ニュージーランドの園芸職人より
先日、gunnii ssp. divaricataの写真を送ってくれた
ニュージーランドの園芸職人より
いくつか情報が届きましたのでお知らせします。
まず、Osakano Jieさんよりお問い合わせのあった、
縦に長いポットの件ですが、
こちらは日本ではあまり知られていない
Rootrainers(ルートレーナ)というものだそうです。
根を縦に長く誘導して育成することができ、
鉢上げの際に容器を二つに開けて
苗を取りだすことができるというすぐれものです。
また底面吸水用のトレイ等も付属しているようです。
直根で植え替えがデリケートなユーカリで
丈夫な根を育てるためにルートレーナを常用するそうです。
次に現地でのFungus(菌類)による立ち枯れ病の対策ですが、
殺菌剤の使用よりも、まず気を付けていることがあるそうです。
それは完全に底面吸水に徹し、株元と苗、用土の表面は
完全に乾いた状態に保つことだそうです。
これを聞いて自分の育て方はかなりまずいなと思いました。。。
もう一つは種播~発芽してから
そのルートレーナへの植え替えのタイミングです。
これには少々ビックリしました。
まず種播トレイに種を播き、発芽させるところまでは同じですが、
そこから、双葉が生えそろった時点で即植え替えるそうです。
このときにとにかく気をつけることは、一切、幹を触らないことで、
完全に双葉だけを持って静かに引き抜き、
そうっと且つ速やかに植えることがポイントであるとのことです。
この方法は試したことがありませんが、
双葉で植え替えると幹を握り潰してしまうことが多いのと、
一般的な日本の園芸用土(低質な堆肥等)に
耐えられないような気がしています。
そこで最後に育苗用の用土ですが、
現地の土は非常に肥料分が少ないということでした。
日本の土とは大きく異なるかと思いますが、
話を聞いていると、個人的に一番近そうな土が、
赤玉土+真砂土+鹿沼土+川砂に
少しだけ腐葉土を加えたような感じではないかと思います。
はっきりいって酸性寄りの肥料分不足の用土ですが、
「ユーカリは荒れた貧しい土壌の方がたくましく育つよ」
とのことです。
参考になったりビックリするような内容もありましたが、
今後は色々と試しながら良い方法を編み出していきたいと思います。
まずは技術が伴うように日々精進したいところです。。。- # by eucalyptus_k | 2009-12-10 05:11 | ユーカリ(栽培知識)
ユーカリ育成ブログです。タネを輸入して150種以上のユーカリを育てています。 By eucalyptus_k
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