冬のユーカリ管理 その3(耐寒性を上げるには)
この湿潤な日本で健康に生き抜くためには、
耐寒温度はあくまでも目安でしかありません。
耐寒性を上げるためのもっと重要なポイントが二つあります。
このポイントさえ押さえることができれば、
耐寒温度を遥かに上回る結果を出すこともできます。
例えば親愛なるこあら師匠は
推奨耐寒温度10℃以上、5℃以上の管理必須のバオバブを
-5℃近くにもなる場所で無事に越冬させていらっしゃいます。
私も昨年は耐寒性0℃以上推奨のユーカリの幼苗を
-5℃近い環境で越冬させましたし、
一般的に3℃以上推奨のレモンユーカリも
-5℃になる屋外で越冬させることができました。
では、このポイントとは何なのでしょうか?
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1. 風(空気の動き)のない場所で管理すること
2. 水分管理をよりタイトに乾燥気味に管理すること
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この二つになります。
まず1についてですが、最も簡単な方法では
風の当たりにくい軒下で管理することです。
さらに有効で、葉痛みも防げる方法としては
簡易温室を使用することです。
この簡易温室とは、ホームセンターなどで
2000円程度で販売されているビニール製のものです。
これは加温を行うわけではありませんので、
実際に夜間の内部気温は外の気温とほとんど変わりません。
ところが風をほぼ完全にシャットアウトすることができます。
これだけで、耐寒温度はかなり上がります。
実際に-3℃では枯れのでるdecipiensやstaigerianaや
それらのわずか2cm程度の幼苗でさえも、
全く葉痛みさえすることなく、越冬できています。
簡易温室を使用する場合には下記をご留意ください。
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●日中は必ず扉を開け放っておくこと
●夜間でも3℃を下回らない場合は扉を開け放っておくこと
●気温が3℃を下回らなくなったら温室を片づけること
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冬季でも日照の良い日には、締め切っていると
びっくりするほど高温になることがあります。
また、ずっと締め切りっぱなしだと
室内管理と同じようなことになってしまいます。
場所に問題がなければ、
この簡易温室はとても効果的です。
上記に気をつけて、ぜひ使ってみてください。
次に2についてですが、
夏はたくさん水を吸うようなユーカリも、
温度が下がると、かなり吸水量が落ちてきます。
これは品種にもよりますが
びっくりするほど水を吸わなくなります。
例えばerythrocorysというユーカリがあります。
樹高が70cm程度で6号スリット鉢に植わっています。
夏場は半日陰の場所で二日に一回程度の水遣りをします。
冬季には夏季の倍以上日光が当たるのですが、
水遣りは週に一回以下の頻度にまで低下します。
他にはlehmanniiの場合ですが、
同じく樹高が70cm程度で6号スリット鉢に植わっています。
夏場は半日陰の場所でほぼ一日に一回程度の水遣りをしますが、
冬季には週に一回程度の頻度にまで低下します。
これに気をつけて、
より乾燥気味に管理を行ってください。
冬季は夏季のように急な水切れは起こりません。
私が良く行う管理方法としては、
下記のようなものがあります。
多くのユーカリは水が切れてくると
柔らかくなって、葉先が犬の耳のように
だらんと垂れさがってきます。
このまま放置すると、水切れで葉が枯れますが、
この垂れ下がった状態をサインとして
水遣りを行うことにしています。
ただ、この方法を実践する場合には、
一日一回の観察が欠かせなくなります。
また一部の、葉に厚みのある品種では
垂れさがらずに枯れに移行することもあるので
その当たりは注意が必要です。
最後に樹高が大きくなってくると
自然と耐寒性も上がってきます。
大きすぎて、室内や温室に入らない場合は
なるべく風の当たらない軒下に置くだけでも
耐寒性はかなり変わってきます。
樹高が50cmを超えれば
レモンユーカリでも-5℃くらいでは
葉はボロボロになってしまいますが、
枯死してしまうようなことはありません。
最後に、もし枯らせてしまった場合、
過湿による根のダメージで枯れた場合には
復活の可能性はほとんどありません。
ところが水切れや寒さで枯らせてしまった場合は
春になると復活する可能性が高くなります。
万が一枯らせてしまったと思った場合でも、
春までは捨てずに、管理を続けてみてくださいね。- # by eucalyptus_k | 2011-11-08 20:37 | ユーカリ(栽培知識)
冬のユーカリ管理 その1(室内管理は厳禁)
先日メールをいただいた方から
冬のユーカリ管理について書いてほしいと
ご要望があったので、書いてみたいと思います。
あくまでも私の環境と経験に基づいた内容ですので
ご自身の栽環境とは必ずしも当てはまらないので
そのあたりはご了承くださいね。
まず、寒くなって、考えること!
