのは本当に嬉しいものです。- # by eucalyptus_k | 2014-07-19 13:57 | ユーカリ(花と蕾)
実家の庭の銀葉ユーカリ
前の記事に引き続きまして
実家の庭のユーカリのレポートです。
今日は銀葉の美しいユーカリについて
いくつか紹介していきたいと思います。
特に銀葉の美しいユーカリは
激しい日光を好む品種が多いです。
また日照が足らない場所で育てると
どうしても白銀色が上手く出ずに、
緑色の濃い葉色になってしまいます。
これらの銀葉のユーカリは
どれも人気のあるユーカリばかりですが、
白銀色を美しく出したい場合には、
終日、激しい直射日光の下で育てると良いです。
さて、まず元祖、銀丸葉ユーカリのcinereaです。
やっぱり定番なだけあってとても美しいです。
cinereaの白銀色の美しさは間違いなくトップクラス!
比較的冷涼な地域出身ではあるのですが、
暑さにもとても強く、真夏でもそこそこ元気に育ちます。
過湿にも強いので、初心者向けなのも良いですね。
次に銀世界ことpulverulentaです。
pulverulentaの春の新芽の美しさは、
cinereaと同等かそれ以上です。
ところがcinereaとは異なり、
葉が古くなってくると白銀の粉が落ちて、
比較的緑色の強い葉色に変わっていきます。
これは風などで葉がこすれて
時間の経過とともに粉がなくなっていくようです。
またcinereaよりも暑さには弱く、
あまり暑すぎるのは好きではないので、
夏はあまり目立って成長しなくなります。
そのため古い葉が多くなって、
夏場は比較的緑色が強くなりますが、
それでもかなり白い方です。
この夏場はあまり成長が進まず、
葉が緑色になりがちなユーカリとしては、
perriniana/risdonii/tenuiramisなどがあります。
どれもあまり暑さには強くないユーカリですね。
次は学名の意味がそのまま「白」である
最近人気沸騰中のalbidaです。
このユーカリは本当に白一色ですね。
激しい直射日光を必要として、
他のユーカリよりも少し難易度は高めですが、
その白さは間違いなくユーカリ中でトップでしょう。
夏の暑さにもとても強く、
春~夏場でも成長が進むユーカリなので、
葉はずっとこの白一色でひと際映えます。
次は花が咲きやすくて美しいgilliiです。
このユーカリは花の咲きやすさや
婦人病に効く精油成分が注目されがちですが、
その白さも実はユーカリ中トップクラスです。
白一色のalbidaとは少し異なり、
白に近い水色のような葉色になりますが、
albidaやcinereaにも十分匹敵する白さです。
過湿はあまり得意ではなく、
とても激しい直射日光と高温を好みますが、
albidaやkruseanaに比べると
かなり楽に育てることができます。
このgilliiも夏場に成長が進む方です。
次はまた少し違った銀葉のkruseanaです。
kruseanaはalbidaのような白というよりは
白みがかったエメラルドグリーンの葉色をしています。
本当に美しいエメラルドグリーンの葉に
そのままワックスを塗ったかのような感じで
この葉の面白さは他のユーカリには見られません。
樹高も低く、花がとても咲きやすく、
花はライムグリーンという珍しい色をしていますが、
とても激しい直射日光と排水性や風通しの良さなど、
色々と育てるのには骨が折れます。
ベランダの方では、上手く育てるのに必死ですが、
実家の庭ではすこぶる調子が良いです。
ポイントは強烈な排水性と日光と高温ですね。
とても過湿を嫌うので、
ベランダの方では夏でも底面吸水のみにしています。
そして先日紹介されたばかりのurnigeraです。
gunnii良く似ていますが、
gunniiよりも白が強くなり、
グレイや水色に近い葉色になります。
このユーカリは準高山や冷涼地のユーカリの癖に、
暑さにもなかなか強く、とても激しい日光を必要とします。
この実家の庭のurnigeraは、
とても生育が良く、
goniocalyx並みの大葉になっています。
とにかく日光にしっかりと当てることで、
美しい葉色と安定した成長力を確保できます。
日照さえよければとても楽に育てられます。
そして最後は、melanophloiaです。
このmelanophloiaは我が家のベランダでは
日照不足のため、とても鮮やかな
緑葉の映えるユーカリに育っていますが
本来は銀葉の美しいユーカリの一つです。
どちらかというと新芽が白く、
下の葉になるほど青くなるケースが多いのですが、
melanophloiaでは新芽は薄い緑色をしており、
下の葉になるほど白みが強くなっています。
葉の質感はツルっとした光沢のある葉に
粉をふったような感じで、
こちらで紹介しているgamophyllaに良く似ています。
melanophloia自体はとても育てやすいユーカリで、
過湿にもとても強く、耐陰性もそこそこあるのですが、
日照が足りない場合には、このような美しい銀葉にはなりません。
こちらのユーカリ紹介を見ていただくとわかりますが、
銀葉の美しいユーカリとは思えない外観に育ちます。
初心者でも非常に楽に育てられるmelanophloiaですが、
美しい葉色を出したい場合には、
激しい直射日光の下で育ててください。
元来、沖縄のような高温多湿な環境を好むので、
過湿よりも寧ろ水切れに気を付ける必要のあるユーカリです。
他にもpleurocarpaやaccedensなど、
銀葉の美しいユーカリはたくさんありますので、
またの機会に是非ともレポートしたいと思います。- # by eucalyptus_k | 2013-08-01 13:49 | ユーカリ(栽培実績)
実家の庭は蕾パラダイス!!
