今年の冬季管理からわかったこと
初めに!
非常に遅くなってしまいましたが、、、
あけましておめでとうございます!
本年もよろしくお願いいたします!
今年はブログの機能追加と
それに関するトラブル云々に加えて、
年末年始のバタバタで、
記事の更新もままなりませんでした><;
季節は厳冬期に差し掛かろうというところですが、
今年は未だに温室を出してさえいません。
寒さに弱いユーカリを軒下に移動させたり、
後ろに下げるといったようなことも全く行っていません。
camaldulensis/robusta/melanophloia/rudisや
レモンユーカリといったような、
そこまで寒さに強くないユーカリは
既に真っ赤に紅葉しています。
ところが、
decipiens/kruseana/pleurocarpa/extrica
などの若干耐寒性に難ありの西AZのユーカリや、
耐寒性が未知数の新参のユーカリについては、
特に大きな葉痛みや、紅葉も起こっていません。
我が家で最も耐寒性に難のあるerythrocorysも、
成長が進んで、葉の毛がなくなり、
光沢のある葉へと変わったからでしょうか。
今のところ目立った痛みは出ていません。
このままいけそうな気もしているので、
今年は、まだしばらく、
温室や移動なしで行きたいと思っています。
今年の管理で、例年と大きく違うところは、ただ一つ!
ほぼ全ての株で、鉢の上からは全く水を与えていないことです。
寒さに強く、冬季の吸水もそこそこあるような、
globulus/risdoniiなどはその限りではありませんが、
特にmacrocarpaなどのユーカリでは、3~14日に1回程度、
ほんの数秒、鉢底のスリットから軽く水をかける程度です。
特に冬季の吸水が少ないユーカリにwoodwardiiがあります。
我が家のwoodwardiiは35cmくらいの樹高で、
スリットの5号鉢に植わっています。
これももちろん、鉢底のスリットからの吸水のみです。
試しに、用土全てがカラカラの状態のときに、
鉢底のスリットから5秒程度水をかけて、
そこから、鉢底のスリットから見える土が、
何日で乾くのかを実験してみました。
結果は、余裕で半月以上かかりました。
わずか5秒、鉢底から水をかけただけですから、
用土の表面は最初から最後までカラカラです。
60cmで6号鉢のkruseanaでも実験しましたが、
余裕で半月くらいは湿ったままでした。
これは、鉢底から見えるスリット付近の土だけの話ですから、
恐らく完全に水が切れて、枯れが出るまでには、
まだ何日も余裕があるものだと思います。
これらのユーカリが、
冬季はどれほど水を吸わないのかがわかります。
先年までの冬季管理では、最低でも半月に1度くらい、
鉢の表面からたっぷりと水を与えていました。
これでは正直少ないかなと思っていたのですが、
とんでもない話で、寧ろ多すぎたようですね。
今年、一切温室を使用していなくても、
ほとんど全てのユーカリに痛みがないのは、
この吸水量の調整の恩恵なのかもしれません。
吸水を減らし、乾燥気味に管理することで、
大幅に耐寒性を上げることができる。
この言葉の意味をようやく体感できた気がします。
一方で、冬季にこれらのユーカリを
常時、雨の当たる場所で管理するというのは
ちょっと難しいことなのかもしれません。。。- # by eucalyptus_k | 2013-01-05 19:38 | ユーカリ(栽培知識)
ユーカリの栽培で強い身体に!?
