越冬中のユーカリたち
ユーカリにはかなりの耐寒性があることを
ご存じない方が結構いらっしゃるようです。
特に日本でよく見かけるユーカリは
どれも耐寒性はなかなかのものです。
中でも、一番メジャーなgunniiは
ユーカリ中でもトップクラスの耐寒性を誇ります。
下記が日本でメジャーなユーカリの基本値です。
・Eucalyptus gunnii...-20℃
・Eucalyptus cinerea...-12℃以上
・Eucalyptus globulus...-8℃以上
・Eucalyptus pulverulenta...-14℃以上
・Eucalyptus bridgesiana...-10℃以上
・Eucalyptus Camphora...-14℃以上
・Eucalyptus Perriniana...-17℃以上
・Eucalyptus Polyanthemos...-7℃以上
・Corymbia Citriodora...-3℃以上
ご参考までにお願いします。
それでは家のユーカリたちの中で
比較的寒さには弱い品種の状況について
ご紹介したいと思います。
まず、日本での栽培ガイドなどでは
屋外越冬は無理と言われているレモンユーカリです。
家ではこれが越冬二年目です。
葉は思ったより傷みませんし、
寧ろあまり心配はしていない方です。
葉は少し散ることはありますが、
春にはまたワサッと新しい葉が出てきます。
こあら師匠のところでは、
葉が全部散ることもあるようですが、
問題なく春には完全復活するようです。
次に、レモンユーカリ並みと言われる
耐寒性の低いrudisです。
家の中では結構傷んでいる方ですが、
こんな感じであれば全然問題ありません。
耐寒性には自信のなさそうなmelanophloia、
家では最も激しく赤紫色に紅葉しています。
成長は11月ぐらいからピクリとも動きません。
それでも葉に枯れの出るようなことはありません。
これも耐寒性イマイチのgrandisです。
ただ葉は全部散っても枯れそうもないほど強健です。
先年は少し葉色が変わった程度でしたが
今年はより寒くなったために真っ赤になっています。
ただこの程度では葉が少し散るかもという程度です。
先日紹介したばかりのcamaldulensis、
見事なまでに真っ赤かになっています。
下葉は少し散りそうですが無問題です!
最も寒さに弱い部類に属するerythrocorys、
葉は明らかに霜焼けしていますが、
特に不健康そうには見えずに元気です。
これは一番寒くなった日に一度ヘタったので、
その日の夜だけは室内に一時的に避難しました。
今年は最低で-4~5℃はいったかと思いますが、
この程度の紅葉&葉痛みでは
全く心配するようなレベルではありません。
次に写真からもわかると思いますが
マンション12Fの寒風吹きっさらしの場所に置いた
比較的耐寒性の強い品種の状況です。
冬はやたらと風が強くなり、
寒波の来る日には常時風速10m以上の風が吹き荒れ、
マトモに立っていられないほどの風が吹くときもあります。
そんなときの体感温度を計算してみると、
-15℃くらいになっています。
耐寒温度-15℃にもなるdalrympleanaです。
色は変わっていますが、冬でも比較的水を欲します。
ところが夏はびっくりするほど暑さに弱いです。
冬は安心、夏は注意のユーカリの代表格です。
次に、耐寒温度-12℃程度のdelegatensis ssp. tasmaniensis、
とても綺麗な紫色の葉になっています。
葉の色は変わっていますが、葉痛みや枯れはゼロ!
