スリット鉢は素晴らしい!!! その1
先日、5号のスリット鉢で根がパンパンになった
macrocarpaとrhodanthaの植え替えを行いました。
その際に根の形状を良く見てみたのですが、
スリット鉢の効果は絶大でした!!!
ネットで多数公開されているように
全く根のサークリング現象は起きていませんでした。
また全ての根は中心部に集まり、
とても健康そうな状況が私にも見てわかりました。
根はサークリングが起きて先端が貧弱になった状態ではなく、
先まで丈夫で太い根が縦横無尽に育っていました。
サークリングが全くないので、根をほぐす必要もなく、
そのまま即座に植え替えができて楽でした。
お陰で、植え替えてすぐに新芽の展開も見られています。
ハッキリ言って、丈夫な根が中心にがっちり育っているので
触ってみた感じ、根をほぐすことは不可能でした。
刺してあった支柱もそのままで全く動かず、
外さずそのまま植え替えができました。
ただし、新たに支柱を刺すときは
中心に太い根が集まっているので、
その根を切らないようには注意が必要です。
その時に写真を取る余裕がなかったので、
次回、同じく根がパンパンなpleurocarpaを植え替える際に
写真撮影にチャレンジしてみたいと思います。- # by eucalyptus_k | 2012-04-25 19:06 | ユーカリ(栽培知識)
【ユーカリ紹介-40】
ユーカリ・ロダンサ (Eucalyptus rhodantha)記念すべき第40回目は
macrocarpaに次いで大きな赤い花を咲かせ、
丸葉版のmacrocarpaといった外観が美しく、
ユーカリの女王と呼ぶにふさわしい、
ユーカリ・ロダンサです。
◎ユーカリ・ロダンサ
【学名:Eucalyptus rhodantha】
【英名:Rose Mallee】
最近、ユーカリマニアの間では
macrocarpaが少しだけメジャーになってきました。
各所で販売されているという情報も入ってきています。
ところが、そのmacrocarpaの影に隠れてしまい、
かなりレアな存在になってしまっている
ユーカリの女王的存在なのがこのrhodanthaです。
このrhodanthaは海外や現地オーストラリアでも
比較的レアなユーカリで、自生株を見つけるのが困難で、
タネの入手も少し難しく、高価になっています。
外観を見ていただくと、
ちょうどmacrocarpaを丸葉にしたような外観で、
性質も香りも花も、色々な部分が良く似ています。
rhodanthaとは英名の通りRose(薔薇)の意味で、
下の写真のような赤い大きな花を咲かせます。
私もまだ実物の花を見たことはないので
詳しくはわかりませんが、サイズは少し小さいものの、
macrocarpaの花にとても良く似ています。
両方咲かせて、二種の花を実際に見比べてみるのが、
私の大きな目標の一つでもあります。
性質が似ているということは、
栽培難易度もmacrocarpaに次いで高めになっています。
これは私の環境での話で、
育てる環境によっても異なってくるとは思いますが、
私がrhodanthaを育てている印象では、
発芽~初期の育苗はrhodanthaの方が少し難しく、
15cm程度からの栽培や葉を綺麗に保つのは
macrocarpaの方が圧倒的に難しいという感じです。
また、macrocarpaと同程度の日光を必要とします。
これは、終日直射日光がふんだんに当たる環境を好むという、
ユーカリでも最高に日光を必要とするレベルです。
rhodanthaを半日陰以下の環境で育てた場合には、
いつまで経っても葉が大きくならずに
しまいには枯れてしまうことになります。
30cmを超えるくらいになってくると、
macrocarpa程、シビアな水分管理を必要としなくなるので、
rhodanthaの方が幾分育てやすいともいえます。
とはいえ、どちらかというと手のかかるユーカリなので、
決して初心者向けとはいえません。
雨が降るたびにわざわざ鉢を移動するくらいの
熱心でマメな人向きのユーカリといえます。
生息地は西オーストラリア州の州都パースの
北部から北東部にかけて広がる半砂漠地帯です。
年間降水量は250mm(大阪の1/6)程度で
最高気温が50℃近くにまでなるような過酷な環境です。
また、夏はほとんど雨が降らずに
雨のほとんどは冬季に集中していることも、