お家の中にいれよう!
これは絶対にダメです!!!
ユーカリの室内管理は
止めてください!!
私も数々のユーカリ栽培者の方と
メールでやり取りをしていますが、
冬季に室内管理をされた方は、
ほぼ全員が全滅させたと伺いました。
室内で植物を管理すると、
思った以上に余分な水分が用土内に残ります。
表面は乾いたように見えても、
内部にはまだまだ湿った部分がたくさんあり、
これがいつまで経っても乾かないのです。
また、風通しも悪いので、
悪質な菌類が発生することにもなります。
実は室内管理の成功データもいくつかありますが、
これは一部の湿潤を好むユーカリのみになります。
比較的、室内管理が容易なものとしては、
citriodora(レモンユーカリ)/gunnii/camphora
robusta/rudis/staigeriana
などがあげられると思います。
このうち、gunnii/camphoraなどは
かなりの耐寒性を持っていますから、
わざわざ室内で管理する必要はありません。
これ以外の特に西AZ出身のユーカリなどは
室内管理で起こる、用土内部の過湿に耐えきれず、
かなりの確率で枯れることになります。
私の知っている方はほとんど枯らせていますし、
私もうまく越冬させられる自信は全くありません。
枯らせたくない場合は
室内管理は厳禁と思ってください。
ただし、一部室内管理は可能ですし、
ある程度、有効な方法でもあります。
これはとても面倒なので
時間的余裕のある方だけにしてください。
その方法とは
昼は屋外に出し、夜は屋内に取り込む。
お店をされている人などは
面倒なく、日課としてできるかもしれませんね。- # by eucalyptus_k | 2011-11-08 19:37 | ユーカリ(栽培知識)
【ユーカリ紹介-36】
ハニーレモンユーカリ (Eucalyptus staigeriana)続きまして第36回目は、
レモン系の香りでは最高に良い香り!
人呼んで”ハニーレモンユーカリ♪”
ユーカリ・スタイゲリアナです。
◎ハニーレモンユーカリ
【学名:Eucalyptus staigeriana】
【英名:Lemon-scented Ironbark】
このstaigeriana、パッと見は
本当に何の変哲もない、
まさにコアラの食べていそうな
一般的なユーカリの葉の形状をしています。
上のstaigerianaの写真を見て、
外観から特別な魅力を感じることは
なさそうな感じのユーカリです。
ところが親愛なるこあら師匠の農場では
トップクラスに人気のあるユーカリなのです!
それはなぜかというと
とてつもなく良い香りがするからです!
一般的にレモンの香りがするユーカリというと
citriodora(レモンユーカリ)が有名です。
レモンユーカリのレモン様の香りは
シトロネラールという芳香成分によるもので
レモンはレモンでもレモンの皮の香りといえます。
実はこのシトロネラールは
山椒の芳香成分と全く同じもので、
レモンユーカリは山椒の香りともいえるわけで、
少しキツ目のレモンの香りなのです。
一方このstaigerianaの香りは
シトラールという芳香成分によるもので
お菓子やアイス、ジュースなどのレモンの香りです。
サンキストレモンやCCレモンから香ってくるような
そんな美味しそうなレモンの香りですね。
私の知る限りでは
柑橘系の香りがするユーカリの中では
トップクラスに魅力的な香りといえます。
ここまで聞いただけでも、
香りの良いユーカリを求めている方には
確実にマークしていただけたかと思います(笑)。
良い香りのユーカリを教えてほしいと
良く聞かれることがありますが、
私も必ずといっていいほど、
このstaigerianaの名を挙げています。
それなのになぜ、staigerianaは、
日本でほとんど流通していないのかというと
実は超マニアックなユーカリだからなのです!