真っ白になった茎がとても綺麗です。
これも夏は毎日ヘロヘロになるほど暑さに弱いです。
次は以外にも寒さに強く、家では丈夫な二種です。
寒風には弱いlehmannii、
寒風を浴びると葉がボロボロになってしまいます。
風さえ避ければ、この通り全く痛むことはありません。
albidaは西AZのユーカリの中ではかなり寒さに強いです。
この株は少し風を避けていますが、
吹きっさらしの場所に置いている株もかなり元気です。
最後に去年も紹介しましたが
冬に花を添えてくれる二種です。
この二種は夏には青々とした葉色をしているのですが、
冬になると真っ白な新芽が出て本当に綺麗です。
私の胸の高さを超えたtenuiramis、
もうすぐ私の背を超えそうなrisdonii
この二種が家では最も生育状態の良いユーカリになります。
今年も枯れたユーカリはゼロで
無事に越冬を完了できそうです- # by eucalyptus_k | 2012-03-02 20:34 | ユーカリ(栽培実績)
新年早々!我が家のユーカリ達
前回の12月初頭の写真に引き続き、
本日撮影したてのユーカリ達を公開します
前回の写真で最も日照の良い場所に置いてあった品種は
同時に寒風に弱いものも多いので、
多くは簡易温室に避難させている状態です。
恐らく多くの品種が温室外でも越冬可能かと思いますが、
敢えて葉を痛ませたくないという考えからです。
こちらが背の高い温室で、
三段のものを二段にして使用しています。
上段は苗、下段は寒さに弱い鉢ものです。
こちらが背の低い方の温室です。
温室の下段をさらに寄って見てみます。
まずは左の大きな温室からです。
銀大葉が目立っているのはmacrocarpaです。
その他ではkruseana/pachyphylla/pachyloma
staigeriana/rhodanthaなどがあります。
この中で本当に寒さが心配なのは
真ん中あたりのとても小さな苗サイズの
socialis/woodwardii/torwood/gongylocarpa
の4品種とpachylomaだけです。
次に右の温室です。
こちらも銀大葉が目立っているのはmacrocarpaです。
左の奥のピンクになっている大葉はpleurocarpa、
右手前の大きな葉のものがtetrapteraです。
小さな葉が特徴的なものは全てdecipiens(亜種3種)です。
このdecipiensが最も寒さに弱いように思います。
既にかなり葉は痛みかけています。
macrocarpaの右横の小さなpimpinianaも
寒さにはまり強くなさそうです。
私の背丈程の高さがあるrisdoniiです。
夏は比較的深緑の葉色をしていますが、
冬になるといきなり銀葉が美しくなってきます。
寒さにはめっぽう強く、冬は寧ろ調子が良いくらいです。
左の銀葉はcrucis、右手前がalbopurpureaです。
さらにその足元に寄ってみます。
右がalbopurpureaで真ん中左の銀葉はgilliiです
左手前がとても珍しいユーカリpruinosaです。
サバンナ出身なので寒さがとても心配でしたが
今のところとくに大きな葉痛みも起こっていません。
次は少し左側を見てみます。
銀葉が美しいのは先程も写っていたcrucis、
そして葉が真っ赤になっているのが
先日ユーカリ紹介で紹介したmelanophloiaです。
このように真っ赤になって葉痛みも激しいです。
albopurpureaの更に手前です。
大きな毛の生えた葉はerythrocorysです。
寒さにはとても弱いユーカリですが、
この大きさになると大阪の冬では問題ありません。
手前の細葉はlehmanniiです。
これも風さえ防げれば葉痛はありません。
さらに奥にあるtenuiramisです。
夏の葉はとっても濃い緑色なのですが、
冬になると別品種かの如く銀葉になります。
とても丈夫で美しく冬こそ本場のユーカリです。
我が家のノッポ君たちです。
どれも寒さに強いというわけではありません。
一番背の高いのがrobusta、右がglobulus、
手前の下葉が紅葉しているのがcamaldulensis、
左下の方で銀葉の美しいものはmaideniiやbicostata、
奥に見えるのがcitriodora(レモンユーカリ)です。
そのレモンユーカリに焦点を当ててみました。
今のところ別に大した葉痛みも起こっていません。
右下で綺麗に紅葉しているのはgrandisです。
これもあまり寒さに強いとは言えませんが、
春になれば一気に復活してくるでしょう。
さらに奥の日当たりの悪いゾーンです。
背の高い丸葉はrudisです。
これは我が家でもトップクラスに寒さに弱いですが、
ここまで大きくなれば越冬は問題ないと思います。
今のところ少しだけ葉が傷んでいる程度です。
真ん中の葉のでかいのはcypellocarpa、
その右横の銀葉はgunniiです。
この辺りは寧ろ冬の方が調子が良くなります。
そこから少し手前にあるsmithiiです。
これも今の時期の方が圧倒的に調子が良いです。
新芽はピンクで少し銀葉がかる部分もあります。
viminalisと比べて、今の時期はかなり白っぽくなります。
右下の方に見えている若葉色の新芽がviminalisですが、
夏には全く見分けがつかなくなります。
次はベランダの右手の方になります。
ここは日当たりは良いですが、
結構風が当たって寒くなります。
右の銀葉ハートリーフがorbifolia、
その左隣がtorquata、
一番手前の銀小葉がMoon Lagoon、
その後ろの銀葉がalbidaです。
ここの品種たちは比較的寒さには強いです。
その左側の場所です。
室外機の下なので暖かく、
養生場所のようになっています。
一番左の銀葉はcinerea、奥の銀葉はperriniana、
手前の背の低い銀葉はaccedensです。
accedens右側の小さなcoolabahと
左側の細長葉のleptophyllaは少し養生中です。
それでも温室内よりは寒いですから、
もう少し樹高が伸びれば屋外越冬は問題なさそうです。
それでは最後に大きな温室の手前にあった
特徴的なユーカリ3種を
紹介して終わりにしたいと思います
どれもあまり寒さには強くないかなと心配でしたが、
今のところとくに葉痛みもないようなので
安心して温室外(真前)に置いてあります。
Eucalyptua urna
これは他にはないようなとても珍しい葉をしています。
生息地はalbidaなどと同じ地域になっています。
写真でわかりますでしょうか?