先日実家の庭でユーカリを観察しました。
ここのところ梅雨で雨の日が続いていたので、
じっくり観察できたのは久しぶりでした。
やはり、ほぼ終日直射日光が当たり、
風通しの良い実家の庭では、
マンションのベランダとは比べ物にならないほどに
立派なユーカリ達の成長を見ることはできました。
どちらかというと両親の好みもあって、
銀葉の生えるユーカリを中心に置いているのですが、
銀葉だけでなく、蕾も大量にできていてビックリ!
まず、昨年も開花したpulverulentaです。
昨年に比べて、さらに蕾の数が増えており、
上の方の枝のほぼ全てに蕾が付いています。
※樹高は150cm弱
一度、花の咲いたユーカリは、
次年度からはほぼ確実に花を咲かせると言われていますが、
この性質については、ほぼ間違いないようですね。
次は毎年たくさんの花を咲かせるkruseana。
これも昨年以上に大量の蕾が付いています。
※樹高は70cm程度
写真は部分的なものになりますが、
ほぼ全体に蕾が大量に付いているので、
全てが開花したらとても美しく映えそうです。
このkruseanaについては、
ベランダの株でも蕾が付いているので
自宅の方でもとても楽しみですね!
そして、既に開花しているのが、
ついにベランダと実家の両方で
開花を実現できたextricaです。
※樹高は120cm程度
先日の記事でこのextricaの原種になる、
pleurocarpaがベランダの方で開花していましたが、
花の方はpleurocarpaとは大きく異なり、
かなり小さくて存在感の少ない花になっています。
このextricaについては、今朝、
ベランダでも開花が始まっているのを確認しました。
そして次は私の育てている中では、
最も花の咲きやすいユーカリという
認定を受けたgilliiです。
※樹高は100~140cm程度
実家には4株のgilliiが置いてありますが
そのうちの3株に大量に蕾が付いていますので、
どれだけ花の咲きやすいユーカリかがわかります。
そしてここからは、
実家でもベランダでも一度も花の咲いたことのない、
初めて蕾を付けたユーカリの紹介です。
まずはuncinataです。
こちらはパッと見はgilliiと非常に良く似ていますが、
gillii程には蕾のキャップに尖りが無く、
葉も少し丸みを帯びていて青色が強いです。
たくさんの蕾が付いていますので、
間違いなく開花に至るのではないかと思います。
uncinataは西AZのツキヌキユーカリと言われますが、
私の栽培環境でも知人の栽培例でも、
一度もツキヌキ状の葉が生じたことはありません。
花自体は一般的なクリーム色の花ですが、
新たな品種の開花はとても楽しみです。
次はtorquataです。
torquataはユーカリの中でも
際立って美しい花を咲かせる品種の一つです。
その花の色は美しいピンク色をしています。
※参考写真はこちらの記事に載っています。
まだまだ小さな蕾ですが、
開花は来年の春あたりになるでしょうか。
樹高は140cm程の株ですが、
ほぼ全体に蕾がたくさん付いているので、
とても開花が楽しみです。
そして最後は!melanophloiaです。
これもextricaと同じくすでに開花しています。
このmelanophloiaは4m程度のmalleeで
収まることもあるようですが、
基本は10m以上の樹木になる品種なので、
正直花が咲いているのにはビックリ仰天しました。
写真では白く飛んでしまっていますが、
花はその他の白系の花が多いユーカリの中では
かなり黄色みが強く、良く目立ちます。
ちょっとこれは珍しいので
多めに写真を載せておきます!
