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水遣り三年

水遣りというのは本当に難しいものです。。。

「水遣り三年」という言葉があります。

何だかんだウンチクを垂れても、
マニュアルを読み漁っても、
プロに講義を受けてみたとしても、

本当に丁度三年の歳月を経て
私もようやく水遣りの感覚が養われてきました。

2010年~2011年の冬については
異様に雨が少なく、雑草が枯れ出す始末でした。
この冬は雨ざらしのユーカリにとっては
とっても良い環境となったようです。

そして、2011年~2012年の冬
比較的湿潤で雨が多かったように思います。
これは少しユーカリには雨が多すぎたようで、
雨ざらしのユーカリには多く枯れが出ているようです。
また、枯らせたという報告も多く頂いています。

でも、実際にユーカリは
そんなに難易度の高い植物ではありません。

ただ、日本では終日日光がふんだんに降り注ぐという
広いオープンスペースを確保することが難しいことと、
気候が湿潤なため、あまりユーカリには合っていないことで
どうしても水分管理が難しくなってしまいます。

水遣りが難しい原因は、植物の性質だけでなく、
設置環境や風通し、日照、用土、鉢などの要素により
大きく左右されるため、これ!という決め手がないためでしょう。

もし、一度機会があるのであれば、
下の写真のような小さなスリットポットで
全く同じ用土で30~40cmくらいまで栽培してみると
どのユーカリがどのくらい水食いで、
どのユーカリがびっくりするほど水を吸わないのか
非常に良く知ることができると思います。

fancybox記事188の画像1

fancybox記事188の画像2

例えば上の写真はmacrocarpaですが、
これを真夏の日光下に置いていたとしたら、
間違いなく、一日一回の水遣りが必要になってくるでしょう。

しかし、これが冬となると、
例えば家では、比較的日光を当てていたとしても
週一回程度の水遣りになってきます。
ちなみに、この株は根はパンパンになるまで育っています。

風通しがもっと良い場所に置いているならば
また、そのスパンは変わってくると思います。

fancybox記事188の画像3

fancybox記事188の画像4

次にこれが5号のスリット鉢に植えているmacrocarpaです。
この鉢の口径は私が手を広げた程度の大きさです。

このmacrocarpaはもう50cmを超える大きさとなり、
根も下からはみ出してきつつあるので、
そろそろもう一回り大きな鉢に植え替えようかと考えています。

この株も真夏には毎日水遣りをコンスタントに行っています。
ところが冬には二週間に一回以下程度にまで激減します。

実際、これらのスリットポットや鉢は
鉢底のスリットからも用土が乾燥するため、
他の鉢に比べてビックリするほどの乾燥力を持っています。

そのため、見た目は少し業者っぽいかもしれませんが、
初心者には育てやすく、根腐れを出しにくいアイテムです。

また一般的に言われる、用土の表面が乾いてから
数日後に水遣りというようなマニュアル通りの管理でも
問題なく管理ができる環境を構築できます。

ところがエクステリアの一部として考えていると
どうしても鉢のビジュアルに拘りたくなります。

fancybox記事188の画像5

これは少しビジュアルに拘ったMoon Lagoonです。

Moon Lagoonは上記の小さなスリットポットで育てると
冬でも比較的水を欲しがり、
水食いなユーカリであることがよくわかる品種です。

fancybox記事188の画像6

ところが、このように大きな鉢で、
且つ、鉢底から乾かないような鉢の場合、
一般的に言われるような
用土の表面が乾いてから数日後に水遣り
というマニュアル通りの管理は全く通用しません。

fancybox記事188の画像7

この写真を見ていただくとわかりますが、
鉢の表面は完全に乾ききっています。
また、鉢の表面を指で軽く掘ってみても
その位置は完全に乾ききっています。

実はこの鉢は表面が乾いてから
既に一週間以上が経過しています。
天気にもよりますが、
恐らくあと一週間程度は水遣りを行わないでしょう。

そのくらい、この手の鉢は鉢底まで乾くのに時間がかかります。
素材が厚手なので、日光を受け続けたとしても
そう簡単に、内部まで乾ききるようなことはありません。

この鉢と容量であれば、真夏であったとしても、
4日程度は水遣りを行わなくても全く問題ありません。

このような環境は
比較的湿潤を好むMoon LagoonだからこそOKなわけで、
これが乾燥を好むmacrocarpaだったら
恐らく上手くいかないでしょう。

素焼き鉢も渇きが早く、根腐れを出しにくい鉢です。
ところが気をつけなければいけないのが、
外側の素材は素焼きでも、
内面には塗りが施されているような場合があります。

ちなみに上の銀の鉢も外の素材は素焼きのようですが、
内面には塗りが施されています。

このような鉢の場合は、素焼き鉢のような
強烈な乾燥力は全く得られなくなってしまいます。

日本でメジャーなgunniiレモンユーカリなどは
macrocarpaなどに比べると、ビックリするほど水が好きで
湿気に耐えうる力を持っています。

それでも、ビタビタなベタ土が好きなわけではなく、
シェフレラやベンジャミンなどの観葉植物に比べると
さらに乾燥を好む植物といえます。

ただし、globulusだけは、
根がとても強く、吸水力も馬鹿にならないので、
よほどのことがない限りは
過湿で枯らせるようなことはないように思います。
これは、マニュアル通りの管理でも育てることができるでしょう。

ちなみに良く話題に上がる私の配合用土ですが
このような感じになっています。
完璧な粒状になっているのが特徴です。
赤玉土は硬質で指で潰せない程の固さです。

fancybox記事188の画像8

土に拘るねぇなんて言われてしましますが、
私の場合は、風通しと日照の悪いベランダで
何とかユーカリを育てようと試みた上での
苦肉の策の一つなんです。。。

枯らせたというお話を聞くのは悲しいですが、
それでも、ユーカリが好きならば、
挫けずにぜひトライしてみてください。

お恥ずかしいお話ですが、
私が枯らせたユーカリは本当に数知れずです{#汗}

難易度が高いと言われるmacrocarpaだけで、
小さな苗も合わせると、数十株も枯らせて、
その上でこうして何とか育っているのです。

水遣りだけは、メールでも上手く伝えられないので、
ぜひ、数をこなしてコツを掴んでみてください{#グッド}

# by eucalyptus_k | 2012-04-10 15:27 | ユーカリ(栽培知識)
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