日本と真逆の環境であることがわかります。
そのためrhodanthaは高温多湿を極度に嫌います。
macrocarpaよりもさらに暖かい地域に生息しているため、
寒さに対してはrhodanthaの方が若干弱くなります。
アメリカなどの栽培ガイドを見てみると、
冬は温室で管理する植物のリストに入っています。
樹木としては大きくても3m程度といった低木で、
木というよりはBush状(藪状)に広がって育ちます。
macrocarpaもとても行儀が悪く、
上よりも横に伸びることが多いユーカリですが、
rhodanthaはさらに行儀が悪く、
横に伸びることがほとんどといって良いほどです。
茎や葉はとても硬いので、
幹を真っ直ぐにするために立てた木の支柱が
ある日、横に引っ張られて折れていた
なんてことが何度かありました。
rhodanthaの魅力は何と言っても
まずその白銀大丸葉の美しさではないでしょうか
かなり大葉で男前なmacrocarpaに比べると、
丸葉が可愛く、少し女性的で美しい印象があります。
ただ、cinerea/kruseanaなどの銀丸葉と比べると、
遥かに肉厚でgoniocalyxも顔負けの大丸葉になります。
またもう一つの魅力は
やはりRoseの異名を持つ美しい大きな赤い花でしょう。
日本でもmacrocarpaの栽培情報や開花情報を
最近はちらほら聞くようになってきましたが、
このrhodanthaは私の周り以外では
育てているという話を全く聞いたことがありません。
このユーカリを開花させることができたら
もしかすると日本で初めて!
なんてことになるかもしれません。
私もmacrocarpaと共にrhodanthaの開花を
当面の目標と定めて、日々精進しています。
rhodanthaの育て方のポイントは
こちらの記事のmacrocarpaの育て方のポイント
を参考にしてみてください。
macrocarpaよりも過湿に対する耐性があり、
雨に当たっても葉が汚くなることは少ないように思います。
また、macrocarpaよりも少し、
水切れに対する耐性が少しだけ強くなっています。
ただし、実際にはmacrocarpaよりも
水が好きなところもあり、
水分が足りなくても、中々枯死することはありませんが、
成長が全く進まなくなるので注意が必要です。
ただし、葉が丸葉でmacrocarpa以上に肉厚なので、
水切れサインがわかりにくいので注意してください。
どうしても自信がないという人は、
kruseana/lehmannii/tetragona/albida/crucisといった
西オーストラリアのユーカリをまず育ててみて、
その水分管理の特徴を身につけると良いと思います。
rhodanthaの耐寒性ですが、
現地の栽培者の話では-3℃が限界と聞いていました。
ところが昨年の冬は-5℃でも大した葉痛みがありませんでした。
今年も大事をとって、夜は簡易温室に入れていますが、
全くといっていいほど、葉の痛みはありません。
葉が分厚いためか、寒風にもかなり強かったです。
ただし、霜にはかなり弱いようなので、
冬季は屋外でも軒下などに置いて
霜を避ける必要があると思います。
寒さが心配だということで、
冬季に室内で管理するのは絶対に止めましょう!
室内管理は鉢に余分な水分が残るために根が傷み、枯れます。
私の室内管理の枯死率は100%です><;
冬季に寒さが心配な人は、私と同じように、
ホームセンターなどで売られている簡易温室に入れましょう。
もちろん昼間は扉全開でマイナスにいくような日の夜間のみ扉を閉じます。
思っていたよりもなかなか寒さには強いユーカリです。
気になるrhodanthaの香りですが、
macrocarpaよりもさらに良い香りで、香り自体もとても強いです。
手で葉を軽くはたいただけでほんのりと良い香りが漂います。
また水遣りのときなどに葉に水をかけたときも微かに香ります。
甘くアロマティックで爽やかな花のような香りがします。
葉をクラッシュして強く香ると、
葉の生臭さが少し出てしまいますので、
軽くはたくなどで微かに漂わせる方が
花の香りが強くなって、魅力的な香りに感じます。
美しくもとってもレアなrhodanthaですが、
なんと!!親愛なるこあら師匠の農場に在庫があります。
もし興味のある方がいらっしゃったら喜んでご紹介します!
