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【ユーカリ紹介-42】
糸葉ユーカリ (Eucalyptus viridis)

続きまして第42回目は、
丸葉ユーカリが人気のあるユーカリ中で
びっくりするほど細長く特徴的な葉型で
糸葉ユーカリの異名を持つ
ユーカリ・ビリディスです。

◎ユーカリ・ビリディス
【学名:Eucalyptus viridis】
【英名:Green Mallee】
fancyboxビリディス(Eucalyptus viridis)の画像1

fancyboxビリディス(Eucalyptus viridis)の画像2

このviridisは非常に細長い葉を持っており
糸葉ユーカリとも呼ばれています。

丸葉や通常の細葉ユーカリと比べて
これってユーカリ!?と思うような
非常に特徴的な外観をしています。

その他にも比較的葉の細長いユーカリは存在しますが、
私の知り限りではviridisは最も細長い葉のユーカリです。

viridisの生息地は、
クイーンズランド~サウスオーストラリアと
非常に幅広く分布していますが、
比較的内陸部を中心に生息しています。

そのため、半砂漠地帯やステップ地帯が中心となり、
比較的乾燥を好むユーカリとなっています。

viridisという学名を持つ植物は
ユーカリ以外にたくさん存在していますが
これは「」という意味になります。

このviridisの場合は
そのまま英名のGreen Malleeの通りです。

その名の通り、非常に濃く深い緑色の葉をしています。

fancyboxビリディス(Eucalyptus viridis)の画像4

また、Mallee(灌木上の樹木)ですから
8m程度とそんなに大きく育つ品種ではないため、
鉢植えでコンパクトに育てるのにも最適です。

viridisの成長力はそこそこで、
悪くもなく、激しすぎるわけでもありません。
上方向へ順調に樹高を伸ばしますが、
株元などから、たくさん脇芽を出す性質を持っています。

白銀色の丸葉ユーカリが人気で、
比較的近未来的な空間を演出できるユーカリが多い中で
viridisは少し和風的な雰囲気もあり、
シックで渋めの空間を醸し出すことができ、
個人的にはとても貴重で重宝しているユーカリです。

このviridisも日本ではとってもマイナーで
親愛なるこあら師匠の農場以外では
販売されているのを見かけたことはありません。

とても、特徴的なユーカリなので、
さぞかし、人気があることだろうと思っていましたが、
まだまだ、マイナーでイマイチ知名度が低いようです。

fancyboxビリディス(Eucalyptus viridis)の画像3

確かに多くの人が想像されているユーカリとは
かなりかけ離れたイメージを持っていますが、
viridisのその性質はとってもユーカリ的で
育てやすく、管理もしやすいのでオススメです。

私の場合も、一番人気にまではなりませんが、
何かあったら優先的に持っていきたいユーカリの一つです。

viridisの管理方法としては、
gunniiなどのユーカリよりはかなり乾燥気味に管理しますが、
過湿に対しては、西オーストラリアのユーカリのようにうるさくなく、
また、南オーストラリアのユーカリのように
用土成分にうるさかったり、病害に弱いわけでもありません。

少し乾燥を好む、普通の観葉植物(屋外用)として育てられます。
また、成長が激しすぎることもないので、安心して管理ができ、
剪定にも反応するので、樹形も綺麗に仕立てやすいです。

太陽はとても大好きで、良く当てた方が元気に育ちますが、
家のような半日陰の環境でも、比較的元気に、
病害などの影響を受けることなく育っています。

とにかく、viridisは、際物がお好きな人には
育てやすく、管理も容易で、
ぜひとも育ててほしいユーカリです。

気になる耐寒性も比較的強い方で
-8℃くらいまでは全く問題ありません。

ただし、葉が細いので寒風を当てすぎると
葉に少し枯れのでることはありますが、
株自体が枯れてしまうようなことはありません。

葉を綺麗な状態に保って越冬させたい場合には
少し風を避けられる場所に置けば問題ありません。
関東以西であれば、温室なども不要です。

少し意外ですが、このviridisは、
現地では精油採取用のユーカリとしても有名です。

ただ、葉が細長いため、あまり香りが強いとは言えません。

radiatapolybracteaなども精油採取用として有名ですが、
globulusなどのように葉が強く香るわけではないのと同じです。

ただ、その精油は良質で、油点の数や精油含有量も多いので、
精油を採取できる装置をお持ちの方は
一度精油採取を試してみても良いかもしれません。

そんなviridisの気になる香りについては、
まずシネオールの香りが強くスッとして、
その後に少し香水のようなアロマチックな香りがします。
ただ、とても葉が硬くしっかりしているので
指で軽くこする程度ではほとんど香りはしません。
葉をクラッシュして初めてその香りを楽しむことができます。

fancyboxビリディス(Eucalyptus viridis)の画像5

この特徴的な糸葉ユーカリviridis
親愛なるこあら師匠の農場の主力商品です。
是非とも、一度育てていただいて、
ユーカリらしくないユーカリを満喫してみてください。

ちなみに大きく育ってからも
この細長い糸葉を維持していきますので、
特徴的な庭木としても面白いかもしれませんね{#笑い}

------------------------------
<栽培難易度:A+>
香良さ:★★★
香強さ:★★
成長力:★★★

要水分:★
耐過湿:★★★
耐水切:★
耐日陰:★★★
耐移植:★★
耐寒性:★★★
耐暑性:★★★★
耐病虫:★★★★
------------------------------
※A簡単~E難しい / A+...Aより少し難しい

 
# by eucalyptus_k | 2012-02-20 12:58 | ユーカリ紹介
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