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ユーカリの耐寒性

遂に大阪でも寒い日が連続でやってきました。
局地的な気温や計測器の情報では、
私の住んでいる周辺の最低気温は-1℃~-2℃。
家のベランダの囲われたゾーンで0~2℃となっています。

ところがこの数日はマンションの12階ということで、
地上に比べて恐ろしく風が強く、半ば軽い台風の如く。
風当たりの強い場所にポット苗を置いておくと、
支柱ごと根こそぎ引き抜かれてしまうといった状況です。

ベランダで作業をしているときに
突風に合うと一瞬息ができなくなり、
まっすぐ立っていることさえ困難になります。
また、スキーウェアを着ていないと作業が出来ないほどの寒さです。
他のお宅から折れた枝や洗濯物、
ラベルなどがどんどん飛んできます。
ちなみに耐寒温度をリンケ耐寒温度に基づいて計算してみると、
-8~-12℃くらいあることが分かりました。。。

寒いだけなら多分大丈夫なのでしょうが、
この異様に強い寒風で相当参っているものがあるようです。
ホームセンターで安売りしている簡易温室に入れてあるものは、
耐寒性のない品種で1cm程度の双葉でもピンピンしています。
もちろん温室は無加温で気温はほとんど外と変わりません。
風だけはほぼ完全にシャットアウトできています。

こんな中で、ヘタるユーカリ、
ピンピンしているユーカリと様々です。
今のユーカリの状況を自身の記録も含めて載せます。
もしよろしければご参考にしてください。

-------------------------------------------------------------
最低気温:0~2℃
瞬間最大風速:10m以上(突風時は直立困難な状況)
耐寒温度:-8~-12℃ ※リンケ体感温度による
霜:軒下のためほぼなし
-------------------------------------------------------------

<野外では退避措置が必要なもの>
●Eucalyptus camaldulensis(40cm)
(新芽が完全に萎れる、素焼き鉢で土の量が少なめ)
→簡易温室退避で問題なし
耐寒性はかなりあると思っていましたが、
新芽が寒風にめっきり弱いようです。
先端10cmくらいが完全に萎れてしまいます。

●Eucalyptus gamophylla(18cm)
(全体がヘロヘロになる)
→簡易温室退避で問題なし
風さえなければこの気温では全然大丈夫です。
実家の庭の50cm程度の株は全然元気なので、
25cmを超える程度までは防寒対策が必要かもしれません。

●Eucalyptus polybractea(15cm)
(全体がヘロヘロになる)
→簡易温室退避で問題なし
風さえなければこの気温では全然大丈夫です。
まだ幼いことが大きな要因かもしれません。
気温がもう少し高くても、とにかく風に弱いです。

●Eucalyptus forrestiana(10cm)
(全体がヘロヘロになる)
→簡易温室退避で問題なし
かなり小さい状態での寒風は耐えられないようです。
簡易温室内では元気なものです。

●Eucalyptus pachyphylla(15cm)
(全体がヘロヘロになる)
→簡易温室退避で問題なし
小さい状態での寒風は耐えられないようです。
簡易温室内では元気なものです。


<耐寒性低めでも簡易温室では問題のないもの>
※野外吹きっさらしではどうなるか不明です。
●Eucalyptus decipiens(25cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus pruinosa(15cm)
●Eucalyptus rudis(45cm)
→葉が固くなりますが、痛みはなし

●Eucalyptus pleurocarpa(15cm)
●Eucalyptus extrica(15cm)
●Eucalyptus erythrocorys(30cm)
●Eucalyptus pachyloma(5cm)
→新芽が赤くなりますが、痛みはなし

●Eucalyptus macrocarpa(15~25cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus rhodantha(5~15cm)
●Eucalyptus uncinata(45cm)
●Eucalyptus accedens(1.5cm)
→全く痛みなし


<葉に少し痛みはあるが株自体は元気なもの>
●Corymbia citriodora(120cm)
→葉が少し焼け、赤くなっているが新芽も何とか無事


<寒風に少しだけヘタるが耐えきれるもの>
●Eucalyptus globulus(20~45cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus polyanthemos(30~40cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus muelleriana(20cm)
●Eucalyptus websteriana(25cm)
●Eucalyptus smithii(20cm)
●Eucalyptus albopurpurea(30cm)
●Eucalyptus melanophloia(50cm)
●Eucalyptus 'Moon Lagoon'(20cm)
●Eucalyptus leucoxylon ssp. pruinosa(15cm)
→夜間に少し葉がヘタるが昼には復活

