今年の夏は色々大変でした。。。
ハダニ、うどんこ病が私の一番の障害だというのは
日々ブログに書いていることですが、
その他にも色々と厄介な問題があります。
特に今年の夏は例年とは異なり、
本当に色々と大変でした。
まず、気候の違いからなのか、
ハダニの被害発生時期が少しずれたことから、
被害の早期発見ができず、
今年は一切の薬剤散布をしなかったこともあって、
えげつないハダニ被害を被ってしまいました。
上の写真は現在のsmithiiの例です。
いつもはハダニによる被害が8月には少し見つかり、
すぐにそこで薬剤散布をするため、
被害をそこで食い止めることができるのですが、
今年は8月に被害がほとんどなかったので、安心していたら、
9月には悲惨な状況になっていたという次第です。
来年は様々な方からアドバイスのあった、
オルトランやアドマイヤーなどを試してみたいと思います。
もう一つ、いくつかの品種限定で
とても厄介な存在があります。
それはホコリダニによる被害です。
このホコリダニは小さく目視することができないため、
当初は何かの病気かと思っていました。
ハダニのようにくそ暑い季節ではなく、
少し涼しい、ユーカリの成長時期と
被害時期が丁度重なるので、大きな成長の妨げとなります。
ホコリダニは小さな間の新芽に付いて、
新芽とその後の成長した葉に奇形や斑点を生みだします。
Eucalyptus scorpariaの被害
Eucalyptus torquataの被害
Eucalyptus torwoodの被害
このホコリダニは何故か決まった品種にしか付きません。
特に酷いのは上記の3種で他にはbridgesianaやrudis、forrestiana、
albopurpureaなど主に精油が少なめのユーカリに被害を及ぼします。
基本的には、ハダニと同じでニッソランなどが効くようですが、
その他の薬剤はあまり効果がなく、散水もほとんど効果なしなので、
いつも仕方ないなあと、半ば放置気味です。
毎年、我が家のtorquataはこのホコリダニのせいで、
新芽が出ては枯れてを繰り返し、ほとんど成長しません。
今のところの打開策は
なるべく良く日に当てることくらいです。
次に今夏にとても猛威を奮ったのが、高温障害です。
これも最初は病気か要素欠乏症かと思っていたのですが、
色々と調べてみると、これは、植物の典型的な高温障害の症状で、
暑い季節が終わると一気に終息することもあるので、
間違いないという結論に至りました。
これはそのままですが、
暑さに弱い品種(冷涼地出身や高山出身のユーカリ)
を中心に発生します。
葉の色素が抜けて黄色くなり、葉の周囲が枯れたり、
規則的な斑点ができることが主な症状です。
Eucalyptus smithiiの基本的な症状です。
最も顕著で悲惨なEucalyptus cocciferaです。
涼しくなってきたので、綺麗な新芽が出だしています。
これは特にわかりやすいEucalyptus risdoniiです。
ほとんどの葉の色素が抜け、
暑い時期にできた右上の新芽は傷んでいますが、
涼しくなってからできた左の新芽は、
全く症状が見られずに、とても綺麗な色をしています。
他には写真を撮り忘れましたが、
Eucalyptus delegatensis ssp. tasmaniensisと
Eucalyptus pauciflora ssp. niphophila、
Eucalyptus tenuiramisもとても悲惨な状況になっています。
これらも涼しくなってから出た新芽はとても綺麗で、
全くその症状が見られないのです。
他にはperrinianaや、pulverulentaなどにも
軽いですが、少しその症状が見られます。
これだけは、我が家ではこれ以上対処のしようがないので、
毎年こうなるものだと割り切るしかありませんね。
今年の夏は高温多湿で本来の大阪らしい夏でした。
ユーカリは多種多様、そんな環境が苦手なユーカリも
存在するということがわかり勉強になりました。- # by eucalyptus_k | 2012-10-23 13:15 | ユーカリ(栽培実績)
ユーカリ育成ブログです。タネを輸入して150種以上のユーカリを育てています。 By eucalyptus_k
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