ユーカリ酒を仕込みました
ブログには中々書けていませんが、
かなり多くの品種でユーカリ茶を飲みました。
メジャーなglobulus/robustaから、
マイナーなwebsteriana/aromaphloiaまで。
どれも特徴があってとっても美味です。
そして、今回はやっと!
念願のユーカリ酒を仕込みました!
作り方はホワイトリカーに
良く洗って水分を落としたユーカリの葉を入れ、
氷砂糖を入れるという
果実酒と全く同じ作り方です。
今回は”珍しく”協力的な同居人様に
大変ご尽力をいただきました@@!
今回仕込んだ品種は全10種!
私の興味で選んだのではなく、
伸び放題で剪定を必要とする品種から選びました><;
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Eucalyptus globulus ssp. globulus
Eucalyptus camaldulensis var. camaldulensis
Eucalyptus viminalis ssp. cygnetensis
Eucalyptus smithii
Eucalyptus grandis
Eucalyptus melanophloia
Eucalyptus tenuiramis
Eucalyptus rudis
Eucalyptus melliodora
Eucalyptus crenulata
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一ヶ月以上経ったら
葉を取り除いて飲むことができるようです。
どんな味がするのでしょうか?
楽しみ楽しみ~♪- # by eucalyptus_k | 2011-08-11 20:29 | ユーカリ(茶・酒)
識別しにくいユーカリ(3)~Eucalyptus globulus~
続いて今回はglobulusの亜種間の識別についてです。
始めに、globulusの苗木時点での
確実な識別のポイントはほぼ皆無です。
また、葉や茎の形状にも大きな差はありません。
Gunnii以上に見た目による識別は不可能といえます。
ここで、いきなり結論になってしまいますが、
蕾と実の形状、サイズを比較することで、
ほぼ確実な識別が可能になります。
ただ、かなり大きな樹木になるglobulusを
蕾や実ができるまで育てるとなると、
それ相応の大きさにまで育て上げる必要があります。
これは一般のご家庭では非常に困難なことです。
まず、globulusで学術的に認められている亜種は下記の4種です。
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●Eucalyptus globulus ssp. globulus
●Eucalyptus globulus ssp. bicostata
●Eucalyptus globulus ssp. maidenii
●Eucalyptus globulus ssp. pseudoglobulus
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これとは別に var. compactaという変種が存在しますが、
これはssp. globulusの小型種で、
最終的な樹高がssp. globulusより小さくなるというだけで、
その他はssp. globulusと全く変わらないため今回は割愛します。
この中で敢えて一番外観で差があるとすれば
ssp. maideniiでしょうか。あくまでも"敢えて"ですが。。。
ssp. maideniiは他の品種に比べると、
少し葉の幅が広く、丸みを帯びる傾向があります。
下の写真はssp. globulusですが葉は平均的に細長いです。
そして下の写真がssp. maideniiです。
少し葉が幅広く丸みを帯びているのがわかるでしょうか。
この他にもカーブのある細長い葉が生じることもあります。
ただしこれらはあくまでも傾向であって、
個体差がこれを上回ることもあり得ます。
たくさんglobulusを見てきた人ならば、
自信を持って識別できるかもしれません。
ssp. maidenii以外の3種は見た目が非常に良く似ています。
いくつかの傾向はありますが、
これだけでパッとみて識別することは困難でしょう。
それではまずglobulus各亜種の写真を見てみます。
ssp. globulus
ssp. bicostata
ssp. maidenii
ssp. pseudoglobulus
写真からその差は全くわかりません。
実際に私も全種育てていますが、
見た目の差はほとんどわかりません。
それでは次にglobulus各亜種の特徴を並べてみます。
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-苗時点-
ssp. globulus
1. 4種の中では最も大葉に育つ傾向が強い
2. 4種の中では最も葉の緑色が濃くなる傾向が強い