●Eucalyptus melliodora(40cm)
●Eucalyptus kruseana(35cm)
●Eucalyptus sideroxylon(20cm)
●Eucalyptus torquata(50cm)
→新芽の一部のみ一日中ヘタるが株自体は無事


<思っていたより耐寒性があったもの>
●Eucalyptus staigeriana(30cm)
●Eucalyptus orbifolia(50cm)
●Eucalyptus cladocalyx nana(18cm)
●Eucalyptus gillii(20cm)
●Eucalyptus lehmannii(40cm)
●Eucalyptus albida(15cm)
●Eucalyptus crucis(25cm)
●Eucalyptus tetraptera(20cm)
●Eucalyptus pluricaulis ssp. porphyrea(15cm)
●Eucalyptus caesia ssp. magna(25cm)
●Eucalyptus macrocarpa(15cm)
→ヘタりも痛みも全くなし


<成長したり新芽を展開するもの>
●Eucalyptus gunnii(10cm~60cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus perriniana(40cm)
●Eucalyptus nitens(20cm)
●Eucalyptus aromaphloia(25cm)
●Eucalyptus glaucescens(20cm)
●Eucalyptus dives(15cm)
●Eucalyptus dalrympleana(5~20cm)
●Eucalyptus rubida(5~20cm)
●Eucalyptus nova-anglica(5~20cm)
●Eucalyptus urnigera(5~15cm)
●Eucalyptus neglecta(2~8cm)
●Eucalyptus tenuiramis(25cm)
●Eucalyptus risdonii(20cm)
●Eucalyptus delegatensis(10cm~20cm)※全てのssp.含む
●Eucalyptus parvula(25cm)
●Eucalyptus cordata(25cm)
●Eucalyptus scoparia(35cm)
●Eucalyptus coccifera(5cm)
●Eucalyptus cephalocarpa(2cm)
●Eucalyptus cypellocarpa(2cm)
●Eucalyptus subcrenulata(8cm)
●Eucalyptus ovata(5~30cm)
●Eucalyptus pauciflora ssp. niphophila(5cm)
●Eucalyptus pauciflora ssp. debeuzevillei(5cm)
●Eucalyptus vernicosa(2cm)

これらの品種は本当に凄いですね!
家ではgunniiperrinianaなどは寧ろ冬季の方が元気な程です。

野外越冬で気づいたポイントとしては、
・耐寒性が増す樹高のポイントは25cm以上
・風にさえ気をつければかなり耐える
・少し肌寒くなった間から寒さに慣らせておく
・水遣りのタイミングに気をつける

などです。

その中でも寒風だけは本当に怖いですね。
調べたところによると、
体感温度は風速1mでおよそ1℃下がるようです。
マンションでは寒さには強風が付きものですから。。。

全て無事に越冬できるように学びながら頑張ります!

# by eucalyptus_k | 2010-12-26 20:10 | ユーカリ(栽培知識)
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2010/8/8 ユーカリ育成の近況(4)

恒例の育てているユーカリたちの近況です。
今回は「鉢植えになっている」全てのユーカリを公開します。
この他にもポット苗が多数あります。
またポット苗にはここにはない品種もあります。
これは自身の記録としても使用しているので、
お時間のある方のみご覧になってくださいね。
何しろ数が多いですから^^;

写真は全て撮影を完了しているのですが、
数が多いため、全4回に分割してアップしています。
よろしくお願いいたします。

<バックナンバー>
・2010/5/1の状況
・2010/5/7の状況
・2010/6/5の状況
・2010/6/19の状況

●Eucalyptus cinerea
fancybox記事103の画像1

種播時期:昨年冬~今年春
現在樹高:10cm
鉢サイズ:7号スリット
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰

これは楽かなと思って日光の当たらない場所に置いていたところ、
全然成長せずにうどんこ病などの症状も見られたため、
少し前に日光の当たる環境へと移動させています。
そこからは安定しつつありますが、意外に成長は遅いです。