rhodanthaはタネから販売できる苗サイズにまで育てるのが、
非常に厄介で手もかかり難しく、
さらに発芽率が極端に悪く、タネ自体も高価です。
そのため、少しだけ値は張りますが、何卒ご理解ください。
rhodanthaに関しても、私はずっと勉強中です。
もしrhodanthaを購入された方がいらっしゃったら、
一緒に情報をシェアしながら育てていけたらと思っています。
もしよろしければ、
この記事に非公開でメアドを書いてくだされば、
メールを返信させていただきます。
よろしくお願いします。
ぜひ、ユーカリの女王rhodanthaを育ててみて、
その美しさに酔いしれてみてください♪
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<栽培難易度:E>
香良さ:★★★★★
香強さ:★★★★
成長力:★★
要水分:★★
耐過湿:★★
耐水切:★★★★★
耐日陰:☆
耐移植:★★
耐寒性:★★
耐暑性:★★★★★
耐病虫:★★
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※A簡単~E難しい / A+...Aより少し難しい- # by eucalyptus_k | 2012-01-13 16:10 | ユーカリ紹介
新年早々!我が家のユーカリ達
前回の12月初頭の写真に引き続き、
本日撮影したてのユーカリ達を公開します
前回の写真で最も日照の良い場所に置いてあった品種は
同時に寒風に弱いものも多いので、
多くは簡易温室に避難させている状態です。
恐らく多くの品種が温室外でも越冬可能かと思いますが、
敢えて葉を痛ませたくないという考えからです。
こちらが背の高い温室で、
三段のものを二段にして使用しています。
上段は苗、下段は寒さに弱い鉢ものです。
こちらが背の低い方の温室です。
温室の下段をさらに寄って見てみます。
まずは左の大きな温室からです。
銀大葉が目立っているのはmacrocarpaです。
その他ではkruseana/pachyphylla/pachyloma
staigeriana/rhodanthaなどがあります。
この中で本当に寒さが心配なのは
真ん中あたりのとても小さな苗サイズの
socialis/woodwardii/torwood/gongylocarpa
の4品種とpachylomaだけです。
次に右の温室です。
こちらも銀大葉が目立っているのはmacrocarpaです。
左の奥のピンクになっている大葉はpleurocarpa、
右手前の大きな葉のものがtetrapteraです。
小さな葉が特徴的なものは全てdecipiens(亜種3種)です。
このdecipiensが最も寒さに弱いように思います。
既にかなり葉は痛みかけています。
macrocarpaの右横の小さなpimpinianaも
寒さにはまり強くなさそうです。
私の背丈程の高さがあるrisdoniiです。
夏は比較的深緑の葉色をしていますが、
冬になるといきなり銀葉が美しくなってきます。
寒さにはめっぽう強く、冬は寧ろ調子が良いくらいです。
左の銀葉はcrucis、右手前がalbopurpureaです。
さらにその足元に寄ってみます。
右がalbopurpureaで真ん中左の銀葉はgilliiです
左手前がとても珍しいユーカリpruinosaです。
サバンナ出身なので寒さがとても心配でしたが
今のところとくに大きな葉痛みも起こっていません。
次は少し左側を見てみます。
銀葉が美しいのは先程も写っていたcrucis、
そして葉が真っ赤になっているのが
先日ユーカリ紹介で紹介したmelanophloiaです。
このように真っ赤になって葉痛みも激しいです。
albopurpureaの更に手前です。
大きな毛の生えた葉はerythrocorysです。
寒さにはとても弱いユーカリですが、
この大きさになると大阪の冬では問題ありません。
手前の細葉はlehmanniiです。
これも風さえ防げれば葉痛はありません。
さらに奥にあるtenuiramisです。
夏の葉はとっても濃い緑色なのですが、
冬になると別品種かの如く銀葉になります。
とても丈夫で美しく冬こそ本場のユーカリです。
我が家のノッポ君たちです。
どれも寒さに強いというわけではありません。
一番背の高いのがrobusta、右がglobulus、
手前の下葉が紅葉しているのがcamaldulensis、
左下の方で銀葉の美しいものはmaideniiやbicostata、
奥に見えるのがcitriodora(レモンユーカリ)です。