3. 茎は四角形もしくはウイング型で表面のザラザラは弱い
4. 葉の長さと幅のバランスは平均的である
ssp. bicostata
1. 4種の中では最も小さめの葉に育つ傾向が強い
2. 4種の中ではかなりssp. globulusと良く似ている
3. 茎は四角形もしくはウイング型で表面のザラザラは強い
4. 葉は比較的幅が狭く細長く育つ傾向が強い
ssp. maidenii
1. 極端に細長い葉と丸みを帯びた葉が生じる傾向が強い
2. 4種の中では最も葉の白色が強くなる傾向が強い
3. 茎は四角形もしくはウイング型で表面のザラザラはほぼない
4. 極端に細長い葉では葉のカーブが生じることがある
ssp. pseudoglobulus
1. 4種の中ではssp. globulusに次いで大葉に育つ傾向が強い
2. 4種の中ではssp. globulusとほとんど大差がない
3. 茎は四角形もしくはウイング型で表面のザラザラは強い
4. 葉の長さと幅のバランスは平均的である
これを見ていただくと、
本当に決定的な差のないことが良くわかると思います。
次に樹木時点での特徴を並べてみます。
決定的な識別のポイントである蕾と実については、
ここでは省いて、詳しくは後述します。
-樹木時点-
ssp. globulus
1. 4種の中では最も大木に育つ(70m以上)
2. 4種の中では最も小さな葉に育つ傾向が強い
3. タスマニア島に生息している
4. 樹皮がリボン状に激しく剥ける
ssp. bicostata
1. 45m前後の大木に育つ
2. 4種の中では圧倒的な大葉に育つ傾向が強い
3. ビクトリア州東部を中心に生息している
4. 樹皮がリボン状に激しく剥ける
ssp. maidenii
1. 50m前後の大木に育つ
2. 4種の中では平均的な葉の大きさで育つ傾向が強い
3. ニューサウスウェールズ州南部の沿岸部に生息
4. 樹皮がリボン状に剥けることがたまにある
ssp. pseudoglobulus
1. 45m前後の大木に育つ
2. 4種の中では平均的な葉の大きさで育つ傾向が強い
3. ビクトリア州南東部の沿岸部に生息
4. 樹皮がリボン状に剥けることがたまにある
ここでもほぼ明確な識別は不可能ですね。
ただ、成長後のサイズや
生息地には大きな差があることがわかります。
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それでは最も有力な識別のポイントとなる、
蕾や実についてのデータを見ていきます。
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見所は下記の4ポイントです。
こちらに着目して見ていきましょう。
1. 蕾と実の大きさ
2. 蕾と実の表面が白く粉を吹いているかどうか
3. 蕾と枝を結ぶ部分のサイズ
4. 蕾は何個セットで生じるか
ssp. globulus
実の幅は1.4~2.7cm、長さは1~1.5cmと最も大きいです。
また、白く粉を吹いているのも特徴です。
蕾と枝を結ぶ部分はほぼ存在しません。
そして大きな特徴として、
蕾は下の写真のように単独で生じます。
ssp. bicostata
実の幅は1~2cm、長さは0.7~1cmと明らかに小さいです。
また、白く粉を吹いているのも特徴です。
蕾と枝を結ぶ部分はほぼ存在しません。
そして大きな特徴として、
蕾は下の写真のように3個セットで生じます。
ssp. maidenii
実の幅は0.6~1cm、長さは0.5~1.1cmと小さく少し縦長です。
また、あまり白く粉を吹いていないことも特徴です。
写真ではわかりにくいですが、
蕾と枝を結ぶ部分の長さが0.3~0.8cmほどあります。
そして大きな特徴として、
蕾は下の写真のように7個セットで生じます。
ssp. pseudoglobulus
実の幅は0.9~1.3cm、長さは0.6~0.8cmとかなり小さいです。
また、ほとんど白く粉を吹くことはありません。
蕾と枝を結ぶ部分の長さが0.3~0.8cmほどあります。
そして大きな特徴として、
蕾は下の写真のように3個セットで生じます。
総合的にssp. bicostataと被る部分がありますが、
明らかに蕾と実の形状と色が異なっていると思います。
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このデータを元にして蕾と実の比較を行えば、
比較的容易に識別ができると思います。
実際、プロもglobulusの識別は必ず蕾と実で行います。
でも、初めに書いたように、
globulusを実がなるまでに大きく育て上げるのは、
日本の一般のご家庭では非常に困難なことです。
もし、globulusをしっかりと品種で管理したいのであれば、
タネの時点から識別されたものを購入して育てるか、
亜種で管理しているところから苗を購入するしかありません。
まあ、苗木時点ではどれも良く似ていますから、
鉢植えで管理する場合には、
あまり気にする必要はないのかもしれませんね。