良く見て頂くと葉が下の図のように生えていることがわかります。
このユーカリ、香水系の中々良い香りがします。
Eucalyptus preissiana
とても大きな緑色の葉をしています。
このユーカリは数メートルの茂み状に育ちます。
下の写真のような黄色い花が魅力のユーカリです。
成長はとっても遅いですが、開花が楽しみですね
Eucalyptus platypus
育ててみるとdecipiensにとても良く似ていますが、
葉には毛が生えており、色々な意味で
decipiensよりも頑丈です。
現地ではmoortと呼ばれて親しまれているユーカリで、
これも下の写真のように花が魅力のユーカリです。
花は写真のようなクリーム色の他に
黄色やライムグリーンなど多岐にわたっているようです。
これから先、厳しい冬を耐えしのんで、
春にはまた元気に育っていって欲しいですね。
皆さんのユーカリの近況も
また聞かせて頂ければ嬉しいです- # by eucalyptus_k | 2012-01-03 20:10 | ユーカリ(栽培実績)
ユーカリの耐寒性
遂に大阪でも寒い日が連続でやってきました。
局地的な気温や計測器の情報では、
私の住んでいる周辺の最低気温は-1℃~-2℃。
家のベランダの囲われたゾーンで0~2℃となっています。
ところがこの数日はマンションの12階ということで、
地上に比べて恐ろしく風が強く、半ば軽い台風の如く。
風当たりの強い場所にポット苗を置いておくと、
支柱ごと根こそぎ引き抜かれてしまうといった状況です。
ベランダで作業をしているときに
突風に合うと一瞬息ができなくなり、
まっすぐ立っていることさえ困難になります。
また、スキーウェアを着ていないと作業が出来ないほどの寒さです。
他のお宅から折れた枝や洗濯物、
ラベルなどがどんどん飛んできます。
ちなみに耐寒温度をリンケ耐寒温度に基づいて計算してみると、
-8~-12℃くらいあることが分かりました。。。
寒いだけなら多分大丈夫なのでしょうが、
この異様に強い寒風で相当参っているものがあるようです。
ホームセンターで安売りしている簡易温室に入れてあるものは、
耐寒性のない品種で1cm程度の双葉でもピンピンしています。
もちろん温室は無加温で気温はほとんど外と変わりません。
風だけはほぼ完全にシャットアウトできています。
こんな中で、ヘタるユーカリ、
ピンピンしているユーカリと様々です。
今のユーカリの状況を自身の記録も含めて載せます。
もしよろしければご参考にしてください。
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最低気温:0~2℃
瞬間最大風速:10m以上(突風時は直立困難な状況)
耐寒温度:-8~-12℃ ※リンケ体感温度による
霜:軒下のためほぼなし
-------------------------------------------------------------
<野外では退避措置が必要なもの>
●Eucalyptus camaldulensis(40cm)
(新芽が完全に萎れる、素焼き鉢で土の量が少なめ)
→簡易温室退避で問題なし
耐寒性はかなりあると思っていましたが、
新芽が寒風にめっきり弱いようです。
先端10cmくらいが完全に萎れてしまいます。
●Eucalyptus gamophylla(18cm)
(全体がヘロヘロになる)
→簡易温室退避で問題なし
風さえなければこの気温では全然大丈夫です。
実家の庭の50cm程度の株は全然元気なので、
25cmを超える程度までは防寒対策が必要かもしれません。
●Eucalyptus polybractea(15cm)
(全体がヘロヘロになる)
→簡易温室退避で問題なし
風さえなければこの気温では全然大丈夫です。
まだ幼いことが大きな要因かもしれません。
気温がもう少し高くても、とにかく風に弱いです。
●Eucalyptus forrestiana(10cm)
(全体がヘロヘロになる)
→簡易温室退避で問題なし
かなり小さい状態での寒風は耐えられないようです。
簡易温室内では元気なものです。
●Eucalyptus pachyphylla(15cm)
(全体がヘロヘロになる)
→簡易温室退避で問題なし
小さい状態での寒風は耐えられないようです。
簡易温室内では元気なものです。
<耐寒性低めでも簡易温室では問題のないもの>
※野外吹きっさらしではどうなるか不明です。
●Eucalyptus decipiens(25cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus pruinosa(15cm)
●Eucalyptus rudis(45cm)
→葉が固くなりますが、痛みはなし
●Eucalyptus pleurocarpa(15cm)
●Eucalyptus extrica(15cm)
