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【品種別栽培ガイド-10】
ユーカリ・アップルボックス (Eucalyptus bridgesiana)

続きまして第10回目は
ユーカリ・ブリジシアナです。

◎ユーカリ・アップルボックス
【学名:Eucalyptus bridgesiana】
【英名:Apple Box / Apple Gum】
fancyboxブリジシアナ(Eucalyptus bridgesiana)の画像1

【品種情報】
最高樹高:20m前後
樹形:Tree(木立)型
親葉への変化:逆ハート型の丸葉~柳型の細葉へ変化
適合pH:弱酸性~中性(5.5-7.5)


【生息地情報】
地域:New South Wale東部全域、Victoria東部
夏季最高気温:最高値40℃、平均値28℃
夏季最低気温:最低値4℃、平均値14℃
冬季最高気温:最高値19℃、平均値11℃
冬季最低気温:最低値-9℃、平均値2℃
年間降水量:650~1000mm
(参考)東京-約1800mm、大阪-約1500mm


【一般栽培情報】
・日照
終日直射日光が推奨。
半日直射程度でも何とか育てられますが、
日照が悪いといつまでも小さな葉のままで貧弱になります。
また葉の緑色が濃くなり、美しい白銀色がうまく出ません。
屋内管理は完全不可。

・水遣り
表面が乾いたらたっぷりというタイミングでは、
夏以外の季節は少し多すぎます。(用土による)
他の植物に比べると、遥かに乾燥を好みますが、
ユーカリに慣れている人にはかなり水好きな方です。

・用土
日照と風通しが良ければ、通常の観葉植物用土でも栽培可ですが、
パーライトや軽石、川砂などを混ぜ込んだ方がより良いです。
粒状培養土など乾燥力のあるものの方が育てやすいです。

・鉢
あまり問いませんが、縦長の方がパフォーマンスは出ます。
他のユーカリに比べると、横広の鉢でも
パフォーマンスの低下があまりありません。

・肥料
あまり効き目はないですが、成長期などの液肥や、
リン酸分の少ない化成の置肥などは多少は効果あり。
全く与えなくても、十分に育てることは可能。

・植え替え
植え替えに対しての耐性は強い方ですが、
初心者はできる限り根鉢を崩さない方が無難です。
また、真夏・真冬の植え替えは傷みやすいので避けます。

・寄せ植え
後々の植え分けがとても困難になるため、
できる限り寄せ植えは避けた方が無難です。
また、吸水力が激しいので、寄せ植えした花草を
早い段階で枯らせたり、生命力を奪うことがあります。

・病虫害
日照不足や生育不良により、
うどんこ病の被害が激しく出ることがあります。
雨のかからない場所では、ハダニ被害の激しい品種です。
葉のシネオール分が少ないためか、
新芽を中心にアブラムシが発生したり、
尺取虫や蓑虫などの食害が出ることもあります。

・地植え
地植えすると本来のパフォーマンスが出て、
かなり激しい成長力を発揮します。
普通に育てると、簡単に家の二階を超えます。

・耐寒性
地植えの成樹で-10℃と言われています。
関西や関東の暖地では余裕で屋外越冬可能。
鉢植えの場合は、東北や北海道の寒地では
屋外越冬は難しいかもしれません。

・成長力
鉢植えであれば、最高で年40~60cm以上。
かなり成長の激しいユーカリです。
地植えすると1年で1mを簡単に超えるでしょう。
地植えの場合は、思ったより成長が激しいので
ある程度の覚悟と注意が必要です。

・開花
日本では開花したという情報を聞いたことがありません。
恐らく、数メートル以上という相応の樹高が必要かと思います。
花は、白に近いクリーム色の花が咲きます。
蕾や実は全く粉を吹かないのが特徴です。

・枯死の要因
ほとんどが植え替えの失敗、過湿による根腐れ、
夏場の根の蒸れによる急性根腐れ。


【季節の管理】
・春秋
最も良く成長するメインの時期。
良く日光に当てて、成長を促しましょう。
日照が悪いと、葉の周囲が、ヨレヨレになることがあります。
また、そのような葉は緑色が強くなってしまいます。
そのような葉には、うどんこ病が発生することもあります。
丈夫で白みの強い葉にするためには良く日光に当ててください。

・夏
最も枯らせることが多い時期。
決して弱くはないですが、日本の高温多湿な夏は、
どちらかというと苦手なので、
過湿による根の蒸れに十分に注意します。
春の間から良く日光に当てていた株は
真夏の西日でも葉焼けすることはありません。
夏場は少し成長が控え目になります。

・冬
用土が全乾きするタイミングで水遣り。
後はひたすら放置するでOKです。
寒地では葉が赤紫色に紅葉することもあります。
この時期に過湿にしてしまうと、
春になって一気にダメージが出ることがあります。


【特記栽培情報】
日光にさえ良く当てていれば、
勝手にどんどん育ってくれるという楽なユーカリ。
日光が控え目の場合には、葉の緑色が強くなり、
ヨレヨレの貧弱な葉になってしまいますが、
それでもそれなりに成長を続けてくれます。
あまり枯れる気のしないユーカリの一つです。

個人的には、gunniiよりも
さらに日本に合っている印象なので、
成長はとても激しく感じられると思います。

春・秋の暖かい時期には良く水を吸いますが、
夏場は成長がかなり控えめになり、
思ったより水を吸わなくなることがあります。

葉の精油含有量が少ないため、
ユーカリには珍しく、虫害に合いやすいところがありますが、
深刻になることはなく、成長力で十分カバーできます。

とにかく成長が激しく、簡単に育てられるユーカリです。
良く日光に当てた葉は厚みが出てきて、
美しく魅力的な銀葉へと育っていきます。
美しく育った銀葉は花材にも利用されています。

過湿に対する耐性はかなりのものなので、
このユーカリを根腐れさせた経験がある場合、
ユーカリ栽培の水分管理を根本的に見直した方が良いでしょう。


※情報は適宜追加・変更します。

 
# by eucalyptus_k | 2013-01-22 13:20 | 品種別栽培ガイド
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Trackback(0) |  Comments(1)
By SECRET at 2018-04-15 06:38 x
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