だんだんと寒さが厳しくなってきました。
ところが、まだ大阪の私の居住地では
マイナスに行く時間はほぼなしという程度です。
今年は、私の怠惰と置き場所の都合もあり、
簡易温室をまだ出していません。
また、寒さに弱いユーカリを
風の当たりにくい場所に移動したり
ということもまだ一切行っていません。
我が家では寒さに弱いとされている
erythrocorysやdecipiensなども
まだ寒風吹きっ晒しの場所に置きっぱなしです。
ここ二週間くらいは大気の状態が不安定で、
マンションの12階では暴風が吹き荒れ、
木の支柱が折れたり、鉄の支柱が抜けていたりと、
そちらの方ではかなり悩まされています。
ところが、ユーカリの葉痛みなどは
全くといっていい程起こっていません。
まだまだ本格的な寒さはこれからですが、
今年はさらに潅水量を減らしているのが
結果につながっているのかもしれません。
今年は、西AZのユーカリのように
乾燥を好むユーカリについては、
11月に入ってから一度も、
鉢の上から水を与えていません。
全てが鉢底のスリットから、
シャワーで少し水をかける程度で済ませています。
そのため用土の表面は
常にカラカラに乾いています。
この鉢底水遣りは、かなり面倒ですが、
スリットから見える土は結構早めに乾くので、
最低でも3~5日に1回程度は与えています。
それでも樹高の小さい株では、
少し過湿気味になっているようなので、
冬場はどれだけ水を吸わないかがわかります。
今までは少し水を遣り過ぎていたようですね。。。
ユーカリの調子が良いのは素晴らしいことですが、
水遣りにかかる時間は激増していきます><;
上から水をかけるのであれば、
月に1~2回の水遣りで済むものが多いところ、
3~5日に1回、わざわざ鉢底からだけ水をかけるのですから、
毎朝、とても寒い中、1時間程度の時間を費やします。
これはとても過酷ですが、
毎日続けていると、私もとても寒さに強くなります。
一方、夏場は毎日2回の水遣りをコンスタントに続けます。
汗でシャツがぐしょぐしょになってしまうため、
上半身は裸になって、タオルを首からかけて水遣りします。
西日を全身に浴びての水遣りも行います。
そのため、会う人に、海でも行ったの?とか、
サーフィンでもやっているんですか?
と言われるほどに、真っ黒に日焼けします。
私の仕事は部屋の中でパソコンとにらめっこ。
以前、スーツを来て仕事をしていたときも、
マトモに太陽を浴びる時間なんてありませんでした。
私ももう若くはありませんが、
ユーカリを育てるようになってから、
ある種、子供に戻ったように健康になっています。
太陽と土に触れる生活!
これも園芸の醍醐味ではないでしょうか。- # by eucalyptus_k | 2012-12-12 11:56 | ユーカリ(栽培実績)
【ユーカリ紹介-52】
ユーカリ・ディシペンス (Eucalyptus decipiens ssp. decipiens)続きまして第52回目は
ハートリーフ三兄弟の中で
葉の付き方が丸葉ユーカリっぽくて、
ハートリーフの鮮やかな緑色が美しい
ユーカリ・ディシペンスです。
◎ユーカリ・ディシペンス
【学名:Eucalyptus decipiens ssp. decipiens】
【英名:Red Heart Gum / Moit】
ハートリーフユーカリと呼ばれるユーカリは数多く存在しますが、
私が本当にハートリーフの葉形だと思う3種を
勝手にハートリーフ三兄弟と呼ぶことにしています。
----ハートリーフ三兄弟----------------------------------
●Eucalyptus orbifolia(オービフォリア)
●Eucalyptus websteriana(ウェブステリアナ)
●Eucalyptus decipiens(ディシペンス)
----------------------------------------------------------
この3種の中では唯一、葉柄が短いもしくはほとんど存在せず、
丸葉ユーカリチックな葉の付き方をしており、
ハートリーフの緑色が鮮やかなのがdecipiensです。
ところが、実際、この3種は非常に良く似ていて、
素人が識別するためには、大きく育てて、
花が咲いてからの蕾や実の形状、
樹皮や樹形で判断するしかないほどです。
敢えてdecipiensの特徴を挙げるのであれば、
先述の通り、葉柄がとても短いために、
銀丸葉ユーカリなどのような葉の付き方をしており、
(幹に対して垂直に近い角度で付いている)
葉は少し丸みのあるハート形、もしくは
丸みのあるダイヤ型(幼苗時のみ)をしており、
葉の葉脈はあまり目立たずに、
最も左右対称に葉がつきやすいというところでしょうか。
写真を見ていただくとわかりますが、
葉が茎と平行になりやすいその他の2種に比べると、
葉が丸葉ユーカリのように茎と垂直になっています。
また、少し白みの強い他の2種に比べると、
葉の緑色が強く、鮮やかな緑色が美しくなっています。
さらにこのdecipiensには、原種とは別に
2種類の非常に良く似た亜種が存在します。