●Eucalyptus glaucescens
fancybox記事103の画像2

種播時期:昨年夏
現在樹高:18cm
鉢サイズ:6号プラスチック
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰

少し過湿気味に管理しすぎたのと、うどんこ病のせいで
全ての葉が汚く傷んでしまい、一部の葉が散っています。
少し危ないかもという時期もありましたが
最近やっと新芽が動き出したのでホッとしています。
冬はかなりの過湿環境でも痛むことはないのですが、
蒸れに弱いため、夏はかなり乾燥気味の管理が必須です。


●Eucalyptus cordata
fancybox記事103の画像3

種播時期:昨年冬
現在樹高:15cm
鉢サイズ:6号プラスチック
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰

globulus並みの成長力を期待していましたが、
実際は比較的成長の遅い品種なのかなと思っています。
文献には過湿を好むとあり、水切れには弱いのですが、
少し乾燥気味に管理した方が調子は良くなります。
急に成長が止まったり、成長が進んだり、気まぐれです。

●Eucalyptus parvula
fancybox記事103の画像4

種播時期:昨年冬
現在樹高:20cm
鉢サイズ:6号プラスチック
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰

成長は早いのですが、うどんこ病に悩まされました。
思った以上に水を必要としないようです。
かなり乾燥気味の管理を心がけたところ
かなり元気に育ってくれるようになりました。

●Eucalyptus decipiens ssp. decipiens
fancybox記事103の画像5

種播時期:昨年秋に苗を入手
現在樹高:20cm
鉢サイズ:6号プラスチック
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰

5月くらいまでは非常に元気に育っていましたが、
梅雨時期に酷いうどんこ病に苦しめられ、
うどんこ病の被害とその薬害で枯死寸前までいきました。
今も一番惨い状態で、何とか新芽を出すのですが、
何故かその新芽がすぐに枯れてしまいます。
今は超乾燥気味に管理しながら養生しています。

●Eucalyptus websteriana
fancybox記事103の画像6

種播時期:昨年秋に苗を入手
現在樹高:25cm
鉢サイズ:6号プラスチック
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰

鉢への植え替え時にかなり傷んでしまいましたが、
そこから復活してからは比較的安定しています。
家でもトップクラスに水を必要としない品種で、
10日に1回程度の水遣り回数ですが、
乾燥気味に管理すればするほど元気になります。

●Eucalyptus macrocarpa ssp. macrocarpa
fancybox記事103の画像7

種播時期:昨年冬
現在樹高:12cm~20cm
鉢サイズ:6号素焼き
置き場所:直射日光が半日当たる日陰

植木鉢に直接種を播いて、全力で育ててきました。
やっとここまできて、葉も大きくなってきたのですが、
ここで何故かうどんこ病の被害にあっています。。。
葉が分厚いため、薬害は出ないのですが、
薬で葉の白い粉が落ちてしまうので、葉が汚くなります。
家では最も良い場所に置いているので頑張ってほしいです!
秋口になったら植え分けをしようと思っています。

●Eucalyptus macrocarpa ssp. elachantha
fancybox記事103の画像8

種播時期:昨年冬
現在樹高:10cm
鉢サイズ:6号素焼き
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰

地道に地道に成長していきますが、
中々葉を大きく、幹を太くしてくれません。
このまま大丈夫なのか少し心配してしまいますが、
まあ、私の方も地道に育てていくことにします。。。

●Eucalyptus rhodantha
fancybox記事103の画像9

種播時期:昨年冬
現在樹高:10cm
鉢サイズ:6号素焼き
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰

これも地道に地道に成長していきます。
かなり葉が大きくなる品種のようですが、
中々大きくなってくれないので少し心配しています。
最近になってうどんこ病の症状も出だしたので困っています。

●Eucalyptus pruinosa
fancybox記事103の画像10

種播時期:昨年冬
現在樹高:10cm
鉢サイズ:6号プラスチック
置き場所:直射日光が1/3日当たる日陰

大きな葉をじっくり作りながら樹高は余り伸びないタイプです。
あまり大きくないサイズの苗なのですが、
水切れがやたらと早いので、結構水が好きなようです。
私には珍しく、かなり熱帯地域に生息するユーカリです。

