ベランダでユーカリを育ててきて思うこと
高層階のベランダという環境で、
日照不足と空気の流れの悪さに苦しめられながらユーカリを育てて、
本当に楽しくもあり、大変でたくさん苦しんだ日々でした。
特に日照不足と空気の停滞による湿気の管理が難しかったです。
一軒家では一日で乾く用土が、
家では乾くのに一週間もかかりました。
これが特に乾燥を好むユーカリには不適合なんですね><;
お陰で非常に内容の濃い水分管理の知識が身につきましたが。。。
実家の庭に持っていって、
通常の一軒家=オープンスペースで育ててみると、
こんなにも簡単なんだと悲しくなったこともあります。
我が家の周辺には大農園地帯があり、
非常に安く農地を借りることができます。
都会や新興住宅地では貸し農園が不足しているようですが、
我が家の周辺ではかなり余っているというのが現状です。
ぶっちゃけ農地を借りて育てることを一度検討したことがあります。
でも、そこで考え方を変えてみました。
実際この日本で、このご時世に、
中々一軒家を持つ人は少なくなってきています。
また一軒家であっても、
十分な栽培スペースを持つ人などかなり稀でしょう。
私が農地を借りて育てることなんていつでもできます。
でも、このマンションのベランダという環境は
今だからこその環境です。
この今与えられた環境、限られたスペースの中で最善を尽くし、
育てられるユーカリを探求してみようと
心に決めて取り組んできました。
十分な日光と乾燥を好むユーカリは
ベランダ等の閉鎖された空間では実際かなり育てにくく、
もう育てやすい品種だけに限定しよう
と思ったことが何度もあります。
そんなとき、一人の知人の話を聞きました。
その人は家よりかなり狭く暗いベランダでバラを育てているのです。
バラは園芸相談BBSなどで相談すると、
ベランダでの育成は考え直した方がいいと言われるほどです。
実際、その人のところでは、
風の通りも日照も非常に悪い環境ですから、
かなり貧弱に育ち、うどんこ病や黒星病、害虫のオンパレードで
葉はボロボロで見るも無残な状態だそうです。
それなのに毎年、綺麗な花を
たくさん咲かせてくれているというのです。
今のように花を咲かせるためには、それはそれは苦労の連続で、
知人の栽培者にも諦めた方が良いと言われ、
何度もくじけかけたそうです。
それでも、その環境での栽培方法を追求し、今に至るそうです。
その人の栽培方法は本当に繊細でマメ、独自のノウハウもあります。
一軒家でのバラ育成を他人に指導する機会をもったところ、
あまりにも簡単だったのでびっくりしたということです。
私が実家とベランダでの違いを知ったときと同じですね。
一部を除いて、植物は環境さえ整えば、
そんなに難しいものではないと思っています。
でもその環境の完備こそがこの狭い日本では非常に難しいのです。
また忙しい毎日を送っている人たちが、
毎日つきっきりで管理するなんて不可能だと思います。
ここ何年か、園芸ブームなんて言われて、
ホームセンターなどでも園芸コーナーはそれは賑やかなものです。
でも私は『環境ありきの栽培』では、
日本ではどんどんしんどくなっていくと思っています。
園芸初心者にはポトスやシェフレラは簡単だけど、
ベンジャミンになると一気に難しくなるといわれています、
単純に前二者は耐陰性が強く、後者は少し耐陰性が弱いだけです。
観葉植物なんて、外に出して日光をたくさん当てれば、
大概は簡単で、恐ろしく元気に育って、育ち過ぎるくらいです。
それを風の動きのない、
薄暗い室内で育てるからこそ、難しく、大変なのです。
それでも、どうしても薄暗い室内で
ベンジャミンを育てたい人はいるはずです。
ただの我儘と言ってしまえばそれまでですが、
私はそんな我儘を叶える
ささやかなお手伝いができたらいいなと思って、
今の環境での最善をこれからも尽くしていきたいと思っています。- # by eucalyptus_k | 2010-11-12 23:32 | ユーカリ(その他)
ユーカリに含まれる毒素について
先日のユーカリ茶のお話の中で出ました
ユーカリの毒素(青酸配糖体)について
少し詳しい情報が見つかりましたのでご紹介します。
ユーカリには体内に摂取することで、
人体に害のある成分がいくつか含まれています。
シネオール、フェノール、タンニン、青酸配糖体などです。
この中でもシネオールやフェノール、タンニンなどは、
過剰摂取することで害を及ぼしますが、
少量の摂取ではデトックスにも役立つ成分です。
ところがこの中で最も危険なものが青酸配糖体です。
これは摂取し、体内で分解されることで
有毒物質である青酸(シアン化水素)を生じます。
青梅の毒もこの青酸配糖体であるアミグダリンという物質です。
ユーカリに含まれる青酸配糖体は大きく分けて3種類あります。
このアミグダリンとプルナシン、サンブニグリンという物質です。
この中でもユーカリに最も多く含まれているのがプルナシンで、
このプルナシンは青梅にも少し含まれているようです。
どのユーカリにどの物質がどれだけ含まれているか、
これについては今のところ目立った文書は見当たりませんが、
この青酸配糖体を多く含むことが実証され、
比較的毒性が強いと言われているユーカリを下記に記します。
これはあくまでも学術的な調査が行われて、
毒性の強いユーカリとして文書に記されているものです。
これ以外のユーカリについては
安全であるという証明がなされているわけではありませんので
摂取などされる場合はくれぐれもご注意ください。
-----------------------------
Eucalyptus acaciiformis
Eucalyptus burdettiana
Eucalyptus caleyi
Eucalyptus camphora
Eucalyptus cladocalyx
Eucalyptus cylindriflora
Eucalyptus diversifolia
Eucalyptus eximia(Corymbia)
Eucalyptus leptophleba
Eucalyptus leucoxylon
Eucalyptus megacornuta
Eucalyptus microtheca
Eucalyptus nobilis
Eucalyptus orgadophila
Eucalyptus ovata
Eucalyptus ptellaris
Eucalyptus pilligaensis
Eucalyptus polyanthemos
Eucalyptus rudderi
Eucalyptus steedmanii
Eucalyptus tectifica
Eucalyptus viminalis
Eucalyptus yarraensis
-----------------------------
目標にしていたcamphoraのお茶は
少しだけ気をつけた方が良いかもしれませんね。- # by eucalyptus_k | 2010-11-12 17:17 | ユーカリ(茶・酒)