そのレモンユーカリに焦点を当ててみました。
今のところ別に大した葉痛みも起こっていません。
右下で綺麗に紅葉しているのはgrandisです。
これもあまり寒さに強いとは言えませんが、
春になれば一気に復活してくるでしょう。
さらに奥の日当たりの悪いゾーンです。
背の高い丸葉はrudisです。
これは我が家でもトップクラスに寒さに弱いですが、
ここまで大きくなれば越冬は問題ないと思います。
今のところ少しだけ葉が傷んでいる程度です。
真ん中の葉のでかいのはcypellocarpa、
その右横の銀葉はgunniiです。
この辺りは寧ろ冬の方が調子が良くなります。
そこから少し手前にあるsmithiiです。
これも今の時期の方が圧倒的に調子が良いです。
新芽はピンクで少し銀葉がかる部分もあります。
viminalisと比べて、今の時期はかなり白っぽくなります。
右下の方に見えている若葉色の新芽がviminalisですが、
夏には全く見分けがつかなくなります。
次はベランダの右手の方になります。
ここは日当たりは良いですが、
結構風が当たって寒くなります。
右の銀葉ハートリーフがorbifolia、
その左隣がtorquata、
一番手前の銀小葉がMoon Lagoon、
その後ろの銀葉がalbidaです。
ここの品種たちは比較的寒さには強いです。
その左側の場所です。
室外機の下なので暖かく、
養生場所のようになっています。
一番左の銀葉はcinerea、奥の銀葉はperriniana、
手前の背の低い銀葉はaccedensです。
accedens右側の小さなcoolabahと
左側の細長葉のleptophyllaは少し養生中です。
それでも温室内よりは寒いですから、
もう少し樹高が伸びれば屋外越冬は問題なさそうです。
それでは最後に大きな温室の手前にあった
特徴的なユーカリ3種を
紹介して終わりにしたいと思います
どれもあまり寒さには強くないかなと心配でしたが、
今のところとくに葉痛みもないようなので
安心して温室外(真前)に置いてあります。
Eucalyptua urna
これは他にはないようなとても珍しい葉をしています。
生息地はalbidaなどと同じ地域になっています。
写真でわかりますでしょうか?
良く見て頂くと葉が下の図のように生えていることがわかります。
このユーカリ、香水系の中々良い香りがします。
Eucalyptus preissiana
とても大きな緑色の葉をしています。
このユーカリは数メートルの茂み状に育ちます。
下の写真のような黄色い花が魅力のユーカリです。
成長はとっても遅いですが、開花が楽しみですね
Eucalyptus platypus
育ててみるとdecipiensにとても良く似ていますが、
葉には毛が生えており、色々な意味で
decipiensよりも頑丈です。
現地ではmoortと呼ばれて親しまれているユーカリで、
これも下の写真のように花が魅力のユーカリです。
花は写真のようなクリーム色の他に
黄色やライムグリーンなど多岐にわたっているようです。
これから先、厳しい冬を耐えしのんで、
春にはまた元気に育っていって欲しいですね。
皆さんのユーカリの近況も
また聞かせて頂ければ嬉しいです- # by eucalyptus_k | 2012-01-03 20:10 | ユーカリ(栽培実績)
新年のご挨拶とユーカリ
あけましておめでとうございます!!
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
ブログの改訂も何とか年越しまでに間に合いました。
今年も当ブログをよろしくお願いします。
少し前(2011年12月初頭)の写真になりますが
ベランダの近況をがわかる写真をいくつか載せてみます。
これは昨年の春の写真です。
そこから冬まででここまで成長しました。
次に各品種をフィーチャーしていきます
左奥の右曲がりなのがrisdoniiです。
これは今年一年でビックリするほど伸びました。
今は私の背丈ほどまで成長しています。
真ん中右の細葉はalbopurpurea、
手前の一番右がerythrocorysです。
この辺りも全て1m級で次年度は開花に期待です!
家のベランダで一番ノッポなユーカリ達です。
右奥の一番高いのがrobusta、右手前がglobulus、
左手前がcamaldulensis、左奥がcitriodoraです。
robustaは私の背丈を軽く超えています。
そしてこれがcamaldulensisの大葉です。
このユーカリの成長力は家のような日照の悪い場所でも
びっくりするほどに爆発的です!