●Eucalyptus tereticornis
fancybox記事103の画像11

種播時期:昨年冬
現在樹高:12cm
鉢サイズ:6号スリット
置き場所:直射日光が半日当たる日陰

Osakano_Jieさんのところでホームステイして
たくましくなって帰ってきてくれた苗です。
樹高の割には非常に葉が大きく立派です。
太陽が足りないと新芽が貧弱になるため、
家では最も日光の当たる場所に置いています。

●Eucalyptus pleurocarpa
fancybox記事103の画像12

種播時期:昨年冬
現在樹高:5cm
鉢サイズ:6号スリット
置き場所:直射日光が半日当たる日陰

相変わらず異様に遅い成長速度で1ヶ月で葉1対ペースです。
家では最も良い場所に置いているので、
これが出せる最高のパフォーマンスになります。
数年越しで大きくする覚悟を決めています。
「強烈な日光+高温+水を残さないこと」が成長のカギです。

●Eucalyptus extrica
fancybox記事103の画像13

種播時期:昨年冬
現在樹高:5cm
鉢サイズ:6号スリット
置き場所:直射日光が半日当たる日陰

これも相変わらず異様に遅い成長速度で1ヶ月で葉1対ペースです。
家では最も良い場所に置いているので、
これが出せる最高のパフォーマンスになります。
数年越しで大きくする覚悟を決めています。
「強烈な日光+高温+水を残さないこと」が成長のカギです。

●Eucalyptus crucis
fancybox記事103の画像14

種播時期:昨年冬
現在樹高:6cm
鉢サイズ:6号スリット
置き場所:直射日光が半日当たる日陰

うどんこ病の被害を受けたり、植え替えたりしたため、
成長が長い間ストップしていましたが、
最近新芽が動き出してくれました。
ところが出てくる新芽はかなりヨレヨレで貧弱です。
強い直射日光があれば比較的早くしっかり育ちます。
家の実家の庭に置いた苗は、かなり大きく立派に育っています。

●Eucalyptus torquata
fancybox記事103の画像15

種播時期:今年夏に苗を入手
現在樹高:30cm
鉢サイズ:6号スリット
置き場所:直射日光が半日当たる日陰

数週間前にこあら師匠より頂戴した苗です。
植え替えてから間がないため、まだ動き出していません。
夏に涼しい家のベランダでは成長速度は遅くなりそうです。
かなりの高温が成長のカギになりそうです。
ちなみに写真の苗は少し水切れ気味で項垂れています。

●Eucalyptus pluricaulis ssp. porphyrea
fancybox記事103の画像16

種播時期:今年夏に苗を入手
現在樹高:6cm
鉢サイズ:6号スリット
置き場所:直射日光が半日当たる日陰

Osakano_Jieさんより頂戴した苗です。
最近鉢上げをしたので、今はまだ成長が止まっています。
全くノーマークのユーカリでしたが、
かなり綺麗な葉色にメロメロになりつつありますw
特に立派に育ってほしいユーカリの一つです。

●Eucalyptus kruseana
fancybox記事103の画像17

種播時期:今年夏に苗を入手
現在樹高:30cm
鉢サイズ:6号スリット
置き場所:直射日光が半日当たる日陰

最近こあら師匠の農場から購入した苗です。
全体的におしろいを塗ったように白く、
あまりの美しさに毎日見とれています。
かなり強烈な日光を必要とするようなので、
家の最高の環境でしっかりと育ってくれるか期待です!

●Eucalyptus albida
fancybox記事103の画像18

種播時期:昨年冬
現在樹高:4cm
鉢サイズ:6号素焼き
置き場所:直射日光が半日当たる日陰

家の最高の環境でパフォーマンスを見ていますが、
かなり成長は緩慢で、それでも地道に育っていきます。
樹高は何とか伸ばしますが、
葉がなかなか大きくならないのが難点です。
これも数年越しで育てていく覚悟をしています。
次年度の第一育成目標となるユーカリに決めました。

8月はこれで全部です!
次は9月!この夏を無事に乗り越えて立派に成長できるでしょうか。
何よりも冬までに越冬できるサイズにさえ
育ってくれれば安心なのです。

# by eucalyptus_k | 2010-08-15 01:54 | ユーカリ(栽培知識)
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救世主!?カリグリーン

本当にこの季節はうどんこ病に悩まされます。
直射日光が当たらない環境なので生育状況が悪く、
また、スペースの関係で頭上に洗濯物を干す環境ですから、
うどんこ病は致し方ないことといえます。