melanophloiaについては
ユーカリ紹介の方で紹介しています。
元々銀葉のとても美しいユーカリなのですが、
我が家のベランダの株は日照不足で葉が薄く、
かなり鮮やかな緑色の葉をしています。
ところが実家のmelanophloiaは
それはそれは銀葉の美しい株に育っています。
実家の銀葉の美しいユーカリについては、
次の記事でご紹介します- # by eucalyptus_k | 2013-07-30 17:50 | ユーカリ(花と蕾)
ユーカリ・ギリー(gillii)の開花
ついに待ちに待った開花の第二弾!
gilliiの開花を実現することができました!
薄黄色という前評判でしたが、
花の色自体はクリーム色くらいの色です。
ところが花の先に付いている
花粉の付着している部分の色が黄色で
そこが結構大きく目立つために、
遠目に見ると少し黄色が強いように見えます。
私の指と比較してみるとわかりますが
とても小さな可愛らしい花です。
花は7つセット(1つの周りに6つ)なので、
小さな花でもそこそこ存在感はあります。
7つ全てが満開の写真が撮れるでしょうか。
日照が悪く湿気の籠るベランダで、
当初はこのgilliiなど、
苗自体をマトモに育てることもできずに、
何度も枯らせて、何度もチャレンジしてきました。
gilliiクラスであれば、
何度も諦めようかと思ったことさえありました。
そんな状況の中、開花など夢のまた夢と
半ば、自分の叶わぬ理想のように思ってやってきましたが、
コツコツ諦めずに何とかやってくれば、
実現できることもあるものですね!
今更ではありますが、
本当にマジで軽く涙がちょちょ切れます
gilliiはユーカリ紹介にも書きましたが、
本当に早期+高確率で花の咲きやすいユーカリです。
実家の庭にある株も、
複数株がすでに開花を実現できています。
精油成分は婦人病にも効くようなので、
是非とも育ててみてほしいユーカリです。- # by eucalyptus_k | 2013-05-06 01:11 | ユーカリ(花と蕾)
【ユーカリ紹介-56】
ユーカリ・ギリー (Eucalyptus gillii)続きまして第56回目は
ユーカリ中でも際立って美しい銀葉を持ち、
何よりも低樹高で開花しやすく、
乾燥を好むユーカリの入門編としても最適な
ユーカリ・ギリーです。
◎ユーカリ・ギリー
【学名:Eucalyptus gillii】
【英名:Curly Mallee / Arkaroola Mallee / Silver Mallee】
このgilliiには様々な魅力があり、
私のお気に入りのユーカリの一つです。
そのため、場所に限りのある
我が家のベランダでも複数株を育てています。
日本ではまず見かけることはないでしょうが、
現地では、とても人気があり、
庭木や鉢植えで育てている人の多いユーカリです。
gilliiは銀葉の多いユーカリの中でも、
際立って美しい銀葉を持っています。
albidaなどと白さを競える程です。
葉は先のピンと尖った逆ハート型で、
その印象的な葉型も、gilliiの銀葉を
さらに引き立たせてくれています。
gilliiの葉は非常に硬く丈夫で、
cinereaよりもさらに激しく粉を吹いています。
茎は粒々のあるcinerea等とは異なり、
ツルっとしており、同様に激しく粉を吹きます。
gilliiは非常に乾燥を好むユーカリで、
多くの西AZのユーカリと同じように
Y型の双葉を持っていますが、
実は西AZに生息するユーカリではありません。
gilliiの生息地は、アデレードから北の内陸部の
Arkaroolaの近辺に自生しているユーカリです。
そのため、厳密には南オーストラリアのユーカリ
ということになりますが、西か東かというと、
どちらかという東AZに生息するユーカリということになります。
gilliiの生息地は、
オーストラリアでも非常に過酷な地域で
完全な砂漠地帯となっています。
年間降水量はわずか200mm程度で、
これは実際にどのくらいかというと、
ひと月にわずか1~2日程度、
小雨が降るかどうかという程度です。
通常であれば、このような地域では
多肉植物くらいしか生息できないものです。
ところが、この地域には、非常に地下水が豊富なため、
gilliiは雨水ではなく、
この豊富な地下水を吸って生きているようです。
このように過酷な砂漠地帯に生息するユーカリのため、
ユーカリの中では、かなり低木サイズで
6m程度の灌木型(Mallee)の樹木へと育ちます。
水が豊富な場所では、
8m近い木立型の立派な樹木になることもありますが、
逆に水が少ない場所では、
6m以下で横に広がるブッシュ状になるようです。