こあら師匠のような栽培業者さんでも、
私のような一般の栽培者でも、
このユーカリのタネを入手することは
とってもとっても困難なのです。
そして、入手経路がほとんどないため、
タネの品質の善し悪しを調査できないのですが、
タネの発芽率が極端に悪いのです。
通常であればポットが
双葉でいっぱいになるような量を播いても、
一つ出るかどうかという確率なのです。
それはとても残念なことですが、
現状ではどうしようもありません。
私も数えきれないほどのタネを播いて、
やっとこの一苗を確保できています。
こあら師匠のところでも、
供給が需要に追い付いていないとのことです。
そんなstaigerianaですが、
良く見てみるとなかなか美しい葉をしています。
私のところでは日照が控え目なため、
綺麗な若葉色の葉をしていますが、
よく日光に当てた葉は少し青白っぽくなり、
硬く丈夫に育っていきます。
生息地はオーストラリアの北東部、
ケアンズの近くの亜熱帯地域です。
ところがその生息地は
本当に限られた狭い狭い地域で、
そのために超ローカルでマニアックな
ユーカリになってしまっているようです。
生息地の雨量はかなり多いため、
かなり湿潤を好むユーカリです。
育てた感じとしては、
生息地が近いこともありますが、
レモンユーカリと良く似ています。
ドラセナやシェフレラ、ベンジャミンなどの
亜熱帯~熱帯性の一般的な観葉植物と
全く同じような管理で大丈夫です。
staigerianaは関東以西の暖地では
かなり育てやすいユーカリです。
ただし、夏場にはかなり水切れが激しいので
十分に気をつけてください。
樹木としては、大きくても12m程度までの大きさで
ユーカリとしてはかなり小さな部類になります。
そのため、比較的低い樹高で
開花を目指すことができます。
ユーカリ愛好会仲間のOsakano_Jieさんは、
鉢植えで150cm程度の樹高の株を
開花させることに成功されています。
※詳しくはOsakano_Jieさんのブログをご覧ください。
レモン系ユーカリに共通していえることですが、
病害虫の影響は比較的受けにくい方です。
成長力については、暖かい季節には
かなり激しく爆発的に成長していきます。
樹高を伸ばすよりも、どんどんと脇芽を出していく方です。
十分な日光を当てないと
小さく薄い貧弱な葉のままとなりますので、
良く日光に当てて育ててください。
もちろん、室内での管理はできません。
少し肌寒くなってくると
ほとんど成長しなくなってきます。
こんな魅力満点のstaigerianaですが、
亜熱帯性ということで一つ厄介な問題があります。
耐寒性については少し難ありで、
レモンユーカリよりはましですが、
0℃以上の管理が推奨となっています。
昨年の大阪の冬は-5℃近くまで下がりましたが、
外に出していた株は葉に激しく枯れが出ました。
ただ、簡易温室内であれば、
-5℃程度でも全く問題ありませんでした。
室内の管理は根が傷みやすいので、
冬季は簡易温室での管理をオススメします。
気になるstaigerianaの香りですが、
最初に述べたように、純粋なレモンの香りというよりは、
お菓子やジュースなどのレモンの香りです。
恐らくよほどのことがない限り
この香りを嫌いになる人はいないと思います。
誰でも一度は香ってほしい、とっても良い香りです。
とにかくオススメしまくり!のstaigerianaですが、
手に入れる方法が、かなり難しくなっています。
タネを買って自分で育ててみるか、
在庫切れの場合はお待ちになりますが、
こあら師匠の農場で購入するしかありません。
何とか、大量生産できれば良いなあと願いながら、
私の方では、良いタネの販売元を
これからも探していきたいと思います。
とにかく!