-------------------------------------------------
●Eucalyptus dicipiens ssp. decipiens
●Eucalyptus dicipiens ssp. chalara
●Eucalyptus dicipiens ssp. adesmophloia
-------------------------------------------------
これら亜種間の違いはパッと見はプロでも
全く見分けがつかないほどに良く似ています。
最も大きな違いは、成長してからの樹皮です。
その他では、実の形状なども若干異なります。
また、生息地が大きく異なるために、
実際に育ててみると、それぞれの性質の違いが良くわかります。
亜種については、後日紹介させていただきますので、
今回はssp. decipiens(原種)についてご紹介します。
まず、その大きな違いとなるポイントの樹皮です。
ssp. decipiensは亜種と比べて、
最もゴツゴツした樹皮をしているのが特徴です。
次に違いのポイントとなる実です。
たくさんの実が集合体となっており、
悪者の持っているトゲ付き鉄球のような形をしています。
この実はとても面白い形をしているため、
花材としても人気があるようです。
また、最も温暖な地域に生息しており、
砂地土壌を好むため、亜種の中では最も排水性が重要、
最も寒さに弱く、デリケートな性質を持っています。
ssp. decipeinsのその他の特徴としては、
他の2つの亜種と比べると、緑色が鮮やかな中でも、
最も葉や、特に新芽の白みが強くなる傾向があります。
また、幼苗期にはハートリーフではなく、
丸みのあるダイヤ型の葉が出ることもあるdecipiensの中では、
最初から比較的しっかりとしたハート型の葉が出やすいです。
decipiensはとてもレアなユーカリです。
どうやら、品種の特定がなされたのが、かなり近年のようで、
あまりにも古いユーカリ関連の書籍には、
そのdecipiensという名が見られないこともあります。
decipiensという学名には、
騙す、思い違いをさせる、欺くという意味があります。
これは、近年に特定された品種であることと、
decipiensに良く似たその他の品種がたくさん存在することから、
とても見間違いやすいという意味で付けられたようです。
非常に不本意な学名で少し可愛そうですね。。。
decipiensの一番の魅力は、
やはりその可愛らしいハートリーフでしょう。
ハートリーフ三兄弟の中では、ハートの周囲に丸みがあり、
最も可愛らしいハート形をしていることが多いです。
また、三兄弟の中で、最も激しく脇芽を出し、
横に広がったり、葉の隙間を詰めていく性質があるので、
とても美しい樹形へと仕立てやすいユーカリです。
三兄弟は全て西オーストラリア出身のユーカリですが、
ssp. decipiensはパース近郊~南部の沿岸部に生息しています。
この地域はとても温暖且つ比較的湿潤で、
冬も0℃以下になることは滅多にありません。
そのため、かなり我儘でデリケートな性質を持ちます。
耐寒性としては、かなり弱く、
大阪などの暖地でも、幼苗の間は、
簡易温室を使用するなどして、防寒対策をした方が無難です。
最終的に、ある程度の大きさに成長した株でも、
-3℃程度、頑張っても-5℃が限界というレベルです。
寒風や霜を浴びると、葉が赤く変色して傷みます。
decipiensの成長は三兄弟の中では最も激しいですが、
それでもユーカリ中では、かなり遅い部類になります。
プロでも1m近くまで育てるには数年を要するようです。
どちらかというと温度の高い季節をメインに成長します。
decipiensは三兄弟の中では最も水を欲するユーカリですが、
その中でも屈指の水分管理への我儘さを持っています。
特にその中でもssp. decipiensは最も我儘です。
夏場はとにかく、トップクラスの排水性を与えて、
即日で土を全乾きさせるような環境が重要です。
また、そのために、敢えて少し小さなサイズの鉢で
育てることが成功へのポイントになってきます。
植え替え直後でもなく、しっかりと日光に当てているにも関わらず、
葉がパラパラと散ることがあったら十中八九は過湿が原因です。
一般的な観葉植物などとは比べ物にならない程に
(早く乾くという意味での)超乾燥気味に
管理することが望ましいでしょう。
ここまで排水性にうるさいくせに、
三兄弟の中では最も水切れ耐性が弱く、
下手をすると夏場に水切れを出すこともあります。
このあたりの性質により、とてもマメな管理を求められます。
また、環境が合わなかったり、管理方法が悪いと、
すぐに葉が散ってしまい、不格好になります。
decipiensは、わずかに耐陰性を備えてはいるようですが、
日照不足だと、激しく病気に悩まされることになります。
うどんこ病被害の最も激しいユーカリの一つですし、
風通しが悪いと、褐斑病の症状が出ることもあります。
とにかく、半日以上の直射日光が必須になります。
また、あまり肥沃ではない土壌を好むことも大きな特徴です。