●Eucalyptus erythrocorys(30cm)
●Eucalyptus pachyloma(5cm)
→新芽が赤くなりますが、痛みはなし
●Eucalyptus macrocarpa(15~25cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus rhodantha(5~15cm)
●Eucalyptus uncinata(45cm)
●Eucalyptus accedens(1.5cm)
→全く痛みなし
<葉に少し痛みはあるが株自体は元気なもの>
●Corymbia citriodora(120cm)
→葉が少し焼け、赤くなっているが新芽も何とか無事
<寒風に少しだけヘタるが耐えきれるもの>
●Eucalyptus globulus(20~45cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus polyanthemos(30~40cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus muelleriana(20cm)
●Eucalyptus websteriana(25cm)
●Eucalyptus smithii(20cm)
●Eucalyptus albopurpurea(30cm)
●Eucalyptus melanophloia(50cm)
●Eucalyptus 'Moon Lagoon'(20cm)
●Eucalyptus leucoxylon ssp. pruinosa(15cm)
→夜間に少し葉がヘタるが昼には復活
●Eucalyptus melliodora(40cm)
●Eucalyptus kruseana(35cm)
●Eucalyptus sideroxylon(20cm)
●Eucalyptus torquata(50cm)
→新芽の一部のみ一日中ヘタるが株自体は無事
<思っていたより耐寒性があったもの>
●Eucalyptus staigeriana(30cm)
●Eucalyptus orbifolia(50cm)
●Eucalyptus cladocalyx nana(18cm)
●Eucalyptus gillii(20cm)
●Eucalyptus lehmannii(40cm)
●Eucalyptus albida(15cm)
●Eucalyptus crucis(25cm)
●Eucalyptus tetraptera(20cm)
●Eucalyptus pluricaulis ssp. porphyrea(15cm)
●Eucalyptus caesia ssp. magna(25cm)
●Eucalyptus macrocarpa(15cm)
→ヘタりも痛みも全くなし
<成長したり新芽を展開するもの>
●Eucalyptus gunnii(10cm~60cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus perriniana(40cm)
●Eucalyptus nitens(20cm)
●Eucalyptus aromaphloia(25cm)
●Eucalyptus glaucescens(20cm)
●Eucalyptus dives(15cm)
●Eucalyptus dalrympleana(5~20cm)
●Eucalyptus rubida(5~20cm)
●Eucalyptus nova-anglica(5~20cm)
●Eucalyptus urnigera(5~15cm)
●Eucalyptus neglecta(2~8cm)
●Eucalyptus tenuiramis(25cm)
●Eucalyptus risdonii(20cm)
●Eucalyptus delegatensis(10cm~20cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus parvula(25cm)
●Eucalyptus cordata(25cm)
●Eucalyptus scoparia(35cm)
●Eucalyptus coccifera(5cm)
●Eucalyptus cephalocarpa(2cm)
●Eucalyptus cypellocarpa(2cm)
●Eucalyptus subcrenulata(8cm)
●Eucalyptus ovata(5~30cm)
●Eucalyptus pauciflora ssp. niphophila(5cm)
●Eucalyptus pauciflora ssp. debeuzevillei(5cm)
●Eucalyptus vernicosa(2cm)
これらの品種は本当に凄いですね!