メチャメチャ良い香りのユーカリですよ♪
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<栽培難易度:B>
香良さ:★★★★★
香強さ:★★★★
成長力:★★★
要水分:★★★★★
耐過湿:★★★★
耐水切:★★
耐日陰:★★★
耐移植:★★★
耐寒性:★
耐暑性:★★★★★
耐病虫:★★★★
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※A簡単~E難しい / A+...Aより少し難しい- # by eucalyptus_k | 2011-09-07 20:13 | ユーカリ紹介
ユーカリの耐寒性
遂に大阪でも寒い日が連続でやってきました。
局地的な気温や計測器の情報では、
私の住んでいる周辺の最低気温は-1℃~-2℃。
家のベランダの囲われたゾーンで0~2℃となっています。
ところがこの数日はマンションの12階ということで、
地上に比べて恐ろしく風が強く、半ば軽い台風の如く。
風当たりの強い場所にポット苗を置いておくと、
支柱ごと根こそぎ引き抜かれてしまうといった状況です。
ベランダで作業をしているときに
突風に合うと一瞬息ができなくなり、
まっすぐ立っていることさえ困難になります。
また、スキーウェアを着ていないと作業が出来ないほどの寒さです。
他のお宅から折れた枝や洗濯物、
ラベルなどがどんどん飛んできます。
ちなみに耐寒温度をリンケ耐寒温度に基づいて計算してみると、
-8~-12℃くらいあることが分かりました。。。
寒いだけなら多分大丈夫なのでしょうが、
この異様に強い寒風で相当参っているものがあるようです。
ホームセンターで安売りしている簡易温室に入れてあるものは、
耐寒性のない品種で1cm程度の双葉でもピンピンしています。
もちろん温室は無加温で気温はほとんど外と変わりません。
風だけはほぼ完全にシャットアウトできています。
こんな中で、ヘタるユーカリ、
ピンピンしているユーカリと様々です。
今のユーカリの状況を自身の記録も含めて載せます。
もしよろしければご参考にしてください。
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最低気温:0~2℃
瞬間最大風速:10m以上(突風時は直立困難な状況)
耐寒温度:-8~-12℃ ※リンケ体感温度による
霜:軒下のためほぼなし
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<野外では退避措置が必要なもの>
●Eucalyptus camaldulensis(40cm)
(新芽が完全に萎れる、素焼き鉢で土の量が少なめ)
→簡易温室退避で問題なし
耐寒性はかなりあると思っていましたが、
新芽が寒風にめっきり弱いようです。
先端10cmくらいが完全に萎れてしまいます。
●Eucalyptus gamophylla(18cm)
(全体がヘロヘロになる)
→簡易温室退避で問題なし
風さえなければこの気温では全然大丈夫です。
実家の庭の50cm程度の株は全然元気なので、
25cmを超える程度までは防寒対策が必要かもしれません。
●Eucalyptus polybractea(15cm)
(全体がヘロヘロになる)
→簡易温室退避で問題なし
風さえなければこの気温では全然大丈夫です。
まだ幼いことが大きな要因かもしれません。
気温がもう少し高くても、とにかく風に弱いです。
●Eucalyptus forrestiana(10cm)
(全体がヘロヘロになる)
→簡易温室退避で問題なし
かなり小さい状態での寒風は耐えられないようです。
簡易温室内では元気なものです。
●Eucalyptus pachyphylla(15cm)
(全体がヘロヘロになる)
→簡易温室退避で問題なし
小さい状態での寒風は耐えられないようです。
簡易温室内では元気なものです。
<耐寒性低めでも簡易温室では問題のないもの>
※野外吹きっさらしではどうなるか不明です。
●Eucalyptus decipiens(25cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus pruinosa(15cm)
●Eucalyptus rudis(45cm)
→葉が固くなりますが、痛みはなし
●Eucalyptus pleurocarpa(15cm)
●Eucalyptus extrica(15cm)
●Eucalyptus erythrocorys(30cm)
●Eucalyptus pachyloma(5cm)
→新芽が赤くなりますが、痛みはなし
●Eucalyptus macrocarpa(15~25cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus rhodantha(5~15cm)
●Eucalyptus uncinata(45cm)
●Eucalyptus accedens(1.5cm)
→全く痛みなし
<葉に少し痛みはあるが株自体は元気なもの>
●Corymbia citriodora(120cm)
→葉が少し焼け、赤くなっているが新芽も何とか無事
<寒風に少しだけヘタるが耐えきれるもの>