肥料、特にリン酸などの肥料当たりが発生することも多いので、
あまり肥料は与えずに、多肥は避けた方が無難です。
冬になると月に1、2回の水遣りで済む程に
ほとんど水を吸わなくなります。
ただ油断しているといきなり水切れを起こすこともあるので、
面倒ですが、冬もマメな観察を怠らないようにしましょう。
こんなに我儘で手のかかるdecipiensって、、、と
尻ごみされる方もいるかもしれませんが、
少し管理方法が特殊であるというだけで、
一旦育て方をマスターしてしまうと、
あまり難しいユーカリだとは思わなくなります。
根本的に水分管理が難しいmacrocarpaや、
三兄弟の中では、梅雨時期などに
いつも調子を崩すorbifoliaなどと比べれば、
慣れてしまうことで、かなり楽に育てられます。
気になるdecipiensの香りですが、
三兄弟の中では最も良い香りで、香りも強いです。
柑橘系の香りが最も強く、その中にアロマティックな香りが混ざり、
最後に微かにシネオールの香りがするといった感じです。
この香りは誰もが大好きになれるとても良い香りです。
香りとしてはuncinataにも良く似ています。
香りは葉を指で軽くこすると良く香ります。
ただし放っておいて香ってくるようなことはありません。
三兄弟の中ではwebsterianaと良く似ている ssp. decipiens。
でも、文章ではうまく説明できないのですが、
全体的な外観や色合いは明らかに異なります。
あなたはどのハートリーフがお好みですか?
外観は皆さんのお好み次第でしょうが、
どちらかというと放置も可で、
水遣りを忘れるような人にはwebsteriana。
マメに世話をしてあげたい人にはdecipiensでしょうか。
個人的には最も可愛いハートリーフだと思っています。
decipiensの中では、最も我儘だけど、
外観は最も白みが強く美しいssp. decipiens。
背丈がほとんど伸びないので、
コンパクトな鉢植えにもとても最適です!
育ててみたい方には、
親愛なるこあら師匠の農場をご紹介します。
このdecipiensは主力商品となっています。
一度育て方に慣れてさえしまえば、
そんなに厄介なユーカリではありません。
是非、一度育ててみてください!
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<栽培難易度:D>
香良さ:★★★★★
香強さ:★★★
成長力:★
要水分:★★
耐過湿:★★
耐水切:★★★
耐日陰:★★
耐移植:★★
耐寒性:★
耐暑性:★★★★
耐病虫:★
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※A簡単~E難しい / A+...Aより少し難しい- # by eucalyptus_k | 2012-10-17 14:31 | ユーカリ紹介
新年早々!我が家のユーカリ達
前回の12月初頭の写真に引き続き、
本日撮影したてのユーカリ達を公開します
前回の写真で最も日照の良い場所に置いてあった品種は
同時に寒風に弱いものも多いので、
多くは簡易温室に避難させている状態です。
恐らく多くの品種が温室外でも越冬可能かと思いますが、
敢えて葉を痛ませたくないという考えからです。
こちらが背の高い温室で、
三段のものを二段にして使用しています。
上段は苗、下段は寒さに弱い鉢ものです。
こちらが背の低い方の温室です。
温室の下段をさらに寄って見てみます。
まずは左の大きな温室からです。
銀大葉が目立っているのはmacrocarpaです。
その他ではkruseana/pachyphylla/pachyloma
staigeriana/rhodanthaなどがあります。
この中で本当に寒さが心配なのは
真ん中あたりのとても小さな苗サイズの
socialis/woodwardii/torwood/gongylocarpa
の4品種とpachylomaだけです。
次に右の温室です。
こちらも銀大葉が目立っているのはmacrocarpaです。
左の奥のピンクになっている大葉はpleurocarpa、
右手前の大きな葉のものがtetrapteraです。
小さな葉が特徴的なものは全てdecipiens(亜種3種)です。
このdecipiensが最も寒さに弱いように思います。
既にかなり葉は痛みかけています。
macrocarpaの右横の小さなpimpinianaも
寒さにはまり強くなさそうです。
私の背丈程の高さがあるrisdoniiです。
夏は比較的深緑の葉色をしていますが、
冬になるといきなり銀葉が美しくなってきます。
寒さにはめっぽう強く、冬は寧ろ調子が良いくらいです。
左の銀葉はcrucis、右手前がalbopurpureaです。
さらにその足元に寄ってみます。
右がalbopurpureaで真ん中左の銀葉はgilliiです
左手前がとても珍しいユーカリpruinosaです。
サバンナ出身なので寒さがとても心配でしたが
今のところとくに大きな葉痛みも起こっていません。
次は少し左側を見てみます。
銀葉が美しいのは先程も写っていたcrucis、
