【ユーカリ紹介-06】
ユーカリ・ベイビーブルー (Eucalyptus pulverulenta 'Baby Blue')続きまして第06回目は
前回紹介したpulverulentaの亜種。
pulverulentaと同じく銀世界ユーカリとして有名で
Little Boy Blue(リトルボーイブルー)という販売名でも知られる
ユーカリ・ベイビーブルーです。
◎ユーカリ・ベイビーブルー
【学名:Eucalyptus pulverulenta 'Baby Blue'】
【英名:'Baby Blue' Eucalyptus】
大葉で肉厚のpulverulentaが
より切枝として活用しやすいように改良された園芸品種です。
pulverulentaより遥かに小ぶりで
葉の表面に少し光沢があるのが特徴です。
pulverulentaの葉のように、激しく粉を吹かず
非常に眩しいエメラルドグリーンの葉が際立っています。
このBaby Blueは、銀世界ユーカリや
リトルボーイブルー名で販売されているのですが、
最近まで、その品種の判別には本当に苦労していました。。。
肉厚で大葉、白銀色の美しいpulverulentaの印象が強すぎて、
異なった亜種が存在することを全く想定できなかったためです。
pulverulentaとの大きな相違点は、その強く甘い香りです。
pulverulentaはミント系&柑橘系の
非常に爽やかな香りがします。
ところがこのBaby Blueは
柑橘系香水のような非常に甘い香りが強くします。
本当に両者で違う香りがするため、
まさか亜種だとは思ってもいませんでした。
pulverulentaでは、
花を咲かせるのに2m近くまで育てる必要がありますが、
Baby Blueは、1m程度の樹高でも
花を咲かせることができるそうです。
また大きくなれば10m以上にまで育つpulverulentaに対して、
Baby Blueは大きくても6m程度の低木止まりです。
このあたりからも切枝用に改良された
園芸品種であることが伺えます。
私がこのユーカリと出会ったのは、
cinereaを探しているときに、
銀世界ユーカリ名で購入したのが最初です。
その後、リトルボーイブルー名で
販売されているユーカリを購入したところ、
全く同じ外観と香りだったので
これらは同じ品種だなと確信しました。
このリトルボーイブルーという名称は、
その形状と色が、マザーグースに登場する
青い服の羊飼いの少年みたい
ということで付けられた販売名だそうです。
このBaby Blueについては
銀世界ユーカリという名称より、
Baby Blueやリトルボーイブルーの方が
このユーカリの外観をうまく表現できていると思います。
とにかく、このユーカリ!良い香りがします。
女性を中心に大ウケする甘い香りです。
Baby Blueは原種に比べると、少しデリケートなところもありますが、
日本の環境&鉢植えでも比較的育てやすいユーカリです。
特に冷涼地で日光のふんだんに当たる環境がある場合には、
とても育てやすく、素晴らしいユーカリになります。
余り大きく育つことのない品種ですから、
植木鉢でコンパクトに管理するのには非常に向いています。
また切枝用に改良された品種のため、脇芽もたくさん出ます。
原種のpulverulentaに比べると、
日陰にも少しだけ強く、どこでも安定して育ちますが、
成長力旺盛なpulverulentaとは大きく異なり、
ユーカリ中では非常に成長速度の遅い品種です。
じっくり育てながら楽しむ方にオススメです。
半日陰の環境でも十分に育てられますが、
葉を大きく健康に育てたい場合は良く日光に当ててください。
また、植え替えについては原種同様に弱い方ですので、
植え替え時には根を痛めないように気をつけてください。
また、Baby Blueは、高温多湿な大阪などの夏は
とても苦手としているようです。
育てる地域によっては、
梅雨時期~夏場の少しの葉痛みは
ある程度許容する必要があるかもしれません。
また、風通しの悪い場所で育てると、
株元の葉の密集した部分が蒸れて、
下葉が激しく散ってしまうことがあります。
あまりに暑く、雨の多い夏の場合は、
激しく高温障害の症状が出ることもあります。
そのような場合には、少し涼しく、
風通しの良い場所に退避することも検討してください。
この高温多湿に極端に弱い性質が若干の鬼門ですが、
余程のことがない限りは、葉が傷んだり散ったりするレベルで、
枯死してしまうようなことはありません。
季節が涼しくなれば、新たに新芽を吹きますが、
前述した通り、成長の非常に遅い品種のため、
完全に復帰するには少し時間がかかります。
とにかく夏場は、涼しく風通しの良い場所で育てるのが、
葉を綺麗に保つコツになります。
栽培環境によっては、葉が蒸れないように
初夏の段階である程度葉を間引くのも良いかもしれません。
Baby Blueは、ユーカリの中では珍しく、
虫害に合いやすいユーカリでもあります。
新芽にはアブラムシがつくことがあり、
風通しの悪い環境では、
ハダニの被害が酷く出ることもあります。
Baby Blueは、園芸品種として改良された品種のため、
少しデリケートな性質になっているのかもしれません。
耐寒性はpulverulentaには劣るものの、
-8℃以下の環境で冬を越した実績があります。
gunniiよりは幾分乾燥気味に育てた方が
耐寒性も増し、安定して冬を越せるでしょう。
ユーカリの香りに興味があって育ててみたい!
庭木にするのは困るけど鉢植えでコンパクトに育てたい!
あまり短期間で大きくなりすぎないユーカリが良い!
冷涼地や寒地でも育てやすい丸葉ユーカリが良い!
なんて方にはとってもとってもオススメのユーカリです
育ててみたい方には素晴らしい農場をご紹介します。
気軽に声をかけてくださいね。
家では水差しにした後、
干してお風呂に入れるのが定番になっています^^
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<栽培難易度:B+>
香良さ:★★★★★
香強さ:★★★★★
成長力:★
要水分:★★★
耐過湿:★★★★
耐水切:★★★
耐日陰:★★★
耐移植:★
耐寒性:★★★★
耐暑性:★
耐病虫:★
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※A簡単~E難しい / A+...Aより少し難しい- # by eucalyptus_k | 2009-06-02 20:15 | ユーカリ紹介
ユーカリ育成ブログです。タネを輸入して150種以上のユーカリを育てています。 By eucalyptus_k
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