更に奥の写真です。
この辺りはあまり日当たりが良くありません。
右がcitriodoraで左がrudisです。
rudisも家では成長力が抜群で、
これでも既に一年間で数回切り戻しています。
白い葉が綺麗なtenuiramisです。
これも家のベランダの環境に合っているようです。
左奥の丸葉はpolyanthemosです。
そして家では最も調子の良い西AZ軍団のcrucisです。
右奥の真っ直ぐなのはuncinataです。
写真ではわかりにくいですが、この辺りでも、
真っ直ぐに伸ばすと1m近くあります。
ここは最も日当たりの良い場所です。
左から順にmacrocarpa/rhodantha
pluricaulis/kruseanaです。
ベランダの左手に置いてある品種達です。
右の銀葉ハートリーフはorbifoliaです。
左の長い葉のものはtorquataです。
この辺りも早い段階での開花が期待できます!
これも家では爆発的な成長を遂げたcypellocarpaです。
これは何と今年の5月にタネを播いたものです!
右の大きな木はゴールドクレストです。
真ん中の特徴的な細葉は当初ユーカリかと思っていましたが
メディカルティーツリーという植物のようです。
成長が早いので開花してくれないか楽しみにしています。
とても爽やかなミント臭が特徴です。
次は年を越してからの写真をアップしたいと思います- # by eucalyptus_k | 2012-01-03 03:15 | ユーカリ(栽培実績)
ユーカリの耐寒性
遂に大阪でも寒い日が連続でやってきました。
局地的な気温や計測器の情報では、
私の住んでいる周辺の最低気温は-1℃~-2℃。
家のベランダの囲われたゾーンで0~2℃となっています。
ところがこの数日はマンションの12階ということで、
地上に比べて恐ろしく風が強く、半ば軽い台風の如く。
風当たりの強い場所にポット苗を置いておくと、
支柱ごと根こそぎ引き抜かれてしまうといった状況です。
ベランダで作業をしているときに
突風に合うと一瞬息ができなくなり、
まっすぐ立っていることさえ困難になります。
また、スキーウェアを着ていないと作業が出来ないほどの寒さです。
他のお宅から折れた枝や洗濯物、
ラベルなどがどんどん飛んできます。
ちなみに耐寒温度をリンケ耐寒温度に基づいて計算してみると、
-8~-12℃くらいあることが分かりました。。。
寒いだけなら多分大丈夫なのでしょうが、
この異様に強い寒風で相当参っているものがあるようです。
ホームセンターで安売りしている簡易温室に入れてあるものは、
耐寒性のない品種で1cm程度の双葉でもピンピンしています。
もちろん温室は無加温で気温はほとんど外と変わりません。
風だけはほぼ完全にシャットアウトできています。
こんな中で、ヘタるユーカリ、
ピンピンしているユーカリと様々です。
今のユーカリの状況を自身の記録も含めて載せます。
もしよろしければご参考にしてください。
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最低気温:0~2℃
瞬間最大風速:10m以上(突風時は直立困難な状況)
耐寒温度:-8~-12℃ ※リンケ体感温度による
霜:軒下のためほぼなし
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<野外では退避措置が必要なもの>
●Eucalyptus camaldulensis(40cm)
(新芽が完全に萎れる、素焼き鉢で土の量が少なめ)
→簡易温室退避で問題なし
耐寒性はかなりあると思っていましたが、
新芽が寒風にめっきり弱いようです。
先端10cmくらいが完全に萎れてしまいます。
●Eucalyptus gamophylla(18cm)
(全体がヘロヘロになる)
→簡易温室退避で問題なし
風さえなければこの気温では全然大丈夫です。
実家の庭の50cm程度の株は全然元気なので、
25cmを超える程度までは防寒対策が必要かもしれません。
●Eucalyptus polybractea(15cm)
(全体がヘロヘロになる)
→簡易温室退避で問題なし
風さえなければこの気温では全然大丈夫です。
まだ幼いことが大きな要因かもしれません。
気温がもう少し高くても、とにかく風に弱いです。
●Eucalyptus forrestiana(10cm)
(全体がヘロヘロになる)
→簡易温室退避で問題なし
かなり小さい状態での寒風は耐えられないようです。
簡易温室内では元気なものです。
●Eucalyptus pachyphylla(15cm)
(全体がヘロヘロになる)
→簡易温室退避で問題なし
小さい状態での寒風は耐えられないようです。
簡易温室内では元気なものです。
<耐寒性低めでも簡易温室では問題のないもの>
※野外吹きっさらしではどうなるか不明です。
●Eucalyptus decipiens(25cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus pruinosa(15cm)
●Eucalyptus rudis(45cm)
→葉が固くなりますが、痛みはなし
●Eucalyptus pleurocarpa(15cm)
●Eucalyptus extrica(15cm)
●Eucalyptus erythrocorys(30cm)
●Eucalyptus pachyloma(5cm)