個人的には香りや精油重視ならssp. globulus。
コンパクトで育てやすいならssp. bicostata。
外観の美しさ重視ならssp. maideniiをオススメします。
ssp. pseudoglobulusはかなりマイナーなので、
タネを見つけることさえ大変なほどです。
現状タネを手に入れる手段はほとんどありません。
それでは最後にglobulusの名前の由来と、
各亜種の名前の由来で締めくくりたいと思います。
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学名globulusはBall(球)に由来しています。
その実の形状がBallに似ているからです。
Bicostataは二つのうね・脈の意味です。
実に二本の段(脈)があるためです。
Maideniiは本種を発見したMaiden氏に由来しています。
pseudoglobulusはglobulusに似ているの意味です。
ssp. globulusに良く似ていますが、
蕾と実が決定的に異なるため、別種であるということです。
---------------------------------------------------- # by eucalyptus_k | 2011-02-22 01:20 | ユーカリ(品種知識)
識別しにくいユーカリ(1)~はじめに~
ユーカリの品種識別は困難を極めます。
日本での情報が少なすぎることが一番大きな要因です。
品種間の識別であれば、
私のところではオーストラリアの学術資料を活用することで、
何とか詳しい識別ができるようになってきました。
ところが各品種には亜種・変種というものが存在します。
ユーカリの学名の後にssp.で続くのが亜種名、
var.で続くものが変種や園芸品種名です。
この亜種・変種レベルになってくると
その詳しい識別はかなり難しくなってきます。
多くの品種の場合、亜種間での特徴より
株の個体差がそれを上回ることが多いため、
100%断定できるような識別はほぼ不可能といえます。
日本では決して流通量が多くないユーカリだからこそ、
葉形や茎の形状といった見た目の特徴ではなく、
タネの入手経路等のルーツを想定した識別も
かなり有効な識別手段になってきます。
実際、日本からのタネの入手経路はかなり限られています。
例えばAという品種のタネは△と□でしか入手できないので、
△のタネの出所と□のタネの出所を詳しく調べることで
日本に流通しているA品種の詳細を知ることができるのです。
ところがよく見かけたり、よく流通している品種ほど、
亜種や変種が多く存在する傾向があり、少々厄介でもあります。
日本ではかなりメジャーなユーカリに下記の4種があります。
Eucalyptus gunnii
Eucalyptus globulus
Eucalyptus leucoxylon
Eucalyptus camaldulensis
4種ともホームセンター等で販売されていたり、
公園などでも見かけることのできる品種です。
これら4種には多くの亜種・変種が存在します。
特にcamaldulensisに至っては、
オーストラリアの各所に生息しており、
その生息地によって、種類が分けられているほどです。
今回は全4回でgunnii/globulus/leucoxylonの3種について、
その識別に関する考察を行ってみたいと思います。
camaldulensisについては、
現在識別を行うための各株を栽培するスペースや
その他の余裕がありません。
いつか可能になったときには必ず行うつもりでいます。
何卒ご理解をお願いします。
その他ではradiata/camphora/decipiensなどでも
いくつかの亜種が存在しています。
これらもいずれ必ず挑戦していくつもりでいます。- # by eucalyptus_k | 2011-02-05 18:55 | ユーカリ(品種知識)
ユーカリの耐寒性
遂に大阪でも寒い日が連続でやってきました。
局地的な気温や計測器の情報では、
私の住んでいる周辺の最低気温は-1℃~-2℃。
家のベランダの囲われたゾーンで0~2℃となっています。
ところがこの数日はマンションの12階ということで、
地上に比べて恐ろしく風が強く、半ば軽い台風の如く。
風当たりの強い場所にポット苗を置いておくと、
支柱ごと根こそぎ引き抜かれてしまうといった状況です。
ベランダで作業をしているときに
突風に合うと一瞬息ができなくなり、
まっすぐ立っていることさえ困難になります。
また、スキーウェアを着ていないと作業が出来ないほどの寒さです。
他のお宅から折れた枝や洗濯物、
ラベルなどがどんどん飛んできます。
ちなみに耐寒温度をリンケ耐寒温度に基づいて計算してみると、
-8~-12℃くらいあることが分かりました。。。
寒いだけなら多分大丈夫なのでしょうが、
この異様に強い寒風で相当参っているものがあるようです。
ホームセンターで安売りしている簡易温室に入れてあるものは、
耐寒性のない品種で1cm程度の双葉でもピンピンしています。