少し特徴的なgilliiというその学名ですが、
本種を発見したGill氏の名前が元になっています。
Curly Malleeという英名のCurlyについては、
調べてみると、gilliiの樹皮の特徴に起因するようです。
上の写真のようにgilliiの樹皮は激しく剥け、
その剥けた樹皮がカールする様から、
Curly Malleeと名付けられたようです。
とにかく、銀葉が魅力的なgilliiですが、
もう一つ大きな魅力を持っています。
それはユーカリの中でも、ずば抜けて、
低木でも花が咲きやすい品種というところです。
実は私がgilliiを育てる前に、
現地でgilliiを育てている人の
ブログを読んだことがありました。
そこでは、タネを播いて二年目、
数十センチの樹高で花が咲くという
素晴らしいユーカリと紹介されていました。
それを楽しみにたくさんのgilliiを育てて、
ちょっと育てすぎたので、かなりの数を
ユーカリプレゼントなどで配ってみたり、
実家にも大量に持ち込んで、地植えしたり、、、
思えばgilliiには深く関わってきたものです。
我が家では、タネを播いて2年目、
わずか60cm程度の樹高の株に
蕾が付いているのを発見しました。
蕾は白く粉を吹いており、
先の尖ったとても面白い形状をしています。
そして、そこから冬を越えた3年目の春、
ついに開花を実現することができました。
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我が家のベランダでgilliiが開花!
※更に詳しくはこちらの記事をご覧ください。
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1つの花はそんなに大きなものではありませんが、
蕾は7つが1セットになっているため、
花が一斉に咲くと、結構華やかになります。
他では実家の数株でも、
開花を実現することができています。
もちろんですが、蕾が付いているのは
地植えではなく、全て鉢植えの株になります。
中にはポット苗のまま、
蕾を付けたものもあるくらいなので、
gilliiは前評判通り、
とても花を咲かせやすいユーカリのようです。
gilliiの育て方についてですが、
砂漠地帯に生息するユーカリのため、
かなり乾燥を好む性質を持っています。
gilliiに関しては、かなり数をこなしているので、
少し詳しいお話ができるかと思います。
gilliiは地下水をメインで吸う品種ですから、
鉢は必ず縦長のものか、スリット鉢を使用した方が良いです。
根張りは非常に激しく、鉢の底から、
根がはみ出すこともしばしばあります。
地下水をメインで吸う砂漠生息種は、
土が長い間湿っていると、
中々根を伸ばさないという性質があります。
そのため、小さな間には、できる限り
小さめの鉢で育てると調子が良くなり、
根をふんだんに成長させてくれるでしょう。
gilliiは最初から大き目の鉢に植えるより、
小さな鉢で、根を飽和状態に近いくらいで育てる方が、
元気で調子の良い株に育ってくれます。
非常に少ない雨量の地域で、
豊富な地下水をメインで育っているgillii。
恐らく、根の大部分は乾燥した土壌内にあるため、
根が長い間湿っていることを極端に嫌うのでしょう。
吸水に関しては、決して少ない方ではなく、
特に夏の暑い間の吸水はそこそこ激しいです。
ただし、gilliiはユーカリの中でも、
トップクラスに水切れに強い品種のため、
盛夏以外の季節は、そこまで
水切れで枯死する心配はありません。
耐性という程でもありませんが、
macrocarpaなどのように、
過湿が即枯死につながるということはなく、
過湿はまず軽い生育不良として現れるので、
gilliiは乾燥を好むユーカリの入門編にも最適です。
基本的に、使用する用土は、
サボテンの用土並みに乾燥力の強いものを使用し、
強乾燥気味に育てることが、
育苗初期では特に重要になってきます。
一度根が育ち切ってさえしまえば、
後はそこまでデリケートになることはありません。
gilliiは、水切れにも圧倒的に強く、過湿にもそこそこ耐えるので、
用土の排水性と乾燥力さえ確保できれば、
ある意味、水を少し遣り過ぎても、少し忘れていたとしても、
それなりに安心して育てられるので、かなり楽な方です。
一つだけ、必要最低条件があります。
乾燥を好むユーカリの中では育てやすいgilliiですが、
砂漠生息種の例にもれず、かなり日光が大好きです。
最低でも、半日以上の直射日光が必要になります。
日光が足りないと、葉がいつまで経っても小さく、
柔らかで貧弱なままとなり、激しく徒長し、