●Eucalyptus globulus(20~45cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus polyanthemos(30~40cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus muelleriana(20cm)
●Eucalyptus websteriana(25cm)
●Eucalyptus smithii(20cm)
●Eucalyptus albopurpurea(30cm)
●Eucalyptus melanophloia(50cm)
●Eucalyptus 'Moon Lagoon'(20cm)
●Eucalyptus leucoxylon ssp. pruinosa(15cm)
→夜間に少し葉がヘタるが昼には復活
●Eucalyptus melliodora(40cm)
●Eucalyptus kruseana(35cm)
●Eucalyptus sideroxylon(20cm)
●Eucalyptus torquata(50cm)
→新芽の一部のみ一日中ヘタるが株自体は無事
<思っていたより耐寒性があったもの>
●Eucalyptus staigeriana(30cm)
●Eucalyptus orbifolia(50cm)
●Eucalyptus cladocalyx nana(18cm)
●Eucalyptus gillii(20cm)
●Eucalyptus lehmannii(40cm)
●Eucalyptus albida(15cm)
●Eucalyptus crucis(25cm)
●Eucalyptus tetraptera(20cm)
●Eucalyptus pluricaulis ssp. porphyrea(15cm)
●Eucalyptus caesia ssp. magna(25cm)
●Eucalyptus macrocarpa(15cm)
→ヘタりも痛みも全くなし
<成長したり新芽を展開するもの>
●Eucalyptus gunnii(10cm~60cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus perriniana(40cm)
●Eucalyptus nitens(20cm)
●Eucalyptus aromaphloia(25cm)
●Eucalyptus glaucescens(20cm)
●Eucalyptus dives(15cm)
●Eucalyptus dalrympleana(5~20cm)
●Eucalyptus rubida(5~20cm)
●Eucalyptus nova-anglica(5~20cm)
●Eucalyptus urnigera(5~15cm)
●Eucalyptus neglecta(2~8cm)
●Eucalyptus tenuiramis(25cm)
●Eucalyptus risdonii(20cm)
●Eucalyptus delegatensis(10cm~20cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus parvula(25cm)
●Eucalyptus cordata(25cm)
●Eucalyptus scoparia(35cm)
●Eucalyptus coccifera(5cm)
●Eucalyptus cephalocarpa(2cm)
●Eucalyptus cypellocarpa(2cm)
●Eucalyptus subcrenulata(8cm)
●Eucalyptus ovata(5~30cm)
●Eucalyptus pauciflora ssp. niphophila(5cm)
●Eucalyptus pauciflora ssp. debeuzevillei(5cm)
●Eucalyptus vernicosa(2cm)
これらの品種は本当に凄いですね!
家ではgunniiやperrinianaなどは寧ろ冬季の方が元気な程です。
野外越冬で気づいたポイントとしては、
・耐寒性が増す樹高のポイントは25cm以上
・風にさえ気をつければかなり耐える
・少し肌寒くなった間から寒さに慣らせておく
・水遣りのタイミングに気をつける
などです。
その中でも寒風だけは本当に怖いですね。
調べたところによると、
体感温度は風速1mでおよそ1℃下がるようです。
マンションでは寒さには強風が付きものですから。。。
全て無事に越冬できるように学びながら頑張ります!- # by eucalyptus_k | 2010-12-26 20:10 | ユーカリ(栽培知識)
2010/10/24 ユーカリ育成の近況(5)
恒例の育てているユーカリたちの近況です。
今回も「鉢植えになっている」ユーカリほぼ全てを公開します。
※今回はABCD順に公開していきます。
robusuta/rudis/citriodoraなどについては、
既に大幅な剪定を行ってしまったため省いています。
robusuta/rudisについてはユーカリ紹介の写真が最新です。
またcitriodoraは2m近くまで成長していました。
この他にもポット苗が多数あります。
またポット苗にはここにはない品種もあります。