これが一般的に販売されているような
25cm以上の苗であれば、さほど大きな問題でもありません。
見た目が悪くなったり、多少樹形が崩れる程度のことで済みます。

ところが今年に入って種播を行ったような、
10cm前後やそれ以下のサイズの苗には死活問題です。

カビの生えた葉はすぐに丸まってヨレヨレになり、
そのまま放置すると確実に枯れて散ってしまいます。
また新芽から発症しやすいので、新しい葉の生成を阻害され、
株自体が枯れることもしばしばあります。

厄介なのが、白色の強いユーカリでは、
病気の発見が大幅に遅れることがあります。
例えばalbidaは葉の色が白色そのものなので、
うどんこ病かどうかの見分けが全くつきません。
kruseanaなども非常に発見が難しいです。

あれ?成長が遅くなったなあ、
何か良く葉が散るなあと思っていたら
気づいた時には手遅れで枯死寸前となるわけです。。。

うどんこ病に効く薬剤は巷で多く販売されています。
一般的な殺菌剤や殺菌殺虫剤スプレーなど、
有名なものはほぼ一通り試しました。

確かに薬剤でうどんこ病の防除はある程度行えます。
ところが完全に駆逐できるほどに徹底して薬剤を使用すると、
うどんこ病撲滅の前に苗が薬害で枯れてしまいます。

これも25cm以上の苗であれば簡単に防除できますが、
小さな小さな苗では確実に薬害が生じてくるのです。
かなり少量や限られた場所への使用を徹底しましたが、
特に葉の薄い品種では、うどんこ病以上に葉が散ります。
これは薬剤の種別を問わず起こってしまいます。

もう一つ、ユーカリの葉は特に水をはじく力が強いため、
一般的な展着剤入りの殺菌殺虫剤などでは、
付着する力が弱く、ほとんどが流れてしまいます。
これを無理やり付けようと頑張ると、
どうしても使用量が多くなってしまい、薬害を生じます。
逆に薬害を恐れて使用を制限すると、
すぐにうどんこ病が復活してくるという次第です。

正直打つ手なしで、参っており、
多くの品種や頼まれていた苗までを枯らせてしまい、
急遽追加で種を播く羽目になってしまいました。

そんな中、このブログを読んでくださっている方から、
カリグリーンを使用してはどうかというお話を頂きました。
カリグリーンとは重曹に良く似た炭酸水素カリウムを主成分とし、
うどんこ病退治に特化したかのような薬剤です。

食品添加物にも使用されている成分なので非常に安心です。
例えば作物に使用した場合、翌日から収穫が可能なのです。

また、植物に対してはカリ肥料としての役割も果たすそうです。
発症予防効果はないのですが、治療効果が抜群とのこと、
まさに我が家に最適の薬剤だと思い購入を決意しました。

この薬剤、中々高価なんですよね。
たった12g(1ℓで約10回分)が600円以上もします。
私にはこの小箱入りのサイズでは足らないので、
常に業務用の大袋で購入することにしています。
これが250gで950円と比較的お買い得です。

12gが600円以上で250gが950円???
えらく大きな差ですねwww半分詐欺みたいです。
この大袋はとある一つのホムセンでしか扱っていなかったため、
少々手に入れるのに苦労しました。

先日購入して早速使用してみました。
全てのユーカリが少なからず発症していますから、
ベランダ中に播くことになりました。

ユーカリは水をはじく力が強いので
展着剤は少し多めに使用して、2ℓ以上の量を一気に播きました。

このような大掛かりな薬剤散布は
一般的に集合住宅のベランダでは不可能です。
今回は食品添加物にもなっている成分だからこそ可能でした。
(私の場合)手にかかっても全然大丈夫です。

うどんこ病は殺菌した後も白く残るので
完全に殺菌できたかどうかは中々判別がつきませんが、
かなり効いているように思います。

これでもまだ少し薬害の出る品種もありますが、
かなりの量を散布したにもかかわらず、
多くの品種では全く薬害が生じていません。
耐性菌もできないので安心して使用できますね。