家ではgunniiやperrinianaなどは寧ろ冬季の方が元気な程です。
野外越冬で気づいたポイントとしては、
・耐寒性が増す樹高のポイントは25cm以上
・風にさえ気をつければかなり耐える
・少し肌寒くなった間から寒さに慣らせておく
・水遣りのタイミングに気をつける
などです。
その中でも寒風だけは本当に怖いですね。
調べたところによると、
体感温度は風速1mでおよそ1℃下がるようです。
マンションでは寒さには強風が付きものですから。。。
全て無事に越冬できるように学びながら頑張ります!- # by eucalyptus_k | 2010-12-26 20:10 | ユーカリ(栽培知識)
本格的な寒さの到来とユーカリ
昨日はついに本格的な寒さがやってきました。
大阪でもマイナスに食い込むほどの寒さで、
水面に氷が張るような状況にまでなっていたようです。
今までは寒くても6℃程度だった暖かな家のベランダでも、
昨日は1℃くらいまでは冷え込んだのではないでしょうか。
朝起きてみると、
寒さで先端のヘタった株がいくつかありました。
特に酷いのがこの4株、、、
Eucalyptus camaldulensis
新芽を含む先端が完全にヘタっています。
ちょうど水を与えた直後だったのが災いしたのかもしれません。
Eucalyptus pachyphylla
Eucalyptus gamophylla
先端が完全に折れ曲がって、
いつもは硬めの葉がヨレヨレになっています。
元々あまり寒さには強くない品種なのかもしれません。
Eucalyptus polybractea
そんなに寒さには弱くはない方なのですが、
これもちょうど水を与えた直後だったのが
災いしたのかもしれません。
元々、いきなり水切れするような目の離せない品種です。
他にも軽度ですがいくつかあります。
Eucalyptus Moon Lagoon
新芽の先っぽがヘタって曲がっています。
さすがにいきなり冷えて少し参ったのでしょうか。
Eucalyptus kruseana
横から出た新芽だけが完全にヘタっています。
しっかりと育った葉には一切影響はありません。
Eucalyptus albopurpurea
この品種は寒風をビュンビュン食らうとすぐヘタりますが、
風がやみ、寒さが控え目になるとすぐに戻ります。
Eucalyptus leucoxylon ssp. pruinosa
この品種も少しでも寒風を食らうとヘタったり、
朝方少し冷え込んだだけでヘロヘロになりますが、
太陽が昇って暖かくなるとすぐに戻ります。
他にもtorquata/polyanthemos/melanophloiaなども、
先端の葉が少しヘタっていました。
結局、夕方には寒さが控え目になり、
夜は6℃くらいまで気温が戻ってきたようです。
夕方に観察したらほとんどの品種は無事に戻っていました。
※gamophyllaは単純に水切れだったようです。。。
pachyphyllaの調子だけがイマイチ戻らないので、
簡易温室に避難させたところ、夜半には無事戻っていました。
残念ながらkruseanaの新芽だけはやられてしまったようです。
ちなみにkruseanaはしっかりと育った葉や株については、
昨日ほどの冷え込みでは全然被害は受けていません。
一方、寒さに弱い?と心配のmacrocarpaはどうでしょう。
我が家では最も日当たりの良い場所に置いていますが、
この場所は寒風をまともに受ける、最も冷え込む場所でもあります。
特に何も被害は受けていません。
今年の初冬の木枯らし一号では少しだけ葉が痛みましたが、
その経験をバネにして、また少し寒さに強くなったようです。
成樹の耐寒温度は-3℃~-5℃と言われています。
家のベランダでは越冬が可能ではないかと思っています。
他では寒さに弱いと言われているレモンユーカリも、
全く被害を受けていません。(樹高は1m20cm程あります。)
これも家のベランダでは越冬ができると考えています。
最後に、この季節に一際美しい!