これは自身の記録としても使用しているので、
お時間のある方のみご覧になってくださいね。
何しろ数が多いですから^^;
写真は全て撮影を完了しているのですが、
数が多いため、全5回に分割してアップしています。
よろしくお願いいたします。
<バックナンバー>
・2010/5/1の状況
・2010/5/7の状況
・2010/6/5の状況
・2010/6/19の状況
・2010/8/8の状況(1)
・2010/8/8の状況(2)
・2010/8/8の状況(3)
・2010/8/8の状況(4)
●Eucalyptus rubida
種播時期:昨年冬
現在樹高:18cm
鉢サイズ:6号プラスチック
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/3当たる日陰
一度はホコリダニの被害で新芽が全部枯れましたが、
薬をまいた後に新しい新芽が出てきたところです。
とにかく余り上に伸びずに、たくさん脇芽を出していきます。
本来はピンクがかるほどの銀丸葉が特徴の品種ですが、
日照不足のため、緑色の濃い細長い葉になっています。
暑い夏は苦手で、涼しくなってからが本領発揮です。
かなり水が好きで、水切れが急に起こるので注意が必要です。
●Eucalyptus scoparia
種播時期:苗を譲受
現在樹高:35cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/4日当たる日陰
Osakano_Jieさんに頂いた苗です。
日陰&過湿に強く、ベランダで育てるのに最適なユーカリです。
家のベランダでは最も日光の当たらない場所に置いていましたが、
少し徒長はしているものの、かなり大きく成長しています。
直射日光ガンガンの実家の庭に置いていたものは、
かなり葉焼けして枯死寸前で、
最近涼しくなってから伸び出しています。
わかりにくいですが、ハダニの被害をかなり受けていました。
●Eucalyptus sideroxylon rosea
種播時期:今年春
現在樹高:25cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰
過湿にかなり弱く、根腐れしやすいユーカリトップクラスです。
また、かなりの日光を必要とし、
日陰だと生育が極端に悪くなります。
日本でも結構見かけるユーカリなのですが、意外に一癖あります。
家でも意識して日光に当てていかないと、
中々成長が進まずにうどんこ病の被害が出たりします。
暑い夏の方が良く成長していたように思います。
●Eucalyptus smithii
種播時期:今年春
現在樹高:18cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰
暑い夏の直射日光に当てると、葉焼けしたり、ヘロヘロになり、
中々成長も進まず、意図的に半日陰の場所で養生させていました。
最高気温が30℃を切りだした頃から急激に成長が進みました。
どちらかというと水が好きで、急に水切れがやってきます。
暑さに弱く、少しデリケートなviminalisといった感じです。
家のようなベランダでは比較的育てやすい品種です。
●Eucalyptus staigeriana
種播時期:今年春
現在樹高:30cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外(簡易温室も検討)
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰
家ではあまり病害虫の影響を受けずに着実に成長していきました。
半熱帯のユーカリだからでしょうか?
比較的空中湿度の高い環境を好むように思いました。
水もcitriodoraなどと同様にかなり必要とする品種で、
家のベランダの環境にもかなり合ったユーカリであるといえます。
フルーティーな香りのユーカリではトップクラスに良い香りです。
ただし、発芽率の悪さが驚異的で、タネをグラム単位で播いて、
たった3苗しか発芽しなかったという最低の実績があります。。。
●Eucalyptus tenuiramis
種播時期:今年春
現在樹高:20cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰
家のベランダでは若干日照不足が否めませんが、
日本ではかなり育てやすいユーカリであると思いました。
発芽に関してが、少しテクニカルなので、
それさえクリアできれば、gunniiなどと並んで普及ができそうです。
cinereaなどと同じで
非常にスタンダードなユーカリ管理を行います。
ミント系ユーカリの代表格で病害虫被害はほとんどありません。
先の方の葉が若干ツキヌキ状になってきています。
●Eucalyptus tereticornis
種播時期:昨年冬
現在樹高:30cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰
少し暖かい地方(クイーンズランド)出身のユーカリですが、
この辺りの地域は比較的雨量も多く、
日本に近い部分があるのでしょうか。
かなり育てやすく、成長の早いユーカリが多く生息しています。
他にはgrandisやcitriodoraなどがありますが、
非常に育てやすいです。