そして葉が真っ赤になっているのが
先日ユーカリ紹介で紹介したmelanophloiaです。
このように真っ赤になって葉痛みも激しいです。
albopurpureaの更に手前です。
大きな毛の生えた葉はerythrocorysです。
寒さにはとても弱いユーカリですが、
この大きさになると大阪の冬では問題ありません。
手前の細葉はlehmanniiです。
これも風さえ防げれば葉痛はありません。
さらに奥にあるtenuiramisです。
夏の葉はとっても濃い緑色なのですが、
冬になると別品種かの如く銀葉になります。
とても丈夫で美しく冬こそ本場のユーカリです。
我が家のノッポ君たちです。
どれも寒さに強いというわけではありません。
一番背の高いのがrobusta、右がglobulus、
手前の下葉が紅葉しているのがcamaldulensis、
左下の方で銀葉の美しいものはmaideniiやbicostata、
奥に見えるのがcitriodora(レモンユーカリ)です。
そのレモンユーカリに焦点を当ててみました。
今のところ別に大した葉痛みも起こっていません。
右下で綺麗に紅葉しているのはgrandisです。
これもあまり寒さに強いとは言えませんが、
春になれば一気に復活してくるでしょう。
さらに奥の日当たりの悪いゾーンです。
背の高い丸葉はrudisです。
これは我が家でもトップクラスに寒さに弱いですが、
ここまで大きくなれば越冬は問題ないと思います。
今のところ少しだけ葉が傷んでいる程度です。
真ん中の葉のでかいのはcypellocarpa、
その右横の銀葉はgunniiです。
この辺りは寧ろ冬の方が調子が良くなります。
そこから少し手前にあるsmithiiです。
これも今の時期の方が圧倒的に調子が良いです。
新芽はピンクで少し銀葉がかる部分もあります。
viminalisと比べて、今の時期はかなり白っぽくなります。
右下の方に見えている若葉色の新芽がviminalisですが、
夏には全く見分けがつかなくなります。
次はベランダの右手の方になります。
ここは日当たりは良いですが、
結構風が当たって寒くなります。
右の銀葉ハートリーフがorbifolia、
その左隣がtorquata、
一番手前の銀小葉がMoon Lagoon、
その後ろの銀葉がalbidaです。
ここの品種たちは比較的寒さには強いです。
その左側の場所です。
室外機の下なので暖かく、
養生場所のようになっています。
一番左の銀葉はcinerea、奥の銀葉はperriniana、
手前の背の低い銀葉はaccedensです。
accedens右側の小さなcoolabahと
左側の細長葉のleptophyllaは少し養生中です。
それでも温室内よりは寒いですから、
もう少し樹高が伸びれば屋外越冬は問題なさそうです。
それでは最後に大きな温室の手前にあった
特徴的なユーカリ3種を
紹介して終わりにしたいと思います
どれもあまり寒さには強くないかなと心配でしたが、
今のところとくに葉痛みもないようなので
安心して温室外(真前)に置いてあります。
Eucalyptua urna
これは他にはないようなとても珍しい葉をしています。
生息地はalbidaなどと同じ地域になっています。
写真でわかりますでしょうか?
良く見て頂くと葉が下の図のように生えていることがわかります。
このユーカリ、香水系の中々良い香りがします。
Eucalyptus preissiana
とても大きな緑色の葉をしています。
このユーカリは数メートルの茂み状に育ちます。
下の写真のような黄色い花が魅力のユーカリです。
成長はとっても遅いですが、開花が楽しみですね
Eucalyptus platypus
育ててみるとdecipiensにとても良く似ていますが、
葉には毛が生えており、色々な意味で
decipiensよりも頑丈です。
現地ではmoortと呼ばれて親しまれているユーカリで、
これも下の写真のように花が魅力のユーカリです。
花は写真のようなクリーム色の他に
黄色やライムグリーンなど多岐にわたっているようです。
これから先、厳しい冬を耐えしのんで、
春にはまた元気に育っていって欲しいですね。
皆さんのユーカリの近況も
また聞かせて頂ければ嬉しいです- # by eucalyptus_k | 2012-01-03 20:10 | ユーカリ(栽培実績)
冬のユーカリ管理 その3(耐寒性を上げるには)
この湿潤な日本で健康に生き抜くためには、
耐寒温度はあくまでも目安でしかありません。
耐寒性を上げるためのもっと重要なポイントが二つあります。
このポイントさえ押さえることができれば、
耐寒温度を遥かに上回る結果を出すこともできます。
例えば親愛なるこあら師匠は
推奨耐寒温度10℃以上、5℃以上の管理必須のバオバブを
-5℃近くにもなる場所で無事に越冬させていらっしゃいます。
私も昨年は耐寒性0℃以上推奨のユーカリの幼苗を
-5℃近い環境で越冬させましたし、
一般的に3℃以上推奨のレモンユーカリも
-5℃になる屋外で越冬させることができました。
では、このポイントとは何なのでしょうか?