タスマニア出身の2つの品種をご紹介します。
ちなみにこれらの品種は昨日の寒さなどものともしません。
Eucalyptus tenuiramis
7月初旬にタネを播き、8月まではスローに成長。
9月~11月でビックリするほど成長しました。
寒くなってからは葉が白色~ピンク色になって一際目立ちます。
葉がツキヌキ状に育ってきています。
余り水のいらないgunniiといった感じで育てやすいです。
Eucalyptus risdonii
これも7月後半にタネを播き、夏は全然動かず、
10月~12月初旬のかなり涼しい時期に一気に成長しました。
寒くなってからの葉色は宝石のように白く輝いて美しいです。
今更ながら育てていて良かったなあと思わされるユーカリです。
葉は完全にツキヌキ状になっています。
かなり水が大好きで、gunniiとほぼ同様の管理で育てられます。
とにかく、めちゃくちゃ綺麗でオススメです!- # by eucalyptus_k | 2010-12-18 03:46 | ユーカリ(栽培実績)
2010/10/24 ユーカリ育成の近況(4)
恒例の育てているユーカリたちの近況です。
今回も「鉢植えになっている」ユーカリほぼ全てを公開します。
※今回はABCD順に公開していきます。
robusuta/rudis/citriodoraなどについては、
既に大幅な剪定を行ってしまったため省いています。
robusuta/rudisについてはユーカリ紹介の写真が最新です。
またcitriodoraは2m近くまで成長していました。
この他にもポット苗が多数あります。
またポット苗にはここにはない品種もあります。
これは自身の記録としても使用しているので、
お時間のある方のみご覧になってくださいね。
何しろ数が多いですから^^;
写真は全て撮影を完了しているのですが、
数が多いため、全5回に分割してアップしています。
よろしくお願いいたします。
<バックナンバー>
・2010/5/1の状況
・2010/5/7の状況
・2010/6/5の状況
・2010/6/19の状況
・2010/8/8の状況(1)
・2010/8/8の状況(2)
・2010/8/8の状況(3)
・2010/8/8の状況(4)
●Eucalyptus orbifolia
種播時期:苗を購入
現在樹高:60cm
鉢サイズ:6号プラスチック
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が半日当たる日陰
今年はとにかく最大限に水を控え目に育てたところ、
びっくりするほど順調に白く美しく育ちました。
葉が余り大きく育たないのは日照不足でしょうか。
昨年は全く問題なく野外越冬できたので今年も安心です。
西AZ軍団の中では育てやすいユーカリだと思います。
●Eucalyptus pachyphylla
種播時期:今年春
現在樹高:10cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が半日当たる日陰
とにかく病害虫の被害に弱いユーカリです。
ハダニとうどんこ病のダブルアタックでダメージを受け、
成長がかなり遅れてしまい、サイズは小さめです。
その被害さえなければ、そんなに難しくはないと思います。
真夏よりも少し涼しくなってからの方が調子が良いです。
意外に美しい葉色で一番花を咲かせてみたいユーカリです。
●Eucalyptus parvula
種播時期:昨年冬
現在樹高:25cm
鉢サイズ:6号プラスチック
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰
元々成長も早く育てやすいユーカリのはずですが、
梅雨時期のうどんこ病と夏季のハダニで遅れをとりました。
今でもあまり調子が戻ってきているとは言い難いです。
スペースの都合で、どうしても少し置き場所が悪く、
より日光に当てることができれば元気になると思います。
寒さには非常に強いので冬季の活動にも期待しています。
●Eucalyptus perriniana
種播時期:苗を購入
現在樹高:50cm
鉢サイズ:5号陶器
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が半日当たる日陰
元々かなり調子が悪かったのですが、
置き場所を改善して、風通しと日光を確保したところ、
今までにないほど好調になって脇芽を出してくれました。
冬真っ盛りでも葉の痛みは微塵もなく、
ときには新芽を出すほど寒さには強いので、
過湿にさえ気をつければ余裕で春を迎えられそうです。
●Eucalyptus pleurocarpa
種播時期:昨年冬
現在樹高:10cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:簡易温室
置き場所:直射日光が半日当たる日陰
当初は全く成長を進めることがなく、
一時はベランダでの栽培を諦めかけたほどですが、
ある程度の日光を確保し、水分管理に気をつけたところ、
何とかこの大きさまで成長してくれました。
とにかく強い日光と高温が成長のキーだとわかりましたが、
家のベランダではこの2つの確保は非常に困難です。
extricaと共にベランダでの育成方法を確立したいと思います。
家ではExtricaより毛が濃く、葉色が少し白っぽいです。
●Eucalyptus pluricaulis ssp. porphyrea
種播時期:苗を譲受
現在樹高:15cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が半日当たる日陰
Osakano_Jieさんより頂いた苗です。
家のベランダの環境に合っていないユーカリの一つです。
そのため、成長は遅く、
かなり水分管理に気をつける必要があります。