もちろん温室は無加温で気温はほとんど外と変わりません。
風だけはほぼ完全にシャットアウトできています。
こんな中で、ヘタるユーカリ、
ピンピンしているユーカリと様々です。
今のユーカリの状況を自身の記録も含めて載せます。
もしよろしければご参考にしてください。
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最低気温:0~2℃
瞬間最大風速:10m以上(突風時は直立困難な状況)
耐寒温度:-8~-12℃ ※リンケ体感温度による
霜:軒下のためほぼなし
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<野外では退避措置が必要なもの>
●Eucalyptus camaldulensis(40cm)
(新芽が完全に萎れる、素焼き鉢で土の量が少なめ)
→簡易温室退避で問題なし
耐寒性はかなりあると思っていましたが、
新芽が寒風にめっきり弱いようです。
先端10cmくらいが完全に萎れてしまいます。
●Eucalyptus gamophylla(18cm)
(全体がヘロヘロになる)
→簡易温室退避で問題なし
風さえなければこの気温では全然大丈夫です。
実家の庭の50cm程度の株は全然元気なので、
25cmを超える程度までは防寒対策が必要かもしれません。
●Eucalyptus polybractea(15cm)
(全体がヘロヘロになる)
→簡易温室退避で問題なし
風さえなければこの気温では全然大丈夫です。
まだ幼いことが大きな要因かもしれません。
気温がもう少し高くても、とにかく風に弱いです。
●Eucalyptus forrestiana(10cm)
(全体がヘロヘロになる)
→簡易温室退避で問題なし
かなり小さい状態での寒風は耐えられないようです。
簡易温室内では元気なものです。
●Eucalyptus pachyphylla(15cm)
(全体がヘロヘロになる)
→簡易温室退避で問題なし
小さい状態での寒風は耐えられないようです。
簡易温室内では元気なものです。
<耐寒性低めでも簡易温室では問題のないもの>
※野外吹きっさらしではどうなるか不明です。
●Eucalyptus decipiens(25cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus pruinosa(15cm)
●Eucalyptus rudis(45cm)
→葉が固くなりますが、痛みはなし
●Eucalyptus pleurocarpa(15cm)
●Eucalyptus extrica(15cm)
●Eucalyptus erythrocorys(30cm)
●Eucalyptus pachyloma(5cm)
→新芽が赤くなりますが、痛みはなし
●Eucalyptus macrocarpa(15~25cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus rhodantha(5~15cm)
●Eucalyptus uncinata(45cm)
●Eucalyptus accedens(1.5cm)
→全く痛みなし
<葉に少し痛みはあるが株自体は元気なもの>
●Corymbia citriodora(120cm)
→葉が少し焼け、赤くなっているが新芽も何とか無事
<寒風に少しだけヘタるが耐えきれるもの>
●Eucalyptus globulus(20~45cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus polyanthemos(30~40cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus muelleriana(20cm)
●Eucalyptus websteriana(25cm)
●Eucalyptus smithii(20cm)
●Eucalyptus albopurpurea(30cm)
●Eucalyptus melanophloia(50cm)
●Eucalyptus 'Moon Lagoon'(20cm)
●Eucalyptus leucoxylon ssp. pruinosa(15cm)
→夜間に少し葉がヘタるが昼には復活
●Eucalyptus melliodora(40cm)
●Eucalyptus kruseana(35cm)
●Eucalyptus sideroxylon(20cm)
●Eucalyptus torquata(50cm)
→新芽の一部のみ一日中ヘタるが株自体は無事
<思っていたより耐寒性があったもの>
●Eucalyptus staigeriana(30cm)
●Eucalyptus orbifolia(50cm)
●Eucalyptus cladocalyx nana(18cm)
●Eucalyptus gillii(20cm)
●Eucalyptus lehmannii(40cm)
●Eucalyptus albida(15cm)
