困ったユーカリの症状
最近、家のほぼ決まった品種のユーカリに
厄介な症状が発生して困っています。
それは、どのような症状かというと、
まず初めに葉の緑色が薄くなり、
(これは全く色素には変化のない場合もあり)
葉に赤いシミや茶色い斑点が無数にできて、
その後、葉が枯れたりボロボロになったりします。
これは当初、菌類による病気であろうと考えていましたが、
殺菌剤散布による改善は全く見られませんでした。
親愛なるこあら師匠のところでも
同じ症状に悩まされていらっしゃるとのことです。
その記事はこちら>>>
家でこの症状に合う品種は
主に西オーストラリアの品種に多く、
macrocarpa/macrocarpa ssp. elachantha
pachyloma/Moon Lagoonなどに発生します。
特にmacrocarpa ssp. elachantha/pachylomaでの発生率は
ほぼ100%に近くなっているほどに深刻です。
この症状は、
・鉢の小さな(用土の少ない)株から発生する
・植えつけて半年以上経ってから発生する
という特徴があるため、
用土中の物質が関係しているのではないかと推測し、
現地の栽培者にヒントを求めてみました。
その結果、
用土内のミネラル分の不足による壊死
という回答が得られました。
不足している可能性のある成分については
特に回答は得られませんでしたが、
色々試してみると良いと言われました。
基本的にはユーカリは肥料分をあまり必要とせず、
海外の園芸指南書によると、
ほぼ施肥なしでも育てられるとあります。
ところが育てていると、
一部で比較的多肥を好むものも存在することがわかりました。
例えば、Moon Lagoonは比較的多肥を好み、
用土もアルカリ性よりの用土を好む傾向にあります。
上記の症状が発生したMoon Lagoonは
実家の庭で半ば放置気味のもので、
ベランダで多肥気味に育てているものには全く発生していません。
また、こあら師匠のところではtetragonaにも
症状があらわれているとのお話ですが、
家ではtetragonaにはほとんどこの症状は現れていません。
実はtetragonaは実験的に、
植えつけ時に少し多めに苦土石灰を混ぜ込んであり、
もしかするとこれが功を奏したのかもしれません。
別にある硬質赤玉土単用の放置tetragonaポット苗では
二年目から少しこの症状が発生し始めています。
pachylomaはとても深刻で、
一年目の秋くらいから酷い状態になっています。
これも、現在、苦土石灰や有機石灰を多めに与えて様子を見ています。
最も酷いmacrocarpa ssp. elachanthaでは、
早い時期から苦土石灰や有機石灰などを与えていますが、
今のところほとんど改善が見られていない状況です。
総合的で一般的な肥料を与えながら
様子を見るのが最も良い方法ではありますが、
敢えて、各成分ごとに与えていきながら、
その経過を観察していきたいと思います。
取り急ぎは、
Osakano Jieさんがトライされているカキ殻石灰や、
カリウム、マグネシウム、カルシウム、窒素などを
敢えて少し多めに与えながら様子を見ていきたいと思います。
他にも葉面散布できる
効果的な化学肥料がありそうですが、
これはどれも少し高価なので、
親愛なるこあら師匠にお任せしたいと思います- # by eucalyptus_k | 2012-01-27 17:16 | ユーカリ(栽培知識)
ユーカリ育成ブログです。タネを輸入して150種以上のユーカリを育てています。 By eucalyptus_k
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