もう少し日光を確保することができれば、
もっと丈夫に早く大きく育てることができると思います。
マイペースにベランダでの育成方法を確立するしかありません。
●Eucalyptus polyanthemos ssp. polyanthemos
種播時期:昨年冬
現在樹高:30cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰
春先は中々成長が進まずに成長が遅いなあと思っていたら、
夏になり気温が上がると同時に爆発的に成長しました。
秋になってからは少しおとなしくなってきました。
このssp. polyanthemosは
病害虫の影響をあまり受けず丈夫に育っています。
viminalisなどと同様のスタンダードなユーカリ管理をします。
●Eucalyptus polyanthemos ssp. vestita
種播時期:今年春
現在樹高:35cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰
こちらの方が大分遅くにタネを播いたにも関わらず、
ssp. polyanthemosより背丈も葉の大きさも上回っています。
ところが、うどんこ病の被害が甚大で
多くの葉が汚くなってしまいました。
少し葉が薄っぺらいのは日照不足が原因でしょうか。
この葉の薄さが病害の大きな要因になっている気がします。
ssp. polyanthemosより大きな団扇型の葉をしていますが
あまり大きな差は今のところ感じられません。
●Eucalyptus polybractea
種播時期:昨年冬
現在樹高:12cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が半日当たる日陰
暑い夏の方が成長するかなと思っていましたが、
涼しくなってからの方が成長がかなり進むようです。
一旦乗ってくるとかなり早いペースで成長します。
一番早い時は2日で立派な葉が一対できることもありました。
梅雨時期にうどんこ病の被害が甚大だったため、
結果的には小さなサイズにとどまっています。
水切れに弱く、いきなり大きくヘタるので注意が必要です。
●Eucalyptus pruinosa
種播時期:昨年冬
現在樹高:20cm
鉢サイズ:6号プラスチック
越冬場所:簡易温室
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰
私には珍しい熱帯オーストラリアのユーカリです。
やはり夏の暑い盛りが一番順調に成長していきます。
ある程度の温度がないと葉が中々大きくなりません。
余り病害虫の影響を受けることなく、マイペースに育ちます。
水も日光も適度で比較的安定して成長してくれますが、
イマイチ育て方が掴みにくいユーカリです。
●Eucalyptus pulverulenta
種播時期:苗を購入
現在樹高:30cm
鉢サイズ:7号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰
銀世界の名で有名なpulverulentaですが、
かなり多くの日光を確保できないと非常に貧弱に育ちます。
家では完全に日照不足でcinereaよりもかなり小さな葉のままです。
これで2年目ですが、上には中々伸びずに脇芽をたくさん出します。
今年は訳あって大きな植え替えがあったので、
余計に成長が遅れています。
ハダニの被害にもあっていたようですが、
葉が分厚いため、全く気づきませんでした。。。
●Eucalyptus radiata
種播時期:昨年冬
現在樹高:12cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰
一時はホコリダニの影響で新芽や葉先に枯れが出て、
全く成長をストップさせてしまい、危ない状況でしたが、
そこから何とか新芽を出して、それなりに育ってくれています。
もっと爆発的な成長力を期待していましたが、
家では一年近くかかってこの大きさまでしか育ちませんでした。
どちらかというと春秋の涼しい季節の方が順調に成長するようです。
●Eucalyptus rhodantha
種播時期:昨年冬
現在樹高:15cm
鉢サイズ:6号素焼き
越冬場所:簡易温室
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰
今年育てていったユーカリの中で
大きく失敗したユーカリの一つです。
過湿+日照不足とうどんこ病の影響で
ほとんどの葉が落ちてしまいました。
発芽率が余りよろしくないため、
まともな苗の確保もできていません。
これもmacrocarpa等と同様に、発芽後の育苗初期は、
しっかりと直射日光に当てて、丈夫な根を育てる必要があります。
この状態で無事に冬を越せるかわかりませんが
できる限り頑張ります。
余り水を必要とせず、
より高温が好きなmacrocarpaといった感じです。
●Eucalyptus risdonii
種播時期:今年春
現在樹高:15cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰
かなり遅くにタネを播いたにも関わらず、
ここまで良く成長してくれたなあと思っています。
一日に数時間でも直射日光を当てるだけで成長が全然変わります。
後はスタンダードなユーカリ管理で安心して育てられます。
dives/tenuiramis/risdoniiの3種は
外観も性質も非常に良く似ていますが、
どれもほとんど病害虫の影響を受けないのが特徴です。
パート4はこれで終了です。
パート5まで続きます。
お時間のある方はお付き合いください^^V- # by eucalyptus_k | 2010-10-31 00:53 | ユーカリ(栽培実績)