滅多に罹ることのない、うどんこ病が発生することもあります。
根をしっかりと張った丈夫な株であれば、
半日陰でもそれなりに成長を進めてくれますが、
特に育苗初期には強烈な日光がとても大切になります。
gilliiは、葉に激しく粉を吹いている品種ですから、
日本の日光程度であれば、西日の直射を受けても、
日焼けするようなことは全くありません。
成長はそこまで激しい方ではありません。
鉢植えで普通に楽しめる程度の成長力です。
我が家では、育て始めて二年余り、
まだ一度も剪定を行ったことはありません。
成長は多くのメジャーなユーカリに比べると、
かなり暑い時期メインで成長します。
暑さにはとても強く、真夏でも成長を進めます。
高温障害の症状が出ることも全くありません。
またgilliiは、他のユーカリに比べると、
さらに酸性寄りのpHを好むという特徴がありますが、
アルカリ用土に対する耐性も少し持っているようなので、
国産用土の一般的な弱酸性のpHで特に問題はありません。
肥料の効きはイマイチですが、
成長期の液肥などはそれなりに効果があるようです。
上記のpHの耐性もあり、鉄分不足になることもないため、
病害虫や養分不足などには、特に強いユーカリです。
気になるgilliiの耐寒性ですが、
-8℃程度までは問題なく耐えられるようで、
大阪の冬なんてものともしません。
先年、用土が完全に凍結した株もありましたが、
それでも特に大きな痛みはありませんでした。
冬場は葉の周囲や新芽がピンク色に紅葉することもあり、
なかなか美しくて見とれてしまいます。
ただし、寒風吹きっ晒しの場所に置くと、
葉の周囲に少し枯れが出ることもあります。
枯死につながるようなことはありませんが、
美しい葉を保ちたい場合には、
少し風を避けるようにすると良いかもしれません。
我が家では結構寒い場所に置いているため、
毎年ある程度の軽い葉痛みは出ますが、
春になるとそのような葉は知らない間に散ってしまい、
夏前には、写真のような美しい株に生まれ変わりますので、
そこまで心配するようなことはありません。
気になるgilliiの香りですが、
基本的にはシネオールが濃く、シネオールベースです。
ところが、精油には様々な成分が含まれているようで、
シネオールメインの少し生臭い香りではなく、
甘さがあったり、少しツンとする香りがあったりなど、
かなりハーバルな香りが強くなっています。
葉がとても硬く丈夫なためでしょうか、
香りは葉をこする程度ではほとんど香りませんが、
葉をクラッシュすることでかなり強く香ります。
実はgilliiには、ユーカリには珍しい成分の
β-カリオフィレンという成分が豊富に含まれています。
この成分を含む香りを香ると、
月経前症候群、マタニティーブルー、更年期障害など、
ホルモンバランスの変化に伴う不安や憂鬱を
軽くする効果があるそうです。
実はこのβ-カリオフィレンは
大麻の主要な成分の一つでもあります。
でも、麻薬のような作用はありませんのでご安心ください。
他には、強い炎症抑制効果があるようなので、
gilliiの精油は色々と役立ちそうですね。
gilliiはとにかく、眩しい程の銀葉と
その際立った逆ハート型の葉が美しいユーカリです。
また、乾燥を好むユーカリの入門編としても最適で、
低樹高での開花が見込めるのも大きな魅力です。
さらに、精油の効果なども考えると、魅力満載!
私が特にお気に入りのユーカリであることも、
お分かりいただけるのではないかと思います。
百聞は一見にしかず!
下の写真は最も現物の色に近い写真です。
こんなに美しいgilliiですが、
日本では、ある農場を除いて、
販売されているのを見かけたことはありません。
gilliiを育ててみたい方には
素晴らしい農場をご紹介します♪
個人的には、余程の寒地でもない限り、
cinereaやgunniiよりも遥かにオススメです。
豊富な日光さえ確保できるのであれば、
美しい庭木や鉢植えとして、
是非とも育てて欲しいgilliiです!
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<栽培難易度:C>
香良さ:★★★★
香強さ:★★★
成長力:★
要水分:★★
耐過湿:★★
耐水切:★★★★★
耐日陰:★
耐移植:★★★★
耐寒性:★★★
耐暑性:★★★★★
耐病虫:★★★★
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※A簡単~E難しい / A+...Aより少し難しい- # by eucalyptus_k | 2012-12-07 14:25 | ユーカリ紹介