1週間以内の間隔で3回程度の使用が目安のようですから、
もう少したってからその成果をご報告したいと思います。

カリグリーンは我が家の救世主となるのか!?

fancybox記事97の画像1

# by eucalyptus_k | 2010-07-14 23:23 | ユーカリ(栽培知識)
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ユーカリの成長環境と我が家の育成環境

ユーカリの成長環境について調べてみました。
やはり現地オーストラリアの気候について
知っておく必要があると思いました。

ユーカリはオーストラリアのほぼ全土に生息していますが、
主なユーカリが生息しているオーストラリア東南部と
オーストラリア西南部について調べてみると、
まず、真夏の最高気温が30℃~40℃になるようです。
また、雨量は多いところで年間800mm程ありますが、
少ないところでは年間200mm以下といった状態です。
大阪の年間雨量が1200~1300mmといったところですから、
かなり高温で乾燥した地域の植物といえます。

他に日本と大きく異なるところは
一日の内、日によっての寒暖差が非常に大きいことです。
例えば真夏の晴れた日で最高気温45℃の日があり、
少し曇った日には最高気温18℃の日があったりします。
また、早朝や夜間の気温は10℃以下なのに
日中は40℃まで上がったりします。
冬も同様に-8℃の時があって、22℃まで上がる時もあります。

上記のような環境を最も忠実に再現できる場として
ユーカリは温室等で管理するのが最も成長が早いようです。
直射日光をふんだんに受けて、
30℃以上の気温こそが最高の生育環境といえます。

私の育成環境である我が家のベランダは、
ユーカリには最適の環境とは言えないようです。
南側のベランダで冬季は本当に良く直射日光が当たります。
日光は部屋の奥深くまで差し込み、昼間は暖房要らずです。

ところが夏季になると部屋どころか
ベランダにも直射日光が当たらなくなってしまいます。
特に5月中旬から8月中旬くらいまでは
全くといっていいほど当たりません。
9月に入ってようやくベランダに
日光が当たり始めるといった状況です。

去年までベランダでゴーヤのカーテンをしていましたが、
7~8月より9月に入ってからの方が
ゴーヤの収穫量が圧倒的に多かったのはそのためでしょう。

というわけで、今の時期は
家のベランダでのユーカリの成長率は非常に悪いです。
里親募集に名乗りをあげてくださった方には
本当にご迷惑をおかけします。

特に際立って成長率が悪いのが
tetragonaと呼ばれるpleurocarpaextricaです。
こちらの記事に約1カ月前の写真を載せています。

下の写真が本日撮影したての写真です。
こちらがpleurocarpa

fancybox記事86の画像1

そしてこちらがextricaです。

fancybox記事86の画像2

恐ろしく成長が緩慢なのがわかりますね。。。
こいつは気長に頑張りますかね!><;

一方、環境が合わないユーカリと思っていたのですが、
うって変わってcrucisは非常に頑張ってくれています。
何とも言えない銀青色がめちゃくちゃ美しいです。

fancybox記事86の画像3

# by eucalyptus_k | 2010-06-03 03:29 | ユーカリ(栽培知識)
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ユーカリの成長度合いの違い

ユーカリを種から育てていると、
個体差で成長度合いが大きく変わってきます。
もちろん環境による差も大きいと思いますが、
全く同じ用土、同じ場所でも大きな差がでます。

これはcinereaですが、
全く同じところで入手した種子で、
同じ時期に種を播き、発芽して、
同じ期間共に育ったものです。
ところが大きさにこんなに差が出てしまっています。

fancybox記事85の画像1

大きさに2倍近い差がありますが、
対になっている本葉の枚数は全く同じです。

次にviridisです。
これも全く同じところで入手した種子で、
同じ時期に種を播いたものです。

fancybox記事85の画像2

fancybox記事85の画像3

違う品種かと思うくらいに大きさが違います。
前者の小さなものの方が葉を作る速度が速いのです。
ところが葉の間隔が詰まっているので背が余り伸びません。
またいつまでたっても葉や茎のサイズが大きくなりません。

これらは一体どちらが良い苗といえるのでしょうか。
今までの少ない経験では良くわからないのが現状です。

# by eucalyptus_k | 2010-05-24 17:46 | ユーカリ(栽培知識)
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