●Eucalyptus crucis(25cm)
●Eucalyptus tetraptera(20cm)
●Eucalyptus pluricaulis ssp. porphyrea(15cm)
●Eucalyptus caesia ssp. magna(25cm)
●Eucalyptus macrocarpa(15cm)
→ヘタりも痛みも全くなし
<成長したり新芽を展開するもの>
●Eucalyptus gunnii(10cm~60cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus perriniana(40cm)
●Eucalyptus nitens(20cm)
●Eucalyptus aromaphloia(25cm)
●Eucalyptus glaucescens(20cm)
●Eucalyptus dives(15cm)
●Eucalyptus dalrympleana(5~20cm)
●Eucalyptus rubida(5~20cm)
●Eucalyptus nova-anglica(5~20cm)
●Eucalyptus urnigera(5~15cm)
●Eucalyptus neglecta(2~8cm)
●Eucalyptus tenuiramis(25cm)
●Eucalyptus risdonii(20cm)
●Eucalyptus delegatensis(10cm~20cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus parvula(25cm)
●Eucalyptus cordata(25cm)
●Eucalyptus scoparia(35cm)
●Eucalyptus coccifera(5cm)
●Eucalyptus cephalocarpa(2cm)
●Eucalyptus cypellocarpa(2cm)
●Eucalyptus subcrenulata(8cm)
●Eucalyptus ovata(5~30cm)
●Eucalyptus pauciflora ssp. niphophila(5cm)
●Eucalyptus pauciflora ssp. debeuzevillei(5cm)
●Eucalyptus vernicosa(2cm)
これらの品種は本当に凄いですね!
家ではgunniiやperrinianaなどは寧ろ冬季の方が元気な程です。
野外越冬で気づいたポイントとしては、
・耐寒性が増す樹高のポイントは25cm以上
・風にさえ気をつければかなり耐える
・少し肌寒くなった間から寒さに慣らせておく
・水遣りのタイミングに気をつける
などです。
その中でも寒風だけは本当に怖いですね。
調べたところによると、
体感温度は風速1mでおよそ1℃下がるようです。
マンションでは寒さには強風が付きものですから。。。
全て無事に越冬できるように学びながら頑張ります!- # by eucalyptus_k | 2010-12-26 20:10 | ユーカリ(栽培知識)
育てていてわかった!巷のユーカリ情報の真偽
そろそろ冬も本格的になり、
大阪でも5℃を切る寒さになってきました。
寒さに弱いと思われる品種や幼苗などは、
寒風を避けるためにホームセンターで販売されている
安価の簡易温室に入れるようにしています。
とはいえ、家のベランダは
風を通さない分厚い石壁で覆われていますから、
外気温よりプラス3℃くらいの暖かい状態になっています。
夏には日照不足を招くこの石壁も、
冬季には寒風を防ぐというありがたい役割を果たしてくれます。
冬季はユーカリの生育にストップがかかったり、
非常にスローになったりしていますので、
どうしても栽培レポート系のネタは少なくなってしまいます。
日本にはたくさんのユーカリに関する情報があふれています。
今日はその情報にズバッと鉈を入れてみたいと思います。
「ユーカリの香りは花粉症に効く」
日本で販売されているユーカリの多くはgunniiですが、
そのgunniiの説明やキャッチコピーでも良く見かけます。
花粉症に効く成分といえるのは、
厳密にはシネオールやカンファー、ピペリトンといった成分ですが、
gunniiは精油量が少なく、
これらの成分もほとんど含まれていません。
gunniiが花粉症に効くというのは明らかな過大広告ですね。
成分分析と実際に試してみた実績として有効だなと思うものは、
globulus/dives/cinerea/cordata/goniocalyx
などでしょうか。
「アップルボックスはりんごの香りがする」
「りんごを切ったような葉型なので
アップルボックスという」
上記は全て誰かが勝手に勘違いした内容です。
bridgesiana/aromaphloia/goniocalyx
などがアップルと言われますが、
これは全て樹皮がりんごの木のようであるからです。
ユーカリの名称は樹皮、木質、花、実に起因するのがほとんどです。
アップルボックスはりんごの香りはしません!