→新芽が赤くなりますが、痛みはなし
●Eucalyptus macrocarpa(15~25cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus rhodantha(5~15cm)
●Eucalyptus uncinata(45cm)
●Eucalyptus accedens(1.5cm)
→全く痛みなし
<葉に少し痛みはあるが株自体は元気なもの>
●Corymbia citriodora(120cm)
→葉が少し焼け、赤くなっているが新芽も何とか無事
<寒風に少しだけヘタるが耐えきれるもの>
●Eucalyptus globulus(20~45cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus polyanthemos(30~40cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus muelleriana(20cm)
●Eucalyptus websteriana(25cm)
●Eucalyptus smithii(20cm)
●Eucalyptus albopurpurea(30cm)
●Eucalyptus melanophloia(50cm)
●Eucalyptus 'Moon Lagoon'(20cm)
●Eucalyptus leucoxylon ssp. pruinosa(15cm)
→夜間に少し葉がヘタるが昼には復活
●Eucalyptus melliodora(40cm)
●Eucalyptus kruseana(35cm)
●Eucalyptus sideroxylon(20cm)
●Eucalyptus torquata(50cm)
→新芽の一部のみ一日中ヘタるが株自体は無事
<思っていたより耐寒性があったもの>
●Eucalyptus staigeriana(30cm)
●Eucalyptus orbifolia(50cm)
●Eucalyptus cladocalyx nana(18cm)
●Eucalyptus gillii(20cm)
●Eucalyptus lehmannii(40cm)
●Eucalyptus albida(15cm)
●Eucalyptus crucis(25cm)
●Eucalyptus tetraptera(20cm)
●Eucalyptus pluricaulis ssp. porphyrea(15cm)
●Eucalyptus caesia ssp. magna(25cm)
●Eucalyptus macrocarpa(15cm)
→ヘタりも痛みも全くなし
<成長したり新芽を展開するもの>
●Eucalyptus gunnii(10cm~60cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus perriniana(40cm)
●Eucalyptus nitens(20cm)
●Eucalyptus aromaphloia(25cm)
●Eucalyptus glaucescens(20cm)
●Eucalyptus dives(15cm)
●Eucalyptus dalrympleana(5~20cm)
●Eucalyptus rubida(5~20cm)
●Eucalyptus nova-anglica(5~20cm)
●Eucalyptus urnigera(5~15cm)
●Eucalyptus neglecta(2~8cm)
●Eucalyptus tenuiramis(25cm)
●Eucalyptus risdonii(20cm)
●Eucalyptus delegatensis(10cm~20cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus parvula(25cm)
●Eucalyptus cordata(25cm)
●Eucalyptus scoparia(35cm)
●Eucalyptus coccifera(5cm)
●Eucalyptus cephalocarpa(2cm)
●Eucalyptus cypellocarpa(2cm)
●Eucalyptus subcrenulata(8cm)
●Eucalyptus ovata(5~30cm)
●Eucalyptus pauciflora ssp. niphophila(5cm)
●Eucalyptus pauciflora ssp. debeuzevillei(5cm)
●Eucalyptus vernicosa(2cm)
これらの品種は本当に凄いですね!
家ではgunniiやperrinianaなどは寧ろ冬季の方が元気な程です。
野外越冬で気づいたポイントとしては、
・耐寒性が増す樹高のポイントは25cm以上
・風にさえ気をつければかなり耐える
・少し肌寒くなった間から寒さに慣らせておく
・水遣りのタイミングに気をつける
などです。
その中でも寒風だけは本当に怖いですね。
調べたところによると、
体感温度は風速1mでおよそ1℃下がるようです。
マンションでは寒さには強風が付きものですから。。。
全て無事に越冬できるように学びながら頑張ります!- # by eucalyptus_k | 2010-12-26 20:10 | ユーカリ(栽培知識)