このtereticornisも成長の早さが尋常ではありません。
かなり日光を必要とする品種でなので、十分な日光に当てて、
しっかりと水遣りを行っていれば、爆発的に成長していきます。
シネオールが含まれていないためか、害虫被害を受けやすいです。
●Eucalyptus torquata
種播時期:苗を譲受
現在樹高:40cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が半日当たる日陰
定植してから約1ヶ月半は全く動きがありませんでしたが、
ここにきて落ち着いたのか急激に新芽を伸ばし始めました。
成長のキーはやはり十分な直射日光であると思います。
非常に乾燥好きで高温が大好きという情報もありますが、
家では思ったよりも水が好きで、涼しくなってからでも
スイッチが入れば結構成長が早いなと思いました。
イマイチ育成ポイントの掴みにくいユーカリです。
●Eucalyptus uncinata
種播時期:苗を譲受
現在樹高:35cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰
気づかないうちに成長していたといった感じのユーカリです。
やはり十分な直射日光が成長のキーだと思います。
日照不足だと葉が小さく育っていく傾向があります。
発芽初期の育苗は少々デリケートですが、
ある程度大きくなってからは、比較的育てやすいユーカリです。
家ではうどんこ病被害は控え目ですが、
ハダニには少し苦しめられました。
葉がツキヌキ状になるという話ですが、
今のところは一つも見られません。
●Eucalyptus urnigera(Glaucous Form)
種播時期:昨年冬
現在樹高:12cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰
非常に成長のキーが掴みにくいユーカリです。
かなり日光が必要であると思っていますが、
あまり暑すぎるのは得意ではないという情報もあります。
家では夏季にはほとんど成長を進めることはなく、
涼しくなってからの方が圧倒的に成長が進んでいます。
またかなり乾燥を好む品種のようにも思います。
gunniiと良く似た性質を持っているようなので、
これからの成長と冬季の活動に期待しています。
●Eucalyptus viminalis ssp. viminalis
種播時期:苗を購入
現在樹高:40cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰
viminalisの原種で少し茎が赤く、葉が細長いのが特徴です。
スタンダードなユーカリ管理を行っていれば、爆発的に成長します。
日照不足だと葉が薄く、うどんこ病の被害もチラホラ見られます。
aromaphloiaとは見た目も性質も良く似ており、
パッと見はほとんど区別が付かないことがあります。
●Eucalyptus viminalis ssp. cygnetensis
種播時期:苗を購入
現在樹高:40cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰
こちらは茎が緑色で少し葉が丸みを帯びているのが特徴です。
文献ではssp. viminalisより少しデリケートとありますが、
家ではこちらの方が強健で爆発的に成長していきます。
このくらいの苗の間はssp. viminalisとほとんど区別が付かず、
全く同じような管理を行っています。
●Eucalyptus viridis
種播時期:昨年冬
現在樹高:25cm
鉢サイズ:6号スリット
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰
十分な日光を当てていればより丈夫な株に育ちます。
最初の発芽率が非常に良いので、かなりの数の苗を抱えました。
暑い夏の間の成長が著しく、最近は少し控えめになりました。
あまり水を必要とせずに、放置していると勝手に育っていきます。
意外にうどんこ病被害にあいやすいユーカリですが、
薬をかけても余り薬害が出ることもありません。
●Eucalyptus websteriana
種播時期:苗を購入
現在樹高:35cm
鉢サイズ:6号プラスチック
越冬場所:野外
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰
とにかく恐ろしく水を必要としないユーカリです。
家では月に2回程度しか水遣りをしませんが、
一度も水切れでヘタったところを見たことがありません。
本当にほおっておくことで寧ろ元気に育つようなユーカリです。
(世話好きの人には少し不向きかもしれませんw)
家ではかなりうどんこ病の被害が多発していますが、
あまりうどんこ病ではダメージを受けないようで、
気にせずにどんどん新芽を展開していきます。
今年度はこれで全部です!
次は来年!一つも枯れることなく、
この冬を無事に乗り越えることができるでしょうか。
ちなみに越冬では、室内に入れるものは一つもありません。
寒さに弱いものは簡易温室で管理、後は野外で管理します。
簡易温室は寒風から守るだけのもので、
気温は野外と同じになります。- # by eucalyptus_k | 2010-11-01 01:05 | ユーカリ(栽培実績)