-----------------------------------------------------
1. 風(空気の動き)のない場所で管理すること
2. 水分管理をよりタイトに乾燥気味に管理すること
-----------------------------------------------------
この二つになります。
まず1についてですが、最も簡単な方法では
風の当たりにくい軒下で管理することです。
さらに有効で、葉痛みも防げる方法としては
簡易温室を使用することです。
この簡易温室とは、ホームセンターなどで
2000円程度で販売されているビニール製のものです。
これは加温を行うわけではありませんので、
実際に夜間の内部気温は外の気温とほとんど変わりません。
ところが風をほぼ完全にシャットアウトすることができます。
これだけで、耐寒温度はかなり上がります。
実際に-3℃では枯れのでるdecipiensやstaigerianaや
それらのわずか2cm程度の幼苗でさえも、
全く葉痛みさえすることなく、越冬できています。
簡易温室を使用する場合には下記をご留意ください。
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●日中は必ず扉を開け放っておくこと
●夜間でも3℃を下回らない場合は扉を開け放っておくこと
●気温が3℃を下回らなくなったら温室を片づけること
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冬季でも日照の良い日には、締め切っていると
びっくりするほど高温になることがあります。
また、ずっと締め切りっぱなしだと
室内管理と同じようなことになってしまいます。
場所に問題がなければ、
この簡易温室はとても効果的です。
上記に気をつけて、ぜひ使ってみてください。
次に2についてですが、
夏はたくさん水を吸うようなユーカリも、
温度が下がると、かなり吸水量が落ちてきます。
これは品種にもよりますが
びっくりするほど水を吸わなくなります。
例えばerythrocorysというユーカリがあります。
樹高が70cm程度で6号スリット鉢に植わっています。
夏場は半日陰の場所で二日に一回程度の水遣りをします。
冬季には夏季の倍以上日光が当たるのですが、
水遣りは週に一回以下の頻度にまで低下します。
他にはlehmanniiの場合ですが、
同じく樹高が70cm程度で6号スリット鉢に植わっています。
夏場は半日陰の場所でほぼ一日に一回程度の水遣りをしますが、
冬季には週に一回程度の頻度にまで低下します。
これに気をつけて、
より乾燥気味に管理を行ってください。
冬季は夏季のように急な水切れは起こりません。
私が良く行う管理方法としては、
下記のようなものがあります。
多くのユーカリは水が切れてくると
柔らかくなって、葉先が犬の耳のように
だらんと垂れさがってきます。
このまま放置すると、水切れで葉が枯れますが、
この垂れ下がった状態をサインとして
水遣りを行うことにしています。
ただ、この方法を実践する場合には、
一日一回の観察が欠かせなくなります。
また一部の、葉に厚みのある品種では
垂れさがらずに枯れに移行することもあるので
その当たりは注意が必要です。
最後に樹高が大きくなってくると
自然と耐寒性も上がってきます。
大きすぎて、室内や温室に入らない場合は
なるべく風の当たらない軒下に置くだけでも
耐寒性はかなり変わってきます。
樹高が50cmを超えれば
レモンユーカリでも-5℃くらいでは
葉はボロボロになってしまいますが、
枯死してしまうようなことはありません。
最後に、もし枯らせてしまった場合、
過湿による根のダメージで枯れた場合には
復活の可能性はほとんどありません。
ところが水切れや寒さで枯らせてしまった場合は
春になると復活する可能性が高くなります。
万が一枯らせてしまったと思った場合でも、
春までは捨てずに、管理を続けてみてくださいね。- # by eucalyptus_k | 2011-11-08 20:37 | ユーカリ(栽培知識)