もろシネオール系の樟脳の香りがします。
敢えてりんごの香りに近いと言ってもよいユーカリは、
grandis/glaucescensなどが考えられますね。
「レモンユーカリの耐寒性は5℃~10℃以上必要」
最近色々試してみましたが、
25cm以上の苗で鉢植えであっても、
アロエ程度(0℃以上)の管理で十分野外越冬できますね。
ただし葉は少し赤くなって痛んだりすることはあります。
耐寒性については環境もあるので一概には言えませんが、
下記のことに気をつければ耐寒性0℃でいけるように思います。
●秋の比較的暖かい間から徐々に寒さに慣らせていくこと
●夜間の水遣りは避け、用土の凍結を防止すること
●寒い風が吹き抜けるような場所は避け、軒下管理推奨
意外に寒くてもちゃんと水はそこそこ必要なんですよね。。。
「ユーカリは水切れに強い」
こあら師匠もおっしゃっていますが、
逆に水切れに強い品種は非常に少ないです。
降雨量が日本の1/6程度の環境の植物だからそう思うのでしょうね。
現地では根を深く伸ばし、豊富な地下水を激しく吸い上げています。
よって寧ろ水は大好きな品種が多いですね。
ところが「乾燥を好む」というのは大正解です。
毎日土がカラカラに乾いて、毎日欠かさず水遣りをする。
そんな用土や環境が大好きということです。
逆に土が長期間湿っているという環境は大嫌いです。
「ユーカリには肥料が効きにくい」
これは厳密には正しい部分がかなりあると思います。
日本で売られている肥料はほとんどがリン酸の多いものです。
ところがユーカリはこのリン酸をほとんど必要としません。
これはオーストラリアの土壌には
ほとんどリン酸が含まれていないことに
起因するのではないでしょうか。
逆にカリ肥料を比較的必要とするようですね。
窒素については一般的な草木と同じレベル必要とします。
特に砂漠地帯や西AZ出身の品種については、
日本の肥料を与えすぎるとリン酸に当たることがあるようです。
「ユーカリはアルカリ性の用土を好む」
これはたまに育て方などで見かけることがありますが、
95%以上のユーカリが好む用土は弱酸性~酸性の用土です。
一般的に日本で販売されている用土なら、
pHの調整は特に必要ありません。
ところが中には一部アルカリ性を好む品種もあります。
家ではMoon Lagoonなどがそうですね。
他ではアルカリ耐性のある品種もいくつか存在しますが、
アルカリ性を好むというわけではありません。
「ユーカリは根から他の植物を枯らす物質を出す」
これはよく言われていますが、
科学的にそのような事実は一切ありません。
ただユーカリは非常に根張り能力が高く吸水能力も非常に高いです。
また、用土の養分を急速に消費し、
用土を酸性にする力が非常に強いです。
一般的に寄せ植えするような花の咲く植物は、
比較的アルカリ性を好み、根張りや吸水もデリケートです。
そのため、ユーカリと一緒に寄せ植えすると
全てにおいて負けてしまって元気を失うことがあります。
ユーカリは寄せ植えにはあまり向かない植物といえます。
他にも疑問に思うような情報があれば、
私のわかる範囲で鉈を入れていきます。
お気軽にお問い合わせくださいね。- # by eucalyptus_k | 2010-12-11 22:59 | ユーカリ(品種知識)